死神に鎮魂歌を   作:seven74

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 以前シンフォギアXDをインストールしたという話をしましたが、凄いですねあのゲーム。星5確定ガチャでヒヨッコな私も恐ろしいスタートダッシュが切れました。色々操作しづらい所もありますが、それでも楽しめています!

 それでは本編開始です!



冷たく燃える憤怒

 克己が外に出ると、本部のバイク車庫からバイクに乗って飛び出した翼の姿が見えた。

 

 エンジン音と共に少しずつ遠ざかっていく背中には明らかな動揺が感じられ、克己はすぐにアクセルメモリのマキシマムドライブを発動させて翼の後を追う。

 

 

「……ッ!? だ、大道ッ!?」

 

 

 バイクに乗っているのにも関わらず、自分と並走している克己の姿を視界の端に捉えた翼が運転を誤らないように注意しながら克己を見ると、彼の口元には笑みが浮かんでいた。

 

 

「お前が歌を歌う理由。その答えを導くヒントが現れたようだな」

「……あれからというもの、私はずっとその事について考えてきた。結局、答えは出なかったがな。…………大道、ヒントを得るくらいならば、別に構わないだろう?」

「あぁ、もちろんだ。それに俺も、あそこに向かう理由ができた」

「その理由とは?」

「仲間がいた。それも二人だ」

 

 

 十字路を右折し、目的の工場地へと向かう。

 

 

「薄々、期待はしていた。こうしてあいつらが現れたのなら、俺はあいつらに会う必要がある。…………いや、会わなければいけない」

「……どんな人達なんだ? 貴方の仲間というは」

「本人を前に『男』と言ったら怒られかねないが、一人は意気揚々と行動を起こすような奴で、もう一人は格闘技のセンスがある、いい女だ。――――――それにしても、あの二人が行動を共にして、しかも子どもを護っているなんてな。ここに来てから俺も同じ事はしたが、俺自身も含め本当に意外だよ」

「どうして、そう思えるんだ?」

「俺達が昔、それと真逆な事をしていたからだ」

「…………ッ!? それは、まさか…………」

 

 

 坂道を上る中、克己は自分達がかつては傭兵として生き、多くの命を奪ってきた事を翼に話した。だが、自分達がNEVERだという事は伏せておいた。それは、まだ話すべき事ではない。そう、今はまだ…………。

 

 

「幻滅したか? お前の…………、いや、お前達の仲間がどうしようもない殺人者である事に」

 

 

 その言葉は、翼だけに向けられたものではない。彼らの会話を聞いているであろう、二課本部にいる弦十郎達にも向けられているのだ。

 

 

『初めて見た時、君の素人とは思えない超人的な身体能力には目を見張ったが、それが原因だったのか』

「ボス、お前はどうだ? この殺人者を、お前達とは相容れない存在である俺達を、これまでと変わらず手元に置けるか?」

『…………確かに君達は、決して人に誇れるような事をしてきた人間ではないのだろう。君達がしてきた事は、決して赦されるものではない』

 

 

 しかし通信機越しに聞こえてくる弦十郎の声は、決して失望や幻滅を感じさせるものではなかった。それどころか、むしろ彼らのそういったところも受け入れるような口調でさえあった。

 

 

『だがそれは、あくまで『世間』の視点から見た場合だ。俺は、俺達は違う。決して君達を捨てたりはしない。なぜならば、我々は信じているからだ。君も、まだ見ぬ君の仲間達にも、その心には熱く燃える正義の心があるとッ!』

「ボス…………」

『君達は我々の仲間だ、大道克己。血塗られた過去であろうと、それがどうしたッ! それでも我々は、君達を『仲間』と呼び続けようッ! お前達もそうだろッ!?』

 

 

 弦十郎の呼びかけに、司令室にいた全員の『はいッ!!』と答える声が聞こえた。

 

 

「……私も、叔父様達と同じだ。大道、貴方は私達の仲間で、私達は貴方の味方だ。たとえその身が血に塗れた修羅のものであろうと、その心は紅蓮の炎のように熱く燃え上がっていると、私は知っている」

 

 

 隣を走る翼も、彼らの存在を受け入れる。心が冷え切っているものであれば、先日のように自分を叱咤する事は無かっただろうし、自分の事など全く視野に入れず、ただ冷酷に、冷徹に、それこそ機械のように事に当たっていただろう。

 

 だが克己は、間違っていたであろう自分を叱ってくれた。まだ、自分が歌う理由はわからないが、それでも自分は、風鳴翼は、間違いなく彼に助けられたのだ。

 

 昔は、自分は一人だと考えていた。しかし、あの日克己が自分を叱られ、『過去に抗え』と言われたあの時から、自分は彼を、『仲間』と思えるようになったのだ。

 

 

「翼…………。――――――フ、フハハハハ…………ハハハハハッ!」

 

 

 顔を押さえ、高笑いをあげる死人。突然笑い出した彼を直に、またはモニター越しに見つめる翼達に、彼はひたすら笑う。

 

 

「お前達、恐ろしいまでにお人好しだなッ! ここまでのお人好しを見たのは生まれて初めてだッ! 恐ろしすぎて笑ってしまうよッ! ハハハハハッ!」

 

 

 だが…………、と高笑いをやめた克己の顔には、感謝の情が浮かび上がっていた。

 

 

「ありがとう。こんな俺を、俺達を受け入れてくれて。だから、その恩に応えよう。――――――命令をくれ、ボス」

『…………うむッ!』

 

 

 滅多に見られない彼の笑顔に、不思議と笑顔になっていた弦十郎は、克己と翼に命令を下す。

 

 

『翼、克己君ッ! 至急工場地へと向かい、新たなシンフォギア装者達と合流次第、彼らと共にノイズを殲滅せよッ!!』

「「了解ッ!!」」

 

 

 克己は走力を上げ、翼はエンジン音を轟かせて工場地へと向かっていくのだった。

 

 

 

 

 ――――――一方その頃、工場地では、

 

 

「さぁ、ワタシの可愛い手下達、行ってらっしゃあ~~いッ!」

 

 

 京水が変身したルナドーパントが召喚した三体のT2マスカレイド・ドーパントがノイズ達を殴り倒していき、その奥ではレイカの変身したヒートドーパントが周囲のノイズを火炎を纏った回し蹴りで丸ごと炭素の塊に変えていた。

 

 

「す、凄い…………ッ!」

 

 

 響が感心しているのも束の間、二人が取り零したノイズ達が迫ってくる。それに対し、響は素人ながらも構えを取る。

 

 

「お、お姉ちゃんッ!」

「大丈夫ッ! せいッ!」

 

 

 震える女の子を後ろに回し、拳を突き出す。するとどうだろうか、殴り飛ばされた人型(ヒューマノイド)ノイズが一瞬にして炭素の塊となってしまったではないか。

 

 

(も、もしかして私、ノイズをやっつけたの…………?)

「お姉ちゃん、凄いッ! ノイズを倒しちゃったッ!」

 

 

 突き出した拳を見つめていると、恐怖が少しだけ和らいだのか、女の子が嬉しそうに飛び跳ねる。だが、響が倒したのは大量のノイズの内の一体に過ぎない。ルナドーパントとヒートドーパントが相手をしていても、数が多いのはどうしようもない。その証拠に何体かがこちらに向かってきているし、その中には強襲型(ギガ)ノイズの姿もあった。

 

 

「殿はワタシに任せてッ! レイカ、貴女は響ちゃん達を連れてここから離れるのよッ!」

「わかったッ! さぁ、こっちへッ!」

「わ、私も戦いますッ!」

「あんた、素人でしょ? あいつを助けに行ったところで足手纏いになるだけだわ。それに大丈夫よ。あいつはあんな奴らに殺られるようなタマじゃないから」

「あらぁ? 貴女ってそういう女だったかしら? いきなり『タマ』だなんてえっちよッ!」

「そっちの『タマ』じゃないわよッ! あんたはふざけてないでノイズの相手をしろッ!」

「貴女、先輩と後輩の関係ってわかってるッ!?」

 

 

 ヒートドーパントに文句を垂れ流しながらも、ルナドーパントは「こっちよッ! かかってらっしゃいッ!」とノイズを誘導し、しっかりと囮としての役割を果たしていた。

 

 ルナドーパントがノイズ達を引きつけている間に、ヒートドーパントは響達を連れて出来るだけ工場地から離れようとするが、別方向から追ってきたノイズ達が行く手を阻んできた。

 

 

「下がっててッ! はぁッ!」

 

 

 ヒートドーパントが足技を駆使して前方のノイズ達を蹴散らしていく。前方にいたノイズ達はあっという間に炭素の山へとその姿を変えていったが、次のノイズが襲い来る。

 

 

「…………ッ! 京水の奴、取り逃がしたわねッ!」

 

 

 他のノイズとは違う大きな足音を立てて工場の影から強襲型(ギガ)ノイズが現れた。響達の前に飛び出したヒートドーパントが強襲型(ギガ)ノイズを打ち倒すべく引いた右足に炎を宿したその時、

 

 

「レイカさんッ!」

「なによ…………って、嘘でしょ…………」

 

 

 響の声に振り向くと、反対方向からも強襲型(ギガ)ノイズが迫って来ていた。すぐにこの挟み撃ちから脱出する為の道を模索するが、厄介な事に三人を挟んだ強襲型(ギガ)ノイズが大量の小型ノイズを吐き出してきた。

 

 

「…………これはまずいわね」

 

 

 強襲型(ギガ)ノイズ二体だけならまだしも、大量の小型ノイズまで加わってしまったとなると、響と一緒に戦ったとしても女の子を護れる未来が見えない。最悪、女の子を見捨てればなんとかなるかもしれないが、そんな事は出来ない。

 

 自分達が響と女の子を護っているのは、空腹で苦しんでいたところを響に助けてもらったからだ。それなのに、彼女が護ろうとしている命を見捨てるのは、彼女から受けた恩を仇で返す事になってしまう。

 

 それは、決して赦されるものではない。

 

 ――――――なんとしてでも押し通るッ!!

 

 右足の炎の火力を上げ、迫り来るノイズの集団を蹴り飛ばそうとしたその瞬間、ヒートドーパントの耳になにかが響いた。

 

 

「――――――Imyuteus amenohabakiri tron」

『エターナル!』

「変身ッ!」

 

 

 美しい歌声に、聞き慣れた変身音。後ろで「この声は…………ッ!」と響が漏らした途端、三人の前後に二つの影が降り立つ。

 

 

「あ…………ッ!」

 

 

 響の前に降り立ったのは、二年前ライブ会場で響を救い、そして散った歌姫天羽奏の相方にして、ツヴァイウィングの片翼、風鳴翼。そして、ヒートドーパントの前に降り立ったのは、彼女達の命の恩人にして、そして自分を殺した男、仮面ライダーエターナルこと大道克己。

 

 

「克己、なの…………?」

「話は後だ。手を貸せ」

 

 

 エターナルも、ヒートドーパントに対して思うところがあるのだろうが、今はそんな事を考えている場合ではない。

 

 

「つ、翼さん…………」

「貴女はここでその子を護ってなさい」

 

 

 前方のノイズに剣を構えた翼は、背後でエターナルエッジを構えるエターナルに声をかける。

 

 

「そちらは任せるぞ、大道」

「あぁ。――――――踊るぞ、死神のパーティータイムだ」

 

 

 翼とエターナルが走り出し、それぞれの得物を振り翳してノイズに斬りかかる。

 

 

「――――――ッ!」

 

 

 その胸より湧き上がる歌を口ずさみながら手元の剣を大型化させての一撃――――――『蒼ノ一閃』がノイズ達を斬り捨てていき、その名残である炭素の塊を蹴散らして迫ってくるノイズ達の頭上にジャンプする。周囲に出現させた剣の雨で地上の小型ノイズを消滅させた後、翼は投擲した剣を巨大化させて繰り出す技――――――『天ノ逆鱗』で強襲型(ギガ)ノイズを串刺しにし、その巨体を黒い砂へと変えるのだった。

 

 

「オラァッ!」

 

 

 その後方、ノイズの集団の中心へ降り立ったエターナルが繰り出した回転斬りで周りにいたノイズ達が消滅させると、強襲型(ギガ)ノイズから吐き出された小型ノイズ達が紐状に変換した体で特攻してくるが、それは屈んだエターナルの背中を踏み台にジャンプしたヒートドーパントの跳び回し蹴りと同時に発生した炎の波によって相殺させられる。

 

 

「意外だな、レイカ。俺も人の事は言えないが、お前がNEVER(おれたち)以外の人間を助けるとはな」

 

 

 人型(ヒューマノイド)ノイズを殴り飛ばしたエターナルの隣でカエル型(クロール)ノイズを踏み潰したヒートドーパントが横目にエターナルを見る。

 

 

「それはこっちのセリフよ。あんた、こういう事をするようには見えなかったんだけど?」

「こっちにも事情があってだな、追々話す。京水はどうした?」

「殿を任せてたの。そろそろ来ると思うんだけど――――――」

「克己ちゃあああああああんッ!!」

「…………噂をすれば、だな」

 

 

 工場の屋根から飛び降りてきたルナドーパントが前方のノイズ達を薙ぎ倒してエターナルに走り寄ってくる。

 

 

「嘘嘘嘘ッ! 本ッ当に克己ちゃんだわッ! やっぱりワタシの見間違いじゃなかったのねッ! ユニコーンメモリ、役に立ってる?」

「やっぱり、あれはお前だったのか。あぁ、あの時は助かった。色々話をしたいところだが、今はこいつらの排除が先だ」

「こっちが引きつけたノイズちゃん達は全部やっつけたわ。ここにいる奴らが最後よッ!」

「それなら、手っ取り早く片づけるとするか」

「「えぇッ!!」」

 

 

 三方向に分かれ、それぞれの方向に存在するノイズ達を一掃し始める。

 

 ルナドーパントが振り回した伸縮自在の腕が、ヒートドーパントの蹴りから放たれる火炎が小型ノイズを消滅させ、そしてエターナルのマキシマムドライブが強襲型(ギガ)ノイズを消滅させた事によって、この場に出現したノイズは残らず殲滅されたのだった。

 

 

 

 

「――――――では、機密制限の同意については二課で受け持ちますので、皆さんには引き続き炭素化したノイズの回収をお願いします」

 

 

 その後、事態の回収をしに自衛隊と二課が現れ、炭素化したノイズの回収が慌ただしく進められ、二課の職員が今回響達に護られていた女の子の母親に機密制限についての説明をしている中、そこから少し離れた所では克己が京水とレイカの二人と話をしていた。

 

 

「…………そうか、他の二人は見つからなかったか」

「えぇ、T2メモリの回収と一緒に探しはしたけど、結局見つからなかったわ。剛三ちゃんも賢ちゃんも、いったいどこにいるのかしら…………」

 

 

 この場にいないNEVER部隊のメンバーの名前を口にした京水は、髭の生えた顎に手を当てて考え込む。

 

 堂本剛三。NEVER部隊随一のパワーファイターにして、T2メタルメモリの適合者。ロッドを愛用していた彼は生身でも風都を護る仮面ライダーと渡り合える程の怪力の持ち主でもあった。

 

 芦原賢。生前はアメリカの特殊部隊SWATの隊員だったスナイパーにして、T2トリガーメモリの適合者。口数が極端に少なく、ゲーム感覚で物事を考える癖があるが、その実力は折り紙付きである。

 

 

「あいつらの事だ。きっとどこかで俺達を探しているはずだ。なるべく早く見つかるよう、こっちも頑張る必要があるな」

 

 

 京水達がここにいる以上、彼らもこの街のどこかにいるはずだ。なぜそう思うのか、と訊かれると返答に困るのだが、敢えて言うのであれば『勘』である。

 

 

「それにしても、あんたがノイズから人々を護る組織に所属しているとはね。特異災害対策機動部二課、だっけ? あんたの話を聞く限り、そこのボスは優しい人のようだけど、本当に信用できるの?」

「あぁ。裏表のない男だった。これまで色んな人間を見てきたが、彼程信用できる男は他にいない。当然だが設備も充実している。生活に困る事は無いぞ」

「それって、いつでもお腹が空いた時にご飯を食べれるって事ッ!?」

 

 

 ガシッ、と京水に肩を掴まれた克己が、自分の肩を掴む手とぐっと迫ってきた京水の顔を交互に見る。

 

 

「もしかして克己ちゃん、毎日そこでご飯食べてたのッ!? お風呂にも入ってたのッ!?」

「あ、あぁ…………。それがどうした?」

「ズッッルうううううういッ!! ワタシ達がずっと食事とお風呂を求めて彷徨ってる間に、克己ちゃんだけ良い思いしてただなんてッ!」

「…………確かに少し臭うなぐッ!?」

 

 

 克己の声が途中で呻き声に変わったのは、京水と違って生粋の女性であるレイカが彼の足を踏んづけたからである。

 

 京水が離れても相変わらずぐりぐりと爪先で抉り続けるレイカの足から自分の足を引き抜き、じりじりと痛む足を押さえて呻き声を漏らす克己だったが、いきなり視界が大きく揺らいだ。

 

 周囲からの視線を感じながらもぐらぐらとする頭を押さえていると、顔面を中心に鈍い痛みが走っているのに気付いた。痛みから察するに、蹴られたのだろう。

 

 顔を上げると、「ちょっとッ!」と叫んだ京水を一睨みで黙らせたレイカと視線が合った。

 

 

「克己、なんであんたが蹴られたか、わかる?」

「それは…………」

 

 

 俯く克己。

 

 レイカが自分を蹴る理由。そんなの、わからないはずが無い。自分はあの風の街で、一人の仮面ライダーに敗北した彼女を殺害したのだ。仲間にして命の恩人である克己に助けを求めてやって来たと言うのに、その彼に殺された彼女の痛みは、決して計り知れるものではない。

 

 

「私の怒り、この程度で収まるものだと思わない事ねッ!」

 

 

 明らかな憤怒の籠った蹴撃が叩き込まれた克己の体が大きく吹き飛ばされた様子に周囲がどよめき、それでも尚レイカは克己を蹴り飛ばそうと再び足を引くが、二人の間にシンフォギアが解除された響が割り込んできたため、その足が振るわれる事は無かった。

 

 

「ま、待ってくださいッ! いきなりなにするんですかッ!」

「そこを退いて。私はこいつが殺したいぐらい憎いのよ」

「それでもあんまりですよッ! 私、誰かが傷つくのはもう見たくないんですッ!」

「だったら、あんたごと――――――」

「そこまでです」

 

 

 レイカが響ごと克己を蹴り飛ばそうとした瞬間、ポンッ、という音と共に現れた緒川があっという間に彼女を拘束してしまった。

 

 

「は、放せッ!」

「すみませんね、これも仕事なんです」

「大丈夫か、大道?」

 

 

 拘束を解こうとするレイカを押さえつけている緒川の隣に歩み出た翼の手を握って立ち上がると、翼は克己を睨み上げているレイカ、動揺している京水、そして響へと視線を移していく。

 

 

「貴方方には特異災害対策機動部二課まで同行してもらいます」

「え、えぇッ!?」

「ちょっとォッ!? なによこれッ!?」

 

 

 翼の後ろに控えていた黒服の男達によって頑丈な手錠を嵌められたレイカ達。

 

 

「克己ちゃんッ!? これはいったいなんなのよッ!? まさか…………」

「違うぞ。万が一の対策としてだ」

「克己ィ…………ッ!」

 

 

 手錠をかけられたため、それまで彼女を拘束していた緒川が離れた事によって立ち上がったレイカだったが、抵抗する様子は見せなかった。もし暴れたとしても、すぐに緒川によって拘束されるであろうと理解しているのだ。

 

 

「すまないな、レイカ。話は後でしよう。…………頼む」

「…………あぁ」

 

 

 克己に頷いた翼からの指示を受けた黒服の男達がレイカ達を車の中に連れ込み、特異災害対策機動部二課へと連行していくのだった。

 




 不穏な空気のままですが、話は次回へ続きます。

 それはズバリ、エターナルVSヒートドーパントッ!

 次回もお楽しみに、デスッ!

 追伸…………皆様のおかげでランキング入りする事が出来ました! 本当にありがとうございます!
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