ギャラクシーエンジェルⅡ ~失われた英雄と心に傷を負った天使~   作:ゼクス

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「班長ー! 工具ボックス取って来ましたー!」

 

 ルクシオール内の格納庫。

 自らの愛機であるブレイブハートが格納されている場所で、カズヤは整備班の班長であるクロワに声を掛けた。

 

「おう! あんがとよ!」

 

 声を掛けられたクロワは振り返り、笑みを浮かべてカズヤに礼を言った。

 

「此処に置きますね」

 

「何時もすまねぇな。手伝って貰っちまってよぉ」

 

「気にしないで下さい。自分の機体ですから」

 

(それに何かしてないと落ち着かないんだよなぁ)

 

 マジークを出てから数日が経過していた。

 クーデター軍の討伐の為の協力を得たルクシオールだったが、短時間とは言え惑星全体の動力が停止していた影響は大きく、マジークも即座に艦隊を派遣する事は出来なかった。

 故に大使であるランファをマジークに残し、一足早くルクシオールは一足早くセルダール方面へ向かった。

 

(ランファさん。最後までちとせさんの事を心配していた)

 

 ディータの呪いによって眠れば、そのまま現実と見紛うほどの過去の悪夢を見続ける事になってしまったちとせ。

 カルーアかテキーラの魔法で眠りから目覚める事は出来ても、睡眠を取れなければちとせはどんどん衰えていく。

 実際、既に影響が出ていて、ちとせは今は医務室で過ごすようになり、日に日にやつれてしまっている。代わりのオペレーターの仕事はアルモがやってくれているが、そんな事はルクシオールの業務に支障をきたさない程度ぐらいでしかなく、ちとせの問題には何の解決にもならないのだ。

 

(早くセルダール方面で動いているファントムシューターと接触しないと!)

 

 呪いを解く方法は、ちとせが悪夢を乗り越えなければならない。

 だが、それは深い心の傷を負っているちとせ一人ではできない。ファントムシューターの背後にいると思われるタクト・マイヤーズの本人の力が必要だった。

 ディータの情報から、ファントムシューターは今、セルダール方面で行動している事が分かった。だからこそ、一足早くルクシオールはセルダール方面に向かったのだ。

 ファントムシューターと、その背後にいるタクト・マイヤーズと接触をする為に。

 

「坊主。焦りは禁物だぜ」

 

「班長……」

 

「お前さんの気持ちは俺にも良く分かるぜ。ちとせの嬢ちゃんを助けられるなら、俺だって何でもする。だがなぁ、そればかりに気を取られてお前さんまで無理をしてたら、肝心な時に力が発揮出来ねぇ。だから、焦り過ぎるなよ」

 

「そうですね……ありがとうございます、班長」

 

「はははっ、さてと……」

 

 カズヤとの話を終えたクロワは、自らのクロノクリスタルに手を伸ばしてレスターに連絡を取る。

 

「クロワより艦長」

 

『此方レスターだ。班長どうした?』

 

「フルメンテの準備が出来たぜ。どうでい? 補給船は……え~と、デパートシップだっけか? そっちの方は?」

 

『丁度良いタイミングだ。今、合流したところだ』

 

「なら始めちまって構わねえかな?」

 

『ああ、頼む。これからの考えれば、フルメンテ出来るのは今しかない。必要なものは順次運ぶ手筈になっている』

 

「一応、念を押しておくが、始めちまうと暫らく紋章機は使えねぇからな?」

 

 普通のメンテナンスと違い、フルメンテナンスは摩耗したパーツの交換などもあるので、『紋章機』自体を分解する作業もある。

 即座にパーツを組み直す事など不可能なので、暫らくは『紋章機』や『ブレイブハート』は使えない。

 

『ああ、分かってる。だから、この小惑星帯に紛れ込んでいるんだ。此処ならばレーダーでも捉える事は難しい。だから、始めてくれ』

 

「了解」

 

 レスターからの許可を貰ったクロワは通信を切り、他の『紋章機』で待機している整備班の面々に声追掛ける。

 

「いよーしっ! おめえら、いっちょやんぞーー!! 気合い入れてけー!」

 

『うぃーす!!』

 

「はいなぁー!!」

 

 整備班全員が気合いの籠もった返事を返し、そのまま作業を開始した。

 

「カズヤ、もう良いぜ。後は任せな」

 

「はい! では、宜しくお願いします!」

 

「おうよ!」

 

 返事を返すと共にクロワもブレイブハートのフルメンテナンスを始めた。

 

(さて、僕もデパートシップって見るのは初めてだから、ブリッジにでも行ってみるか……)

 

 興味本位もあってカズヤはブリッジへと向かった。

 そしてエレベーターが開いた先に広がっている光景を目にして、目を見開いて驚愕する。

 

「ええっ!?」

 

 窓の向こう側に広がっていたのは、全長996.78mを誇るルクシオールよりも遥かに巨大なシップ船だった。

 カズヤが覗く窓の向こう側にはシップ船の壁しか映っておらず、どれだけ巨大なのかカズヤには想像もつかなかった。

 

「これがデパートシップ?」

 

「ん? カズヤか?」

 

 声が聞こえたのかレスターがカズヤに声を掛けた。

 

「司令……あの、これが?」

 

「そうだ。俺達が補給を受ける場所。ミントが所有しているデパートシップだ。俺もこの目で見るのは初めてだがな。しかし、話には聞いていたが、予想以上の大きさだ」

 

「此処まで来ると、本当になんでもありそうですね」

 

 実際ルクシオールの補給だけではなく、ロストテクロノジーの塊である『紋章機』のパーツまであるのだから、カズヤの言葉は間違っていなかった。

 

「クールダラス司令。ミントさんから通信が届いています」

 

「スクリーンに映してくれ」

 

「了解しました」

 

 レスターの指示に従い、ココが操作をするとメインモニターにミントの姿が映し出された。

 

『どうもですわ』

 

「ああ、この前のように、すまないがまた、世話になる」

 

『お気になさらずに。ちゃんとツケておりますので』

 

「事態が解決したら『EDEN(エデン)本部に請求しておいてくれ」

 

『分かりましたわ……それでランファさんから連絡が来ましたが、ちとせさんの方は大丈夫ですの?』

 

 映像の中でミントの顔が苦悩と不安で歪んだ。

 その様子を見たレスターは隠しても仕方ないと言うように溜め息を吐きながら口を開く。

 

「耳が早いな……ちとせに関してだが、今は仕事から離れて貰って医務室で過ごして貰っている」

 

『っ……そうですか。もうすぐ第一便が其方に向かいますので、私も一緒に参らせて頂きます』

 

「ああ、分かった。出迎える準備をしておく」

 

『では』

 

 何処となく焦った様子を見せながらミントとの通信が終わった。

 

「ミントさんもちとせさんの事が心配なんですね」

 

「そうだな」

 

 美しい仲間の友情ではあるが、ちとせに降りかかった件を考えれば喜ぶわけにはいかない。

 ブリッジ内にいる誰もが複雑な気持ちを抱く中、格納庫から通信が届く。

 

『格納庫より艦長はーん!!』

 

 悲鳴のような声を上げたのは整備班の一人であるコロネだった。

 

「ん? どうした、コロネ? 何かあったのか?」

 

『あったどころやない! ちょっと、なんとかしてーな!! アニスはんが暴れて手がつけられへーん!』

 

「アニスが!?」

 

「どう言う事だ?」

 

『どうもこうも! うわぁっ! やめー! 消火器はあかーん!!』

 

 その言葉を最後にコロネとの通信が途切れた。由々しき事態だと察したレスターは身体を翻す。

 

「くっ! アイツは!? 行って来る!」

 

「司令! 僕も行きます!」

 

 カズヤも心配になり、レスターと共に格納庫へと向かった。

 そして格納庫に来てみれば、アニスがレリックレイダーの上に乗ってコロネを始めとする整備班の面々を手に持った消火器から消火剤を撒いて威嚇していた。

 

「こんにゃろう! 近づくな!」

 

「しょ、消火器はまかんといてー! 後が大変なんやー!」

 

「アジート! 何をしている!?」

 

 格納庫内で整備班の邪魔をしているアニスに向かって、レスターが一喝した。

 

「うっせー! このレリックレイダーをバラされて溜まるかってんだ!」

 

「アニス!? どうしたんだよ! メンテしなきゃ、『紋章機』だってかわいそうだろう!」

 

 今後戦闘は間違いなく激化する。そうなれば、『紋章機』は更に疲弊して最悪の事態も起きかねない。

 そうなる前のフルメンテナンスだと言うのに、アニスは頑なに拒否する。

 

「暫らく使えなくなるって話じゃねーか! そんなの冗談じゃねぇ! 確かに俺はお前らに協力しているけどなぁ! レリックレイダーは俺の私物なんだ! だから、俺の許可無しで勝手には出来ねぇはずだ!」

 

(あっ! 確かに!?)

 

 これから来るミントの計らいで軍への奉仕を義務付けられているアニスだが、その愛機であるレリックレイダーは私物だった。

 レスターも痛いところを突かれたと言う顔をする。これでアニスが正式に軍に入隊していたのならば、強硬な手段も取れたが、現状ではアニスは奉仕中の外部協力者である事に変わりはない。

 やがてレスターは溜め息を吐きながら口を開く。

 

「分かった。班長」

 

「おう!」

 

「レリックレイダーは通常メンテだけにしておいてくれ」

 

「良いのかい? 知られねぇぞ。肝心な時にガタが来ても」

 

「そうなった時はアジート本人の責任だ。それで良いな、アジート!」

 

「おう! 構わねぇぜ!」

 

 話を聞いていたアニスも同意し、この場での話し合いは終わった。

 

「これ以上は他の『紋章機』のフルメンテにも支障が出るからな。班長、頼む」

 

「よぉーし! おめえら! キリキリ始めっぞ!」

 

『うぃーす!』

 

「はぁ~、助かったわ~」

 

 一先ずの惨事は終わり、整備班はそれぞれ仕事に取り掛かった。そんな中……。

 

「あらあら、何の騒ぎですの?」

 

 補給船の第一陣と共にやって来たミントが、格納庫の騒ぎを聞きつけてやってきた。

 

「ミントさん」

 

「あっ! おめえは!?」

 

 ミントの姿を確認したアニスが、すぐさまレリックレイダーから降りて走り寄って来た。

 

「あら、アニスさん? ちゃんと働いていますこと?」

 

「そうそう、それの事だけどよぉ。ちょっと交渉させてくれよ」

 

「まぁ、再交渉ですの?」

 

(いや、それは無理なんじゃ)

 

 聞いていたカズヤは内心でツッコンだ。

 何せアニスは騙されたとは言え、軍艦であるルクシオールを襲撃し、ブレイブハートを強奪した犯罪者。

 普通ならレリックレイダーも没収され、当人は牢獄行きが当たり前。

 それをミントがレスターと交渉して外部協力者とし、しかも働いている間は借金に利息が付かず、セルダールを解放した暁には借金全てチャラと言う破格の条件なのだ。

 この上に更に要求するなど、アニスの立場がますます悪くなってしまう。現に話を聞いていたレスターの米神がヒクつきだしている。

 

「アニスさん。残念ですが、再交渉はお受けできません。これは我が社だけではなく、第三者も交えて行なわれた交渉です。ですから、交渉は私どもだけではお受けできないのです」

 

「なっ!? そんな一方的なのってありかよ!」

 

「ありも何も、アニスさん自身のサインも契約書にされてますのよ。ですから、交渉する時はその第三者の方も交えて下さい。では、私は忙しいので」

 

「あっ! 待て!」

 

「もしもこれ以上言い募るのでしたら、利息の件を無かった事に致しますわよ」

 

「なっ!? く、くそ! 覚えていやがれー! ちきしょー!!」

 

 負け犬の遠吠えのような捨て台詞を叫びながら、アニスは走り去っていった。

 

「うふふ。他愛もないですわね」

 

(怖いっ!)

 

 朗らかに微笑みミントの姿に、カズヤは恐怖を感じた。

 ゆっくりとミントは振り返り、レスターに顔を向ける。

 

「こんにちはレスターさん。先ほどぶりですわ」

 

「ああ……全くお前の紹介とは言え、アジートに困らされてばかりだぞ、ミント」

 

「それに関しては申し訳ありません。その代わりと言っては何ですが、セルダール方面での行動中の『ゴースト』に関しての情報を集めて参りましたわ」

 

『っ!?』

 

 ミントが告げた内容にレスターとカズヤは目を見開く。

 

「後でお渡しいたしますが、『ゴースト』は間違いなくセルダール方面にいます。家の商会の船も助けられましたので、間違いない話ですわ……それともう一つ。『ゴースト』は随分とまるで誰かのように、『自分の弱みを強みに変える』の得意のようです」

 

「……そうか。情報は感謝する。此方が発注リストと乗船許可書だ」

 

「はい、確かに。では、失礼しますわ」

 

 発注リストを受け取ったミントは、自らのデパートシップの方に連絡を入れると、そのままルクシオール艦内に去って行った。

 

「カズヤ」

 

「は、はい。何でしょうか、司令?」

 

「エンジェル隊をブリーフィングルームに集めてくれ。少し伝える事がある」

 

「分かりました」

 

「頼んだぞ」

 

 言い終えるとレスターも格納庫から去って行った。残されたカズヤもレスターに指示に従う為に、艦内にいるルーンエンジェル隊のメンバーがいる場所に向かったのだった。

 

 

 

 

 

 医務室。其処ではディータによって呪いを受けて、悪夢によって満足に寝る事が出来なくなったちとせが、ベットの上で横になり、医務官のモルデンとナノナノのバイタルチェックを受けていた。

 

「……どうでしょうか、私の身体は?」

 

 栄養補給の為と弱って来ている免疫力を補うために、点滴が受けながらちとせはモルデンに問いかけた。

 

「……残念ですが、やはり満足に睡眠を取れていない影響が出ています。このままでは遠からず、自分の力で歩く事も出来なくなるでしょう」

 

「……ナノマシンは怪我の治療は出来ても、弱ってる身体の治療は出来ないのだ……ごめんなのだ、ちとせ。ヒクヒクッ」

 

「ナノちゃん」

 

 涙を流して謝罪するナノナノに、ちとせは痩せて来た手を伸ばして安心させるように頭を撫でた。

 

「ナノちゃんのせいじゃありません。私の不注意のせいなのですから。だから、元気を出して」

 

「でもでも! ナノナノ誓ってたのだ! ママの分までちとせを助けるって! なのになのに!?」

 

 涙を止める事がナノナノは出来なかった。

 頭を撫でている手からちとせの優しさが伝わって来るのに、それが悲しくて仕方が無かった。

 睡眠と言う人が生きる上で必須な行為を、今のちとせは満足に取れず、カルーアに魔法を解いてもらって眠れば、ちとせにとって最悪な出来事の悪夢を見続ける。

 今日までの数日間。ちとせは何度も悪夢を乗り越えようとした。

 だが、ちとせが経験し、深い心の傷を負う事になった出来事は詰んでいるいる状況。

 悪夢の中で愛機であった『GA-006 シャープシューター』で戦おうにも、エネルギー切れの状態で満足には戦えない。当然逃げる事も出来ない。しかも相手は『ウィル』と言う未知の勢力。

 なら、捕らえられてからタクトと共にシャープシューターの中で脱出の時を待とうにも、その前に連れ出されてしまうか、或いは破壊されたハッチから現れた敵にタクトが撃ち抜かれて死ぬ光景をちとせは見せられてしまう。

 カルーアが今も呪いの研究を進めているが、ディータが念入りに掛けた呪いはちとせ本人がその意思の力を持って打ち破るしかない。

 当初はちとせも自分の力で悪夢を打ち破るつもりだった。悪夢を打ち破る時は、自らのトラウマが払拭された事を意味する。

 乗れなかった『紋章機』に乗れるようにもなる。

 だが、こうして何の成果も出ず、ちとせは日に日に弱っていく。

 このままでは本格的にちとせの命が危ういと、モルデンとナノナノが危機感を覚えていると、医務室の扉が開き、ミントが入って来た。

 

「失礼しますわ」

 

「その声は!?」

 

「ミントなのだ!?」

 

「ご無沙汰しておりますわ、ちとせさんにナノナノちゃん」

 

 ミントは笑顔を浮かべながらちとせとナノナノに挨拶をし、医務官のモルデンに頭を下げた。

 そしてちとせが横になっているベットに近寄り、一瞬僅かな短期間で以前よりも痩せてしまったちとせにミントは目を見開く。

 

「……随分と痩せてしまわれましたわね」

 

「ご心配をおかけしてすみません、ミントさん」

 

「いいえ、ランファさんからある程度の事情は聞いております。悪いのはちとせさんではありません」

 

 こうして呪いに掛かったと言うちとせを見て、ミントが怒りを抱く相手は今は亡きディータだった。

 

(死んでいるから仕方がありませんけど、もしも生きていたら絶対に赦しませんでしたわ!)

 

 赦す事など出来る筈がない。

 ランファ同様にミントもまた、ちとせとタクトに全てを背負わせて、その果てに心の傷を負って帰還したちとせを支えきれなかった事に不甲斐なさを感じているのだから。

 

「ああ、そうそう。ナノナノちゃん。もうすぐカズヤさんが探しに来ますから、会いに行ってあげた方が良いですわよ」

 

 テレパシー能力でカズヤの心の声を察知したのか、ミントはナノナノに告げた。

 

「えっ? カズヤがナノナノを?」

 

「ええ。ちとせさんの方は私に任せて、行ってあげて下さいませ」

 

「分かったのだ」

 

 ナノナノは頷き、医務室を出て行った。

 モルデンも元同僚同士のやり取りを邪魔したくないのか、その場から離れて自分の席に座った。

 ミントも用意された椅子に座り、ちとせの手を握る。

 

「ちとせさん。きっと大丈夫ですわ」

 

「ミントさん……何か分かったんですか?」

 

「『ゴースト』は間違いなく、セルダール方面にいますわ。だから、きっとレスターさん達が見つけてくれます」

 

「……して」

 

「ちとせさん?」

 

「……どうして、タクトさんは戻って来ているなら、会いに来てくれないんでしょう?」

 

「っ!?」

 

 ちとせの疑問にミントは何も答えられなかった。

 同時に自らのテレパス能力から伝わって来るちとせの心の声に、耳を塞ぎたい気持ちをミントは抱いてしまう。

 心の声は隠し事が出来ない。だからこそ、分かってしまう。

 ()()()()()()()()()()()()()()()()()()。連日の悪夢によって、ちとせの心の傷は深々と開き、最早絶望が心を覆いつくそうとしている。

 

(タクトさん! 早く戻っていらして! もう私達にはどうにも出来ませんの!? ちとせさんを救えるのは貴方だけなのです! 此方側に戻って来ているのならば、早くちとせさんの下に戻っていらして!?)

 

 やせ細ったちとせの手を握りながら、ミントは宇宙の何処かにいるタクトに願った。

 

 そしてミントの、いや、ちとせの事情を知る者ならば誰もが願ったその願いはもう間もなく叶う。

 だが、その願いが叶った時、彼らは再び背負わせてしまう。

 古の時代より課せられた過酷な運命。その過酷な運命は、烏丸ちとせとタクト・マイヤーズが再会した時、本格的に動き出すのだった。

『無限回廊の鍵』で登場のロゼルの役割

  • リコに接近
  • ちとせに接近
  • 別ヒロインと結ばれる
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