ストーリーを確認しようと思ってXDU開いてみたら、今日はセレナの誕生日だったんですねッ! お誕生日おめでとう、セレナッ! サブストーリーでもセレナのバースデーイベントがあったので、楽しませていただきましたッ!
それでは本編、どうぞデスッ!
ライブ会場から出るや否や、彼女達の移動用に手配されていた車に乗り込んで発進する。
「ベルトは締めているわね。速度を上げるわよ」
「……………いい加減説明してもらいたいところだ。車に乗せて、私をどこへ連れていくつもりだ?」
シンフォギアを解除し、助手席に座らされた翼が問いかける。
「思い返してみなさい。奴の狙いは他でもない、翼自身と見て間違いない」
「……………ッ! そういえばあの女、『待ち焦がれていた』と……………」
「この状況で被害を抑えるには、翼を人混みから引き離すのが最善手よ」
「ならばこそ、みんなの協力を取り付けて――――――」
そこで翼はハッとして、マリアを見る。
「……………ままならない不自由を抱えている身だからね」
そうなのだ。今のマリアは国連所属のエージェントとしての身分で行動している。下手な行動を取ってしまえば、人質と言っても過言ではない扱いを受けている調と切歌が危険な目に遭ってしまうかもしれない。
大切な友人達を人質に取られては、マリアも思うように動けないのだ。
(……………それでも、そんな事が私の戦いであるものかッ!)
二人を乗せた車が橋に差し掛かったところで、翼が叫ぶ。
「マリア、前だッ!」
そこに佇むのは――――――死神。
橋のど真ん中に妖しく立った死神の、本来ならば目玉が収まっているはずの真っ黒な眼孔がこちらに向けられた瞬間、二人の背筋が凍り付いた。
構えられた鎌が街灯の明かりを反射する。
獲物に狙いを定めた猛獣の眼光の如くギラリと輝いた鎌を見たマリアは、ほぼ無意識にリクライニングシートを倒していた。
瞬間、二人の目の前を凄まじい速さで鎌が通り過ぎていき、二人の首の代わりに車のルーフを斬り落としていった。
「――――――
柱に激突して爆発した車を眺めていた死神に蒼き歌姫の歌声が届き、死神の眼孔が、マリアを抱えて上空に舞う翼を捉える。
「貴様はいったい何者だ」
「答える義理は無いと思いますが……………、えぇ、ここはやはり答えておくべきでしょう」
マリアを下ろし、剣の切っ先を向けられた死神は、鎌を握っていない左手を胸に当て、まるで執事のような態度で会釈する。
「私はシアン・ゴールディス。こちらの姿では、デスドーパントとお呼びください」
「デス……………。まさしく『死神』と言ったところか。あのオートスコアラーとやらは、貴様の仲間か?」
「仲間、とは違います。私達はあくまで協力関係。お互いの利害の一致の下、行動しているだけです」
「無駄話はそこまでにしてはいかが?」
もう翼達に追いついてきたファラがデスドーパントの隣に降り立つ。
「えぇ、確かにその通りでしたね」
わざとらしく肩を竦めたデスドーパントが両手で柄を握り直し、ファラも戦闘態勢を取る。
「マリア、下がっていろ」
「……………頼んだわよ、翼」
纏うべきシンフォギアを持たないマリアに、彼らに抗う力はない。必然的に、翼は二対一で彼らを迎え撃たなければならなくなってしまった。
だが、それで退いては防人の名が廃るッ!
「いざ――――――参るッ!」
走り出した翼を、ファラが迎え撃つ。
互いの刃が軌跡を描いて衝突し、これから激しい剣戟が始まろうとしたその時――――――
「剣は剣でも、私の剣は
特に力を入れていないにも関わらず、翼の剣は跡形も無く砕け散ってしまった。
ソードブレイカー。それは歴史上にも存在する、文字通り剣の破壊に適した武器。受け止めた敵の刃を峰の凹凸を利用して折ったり、叩き落したりするのが主な使い方だが、ファラのそれは歴史上に登場するものとは異なる。
彼女が振るうのは、永い時を経て積み重なった言葉の力が形となったもの。そのものの在り方を捻じ曲げる想念が力と化したもの。
その名を――――――『哲学兵装』と呼ぶ。
「例え刃を折られようとも、魂に宿る一振りを砕かぬ限り、私から剣は奪えぬと知れ」
「でしたら……………こういうのはどうでしょうか?」
そう言ってファラが取り出したのは、小さな結晶。翼とマリアは知らないが、響の前に現れたキャロルが持っていたものと同じもの。
なれば、これからなにが起こるかは容易に想像できる。
ファラが放り投げた結晶が砕け、封じ込まれていた術式が発動。翼を囲む形で、ノイズが出現した。
「なッ!? ノイズだとッ!?」
「そんなッ! だってノイズは、ソロモンの杖諸共バビロニアの宝物庫で蒸発したはずじゃ……………ッ!」
驚愕する二人を他所に、ノイズの大群は一斉に翼に襲い掛かる。
それを翼は新たに取り出した剣で斬り捨てていくが、背後から冷たい空気を感じ、咄嗟に振り向きざまに横薙ぎに剣を振るう。
「不意打ちは無駄ですか。まぁ、このような状況では当然でしたね」
ゆらりとした妖しい動きで攻撃を回避したデスドーパントが斬りかかる。それを横に跳んで躱す翼だが、振り下ろされた鎌がまるで跳ねたと思わせる動きで翼に迫ってきた。
「く……………ッ!」
「ほう、これも躱しますか。では、もう少し速度を上げるとしましょう」
連続して振るわれる鎌。隙などまるで見つけられず、やっと反撃の一撃を繰り出せそうな隙を見つけても、それは彼の罠であり、迂闊に反撃に出れば即座に致命の一撃を入れられてしまうだろう。
距離を取れば、そこをノイズが襲い、ノイズを攻撃すればデスドーパントの攻撃を受け止めざるを得なくなる。
必然的に防戦一方の状況になってしまった翼に、その様子を眺めていたファラが声をかける。
「あなたの剣……………大人しく殺されてもらえると助かります」
「そのような可愛げを未だ私に求めているとはッ!」
デスドーパントを蹴ってバク転し、背後から襲い掛かろうとしたノイズを頭上から切り裂く。
「防人の剣は可愛くないと友が語って聞かせてくれたッ!」
「こ、こんなところで言う事かッ!」
恥ずかしがるマリアを微笑ましく思うが、すぐに意識を切り替える。
ファラはまだ傍観者に徹しているが、いつ参戦してくるかはわからない。デスドーパントは正直言って、今の自分ではいずれ押し負けてしまう。だが、ノイズは違う。
確かにもう対峙する事は無いと思っていた存在が出現した時は驚かされたが、それでも所詮はノイズ。今の翼の敵ではない。
「一気に片付けるッ!」
旋風が吹き荒び、翼の武装を変化させる。
髪の毛を後ろに束ね、一本の野太刀を腰に差した形態――――――天羽々斬・翼風刃。
鞘から抜き払った野太刀を二本の刀に分解させ、一陣の風となってノイズを殲滅していく。
四肢の動きに、それぞれに適した風のブーストをかけて行われる戦いは、まるで演舞。美しき翠風を纏い、戦姫は死をもたらす災厄を打ち払っていく。
彼女を中心に舞う黒き灰塵の中、翼に向かう影が一つ。
「ふ――――――ッ!」
小さく息を吐いて振るわれる死鎌。直撃すれば間違いなく重傷を負うであろうそれを、翼は先程までと違って難なく回避し、反撃の一撃を繰り出す――――――ッ!
「はぁ――――――ッ!」
「ぐぅッ!?」
X字に切り裂かれたデスドーパントが吹き飛ばされ、地面に転がる。
翼は狙いを傍観者に徹していたファラに変え、一直線に向かう。
ファラを護るように一体の武士のようなノイズが立ち塞がり、刃状の腕を突き出してくる。翼はそのノイズをファラごと貫いてやろうとばかりに右手に握った剣を突き出す。
両者の剣が触れ合う。それを見たファラは、
「な……………ッ!?」
目の前で起こった現象に目を見開く。
なんと、このままノイズとファラを貫きかねなかった刃が、ノイズに触れた先から消滅していっているのだ。
「剣が、分解されて……………ッ!?」
「ふふ……………。敗北で済まされるなんて、思わないでね」
勝利を確信したファラの前で、戸惑う翼の武装が
「――――――なん……………だとッ!?」
一方、ファラが召喚したノイズと交戦していたクリスも、その毒牙にかかっていた。
ノイズの攻撃をガトリングガンで受け止めた途端、ノイズが触れた箇所からガトリングガンが分解され始めていったのだ。
「あたしの……………イチイバルがッ!」
「ノイズだと括った高が、そうさせる」
徐々に分解が進んでいく自らの武装に目を丸くするクリスの耳朶を、レイアの冷徹な声が叩いた。
「――――――アルカ・ノイズ」
未完の居城に備え付けられた玉座とも思える椅子に腰を下ろしたキャロルが、現在翼達が相手にしているノイズの名を口にする。
アルカ・ノイズ。従来のノイズを基に設計された、人類の新たな脅威。それは、これまで観測されてきたノイズが備えていた位相差障壁に用いられていたエネルギーを分解能力の向上に充て、触れた対象を文字通り『分解する』特性を獲得した存在。新たに備えた『解剖器官』と呼ばれる部位が起動した時こそ、アルカ・ノイズの恐るべき能力が発動するが、その反面、分解能力にエネルギーを割くために従来の位相差障壁ほどの防御性能は損なわれる、という欠点が存在する。
しかし、通常物理法則に対しては相変わらず優位性を獲得しているので、人類の天敵という立ち位置は変わっていない。
「なにするものぞ――――――シンフォギアあああああああああッッ!!」
玉座に就く女王の咆哮が、未だ目覚めぬ人形が鎮座する王室に轟く――――――
「――――――うぅ……………あぁッ!?」
「翼ッ!」
強制的にギアが解除されてしまい、全裸になって倒れ伏す翼を見たファラは成功した事に微笑みながら言う。
「システムの破壊を確認。これで仕事は一段落ね」
「――――――ぐ……………あッ!?」
翼と同じく、アルカ・ノイズに触れられた箇所から分解が進み、遂にギアの強制解除にまで追い込まれてしまったクリスも一糸纏わぬ裸体で倒れる。
「クリスさん……………ッ!」
「クリスッ!?」
クリスの異常に気付いたヒートドーパントがルナドーパントにレイアの相手を任せてクリスに駆け寄る。
そうなると、必然的にエルフナインと顔を合わせる事になる。
「あんたがクリスを……………ッ!」
「ち、違いますッ! ボクは味方ですッ!」
「味方……………?」
その言葉をすぐに信じないヒートドーパントだったが、エルフナインに武器といったものは見受けられず、敵意も微塵も感じられないので、一先ず彼女の事を信用する事に決める。
「あんた、あのノイズがなんなのか知ってるの?」
「あれはアルカ・ノイズ。従来のノイズを基に、世界の解剖を目的に作られたものです。ですが、それを兵器として運用すれば――――――」
「シンフォギアに備わる各種防御フィールドを突破する事など容易い……………」
クリス達を護るように後退したルナドーパントに歩み寄りながら、ファラは新たにコインを補充する。
「次なる仕上げは、次なるキャストに――――――」
「や、やらせませんッ!」
身構えるルナドーパント達の前にエルフナインが飛び出すと、彼女の姿を視界に収めたレイアの動きが止まる。
「……………エルフナイン」
慎重さの影響でこちらを見上げるように睨むエルフナインを見るレイアの目は、どこか悲し気な雰囲気を感じさせる。しかし、その雰囲気もすぐに彼女から消え去り、主からの使命を果たす為に行動を再開しようとした、その時――――――
「させないデスよッ!」
無断で現場までやって来た助っ人の声が響く。
「――――――
『フィーネ』時代と違って、かつては漆黒だった箇所が純白に変わったイガリマのシンフォギアを纏い、切歌が鎌を振り上げてノイズを切り裂いた。
(LiNKER無しでどこまで戦えるかわからないデスが……………アタシだって戦ってやるデスッ!)
再び出現したノイズに、正体不明の敵。勝算は限りなく低いが、それでも飛び出した手前、負けるわけにはいかない、と自分を鼓舞し、切歌は得物を手に走り出す。
――――――アルカ・ノイズの出現でさえ既に混乱していた司令室が、切歌が参戦するという予想外の出来事も相俟ってさらに混乱する。
「LiNKERを投与せずに状況介入なんて無茶をッ!」
「すぐに退避するよう指示できないかッ!?」
「無理ですッ! いくら呼び掛けても、全く反応しませんッ!」
「ですが、これでいければ……………」
交戦していたのがクリスだけだったならともかく、現場にはルナドーパントとヒートドーパントがいる。彼らと協力すれば、あるいは……………、と考える藤尭だが、フィーネは苦い顔をしながらモニターを凝視し続け、弦十郎も彼女が無事に帰還できるように祈るしか出来なかった。
――――――通信機から聞こえる友里からの撤退命令を悉く無視し続けて戦う切歌だが、その呼吸は早くも乱れている。LiNKER無しでの戦闘が、思った以上に彼女の体に負荷をかけているようだ。
「派手にやってくれる」
そこへ狙いを切歌に変えたレイアが迫ってくる。ノイズとの戦闘に気を取られていたせいで、ほぼ不意打ちに近いコインの投擲が、切歌に迫る。
「今デスッ! 調ッ!」
切歌の合図と同時、無数の丸鋸が彼女に迫っていたコインと相殺し、同時にレイアにも攻撃を仕掛けてくる。
「派手な立ち回りは陽動……………?」
丸鋸を難なく回避したレイアの視線の先。切歌の隣に降り立ったのは、切歌と同じく純白のものへと変わったシュルシャガナのシンフォギア装者、調だ。
ここに、女神ザババの二振りのギアの装者が揃った。
「敵は摩訶不思議な連中……………。油断せずにいくデスよッ!」
「うんッ!」
二人からファラが距離を取ると、それと入れ替わるようにアルカ・ノイズの群れが二人に襲い掛かる。
切歌が走り出すと同時、調は大きくジャンプしてヘッドギアを展開。そこから大量に射出された丸鋸がアルカ・ノイズを切り刻んでいき、彼女が討ち漏らしたアルカ・ノイズは切歌が鎌で切り裂いていく。
「京水さんとレイカさんはクリスさんを護っててくださいッ! ここは私達がッ!」
「あんたらに任せられるわけないでしょッ! 京水、私が行くからあんたはここでこの子達を護っててッ!」
「えぇッ!」
ルナドーパントがクリスとエルフナインの下に駆けていき、ヒートドーパントは調と切歌を囲むアルカ・ノイズの群れに飛び込み、得意の蹴り技で蹴散らしていく。
「独断で参戦なんて無茶な真似をしてくれるわね。あんた達、本当に大丈夫なの?」
「このくらい大丈――――――ぐぅ……………ッ!?」
「チッ、言った傍からそれじゃない。とにかく、ここは一先ず撤退よ」
体に負荷がかかり続け、二人のギアが解除されてしまった時、彼女達まで抱えて逃げるのは難しい。それは彼女達もわかっているはずだ。
「……………撤退しよう、切ちゃん」
「了解デス」
素直にヒートドーパントの意見に従って二人が離脱の準備を始めかけた刹那――――――
「……………ッ! 危ないッ!」
ヒートドーパントが調と切歌を抱えて両足の裏から炎を噴射させて、その場から離れる。
瞬間、上空から無数の弾丸が降り注ぎ、アルカ・ノイズの群れを一瞬で消し飛ばし、後には小さなクレーターがいくつも出来上がっていた。
「なんデスか、今のッ!?」
「……………ッ! あそこッ!」
突然の攻撃に目を見開く切歌に、調が夜空を指差す。
そこに浮かんでいたのは――――――
もちろん、どこかの国が秘密裏に日本に送り込んだものではない。兵器でないのであれば、それはなにか。答えは自ずと理解できる。
「ドーパント……………ッ!」
「ホゥ? ソノ姿、NEVERノドーパントカ? マサカ、コノ世界デ見レルトハナ」
戦闘機のドーパントは降下中に変形し、人型となって地面に降り立つ。
戦闘機のパーツが次々と変形した後に人型の形を取るのは、特撮やロボット系の映画などが好きな者であれば誰もが興奮するものであろう。事実、そうして変形した人型のドーパントを見た切歌は、戦闘中にも関わらず目を輝かせる。
「調、トランスフォー〇ーデスッ! ディセ〇ティコンデスよッ!」
「切ちゃん、似てるけど違う」
先日鑑賞した映画に登場した悪の軍団の名を挙げた切歌に調がツッコむ。
確かに、生命体という言葉がまるで似合わず、そのドーパントを一言で表すならば『ロボット』だ。切歌がそれをあの映画に登場した存在と同一視するのも無理はない。
「
「ナニ。コチラガ一方的ニ知ッテイルダケダ。知ラナクテ当然ダトモ。ダガ、セッカク出会エタンダ。自己紹介クライハサセテモラオウ。俺ノ名ハ
「随分と派手な登場をしてくれる……………」
隣にやって来たレイアにファイタードーパントは答える。
「ソッチノ目的ハ果タサレタンダ。次ハ俺ノ番ダト思ッテナ。シンフォギア装者トヤラガドンナ連中カ知リタカッタガ、拍子抜ケダ。アソコデ倒レテル女ナラ少シハ楽シメソウダガ、ソコノ二人ハ簡単ニ殺セル」
鋭利な爪が伸びた指で差された調と切歌が押し黙る。悔しいが、LiNKER無しでこのドーパントと戦っても、勝てるビジョンがまるで浮かばない。
今のコンディションで挑んだら、間違いなく瞬殺される。それが容易に想像できるほど、この怪人から発せられる威圧感は凄まじかった。
「ダガ、ソウダナ。俺ニモソレナリノ役目ハアル。ジャナキャアノママ偵察デ終ワラセテル」
戦闘機の中にはステルス機能を搭載している機体も存在する。それは『戦闘機』の記憶を体現するこの怪人も例外ではなく、今までどのレーダーを用いても彼の存在を把握できなかった原因が、このステルス機能である。
では、なぜ彼がそのステルスを解いてまで姿を現したのか。その理由は――――――
「オ前ガソコニイルノハワカッテル。来イヨッ! ジャナイト、コイツラヲハチノ巣ニシテヤルゾッ!」
部品を組み替えて機銃に変形させた右腕がヒートドーパント達に向けられる。しかし、そこから弾丸が発射される前に、「待てッ!」と鋭い声が響き渡る。
全員の視線の先に立つのは、どこから取り出したのか、剣を携えた赤いライダージャケットを着た青年だ。
「あれは……………」
「誰デスか……………?」
突如出現した謎の青年を訝し気に見つめる調と切歌にクリスだが、ルナドーパントとヒートドーパントは、彼が何者かを理解している。
なぜここに彼がいるのか。彼がいるという事は、あの男達もこの街に来ているのか。様々な考えが脳内を駆け巡っていく間にも、時は進んでいく。
青年は調と切歌を抱えるヒートドーパントから、クリスとエルフナインを護るように立つルナドーパントを一瞥してから、最後にファイタードーパントとレイアへ目を向ける。
「どうやら、俺が倒すべき相手はお前達のようだな」
少し見ただけで状況を把握した青年が剣を地面に突き立て、懐に手を伸ばす。
出てきたのは、バイクのハンドルに見えるバックル。だが、もちろん本物のバイクのハンドルではない。
それは彼を、一人の
バックルを腰に押し当てれば、そこから伸びたベルトが彼の腰に巻き着き、次の段階を待ち始め、青年はさらに懐からあるものを取り出す。
『A』を模したタコメーターが描かれた、USBメモリに酷似したもの。見る者が見れば一目で気付く、記憶を封じた小箱。
『アクセル!』
「変……………身ッ!」
アクセルメモリをベルト――――――アクセルドライバーに装填し、右手側のパワースロットルを捻る。
『アクセル!』
メモリの力を宿した真紅の鎧が青年の体を覆い、頭部に大きな『A』の文字のような角がついた複眼状の蒼いモノアイが輝く。
――――――その身に宿すは、『加速』。
――――――彼の者は無明の闇を貫き、未来へと疾走する、赤き戦士。
――――――二人で一人の彼らと同じく、風の街を守護する英雄。
――――――その名は――――――
「さぁ――――――振り切るぜッ!」
――――――仮面ライダーアクセルッ!
この前、ウルトラマンZのボイスドラマで、ゼロが「何年か前に、科学技術局が歌の力をエネルギーに変える装置を研究してた」って言ってたんですよね。この設定はなかなかいいですよ。シンフォギア世界とイイ感じに繋がりそうです。これは、ウルトラマン×シンフォギアのクロスオーバーを書きたくなりますね。可能なら一緒に投稿していきたいですが、自分はそこまで器用ではないので、無理な話ですけどね。
それでは、また来週~ッ!