Fate/Grand Order Episode of Drifters 廃棄漂流戦場関ヶ原 宝知らぬ武者   作:watazakana

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前回のあらすじ

藤丸立香は夢を見た。とある武士の夢だった。目を覚ました直後、サイレンが鳴り響く。なんでも、召喚式が勝手に起動し、バーサーカーのサーヴァントが現れたとか。いろいろあって食堂に駆けつけた立香が目にしたものは、ボロボロの食堂とノッブの足元に倒れるエミヤ、数mほど距離を取ったまま困惑している夢で見たバーサーカーだった。とてもぐだぐだオーラが溢れていた。


1-2 関ヶ原へ

藤丸立香が事情を聞いているころ、マシュ・キリエライトはダ・ヴィンチちゃんから話を聞いていた。

 

「コーヒー、美味しいかい?」

「はい、とても美味しいです」

 

だろう?私が淹れたんだぜ、不味いとは言わせない!と鼻を得意げに鳴らすダ・ヴィンチちゃんは自他共に認める天才である。モナ・リザをより華やかにした感じの彼(彼女?)は「ところで」と打って変わってシリアスな表情を浮かべ、話を切り替えた。

 

「特異点が見つかった。原則カルデアスとレイシフトは凍結されているが、縁もない上に勝手にサーヴァントが召喚されたという超異例の事態だ。調査のために使った」

「特異点の攻略のために、スタッフを。というわけですね」

「ああ、だがこれがあのバーサーカーの召喚された原因なら、この特異点、明らかにおかしい」

 

触媒もなく、カルデア側が召喚の呪文を詠唱したわけでも無い。ならばここではぐれサーヴァントがたまたま現界したとでも……?確かにここカルデアは魔術工房でもあるし、霊地ではある。召喚室はその中でもとびきりのものだ。しかし、とダ・ヴィンチは会話しながら思考する。

 

「ああもう情報が足りない!ホームズはどうなんだい?」

「………………」

 

オールバックの全体的に黒い英国紳士は、顎に手をやりながら考え込んでいる。あれではまだ聞き出せそうに無い。

 

「あっちもあっちか……」

「事情聴取とりあえず終わりましたー」

 

と、藤丸立香は管制室にバーサーカーを連れて入る。

 

「お、ちょうどいいところに来た。さぁ、話を聞かせてもらおうじゃないか、バーサーカー」

「ばぁさぁかぁ?知らん。おいは島津◼️◼️◼️◼️◼️◼️ぞ」

「「「はっ?」」」

 

突然のよくわからない発言(物理)に、今度は三騎のサーヴァントが困惑した。

 

 

カルデアのみんなは事情を聞いた。

 

「うーん、よくわからないということがわかったよ。まあいい、あの時だって『よくわからない』は付き物だった。今回も事件が終わる頃にはわかるだろうさ。さて、藤丸クン、もうわかっているだろう?」

「特異点、ですよね?」

「そう。特異点が発生した。時代は西暦1600年。場所は日本関ヶ原」

 

藤丸立香とバーサーカーが反応した。

 

「「関ヶ原⁉︎」」

「1600年の関ヶ原といえば、関ヶ原の戦いですね。豊臣家と徳川家が天下をかけて争った、天下分け目の大戦さ。日本史上最も重大な武士同士の戦さの一つです。本来なら魔術王の聖杯があってもおかしくない特異点ですね」

「待て待て、お前ら(おまあら)は関ヶ原へ行くち言いよるんか⁉︎」

「そうだけど?」

「おるみぬよりも奇怪な奴らよ……」

 

今更すぎて忘れていた。彼はレイシフトを知らない。レイシフトはいわばタイムトラベル。対象を霊子に変換し、任意の時代に投影する過去改変の技術。これについて説明すると「よく分からん」という一言で片付けられた。ダ・ヴィンチちゃんの額に青筋が走り、必死にマシュと藤丸立香がとりなす。

 

「はぁ……言っておくけど、島津もそこに行くんだぜ、関ヶ原に。君はこの異常事態の中心だからね。まず気を付けて欲しいことがある。この特異点の島津軍に会わないこと。特異点解消と同時に特異点での出来事は史実の人の記憶から消えるが、特異点で起きた事象は消えない。特異点で死んだ人は史実でも同じ時間に死ぬのさ。原因は変わるけどね。君の性格上史実での君と相対すれば即殺し合いが始まる。そこで特異点での君が死んでみろ、()()()()()()()()()()()()()()()()?君の言っている事が真実なら、サーヴァントである君、特異点にいるだろう生前の君のどちらかが死ねば君はそこに戻れない」

 

島津の言っていること、それはオルテという大帝国を島津と織田信長、那須与一、オカマが仕切り、晴明やおるみぬら十月なんたらと協力して人類廃滅を謳う廃棄物(えんず)と戦う異世界で散歩して昼寝して起きたらここにいた───という突拍子もないものだった。

しかし彼はバーサーカー。とても腹芸のできる人となりでないことも相まって、とりあえずその言葉を信じるしかなかった。その事情に合わせて作戦を練り説明するダ・ヴィンチちゃんだったのだが………島津はそのダ・ヴィンチちゃんの説明をほぼ全てどうでも良さそうに聞いていた。

 

「ちょっと待ってて、対城宝具持ってくる」

「ダ・ヴィンチちゃん待った!早まるな!」

 

カルデアの危機がぐだぐだに訪れてしまった。

 

 

『要員、各配置についたかい?よし、今回のオーダーの要点を纏めよう。まず第一目的は特異点にある聖杯の回収。いつもと変わらないように聞こえるが、今回ばかりは何もかもが異質だと思った方がいい。並行世界ですらない、正真正銘の異世界からの干渉を受けている可能性が高い。できる用心はするように。そして史実には出来る限り干渉しないこと。いいかな?』

「いいかな?じゃあないわ!なんでわしが関ヶ原へ行かねばならん⁉︎」

 

コフィンの中に押し込まれる織田信長は名一杯に拡声されたダ・ヴィンチちゃんの声に抗議する。ちなみに「何故(ないごて)女子(おなご)が戦さに行くか、邪魔ぞ、帰れ」と言っていた島津は巴御前に説得されて渋々藤丸立香と織田信長(島津はまだ信じてない)の同行を承諾した。今は早々にコフィンの中に入ってまだかまだかと急かしている。

 

『だって関ヶ原の戦いって君の死後間もない頃に起こってるじゃないか。知名度補正で強くなれるし』

 

妥当な判断だよね、だからごめんね。とダ・ヴィンチちゃんは悪びれる様子もなくすっかすかの謝罪を共に正当化した。

 

「絶対ロクな死に方せんぞアイツ」

 

と、ノッブもコフィンへ入り、藤丸立香も魔術礼装:カルデア戦闘服を身に纏い、コフィンの中へ。

 

『アンサモンプログラム スタート。霊子変換を 開始します。 レイシフト開始まであと 3 2 1…… 』

 

『全行程 完了(クリア) ドリフトオーダー 実証を 開始 します』

 

瞬間、1人と2騎の視界は黒く塗りつぶされ、体は宙に浮く感覚に陥る。次第に一条の光が中央に差し込み、体は加速する。慣れていても吐き気を催すくらいの圧が4秒ほどかかり、視界はだんだんと白い光に包まれた。

 

 

 

光は弱まり、草原と山々が縁を取る。色彩が戻って、見た景色は───

 

「日本だ……」

「ほう?これはなかなか」

「戻ってきたっちゅうんか……本当に……!」

 

否。これは間違った歴史。帰ってきたわけでも、戻ってきたわけでもない。いずれ無くなる、聖杯の生み出した歪み。ただそっくりなだけの関ヶ原である。さぁ、これより始まりますは最大の合戦の裏にあった、誰も知らない夢物語。夢想特異点 関ヶ原における聖杯探索の始まり始まり。

 

人理定礎値:DRIFTERS

夢想特異点 廃棄漂流戦場関ヶ原

宝知らぬ武者

 

 




期間限定加入サーヴァントを入手しました。

☆4バーサーカー 島津のバーサーカー

「おいはサーヴァントでも、バーサーカーでもなか。おいは人ぞ。おいはおいの理で走る。首級を獲るために突っ走るのみぞ」

【CLASS】バーサーカー
【真名】不明
【性別】男性
【身長・体重】175cm・65kg
【属性】中庸・狂

【ステータス】
筋力B+ 耐久A 敏捷B++ 魔力E 幸運C+ 宝具???

【クラス別スキル】
狂化:EX
Busterカードのダメージアップ

薩摩兵子の矜恃:B
バトルスタート時自身にガッツ状態(1回、HP1の状態で復活)を付与。女性の敵を自身の攻撃では倒せない[デメリット]


【固有スキル】
狂奔:EX
味方全体に攻撃力アップ&精神弱体無効&ガッツを付与(3T)

心眼(戦):B
回避系スキル。再臨1回目で解放

首級狩り:A
即死成功率up系スキル。再臨3回目で解放

【宝具】
???

Busterらしい。ストーリー進行で解放
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