ギャラクシーエンジェルⅡ ~失われた英雄と心に傷を負った天使~   作:ゼクス

44 / 66
今回で七章は終了です。

黒百合大好き様、誤字報告ありがとうございました!


7-11

 誰もすぐに言葉を発せなかった。

 ちとせが告げた己に課せられてしまった重く残酷な運命。

 それを聞かされたレスター、ランファ、フォルテ、ミント、ヴァニラは言葉を発すれば、それを認めるしかない事実をタクトとちとせから聞かされてしまう事を恐れて顔を俯かせていた。

 だが、何時までもその沈黙に耐えられる筈がない。肩を震わせながらランファが、ちとせに話しかける。

 

「ハッ、ハハハハッ、ちとせ。漸く本当のアンタが帰って来て、そうそうにキツイ冗談を言うのは止めてよね」

 

「………」

 

 ランファの問いかけに、ちとせは無言で俯くしかなかった。

 思わず、ランファは座っていた椅子から立ち上がり、正面からちとせの両肩を掴む。

 

「ねぇ、言ってよ? 今のは冗談ですって……ねぇ、ちとせ! 言ってよ! お願いだから!! 言ってよぉ!!」

 

「落ち着きな、ランファ!!」

 

 強く揺さぶられて為すがままのちとせと、涙目で悲痛な声で願うように叫ぶランファを見かねて、フォルテが椅子から立ち上がり、背後から手を回してランファを引き離した。

 

「だって、フォルテさん!? ちとせが!! ちとせが!!」

 

「気持ちは分かるさ。あたしだって信じたくない……でも、あたしらは知ってるだろう……『黒き月』がどんなものなのかってをね」

 

 その言葉にランファの身体から力が抜けた。ランファも分かっている。

 ファントムシューターが『黒き月』の思想を基に造られた『紋章機』ならば、当然ながら人間に対してどのような非道を行なってもおかしくはない。

 そして誰よりもちとせを大切に想い愛したタクトが、そのちとせに四年以上も会わずにいた理由。

 それだけちとせにとって危険な存在なのだ。『禁断の紋章機』と称されたファントムシューターは。

 顔を俯かせて震えるランファを椅子に座らせたフォルテは、軍帽で顔を隠しながら訪ねる。

 

「話しとくれ、タクト、ちとせ……ちとせの身体に何が起こっているのか。そしてファントムシューターが何なのかを」

 

「はい」

 

『ああ』

 

 フォルテの問いにちとせとタクトは頷いた。

 自分達に課せられてしまった残酷な運命を覆し、乗り越える為には仲間達の力が必要だった。

 

「先ず私の身体に起きている事をお話しします。現在、私の体内にはナノマシンが大量に投与されています」

 

「ちとせさんの体内にナノマシンが……」

 

『このちとせの身体の中に入ったナノマシンは、宿主の健康維持を行なってくれる』

 

「それでちとせさんは乗る前はあんなに衰弱されていたのに、今は元気になられているのですね」

 

 他ならぬ呪いを受けて衰弱していたちとせを格納庫にモルデンと共に連れて行ったミントは、明らかに健康そのものに見えるちとせに違和感を感じていたが。その答えはファントムシューターによって投与されたナノマシンの力だった。

 

『このナノマシンは健康維持だけじゃない。ちとせの体調を万全に整え、怪我をしたりすれば即座に治療してくれるばかりか、病気なんかにも早々掛からないようにしてくれる』

 

「夢のような話だ」

 

「はい、私達、ナノマシン研究者が目指しているものではありますが……」

 

 それだけで済むとはこの場にいる誰もが既に確信していた。

 

「ですが、その代わり定期的な調整が必要となります。調整が施されない場合、ナノマシンは暴走を始めて私の身体を急激に変化させ、それに耐えきれなくなってしまいます。本来その調整役を担当する存在がいましたが、()()存在していません。代わりにファントムシューターが代行してくれます」

 

「それが一定期間以内に、ファントムシューターに乗らないといけない理由なんだね」

 

「はい……そしてこのナノマシンは、私の情報を常にファントムシューターに送信し、分析して私の身体を()()()()として最適な状態へと変化させていきます」

 

『っ!?』

 

 ハッキリとちとせが口にした言葉に、ちとせとタクトを除いた全員が驚愕し固まった。

 全員の脳裏に過ぎったのは言うまでもなく、嘗て『黒き月』が『紋章機』に匹敵する機体として創り上げた『ダークエンジェル』。

 可能性としては考えていても、出来れば外れて欲しいと願っていた現実が、遂にちとせの口からはっきりと告げられた。

 ファントムシューターは『紋章機』でありながらも、紛れもなく『黒き月』の思想から製作された『禁断の紋章機』なのだと言う事実を。

 

「そして()()()()として私が完成した時、ファントムシューターは私を取り込んで機体の一部とします。役割はクールダラス司令や先輩方も覚えていると思いますが、嘗ての操られて七番機に乗っていたルシャーティさんと同じ役割です」

 

 ファントムシューターはAIによる自立行動を可能すると機体。

 だが、『紋章機』である以上、真の力を発揮する為には『H.A.L.O.(ヘイロゥ)システム』への適性を持つ搭乗者が必要。

 その搭乗者を自らの()()()()に変え、常に最高のポテンシャルを発揮出来るようにする。

 嘗て七番機の真の力を発揮させられたルシャーティの役割を、ファントムシューターは取り込んだちとせに行なわせるつもりなのだ。

 

「……ふざけんじゃないわよ!! 一体誰よ!? そんな最低な『紋章機』を造った奴は!?」

 

「同感だね……」

 

「『紋章機』を『黒き月』の思想を基に改造するなんて……」

 

「赦せません」

 

 同じ『紋章機』に乗る者として、『黒き月』の思想を中心としたファントムシューターの存在をランファ、フォルテ、ミント、ヴァニラは認められなかった。

 

『だけど、どうしてもファントムシューターが必要だったんだ』

 

「はい、人の無限の可能性と機械の精密さ。これらを併せ持ったファントムシューターでなければ、何れ訪れる『全ての終焉』に対抗出来る手立ては今のところありません」

 

「『全ての終焉』か……遥か昔にマジークで予言された事が起きると言うのは本当なのか?」

 

『レスター。それは()なんだ』

 

()だと?」

 

『ああ。『全ての終焉』を促す物が、もうこの世に、それこそ遥か昔から存在しているんだ。マジークの予言は、それが確実に起動する未来を告げたものなんだ』

 

「何だと!?」

 

 タクトが告げた事実に、レスターは目を見開きながら叫び、他の面々も目を見開いて固まった。

 この宇宙、いや並行宇宙の何処かに『全ての終焉』を促す物が存在している。しかも、それは何れ確実に起動し、全てを終わらせる。

 レスター達が驚愕で固まる中、ちとせが口を開く。

 

「タクトさんの言う通り、『全ての終焉』を促す物は確実に存在します。残念ながらそれがどのようなものなのか、ある場所が何処なのか今の私には分かりませんが……存在しているのは確かです」

 

『当然、そんな脅威を見つけて、しかも起動するなんて未来を知った昔の人達は、その脅威に対抗する手段を求めた。ファントムシューターの中にある記録を確認したんだけど、幾つか対抗手段らしきものが計画されていたらしい。その中の一つの計画で製作されたのがファントムシューターなんだ』

 

「……信じたくないような話だけど、現にファントムシューターが存在しているってんなら」

 

「その脅威は、いまだこの宇宙の何処かに残っているということなのですね……」

 

「タクト! アンタはその『全ての終焉』を促す何かを見たの!?」

 

『……ファントムシューターがセンサーで見せてくれたよ……正直、俺も直接見せられるまでは半信半疑だったけど、確かに確認した。アレが起動すれば、クロノ・クェイクなんて目じゃない……本当に全てが……終わるんだ』

 

 タクトも最初は半信半疑だった。

 明確な情報があったとしても、ファントムシューターのデータは数百年前のもの。

 数百年も経てば、脅威は過ぎた時間と共に衰えるか、或いは消失するとタクトは思っていた。だが、失われていなかった。

 昔の人々が見つけ、何れ起動すると予言によって告げられた脅威が、現代にまだ残っているのだ。

 電子音声だとしても、タクトが思い出すだけで恐怖を感じているのがレスター達にも伝わる。

 

「……脅威に関しては分かった。だが、ファントムシューターはどうして俺達にその脅威を隠そうとする?」

 

『悪用を恐れているんだ。『影』の管理者であるヴェレルが全ゲートの支配者なんて事を言い出した以上、誰がアレを悪用するか分からない。万が一、アレの存在を知って迂闊に目覚めさせたら、今は対抗できない』

 

「対抗できない? それはおかしいのではありませんか? 認めたくありませんが、ファントムシューターはその脅威に対抗するために造られたのですよね?」

 

「まだ完成していないのです、ファントムシューターは。脅威に対抗できるようになるのは、三つ目の最終リミッターが解除された時なんです、ミント先輩」

 

 ちとせが乗った事で第一リミッターは解除され、『エンジェルフェザー』を展開し、『紋章機』の真の力を発揮出来るようになったファントムシューターだが、それでも『全ての終焉』を引き起こす物には対抗できない。

 全てのリミッターが解除されて、漸く『全ての終焉』を引き起こす物への対抗手段となる。だが、それはちとせがファントムシューターに取り込まれてパーツと化すことも意味している。

 

「……私達の『紋章機』が全部集まっても無理なの?」

 

 ファントムシューターを除いた『紋章機』の総数は『EDEN(エデン)』と『NEUE(ノイエ)』を合わせれば10機。そして未だ『NEUE(ノイエ)』には発見できていない『紋章機』が一機存在している。

 それら全ての『紋章機』の力と現在の宇宙の総力を結集すればとランファは考えた。

 

『無理なんだ、ランファ。他の『紋章機』が全機集まっても、アレを破壊出来ない』

 

「ええ……そうでなければ、『GA-000 ホワイトエンジェル』がファントムシューターへと改造されることはなかったでしょう」

 

「ホワイトエンジェル?」

 

「それがファントムシューターが『白き月』で製作された時の名称ですの?」

 

 聞いた事もない『紋章機』の名称に、事情を知っているちとせとタクト以外の全員が訝しむ。

 

「はい、そうです」

 

 ちとせは返事を返すと、話し出す。嘗てまだ『黒き月』の思想に染まらず、しかし、『白き月』から存在を抹消された『紋章機』。『GA-000 ホワイトエンジェル』に関してを。

 

「『GA-000 ホワイトエンジェル』。ミルフィー先輩が乗っているラッキースターと同じように『紋章機』のプロトタイプとして作られ、『H.A.L.O.(ヘイロゥ)システム』や後期の『紋章機』製作の為のデータ収集を主とした目的として製作された機体です」

 

「データ収集を目的とした機体だって?」

 

「はい、フォルテ先輩。その、ミルフィー先輩のラッキースターを悪く言いたくないのですが、ラッキースターは安定性より最大性能を求め過ぎた為にデータの収集に関しては不向きなので」

 

「ああ、それは分かるわ。ミルフィーのラッキースターって、普通なら誰も乗れないような機体だものね」

 

 ミルフィーユが乗る『GA-001 ラッキースター』は、『紋章機』としての最大性能を求めた結果、安定性が損なわれてしまった。それこそ強運の持ち主であるミルフィーユが現れるまで誰も乗り手が見つからなかったほど。

 機体としては最高性能を誇っているが、乗り手であるミルフィーユが現代人である以上、過去にラッキースターで機体の運用データなど収集出来る筈が無かった。

 

「なるほどね。つまり、『紋章機』のプロトタイプはラッキースターの他にもう一機あった。それが今、ちとせが言った『GA-000 ホワイトエンジェル』って事だね?」

 

「はい。朧気にならずに済んでいる知識によれば、データ収集用に製作された『GA-000 ホワイトエンジェル』は純白の『紋章機』だったそうです」

 

「純白の『紋章機』……」

 

「それがファントムシューターの原型になった『紋章機』だとすれば……」

 

「皮肉だね。『白き月』と七番機と同じ白だった筈の『紋章機』が、今じゃ『黒き月』を象徴するような黒の『紋章機』になっているんだからさ」

 

「しかも、カラーだけじゃなくて内部まで真っ黒なんて」

 

 それぞれ変わり果てたとしか言えないファントムシューターの来歴に呟く。

 

「そして『白き月』で充分なデータ収集が完了した後、ホワイトエンジェルは首都星であるエデンに送られ、そのまま当時交流があった宇宙である『NEUE(ノイエ)』に送られ、『NEUE(ノイエ)紋章機』の製作の為の参考にされたことになっています」

 

「なるほど。それで宇宙が違いながらも、『EDEN(エデン)』と『NEUE(ノイエ)』でそれぞれ『紋章機』が製作されていた訳か」

 

「……ですが、それはあくまで表向きの話です」

 

『当時、既に交流のあった並行宇宙の上層部は、『全ての終焉』に対抗する手段を求めて、秘密裏に動いていた。ただ『EDEN(エデン)』は当時技術と技術者を提供する以外に出来なくなっていた』

 

「……『ヴァル・ファスク』か」

 

 ちとせはレスターの言葉に頷く。

 クロノ・クェイクが起きる以前、エデンは『ヴァル・ファスク』と戦争状態にあった。

 エデンが創り上げた『白き月』と『黒き月』も、それぞれの思想の兵器構想の優劣を決める壮大なシュミレーションを開始してしまい、研究できる状況では無かった。

 

「その為に当時は平和だった『NEUE(ノイエ)』に『白き月』や『黒き月』の初期段階の成果と、『ライブラリ』から情報提供。そしてヴァニラ先輩の先祖を始めとした研究者達が送られる事になったのです」

 

「それって!? マジークでキャラウェイ老師から聞いた高名な魔女と魔法使い達が星を離れたって、話と同じじゃない!?」

 

「繋がって来ましたわね」

 

「ですが、何故その情報が『EDEN(エデン)』側では、一切失われているのでしょうか?」

 

「ヴァニラの疑問は最もだね。これだけの大事な情報だってのに、そのファントムシューターになる前のホワイトエンジェルって言う機体の情報さえ、『白き月』に無かったんだからね」

 

 それは最もな疑問。事は一つの宇宙どころか、全ての宇宙の存続に関わる程の重大事。なのに、その情報が失われてしまっている。

 全宇宙を襲っていた大災害であるクロノ・クェイクの影響があったとしてもだ。その疑問にタクトが告げる。

 

『情報はある。だけど、その情報を開く鍵が、今の『EDEN(エデン)』から失われているだけなんだ』

 

「はい。タクトさんの言う通り、エデンの情報データベース。『ライブラリ』の中にある膨大な情報データ。その中に分割する形で隠されています」

 

「なるほど」

 

「確かにノアが言ってたね。『ライブラリ』に収まっている情報は膨大過ぎるって」

 

「はい。ですから、管理者である、ルシャーティーさんか、『黒き月』の管理者という事で僅かながらも権限を持ているノアさんが検索を行なう事で、データが表示されます」

 

「木を隠すなら森の中と言ったところですわね。ですが、そのおかげでエデンが『ヴァル・ファスク』に占領されても隠し通す事が出来たと言う訳ですわ」

 

「で、その鍵って一体何なのよ?」

 

 隠された情報の場所は分かった。

 エデンにある『ライブラリ』ならば、管理者であるルシャーティーは必ず協力してくれる。

 漸く事情をタクトとちとせが語る以外で知る事が出来ることに安心するが……。

 

『……その……管理者()()が同時にある項目を調べるってところまではファントムシューターの情報で分かってるんだけど……ごめん!!』

 

「申し訳ありません! 肝心の項目の部分が私もタクトさんも分からないんです!!」

 

 肝心要の部分をタクトとちとせも知らなかった。

 

「ああっ!! もぉー! 何でそうなるのよ!?」

 

『俺だってまさか、此処まで情報が残されていないなんて思っても見なかったよ……予言を告げたマジークなら、情報が残っていると期待してレスター達に言葉を送ったんだけど』

 

「そのマジークでは残念ながら、高名な方々が星を去った事で政変が起こって情報を喪失したそうだ」

 

『ああ、まさか、そんな事になっていたなんて……』

 

 『NEUE(ノイエ)』で一番情報が残っていそうな星だと思っていた場所が外れだった事に、タクトは泣きそうな気持ちになった。

 

「こうなっちまうと、あたしらが情報を知る手段はファントムシューターだけになるんだけど」

 

「肝心のファントムシューターは今回のクーデターの首謀者の行動で、ダンマリを決め込んでしまっていますから」

 

「八方塞がりです」

 

 重大な情報が目の前にあるのに、それを明らかにする術がない。

 

「ノアの時のようには……」

 

『今は無理だ。ヴェレルの方を優先しているから、それ以外の事は後に回すみたいなんだ』

 

「ファントムシューターが製作された脅威も重要ですが、ヴェレルの方も放置は出来ません」

 

「ああ、確かにヴェレルの奴も危険よね。捕まってるミルフィーの事もあるし」

 

「後の脅威よりも、目先の脅威も忘れる訳にはいかないからね」

 

 加えて言えば、ファントムシューターは自らの搭乗者であるちとせを得ている。

 後は自らが完成すれば良いとファントムシューターは判断している。既に対抗手段がある状況で、別の手段を講じる必要性もないと判断しているので情報の秘匿を重視するのは明らか。

 そして今は暴走しているとしか思えないヴェレルの排除を、ファントムシューターは優先対象に指定しているのでフォルテ達が欲する情報を提供する余地はなかった。

 

「……事情は大体わかった。それでちとせ。お前がファントムシューターの生体素子化してしまうのには、どれだけ掛かる」

 

「……長ければ一年。私の戦闘データなどを収集するのが早ければ、半年ほどです」

 

「たったそれだけしか時間が無いの!?」

 

 ちとせに残された時間の短さに、ランファは悲鳴を上げずにはいられなかった。

 他の面々も苦い顔を浮かべる中、ミントが口を開く。

 

「不味いですわね。ちとせさんに残された時間もそうですが、今はヴェレルが戦争を仕掛けている最中。ちとせさんのデータを収集するには持って来いのこの機会を、ファントムシューターが逃す筈がありませんわ」

 

「ですが、先ほどタクトさんがリコさんに説明したように、今のファントムシューターには兵装がありません」

 

「兵装が無ければ戦えない……なんて機械が分かんない訳が無いね。あるんだろう? タクト? ファントムシューターには代わりとなる兵装が?」

 

『……ある。でも、アレを俺は使わせる気はない』

 

「はい。ファントムシューターには別の提案を出す事で、用意されているものを使わせません」

 

 ファントムシューターに用意されている新たな兵装。

 タクトとちとせはそれを知りながらも、絶対にファントムシューターに使用させるつもりはなかった。

 だが、言葉で言っても効率を重視するファントムシューターが認める筈がない。

 しかし、タクトとちとせには代案があった。ファントムシューターも認めるしかない新たな兵装に関する代案が。

 

「クールダラス司令、お願いがあります」

 

「……頷くかどうかは内容にもよるぞ」

 

「分かっています。どうか、私をタクトさんとファントムシューターと共に行かせてください。私達の故郷の宇宙である『EDEN(エデン)』に。そして『白き月』に残されている嘗ての私の『紋章機』。()()()()()()()()()()()()()()を取りに行く許可を頂きたいのです」

 

 

 

《第七章『復活の銀河天使』終了・第八章前半『帰還・白き月へ』に続く》

 




八章の前半がタクト×ちとせのイベント。
後半がカズヤとそのヒロインのイベントになります。


『オリジナル兵器』

名称:《GA-000 ホワイトエンジェル》
全長 34.1m
全幅 33.2m
全高 16.4m
『武装』
・なし
詳細:『EDEN(エデン)』製の『紋章機』のプロトタイプである『GA-001 ラッキースター』よりも前に製作された純白の大型宇宙機。《H.A.L.O.(ヘイロゥ)システム》など後期の『紋章機』に搭載されるシステムのデータ収集の為だけの機体なので、他の『紋章機』と違い、兵装の類は一切搭載されていない。『白き月』で一番製作されていたが、データ収集後にエデン上層部の指示に従い、初代『白き月』の管理者シャトヤーンがエデンの首都惑星に送った後、行方不明となった。暫らくして『ホワイトエンジェル』のデータ抹消の指示と謎のデータがエデン上層部から『白き月』に送られて来た。初代シャトヤーンは訝しみながらも指示に従い、『ホワイトエンジェル』の存在は消え去った。
数百年後に再びその姿が現れた時には、全てが()に染まり切っていた。

『無限回廊の鍵』で登場のロゼルの役割

  • リコに接近
  • ちとせに接近
  • 別ヒロインと結ばれる
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。