仮面ライダーツルギ   作:大ちゃんネオ

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さて、遂に始まりましたMIRACLE WORLD。
キャス聞いてくれてる人は知ってると思いますがミラクルワールドはもうその名の通りどんなミラクルも起き放題な時空です。
本編のようなギスギスも暗さもないのでご安心を!
あのキャラこのキャラがわちゃわちゃやる時空ですので頭空っぽにしてお読みください!


MIRACLE WORLD
MIRACLEー1 波乱のデート


 夏。

 それは、誰もが開放的になる季節。

 青い空、白い雲、照りつける日差し。

 この三拍子が揃えば人は若さを持て余し、あんなことやこんなことをしてしまうのだ。

 さて、ここ聖山市は夏になると観光客で賑わう街だ。

 凪河区の凪海岸では海水浴が出来るし、海水浴客を狙ったホテルや旅館も多く存在している。

 また、沼田区の方に行けばキャンプが出来る。

 それでいて聖山市の夏は涼しく、避暑地になるのだ。

 そして、若さとリビドーに溢れた若者がここにも……。

 

 聖山駅西口時計台。

 聖山市民は必ずといっていいほどここを待ち合わせ場所にする。

 そのためここには多くの人達が待ち人を今か今かと待ちわび、久しぶりの再会に色めきたったり、さあ出かけようと時計台を後にしていく人達で溢れている。

 

 午前9時30分。

 

「少し、早すぎたわね……」

 

 燐との待ち合わせの時間は10時なので30分前というのはかなり早い。

 家にいると心臓が高鳴って、いてもたってもいられず家を飛び出してきたのだが……。

 

「燐も早く来てたり……しないわね、流石に」

 

 あと30分。 

 気長に待とうと思いスマホを手に取ると、ふと燐の声が聞こえた気がした。

 まさかと思って辺り見渡すと……いた。

 まだ約束の時間まで30分もあるのに。

 来て、くれていたんだ。

 そう思うとすごく嬉しくなって……。

 

「君結構可愛い顔してるね~。いま暇なの?」

 

「ちょっと遊ばない?」

 

「い、いや僕は……」

 

 ……。

 なんて、こと。

 まさかこんな午前中にああいう連中がいるとは思ってもみなかったがそんなことよりもまず燐の救出が最優先だ。

 

「すいません。彼は私の連れなので。ほら、行くわよ燐」

 

「えっ美玲先輩……」

 

 無理矢理燐の腕を引っ張ってあの不埒な女達から引き離す。

 まったく、あんなのと関わったら燐が変な影響を受けてしまうかもしれない。

 時計台から離れるように歩いて少し。

 もういいか……。

 

「まったく……。きっぱりと断りなさい。ああいうのは」

 

「あはは……ごめんなさい」

 

 申し訳なさそうな笑みを浮かべ謝罪する燐。

 それにしても、なんであの時間に時計台にいたのか。

 約束の時間までまだ30分あったというのに。

 

「なんか、その、久しぶりのデートだったのでテンション上がっちゃって……」

 

 ……ずるい。

 そういうことを言われると、嬉しくなってしまう。

 燐も、私と同じ気持ちだったと思うととても嬉しくて、顔に出ないか心配になって顔を背けた。

 

「じゃあちょっと早いですけど行きましょう美玲先輩」

 

 私の手を握り、駆け出す燐。

 まったく、もう……。

 もう……。

 

 

 

 

「やあ美玲、燐君。デートかい?」

 

 なんで、こういう時に限って、知り合いと出会すのか。

 聖月パレスタウンの二階。

 女性向けのファッションだとか化粧品だとかの店が軒を連ねる階である。

 ここでちょっと(美玲基準)服を見たあと、燐の服を見てあげようと思っていたのに……。

 

「射澄さん!それに美也さんも。二人で買い物ですか?」

 

「うん。女二人で悲しくね……」

 

 やはり、女性向けの階なので女性が集まる。

 ……むう。

 学校で顔を合わせる面子とこんなところでまで顔を合わせなくたっていいじゃないか。

 それに立ち話なんかして……。

 

「あはは……。それじゃあ僕達はこの辺で……」

 

 燐……!

 手早く会話を切り上げようとしている……!

 あの燐が!

 これまでは優しさ故に自分から話を切り上げるなんてこと出来なかった燐が!

 私は子供の成長を見たような気分だった。

 だが……。

 

「あ、ちょうどいい。燐君に少し協力してほしい」

 

「えっ?ちょっと!?えぇ!?待ってください射澄さん!引っ張らないでください!」

 

 射澄に引っ張られていく燐。

 呆然とその光景を眺めていた。

 いや、ちょっと待ちなさい射澄!

 

「な、なんだい美玲!私の邪魔をするのかい!」

 

「それはこっちの台詞よ……!」

 

「いだだだだだだだぁ!!!!」

 

 引っ張られていく燐の右手を掴み取り、射澄から引き離そうとするが射澄は燐の左手を離さない。

 いくら射澄であってもこんなこと許してなるものか……!

 

「ちょっとぐらい借りてもいいだろう美玲!」

 

「ちょっとと言いつつ丸一日潰すでしょう射澄!そもそもこっちはデート中なんだから気を使いなさい!」

 

「いだだだぁ!!!ど、どっちか手離してぇ!」

 

「ひゅーひゅー。モテる男は違うね~」

 

 待ってて燐。

 すぐこの読書馬鹿から助けてあげるから。

 

「そもそも燐を使って何をする気?変なことに利用しようというのならただじゃおかないわよ」

 

「変なことなんてとんでもない。ただ男性はどんな下着を好むのか知りたかっただけだよ」

 

「充分変なことよそれは!」

 

「美玲は気にならないのかい!燐君の好みというものが!」

 

 なっ!?

 燐の、好み……。

 それは確かに気になる……。

 

「はい、燐君ゲット」

 

「しまった!?」

 

 不覚……。

 まさか、ちょっと心が揺らいだ隙に……。

 ああ、このまま四人でどこぞのランジェリーショップで燐が辱しめられて……。

 

「ごめんなさい射澄さん。今日は美玲先輩とデートなので」

 

 えっ……。

 燐が、断った。

 あの燐が。

 人の良い燐が。

 

「ふむ……燐君がそういうのなら仕方ない。では日を改めて」

 

「はい。日を改めて……えぇ!?日を改めてもそんな下着とかそういうのは……」

 

「冗談だよ冗談(本気)。それじゃあデート楽しんで。邪魔して悪かったね。行くよ、お団子君」

 

「はーい。それじゃあまた学校でね~」

 

 こうして、二人は退散していった。

 ……まあ、なんとか二人きりにはなれたか。

 

「見ました美玲先輩?僕だってちゃんと断れるんですよ?」

 

 得意気な顔を浮かべた燐がそう告げた。

 まったく……。

 

「今度はもっと早く断りなさい」

 

「は~い」

 

 間延びした返事をする燐の頭を軽くチョップしてから私達も歩き出す。

 まだまだデートは始まったばかりだ。

 

 

 

 

 

「ねえ燐君。こっちとこっちがどっちが良いかな?」

 

「アヒャ!そっちじゃなくてこっちとこっちならどっちがいい?」

 

 ……なんで、こうなるの。

 夏なので水着の店が出ていたのだが今日は別に水着を見に来ていたわけではないので素通りしようとしたところ捕まってしまった。

 変態に。

 

「いいから行くわよ。無視よ無視。目合わせちゃ駄目よ」

 

「あぁん!イケズ!」

 

「けど貴女の攻めじゃ足りないの。燐君からの何気ない一言で蔑まれるのがいいの!」

 

 これだからこの変態は……!

 付き合うだけ時間と体力と精神の無駄。

 とっとと行くに限る……!?

 

「ねえ燐君はどう思う?」 

 

「どっちがアタシに似合うと思う?」

 

 くっ……燐の腕に抱きつくなんてこのデカ胸女……!

 殺す。

 いや、自分だってないわけではないしある方だと思うが規格外のこれには勝てない……。

 燐もきっと鼻の下をのばして……!?

 あ、あれは……!?

 

「あの、離れてくれませんか。公衆の面前でこんなことして恥ずかしくないんですか?さっきも美玲先輩の言葉にあんなに反応して……本当、変態なんですね」(黒スイッチON)

 

 あれは黒燐!

 普段心優しい燐だが時に黒い面を見せる時があるがそれは稀なこと。

 まさか、こんな変態と出会ったことで出てきてしまうなんて……。

 

「『はぁぁぁぁん!!!』」

 

 ……こんな変態と知り合いだと思われたくないし燐にも悪い影響が出るかもというか出ているので、燐の手を引いてこの場を離れた。

 

 

 

「ママ~。あのお姉ちゃんなにしてるの~?」

 

「見ちゃ行けません!」

 

 

 

 

 

 その後も……。

 

「やあ燐君!こんなところで出会うなんて正に運命……。ところで、これ着ない?」つメイド服

 

「なにそれ見てみた……着ないわよ」

 

「君ちょっと絵のモデルに」

 

「なりません」

 

「我等が神【ワコッキー】をあなたは信じますか?」

 

「信じません」

 

「これから一緒に殴りに行こう!」

 

「行きません」

 

「燐君。君には私が頂点に立つまでをしっかりとレポートしてもらわねば……」

 

「しません」

 

 

 

 

 

 聖月パレスタウンを出て、近くの公園のベンチに二人で座った。

 まだお昼を過ぎたばかりなのだが、かなり疲れた……。

 特に、精神が……。

 

「なんでこんな日に限って知り合いと顔を合わせるのよ……」

 

 折角のデートだというのに、まるでデートをしている気分にならない。

 なんて巡り合わせの悪い日。

 だけどあいつとは出会ってないからまだマシな部類……。

 

「燐くーーーん!!!」

 

 この、声は。

 遠くから猛ダッシュしてその勢いのままに跳躍。

 燐に向かって飛び掛かってきたこの女は……!

 それよりも、こいつの迎撃だ。

 

「燐ちょっと右に退けて」

 

「はーい」

 

 もう燐も慣れたものなのか、あいつが燐に抱きつく直前にひょいと横にずれるとあいつは後ろの植込みに突き刺さった。

 しかしすぐに植込みから上半身を抜くと、私に向かって猛抗議してきた。抗議したいのはこちらだ。

 

「まだ諦めてなかったの?いつまでも燐を追いかけてないで他の男でも追っかけてたらアリス?」

 

「諦めたらそこで試合終了人生終了です。恋する乙女は狙った獲物が例え他の女の物だろうと奪うつもりでかかる肉食獣なんですよ美玲先輩?」

 

 睨み合う。

 とにかく睨み合う。

 この女だけは許してはおけない。

 燐と私が付き合っていることを知っていてなお燐へのアピールを止めない恐ろしい恋に恋する少女。

 宮原アリス。

 それが不倶戴天の敵の名前。

 

「ま、まあまあ二人とも落ち着いて……」

 

「燐は少し黙ってて」

 

「きゃー美玲先輩こっわ~い。こんなおっかない年増よりも同い年かつ天真爛漫。虫さんも殺せないアリスの方が燐君もいいですよね~?」

 

「あっゴキブリ」

 

「死んでください。あっ」

 

「本性が出たわね女狐」

 

「虫さんは殺しませんが不快害虫と経済害虫には容赦しないアリスです。これでお家のゴキブリ対策も万全ですね!」

 

「それ、まるでアシダカグモみたいね。学校で軍曹ってあだ名広げてあげるわ軍曹」

 

「なんて不名誉なあだ名!?けど燐君はちゃんと私のことアリスって呼んでくれますもんね。むしろ愛する人にだけ名前で呼ばれるってロマンチック……」

 

「ん?呼んだ?軍曹?」

 

「燐君!?」

 

 ふっ。

 やはり燐は私のもの……。

 

「アリス~!待ってくださ~い!」

 

 ……あっちも来たか。

 まあ、妹の方は警戒の必要はなし。

 

「まったく鏡華はだらしないですね……。ほら、息整える。ひっひっふー」

 

「ひっ……ひっ……ふー……」

 

「それ違うやつだよ鏡華さん……」

 

 まったくこの双子姉妹は……。

 

「そうだ鏡華!鏡華はあの年増とこの私どっちが燐君にお似合いだと思う?」

 

 この女……。

 大体一歳しか違わないだろうにこの女。

 それに妹というあからさまに向こうが有利になる相手に聞くとか本当にこの女。

 いつか絶対にお灸を据える。

 

「えーと、そうですね……。まあ、私としてはどちらでも構いません」

 

「なっ!?」

 

 へえ、意外な答えが……。

 

「だって、最後には御剣君は私のものになるんですから」

 

「……」

 

「……」

 

「……」

 

「最終的に私のもとに来てくれれば何をしようと、誰と付き合おうと関係ありません。最後に私が、御剣君を綺麗にしてあげるんですから」

 

 とてもいい笑顔で、当然のことのように言い放った。

 ……一番恐ろしい敵は、彼女かもしれない。

 この日から私とアリスはちょっとだけ仲良くなった。

 ちなみにデートはこの二人も付いてきた。

 もうマジこの女達。

 ピー(自主規制)




というわけでミラクルワールド。
どんなミラクルも起き放題。
別に時空が繋がってるわけではないのであんなルートこんなルートも書けますねグヘヘ。
北先輩に女装子堕ちさせられる燐君とか……(作者の趣味)
好評なら続きます笑
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