Jojo/Grand DIOrder OVER HEAVEN   作:ユフたんマン

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第8話

「それで逃げ帰ってきた…というわけですね。何か弁明はありますか?」

「別に逃げたというわけじゃあないのだがね…」

 

厳しい目で俺を睨むジャンヌ。その傍らには黒い鎧を纏った騎士と、2mほどの剣を持った青年が佇んでいる。ジャンヌが新しく召喚したサーヴァントだろう。

しかしジャンヌを見るに少し違和感がある。先日に聖女のジャンヌに会ったことが原因だろうか…

あの夜に見た聖女のジャンヌは、ここの堕ちたジャンヌのような『憎悪』『悪意』を一切感じ取れなかった。あの忌々しい聖女のようなエリナや母のように…まるで2人は全く別の存在であるかのように…

いや、これは気のせいだろう…

 

「私は少し単独行動をしたいと思っているのだが…」

「駄目です。あなたはここで待機していなさい。余計なことをされるとたまったものではありませんから」

 

チッ…流石に一度失敗した俺を単独行動させるわけがないか…あぁ、痣が疼く…あの一族がここに、この地に来ているというのに…

やはり『運命』は死後も、俺とあの一族を引き合わせているのか…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

待機を命じられてから数日が経った。既にカルデア一行は、仲間を揃えてここへと進撃を開始している。ジャンヌと共に戦場へと赴き、カルデアのマスターと向かい合う。既にバーサーク・アーチャーはやられ、残るは俺とジャンヌ、バーサーク・セイバーにアサシンとランサー、そしてキャスターのみだ。

 

「貴様の相手は私だ」

 

そういい出てきたのはこの前の赤い弓兵、エミヤだ。手にはこの前と同じアヌビス神が握られている。

 

「面白い…こいッ!!」

 

即座にザ・ワールドを出し、アヌビス神を拳で弾く。エミヤはすぐにもう一閃、それもまたザ・ワールドが弾く。凄まじい速度で繰り出される剣技が俺に殺到する。それを一つ一つ、決して漏らさぬように数度打ち合うことでアヌビスは耐えきれず砕ける。すぐさまエミヤはそれを創り直し、再度打ち合う。

その後も徐々に俺たちの打ち合いは激しくなり、数百と打ち合ったところで、5つ目のアヌビス神が砕ける。

今までよりも隙が大きく、集中を切らしたか、とザ・ワールドを叩き込むが、番いの双剣に阻まれ、それがまたしても砕ける瞬間に、エミヤの手に刀身が鎌のように大きく歪曲した刀剣が現れ、俺に向かい投げつけられる。最初は無視して追い討ちを掛けようとしたが、当たる直前にそれがなんなのか理解し、身体を捻り避ける。

 

しかし完璧には避けきれず脇腹を掠ってしまった。くそ…やられた…

 

「フン、どうやら不死殺しはしっかりと機能するようだな。さっきまでは瞬時に再生していた傷が癒えてないぞ?再生しなくていいのかね?」

「チッ…これはギリシャ神話のハルペーか…まさに私の天敵…波紋以外にも私に弱点があったとはな…」

「これが効いたとなると…マスター!魔力を回せ!決着をつける!!

 

I am the bone of my sword(ーーー体は剣で出来ている)

 

詠唱を始めるエミヤ。目の前で長々と詠唱か…舐められたものだな…

 

「させません!」

 

詠唱を中断させようとしたが、盾の少女とジークフリートに邪魔をされて手が出せない。ジークフリートが来たということは、あの邪竜は討伐されたのだろう。なんと間の悪い。

 

Steel is my body,and fire is my blood.(血潮は鉄で、心は硝子)

 

I have created over a thousand blades.(幾たびの戦場を超えて不敗)

 

「邪魔はさせんッ!!」

「無駄だッ!!」

 

ジークフリートのバルムンクをザ・ワールドで受け止め、ジークフリートを本体の俺が殴り飛ばすと、同時に盾の少女に突進され、後ろに吹き飛ばされそうになるが、脚を地面に埋め込むことで阻止する。

 

Unknown to Death.(ただの一度も敗走はなく)

 

Nor known to Life.(ただの一度も理解されない)

 

Have withstood pain to create many weapons.(彼の者は常に独り剣の丘で勝利に酔う)

 

Yet,those hands will never hold anything.(故に、その生涯に意味はなく)

 

「WRYYYYY!!!!」

 

盾を掴み背後から迫るジークフリートに、少女ごと投げつけ、詠唱するエミヤに迫る。

 

「ザ・ワールドッ!!!」

 

So as l play,UNLIMITED BLADE WORKS.(その体は、きっと剣で出来ていた)

 

ザ・ワールドがエミヤを捉えた瞬間、眩い金の炎が俺を襲う。

 

「な、何ィィイ!!?」

 

得体の知れない炎を警戒し、攻撃を辞めて防御体制に移る。しかし何も起きない。目を開けるとそこには剣が大量に突き刺さった丘、そして赤い空には噛み合っていない歯車が無数浮かんでいる。

 

「こ、ここは…」

 

砂が風で舞い上がる。いや、これは…灰か…

 

「ここは私の世界…」

 

声がした方を向くと、そこにはエミヤが佇んでいる。

 

「貴様と私の『世界』、勝負といこうじゃないか。貴様は…滅びずにいられるかね?」

 

周りに突き刺さっていた剣が全て、エミヤの上空に浮かび上がる。それは先ほど投げられたハルペー。それ以外にも不死殺しともいえる剣が多数存在している。確実に奴は俺を殺そうとしている。

 

「それが貴様の宝具か…やってみろッ!!このDIOに対してッ!!」

 

エミヤが腕を振り下ろすと、無数の剣が射出される。当たれば傷は再生せず、俺の霊基は消滅するだろう…当たれば…

 

「貴様の世界なんぞ無駄無駄無駄無駄ァッ!!宝具ッ!!『世界(時よ止まれ)』ッ!!」

 

世界から色が抜け、剣の『世界』は灰色の『世界』に塗り潰される。風は止み、射出された剣は全て微動だにしない。

剣と剣の間を練り歩き、エミヤの正面に立つ。

 

「これほどの数の不死殺しをよく集めた…いや、創り出した…か。だが…このDIOの前では無駄だったようだな!間抜けがッ!!」

 

ザ・ワールドの腕が、エミヤの腹に風穴を穿つ。そして頭を掴み空へ放り投げる。

 

「最後のトドメだッ!!」

[無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァッ!!!]

 

浮かぶ身体を連打、連打、連打。全身余すことなく打ち抜く。

そして最後に…

 

「殴り抜けるッ!!」

 

血を撒き散らしながら背後に吹き飛び、そのまま宙で止まる。

 

「そして時は動き出す」

 

「ガフッ!!?一体……何……が…!?」

 

エミヤは金の粒子となり姿を消し、それと同時にエミヤの『世界』は崩れ去った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

▽▽▽

 

「エミヤさんの霊基反応消滅…先輩、来ます!!」

 

エミヤの消滅。それ即ち、エミヤの敗北を意味する。

空間が歪み、DIOが姿を表す。その姿には傷は一つしかない。先程エミヤが不死殺しで傷つけた擦り傷のみ。

 

ジークフリートがDIOに斬りかかるが、一瞬で藤丸立香の背後へと吹き飛ばされる。

 

「マシュ!?」

「…ッ!?わかりません!一体何をしたのか…!ドクター、何か変化は!?」

『僕にもわからない!けど、今の一瞬、DIOの位置が少しズレた!それに何かあるかもしれない!藤丸くん、マシュ、気をつけて!』

 

DIOが動いた。速い。バーサークアーチャーよりは速くはないが、それでも一般人である藤丸には反応出来ない。

 

「先輩ッ!!」

 

マシュが間に入り、衝撃に備えるが、マシュの視界からDIOは消え失せる。

 

「消え…違うッ!?先輩ッ!!」

 

いつの間にか、マシュの背後へと回り、藤丸へと迫る。一部始終を全て見ていた藤丸にも、何が起きたのか理解出来ない。理解出来た事といえば、いきなり目の前にDIOが現れたという事だけだ。

 

「チェックメイトだ」

 

藤丸には見えていないが、既にザ・ワールドは藤丸の目の前に存在している。

 

「マスターッ!!」

 

ジークフリートが全速力で駆けるが届かない。ファヴニールと戦う前のジークフリートなら間に合ったかもしれないが、消耗したジークフリートでは間に合わない。

 

ザ・ワールドの腕が人類最後のマスター、藤丸立香の胴体を貫ぬこうとしたその瞬間、DIOに向けて真横から大きな物体が迫り来る。

 

「…ッ!?これは!!?」

 

その物体に気付いたDIOは大きく後退し、飛んできた方向を睨む。マシュはすぐに藤丸の前へと戻り構え、その時、ようやく藤丸は飛来した物体の正体に気づいた。

 

 

 

 

それは丸太だった。電流のようなモノを纏っている丸太だ。DIOが睨んでいる方を向くと、そこの小高い丘の上には、1人の巨漢が藤丸達を見下ろしていた。

 

「時を隔てた邂逅というわけか……ジョジョオオ…!!」

「僕がここに呼ばれた理由…今ようやくわかった…この痣の疼きも…ディオッ!!」

『ジョジョ…まさかジョナサン・ジョースターかい!?DIOを打ち倒した黄金の精神を持つ、まさに真の紳士と呼ばれたあの『勇者』ッ!?』

「ジョナサン・ジョースター、セイバーのクラスで参上した。ディオッ!!今度こそ、決着をつけるッ!!」

 

運命の戦いは今ここに、長き時を掛けて再び幕が開けようとしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ジョジョォオッ!!」

「ディオオォオッ!!」

 

2人の拳が衝突する。波紋と冷気のぶつかり合いに大気は悲鳴を上げ、地面は陥没する。

 

「UREEYYッーーー!!!」

「ウォオオリャァアーッ!!」

 

ジョジョとDIOは殴り合う。まさにそれは正々堂々とした殴り合いだ。DIOは普段、どのような手を使ってでも勝利に執着する男だ。勝者が正しくなる戦い。そのようなものに、ネズミの糞にも匹敵する考え方である、『正々堂々』という言葉は嫌悪しても仕切れない程のものだ。

しかし今度ばかりは違う。相手は因縁の相手、ジョナサン・ジョースター。彼にはまだ正面から戦い、勝てたことは遊戯のボクシングでしかない。

DIOにも確固たるプライドが存在する。いつまでもDIOが敗北者なのは気に入らない。天国へと辿り着いた者こそが真の勝者?否!!このような勝負で負けるような者が天国へと行ける筈がないのだ。圧倒的、決定的、誰が見ても、どう転んでもDIOが勝ったという、正しく完勝という『結果』が必要なのだ。

 

DIOの拳がジョジョの頬に突き刺さる。そのまま目に指を入れて殴り抜けようとするが、ジョジョはすぐさま手を弾き、DIOの鳩尾に鋭い一撃を与える。

 

「ウゲエッ…!!?」

「懐かしい…昔の僕はその技で泣かされた…あんな事もあったけど、それでも君との青春…悪くはなかったと思っている…」

「ク…ッ!!調子に乗るなよッ!?遊びは終わりだッ!!我が『知』と『力』の前にひれ伏すがよいぞッ!!」

 

DIOはザ・ワールドを繰り出し、ジョジョは背中にかけていた、『勇気と幸運の剣』を抜いて構える。

構え合い、数秒、無の時間が続く。周りにいる藤丸や、マシュ達は2人による因縁の戦いが邪魔されないように、空を飛ぶワイバーンを撃墜していく。

 

この場にエミヤが残っていれば、ジョジョに加勢しようと動いただろう。しかし藤丸は、何故か2人の戦いに横槍を入れたくなかった。彼はどこまでも優しい人間なのだ。彼も『ジョジョの奇妙な冒険』という物語は知っている。学校の地歴新聞の題材に使ったこともあるため、通常の人間よりは知識が豊富だろう。

それ故に、彼は戦いに手を出したくなかったのだ。

 

少年時代、青年時代、その長い時間共に生活し、競い合った『宿敵』でもあり『友』でもあるのだ。それに、DIOが誰でも良かった身体を、わざわざ波紋を使われ、死んでいた可能性があったのにも関わらず、ジョジョの肉体を乗っ取ったことから、DIOは唯一、ジョナサン・ジョースターという人間を認めていたのだろう。物語の最後のシーンには、互いに認め合った会話が記されていた。片方がいなければ存在たり得ない、『運命』という枷に囚われた2人。

そんな2人の決闘ともいえるこの戦いに手を出すということは、無粋というものだ。

 

「ハアッ!!」

 

ジョジョが先に動いた。ブォンッ!!という豪快な音を立てて振り下ろす。それをDIOが拳で打ち返すが、エミヤの時とは明らかに動きが違う。

ジョジョはセイバーとして現界したが、技量はそこまで高くない。元々生前も、剣で戦ったことは一度だけしかないため、それも当然といえる。しかし、エミヤのような卓越した技量も恐ろしいが、DIOにはもっと恐ろしいモノがあった。

 

(重い…ッ!)

 

そう、一発一発が重い、あまりにも重いのだ。ジョジョと同じ身体を持ち、さらに力のあるザ・ワールドを持つDIOと、ジョジョは生身で互角以上の戦いを繰り広げられるのだ。同じ肉体を持つ者同士、何故これほどまでに力に差が出るのか…

それはDIOがジョジョに恐れるモノ、それは『爆発力』『黄金の精神』そして『受け継いだ意志』だ。

それがある限り、ジョジョは際限なしに力を上げていくだろう。恐ろしい、DIOが唯一、恐れを抱くのがジョナサン・ジョースターだ。

 

「ウッシャァァアアアッ!!!」

「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァッ!!」

 

凄まじい速度で繰り広げられる攻防、その余波で地形が削られ姿を変えていく。ぶつかり合うたびに、冷気とピリッとした感覚が肌を撫でる。

エミヤと戦っていた時よりも、明らかにDIOの力が増している。それに伴いジョジョも力を上げていく。因縁の相手との戦いで、お互いの霊基が高まり合っているのだろう。

 

「ザ・ワールドッ!!」

 

そうDIOが叫んだ瞬間、ジョジョに多数のナイフが迫る。それをジョジョは予め、来ると分かっていたかのように最小限の動きで捌き、DIOへと肉薄する。

 

「貴様…ッ!!ジョジョオオ!!貴様も私の『世界』を認識出来るというのかッ!!」

 

空条承太郎のスタンド、『星の白金』の暗示は『希望』『ひらめき』そして『願いが叶う』。

スタープラチナは本来、『時を止める能力』『光よりも速く動く能力』でもないのだろう。本来の能力は暗示通り、『願いを叶える』スタンドだったのだろう。ザ・ワールドの能力を知った承太郎は、その能力に対抗できる力を『願った』。そうして手に入れたのがザ・ワールド同様、『時を止める能力』もしくは『光よりも速く動く能力』だったのだろう。

 

しかしジョジョは違う。彼はそのようなスタンドも能力も持ってはいない。それなのに何故止まった時の中を認識出来るのか…それは簡単なことだ。

 

DIOの肉体の大半はジョジョの肉体で出来ているからだ。3分の2以上の割合がジョジョの成分で生成されているのだ。血は吸血した際に、混ざり合って変質したが、それ以外、頭以外は全てジョジョの身体なのだ。

今は時が止まった世界に順応していない為、見ることしかできないが、時期にDIOと同じ時間動けるようになるだろう。

 

「貴様が止まった時の中で動けるようになるまでこのDIOが待つわけがなかろうッ!!」

「時を止める能力…まずい…ッ!!速く慣れないと…ディオに勝てない…!!」

 

会話を聞いていたDr.ロマンが驚きの声を上げる。時を操作するというモノは、魔術の域を超え、もはや魔法の域の力だという。

魔術に詳しくない藤丸だが、なんとなく凄いことを理解し、横目で戦闘の成り行きを見ながらワイバーンと戦うマシュ達の援護を始めたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「バーサーク・ライダー!一度監獄城へ引きますよ!」

「黙れ…このDIOに指図するじゃあないッ!!」

 

ファブニールに、DIO、キャスター以外のバーサーク・サーヴァントが全騎敗北した為、一度城へと戻り新たなサーヴァントを召喚しようとしたジャンヌ・オルタがDIOに命令するが、DIOはこれを拒否する。

 

「命令です!引きなさい!」

「断るッ!!」

 

バーサーク・サーヴァントは基本、『狂化』を付与され、理性が奪われマスターのいいなりになる。しかし今度ばかりは違う。ジョジョと出会ったことでより強い自我が引き出され、『狂化』のせいでいつもの冷静さが失われ、制御出来ない状態になっている。

 

「ジャンヌ、バーサーク・ライダーには構ってはいられません。ここでワイバーン達と共に時間稼ぎでもしてもらいましょう」

「チッ…ジル、行くわよ」

 

そういいその場からジャンヌ・オルタとジル・ド・レェは離脱する。しかしDIOは既に離脱する2人を一切意識を向けていない。

DIOはジョジョに向かい、叫びながら突進する。ザ・ワールドの拳とジョジョの剣が鍔迫り合う。

 

「カルデアのマスター!ここは僕に任せて先へッ!!君が人理を救うんだッ!!」

「そうだな、DIOの相手は彼に任せよう。ワイバーンは俺たちに任せて欲しい。清姫とエリザベートを連れて行け。ジャンヌ・オルタを頼んだぞ」

「わかった。頼んだ!」

 

ジャンヌ・オルタの後を追い、藤丸とマシュ、清姫とエリザベートとジャンヌが城へと駆け出す。

 

「このDIOを無視して話すとは随分余裕じゃあないか、え?ジョジョォオ!!」

「グッ!!」

 

ジョジョは隙を突かれ、肉を抉られるが、痛みを無視して刀を振るう。

 

「時よ止まれィ!!」

 

DIOは時を止め、ジョジョに殴りかかるが、ジョジョは動き出しDIOの腕を切り落とす。

 

「な、なんだと!!?もう止まった時の中を動けるようになったとでも言うのか!?まだ二度目だぞ!?」

 

波紋が流れている剣で切断された為、波紋が全身に流れないようにするために切断面を気化冷凍法で凍らす。そしてDIOはジョジョに何も出来ることなく時は再び刻み始める

 

「トドメだァアッ!!」

「な、しまッ…!?」

 

驚愕し、一瞬硬直した隙を狙い、ジョジョが剣を振り下ろす。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『GRRRRRRRRR!!』

 

黄色い影がDIOの前に躍り出る。

 

 

 

 

そして鮮血が舞う…

 

「な…、なんだってーッ!!?」

「パルチーニャ…お前の死…無駄にはせんッ!!」

 

入り込んだ黄色い影の正体は、DIOが可愛がっていたワイバーン、『パルチーニャ』だった。主人の危機を身を張り守ったのだ。

ジョジョが驚きのあまり、一瞬波紋が弱まってしまう。その隙を突き、DIOは手をジョジョの肩に突き刺す。

 

 

 

ドクンッドクンッ

 

 

 

ジョジョはすぐに波紋を練り距離を置く。

 

「くッ、僕の血を…吸ったのか…!?」

「フフフッ…フハハハハハハハ……フハハハハハハハッ!!!」

 

頭を掻き毟り、血を流しながら不気味に笑う。力が溢れる、気分が高まる…本気を出す…本気で殺す…慢心、油断、生前の過ちを繰り返さない。

 

「最高に……ハイッてやつだ…!!」

 

今度こそ…運命を乗り越えるッ!!

 

「真名解放…」

 

DIOは空へと飛び、腕を上げると、そこに巨大かつ、膨大な魔力の塊が姿を現す。

 

「こ、これは!?DIOの宝具ッ!?…なら僕も…この戦いを…終わらせるッ!!」

 

ジョジョが持つ『勇気と幸運の剣』に、更に強力な波紋が宿り、それは銀色の雷に変質し、剣に纏わり付く。

 

 

 

 

君臨せし帝王の鉄槌(ロードローラーだ)!!」

受け継ぎし友の勇気と幸運の剣(メタルシルバーオーバードライブ)!!」

 

 

 

 

膨大な魔力の塊(ロードローラー)と『勇気と幸運の剣』が衝突する。

 

「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ッ!!」

「うっしゃああああッ!!うおおおおおお!!」

 

勝ったのは……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ブッ潰れろッ!!」

 

ロードローラーがジョジョを押し潰し、熱の篭った暴風が周辺を襲い、草原は焼け野原へ、ワイバーンはコンガリと香ばしく焼け、残っていたサーヴァント達が吹き飛ばされる。

DIOは残ったロードローラーの上に立ち、空を見上げ吠える。

 

「WREEEEYYYYY!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次の瞬間、ロードローラーが真っ二つに両断され、中から人影が現れる。そう、その人物はジョナサン・ジョースターだ。既に身体中から血を噴き出し、満身創痍だが、それでもジョジョの力は衰えない。

 

「ディィィィオォオオオッ!!!」

「グゥウッ、ギャァァアアアアアアッ!!?この、このDIOが…またしても…!!」

 

ジョジョの剣に袈裟斬りされ、DIOの上半身が地面へとズレ落ち、それと同時に下半身が金の粒子となって消える。勝敗はついた。DIOが負け、ジョジョが勝った。ジョジョは消えていくDIOと、薄らと消え始めている自分の姿を見て、眼から雫を垂らす。

 

「ディオ…これで本当に最後だ…」

「あぁ…まったく…最後まで忌々しい奴だ…」

「僕達はこれでよかったのかな…」

「知らん…俺に聞くんじゃあないぜ…」

「そうだね…僕達、少しでも過程が変われば心から話せる友達にでもなれたのかな」

「なれるわけがない。そんな俺を想像するだけで吐き気を催す」

「ひどいな。僕もだけどね」

 

ジョジョは涙を拭い、幼い子のように笑う。DIOも馬鹿にしたように静かに笑う。

 

「俺はお前…」

「僕は君…」

 

「「()らはふたりでひとり」」

 

2人は笑い、世界の最後を見届ける。特異点の崩壊が始まった。藤丸立香がやったのだ。

 

「また会おう、ディオ…いや、DIO」

「フンッ…俺はもう会いたくないがな…貴様がいると我が目的の障害にしかならん。…だが、ジョジョが俺の配下になると言うのなら考えてやらんこともない」

「まさか」

「だろうな」

 

「『受け継ぐ者』ジョナサン・ジョースター!次こそは…必ず貴様からこのDIOが全てを奪ってやるッ!!」

「『奪う者』DIO!次も返り討ちにしてやるッ!僕からはもう何も奪わせないッ!!」

 

突風が吹き、火の粉が舞う。彼らはその風と共に姿を消した。

 

ジョジョとDIO、石仮面と波紋の因縁はここで再び幕を下ろした。しかしまだ彼らの因縁は終わらない。

また再び、新たな舞台でこの争いが始まるだろう。

 

    

 

 

 

これは、石仮面と魔術に纏わる2人の少年の数奇な運命を追う冒険譚である。

 

 

 




・ジョジョの奇妙な冒険

ポコが書いたジョナサン・ジョースターの冒険譚。作中に登場する人物は全て実在しており、吸血鬼などと言うフィクションの存在が出てくることから、この作品は実際にあった事件を誇大表現にして出版されたとされている。ディオは大量殺人者として語られている。

しかし、作中のウインドナイツ・ロットの消滅、トンネルの崩落、そしてディオが手下を作るために墓を荒らしたなど、実際に人間ではなかったと信じる歴史学者も多数存在する。


1941年、第二部として『戦闘潮流』が出版されるも、時期が時期だったため、殆どが燃やされてしまう。しかし、戦後にスピードワゴン財団が再出版。
燃やされずに残っていた本は、プレミアが付き、かなりの高額でやり取りされている。
しかし、『吸血鬼』を超える『究極生命体』という常人には理解出来ない生物が登場したため、この作品はほぼ全ての人物がフィクションだと考えている。

これからの進路

  • オリジナル特異点
  • 幕間からのオリジナル特異点
  • 第二特異点以降
  • 時間神殿
  • 幕間から第四特異点
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