先週土曜日からYouTubeで新しいウルトラマンのストーリーが始まりましたね。悪役として究極生命体アブソリュートタルタロスが登場するようですが、彼の声を担当するのは諏訪部順一さんなんですよね。諏訪部さんは仮面ライダーエグゼイドでガシャコンバグバイザー、クロニクルガシャット、ラヴリカバグスターの他、私の好きな作品ですとfateシリーズのエミヤの声を担当されている方なので、嬉しい事この上ないですッ!
そして30日から始まるシンフォギアコラボイベント。今回はガメラだそうですねッ! ゴジラとコラボしたので、来るだろうとは思っていましたが、まさか本当に来るとは思いませんでしたッ!
それでは本編、開始ですッ!
シンフォギアシステムというものには『決戦機能』と呼ばれるものが存在する。
絶大な威力を誇る代わりに最悪装者を殺しかねない『絶唱』。一時的にギアにかけられた幾つかのロックを解除し、シンフォギアとしての全力を引き出す『
T2ガイアメモリの力を引き出した形態も存在するが、こちらはシンフォギアの設計者であるフィーネ本人からしても完全にイレギュラーなものであったため、決戦機能の一つとして考えられていない。
しかし、決戦機能はその名の通り、自在にその力を振るえるものではない。絶唱は一度使うだけで装者の体に大きな負担をかけてしまい、天羽奏の死亡がそれを証明している。ではエクスドライブモードはどうか、となると、こちらはロック解除に必要なフォニックゲインの総量が桁外れなものなので、作戦に組み込むなど愚の骨頂だ。
だが、シンフォギアの決戦機能には、これら以外にも別の機能が存在している。
それは、『
エクスドライブモードまでとはいかずとも、従来とは比べ物にならない力を引き出させる機能だが、代償として物事を判断する理性を持っていかれる。仲間達とのコンビネーションが要となる戦いにおいて、これほどのデメリットがあっていいわけがない。
では、その暴走によって得られる絶大な攻撃力を、意図的に引き出せるようになればどうだろうか。
『Project IGNITE』とは、その爆発的な力を完全に使いこなせるようにする為の計画である。
もちろん、この計画を実行するに当たり、装者達からの同意は得ている。
皆、暴走の危険性を理解しているが、この機能を使わねばキャロル達には敵わない、という事も理解しているのだ。
先のミカ戦でガリィの術中に嵌められかけた響をWが救わねば、今頃メディカルルームで寝ていたのは響だったはずなのだ。翔太郎の行動を無駄にしない為にも、響達は進んでこの計画の実行を願い出たのだ。
「『Project IGNITE』。現在の進捗は89%。旧二課が保有していた第一号、および第二号聖遺物のデータと、了子さん、エルフナインちゃんのお陰で、予定よりずっと早い進行です」
「各動力部のメンテナンスと重なって、一時はどうなる事かと思いましたが、作業や本部機能の維持に必要なエネルギーは、外部から供給できたのが幸いでした」
現在、S.O.N.G.本部の潜水艦は港近くの発電所のすぐ傍に停泊してある。そこから、S.O.N.G.のみでは賄い切れない量の電力を譲り受けているのだ。
「それにしても、シンフォギアの改修となれば、機密の中枢に触れるという事なのに……………」
「状況が状況だからな。それに、八紘兄貴の口利きもあった」
「八紘兄貴……………って、誰だ?」
弦十郎から発せられた聞き慣れない人物の名に首を傾げるクリスに、翼が説明する。
「限りなく非合法に近い実行力を以て、安全保障を陰から支える政府要人の一人。超法規措置による対応の捻じ込みなど、彼にとっては茶飯事であり――――――」
「とどのつまりがなんなんだ?」
「内閣情報官、風鳴八紘。司令の兄上であり、翼さんのお父上です」
「だったら初めっからそう言えよなッ!
「私のS.O.N.G.編入を後押ししてくれたのも、確かその人物なんだけど……………。なるほど、やはり親族だったのね」
名前を知っているだけで、まだ面識はないが、それでも自分が今ここにいるのは彼のお陰であると重々承知しているマリアは、その時抱いた感謝の気持ちを思い出しているが、翼の表情はどこか暗い。
「……………どうしたの?」
「……………お父様とは色々訳があって、あまり話していないんだ」
「? それは……………」
なぜ、と言いかけて、マリアは口を
翼の表情からして、楽観的なものではない事は容易に想像できたのだ。わざわざ彼女に辛い記憶を呼び起こさせるほど、マリアは外道ではない。
「私はお父様から拒絶されたあの時から、あの人を見返すべく鍛錬を続けてきた。余分なものを切り捨て、真の剣になる事で、あの人に認めてもらおうとしていたのだが、大分前に大道に叱られてしまってな」
「克己に?」
首を傾げたマリアに頷く。
まだクリスが仲間になる前の頃だったか。国を護る真の剣に感情は必要ない、と決めつけていた翼は、克己にこっぴどく叱られたのだ。時間経過と共にかつての記憶と人間性を失っていき、残虐性が増していく存在だった彼は、自ら進んで『人間』をやめようとしていた翼を見ていられなかったのだろう。
それだけではない。父親が自分を風鳴家から追い出したのは、愛する娘に自由な未来を与える為だったのではないか、という考えを持てたのだ。
「私達が考えている事と同じ事を思って、お父様がそうしたのかは定かではないがな。それでも、幼少の頃に見たお父様は、とても幸せそうに笑っていた」
きっと克己の助言が無ければ、自分はもっと父親の件で思い悩んでいた事だろう。あくまで予想に過ぎないが、きっとそうだと確信している自分がいる。それだけでも、翼は少し救われていたのだ。
「八紘兄貴は仕事とくれば恐るべき手腕を振るう人だが、こと自分の事になると不器用だからなぁ。ありのままの自分を曝け出せないんだろう。今度連絡してみたらどうだ?」
「はい、そうしてみます」
多忙な内閣情報官という役職に就いているため、いつ八紘が連絡に応じてくれるかはわからないが、いつか必ず話をしよう、と翼は決心した、その時だった。
「アルカ・ノイズの反応を検知ッ!」
潜水艦内に緊急事態を告げるサイレンが鳴り響き、場の空気が一気に張り詰める。
「座標、絞り込みますッ! ……………これはッ!?」
先程までとは打って変わって雰囲気を変えたオペレーター達がアルカ・ノイズの出現場所を特定すると、現在自分達がいる場所のすぐ近く――――――厳密には、発電所の近くだと判明した。
「まさか、敵の狙いは我々が補給を受けている、この基地の発電施設……………ッ!」
「なにが起きてるデスかッ!?」
サイレンを聞きつけて調と切歌、そして亜樹子と竜が司令部に飛び込んでくる。
「アルカ・ノイズにこのドックの発電所が襲われているのッ!」
「ここだけではありませんッ! 都内複数個所にて同様の被害を確認ッ! 各地の電力供給率、大幅に低下していますッ!」
「今、本部への電気供給が断たれると、ギアの回収への影響は免れないッ!」
「内臓電源もそう長くは持ちませんからね」
「どどど、どうするのよこれッ!」
「落ち着け、所長。ここの電力が尽きる前に、発電施設を襲っているアルカ・ノイズを排除する。弦十郎、ここ以外の施設には誰か向かわせているか?」
「既にレイカ君達を向かわせている。君はここからすぐ近くの発電所に向かってくれッ!」
「任せろッ!」
「竜君……………」
「大丈夫だ。必ず戻ってくる」
亜樹子を安心させるように微笑んでから、竜は司令室を飛び出していく。
それを見た調は、突然なにも言わずに切歌の手を取り、竜の後を追うように司令室を出ていった。
「し、調? どこに行くデス?」
「しー」
切歌の問いかけに調は答えず、二人はそのまま薄暗い廊下へ出る。
「いったいなにをするつもりデスかッ!?」
「時間稼ぎ」
「なんデスとッ!?」
「今大切なのは、強化型シンフォギアの完成までに必要な時間とエネルギーを確保する事」
「確かにそうデスが、全くの無策じゃなにも……………」
「全くの無策じゃないよ、切ちゃん」
切歌を連れて調が訪れたのは、メディカルルーム。そこにはもちろん、先の戦いで響を庇って搬入された翔太郎がいた。
「君達は……………調ちゃんに、切歌ちゃんだっけか? どうしてここに……………」
「翔太郎さん、これから私達がする事は、秘密にしていてください」
そう言って調はメディカルルーム内を少し見渡し、あるボックスを見つける。
「……………見つけたッ!」
ボックスの中にあるものを見て、調はやったとばかりに笑顔になった。
「――――――アルカ・ノイズの位相差障壁は従来ほどではないとはいえ、よく持ちこたえてくれている。だが……………」
触れた対象を分解される能力に特化しているアルカ・ノイズは、これまで相手取ってきたノイズと比べて位相差障壁を維持するエネルギーが少なく、ある程度現代兵器で対抗する事ができる。が、それは些細な差でしかなく、現代兵器でのみ倒せるほど、アルカ・ノイズは甘くない。
錬金術によって形作られた存在であろうと、ノイズという存在が人類の天敵であるという事実は揺るがないのだ。
「……………ッ! 司令ッ!」
「どうしたッ!? ……………あれはッ!?」
その時、弦十郎達はモニターに映る調と切歌に気付いた。
その二人はなんと、
「――――――たぁッ!」
「てぇいッ!」
調の丸鋸と切歌の鎌がアルカ・ノイズを切り刻み、あっという間に炭化させていく。
適合率が低い二人がなぜこうしてシンフォギアを纏って戦えているのかというと、かつて櫻井了子として活動していたフィーネが、天羽奏の為に作成したLiNKERを使用したからである。
「ギアの改修が終わるまで……………」
「発電所は護ってみせるデスッ!」
『お前達、なにをやってるのかわかっているのかッ!?』
いきなり通信が入ったと思った途端、弦十郎の怒号が飛んでくる。が、この二人は彼がなにも言わないはずがないと確信していた上、自分達の行いに間違いはないとも信じているため、全く謝る素振りを見せない。
「もちろんデスともッ!」
「今のうちに強化型シンフォギアの完成をお願いしますッ!」
二人の返事を聞き、弦十郎は直感的に、自分達がなにを言ったところで彼女達の考えは変わらないと理解し、小さな溜息を一つ吐いてから口を開く。
『いいか? それは奏君用に調整したものであって、君達用に調整したものではない。くれぐれも無茶はするな。絶対に生きて戻ってくるんだぞッ!』
「了解」
「了解デスッ!」
威勢よく頷いた二人が迫り来るアルカ・ノイズの集団を蹴散らしていくと、大量のアルカ・ノイズに囲まれているアクセルを発見する。
「いくデスよ、調ッ!」
「うんッ!」
頷き合い、調は左右のヘッドギアのホルダーを展開し、切歌は鎌の刃を分裂させ、ブーメランのように投擲する。
『a式・百輪廻』
『切・呪りeッTぉ』
アクセルを囲んでいたアルカ・ノイズ達が瞬く間に消滅し、突然の攻撃に一瞬だけ戸惑ったアクセルの前に二人が降り立つ。
「竜さん、一緒に戦います」
「アタシ達も戦うデスッ!」
「頼もしいな。……………ッ! 避けろッ!」
同時に三人が飛び退くと、頭上から降り注いできた弾丸が地面を穿っていった。
「ハハハハハッ! アノ夜以来ダナ、アクセルッ!」
「ファイター……………黒芭燈迩かッ!」
「サァ、コッチノ世界デモ殺シ合オウカッ!」
人型の状態で滞空していたファイタードーパントがその姿を戦闘機に変え、エンジンブレードを構えたアクセルに突っ込んでくる。
一方、調と切歌の方では、彼女達に気付いたミカが攻撃を仕掛けていた。
――――――チフォージュシャトー内の王室。玉座に腰を下ろしているキャロルの下には、各地に派遣したオートスコアラー達からの報告が次々と舞い込んできていた。
『対象、派手に破壊完了。NEVERのドーパントの妨害がありましたが、我が妹も別の発電施設の破壊に成功しました』
『こちらも同じですが、私が足止めしている間にアルカ・ノイズに破壊させました。該当エリアのエネルギー総量は低下中。まもなく目標数値に到達しましたわ』
各々がNEVERのドーパント達と交戦したようだが、それぞれのやり方で彼らを引き付け、その隙に施設を破壊したそうだ。現代兵器など物の数に入らないので、単騎で防衛しなければならない以上、穴はいくらでも存在する。そこを突く事など、多数のアルカ・ノイズを使役する彼女達にとっては容易い事だ。
「レイラインの解放は任せる。オレは最後の仕上げに取りかかろう」
そして、彼女達の主であるキャロルも行動を起こさないはずが無い。
世界の解剖――――――数百年の時を経て果たされつつある目的の為に、キャロルはこれから、己が成すべき事に取り掛かり始めるのだ。
「いよいよ始まるのか」
「あぁ、そして終わるのだ。そして――――――万象は黙示録に記される」
キャロルの宣言に、傍らに佇むアルケウスドーパントはくつくつと笑い、悲願達成に近づいていく事実に歓喜していた。
「――――――が、は……………ッ!」
「あぁ……………ッ!」
ミカのカーボンロッドの一撃によって吹き飛ばされた調と切歌が、全身に走る痛みを堪えながら立ち上がる。
「わかってはいたデスが……………」
「簡単にはいかせてもらえない……………」
元々低い適合率をLiNKERで無理矢理引き上げただけで、ミカとの実力差が埋まるとは考えていない。オートスコアラーで弱いものは誰一人存在せず、中でも今対峙しているミカは戦闘力に特化した存在。
「じゃりんこ共~。あたしは強いゾ?」
「子どもだと馬鹿にしてッ!」
「目にもの見せてやるデスッ!」
そうして二人は、LiNKERで満たされた圧縮型注射器を取り出した。
――――――二人はギアを装着する為だけにLiNKERを持ち出していたと考えていたフィーネは、モニター内でさらにそれを自分達に打ち込もうとしている二人の姿を見て、目を見開いていた。
「さらにLiNKERを使うつもり……………ッ!?」
「調ちゃんッ! 切歌ちゃんッ!」
「このまま見ていられるかッ!」
「やらせてあげてくださいッ!」
響とクリスが加勢しようとするが、マリアの鋭い声が二人の動きを止める。
「これはあの日、道に迷った臆病者達の償いでもあるんですッ!」
「臆病者達の償い……………?」
「誰かを信じる勇気が無かったばかりに、迷ったまま独走した私達……………。だから、エルフナインとフィーネがシンフォギアを蘇らせてくれると信じて戦う事こそ、私達の償いなんですッ!」
自分達には響達に救われた恩がある。キャロル達に対抗する為の力を手に入れるその時までの時間稼ぎが、彼女達なりに考えた末の恩返しなのだ。
だがしかし、セレナの遺品であるアガートラームは使えず、また響からガングニールを借り受けるわけにもいかないマリアは、二人のようにギアを纏えず、ただ二人が無事に帰ってくる事を願っているしかない。
それが悔しくて、噛み締めた唇から血が流れ出てるのを、弦十郎は見逃さなかった。
――――――取り出した圧縮型注射器を、お互いの首に押し当て、見つめ合う。
「二人でなら」
「怖くないデスッ!」
頼れる
躊躇わず、合図も無しに二人して同時に相手の体にLiNKERを注入すると、全身が燃えるように熱くなる感覚に一瞬襲われた後、二人して鼻血が出てきた。オーバードーズである。
だが、それがどうした。体にかかる負荷など気にしない二人は、体の内側から漲る力による高揚感を覚えていた。
「……………いこう、切ちゃん。一緒にッ!」
「切り刻むデスッ!」
二人に視線を向けられたミカがニカッと笑い、カーボンロッドを構える。
しかし、忘れてはいけない。この強化はあくまで時限式。制限が来ればLiNKERを過剰投与したフィードバックでギアが解除されてしまい、しばらく戦う事ができなくなってしまう。それまでにミカと撃退――――――可能であれば撃破するのだ。
「「はあああああああああああッッ!!」」
自らを鼓舞するように、お互いを激励するように雄叫びを挙げ、二人はミカへと攻撃を仕掛ける。
「――――――ヘェ? 面白イジャナイカ」
さらにLiNKERを投与して強化された二人の気配に気付いたのか、ファイタードーパントの口元が歪む。
「アイツラトハイイ勝負ガデキソウダ。オ前モソウ思ウダロウ? アクセル」
「ぐ……………」
ファイタードーパントの目の前には、エンジンブレードを地面に突き立てて立ち上がったアクセル。何度もファイタードーパントの銃撃を受けたのか、装甲はところどころひび割れており、両者の間に明らかな実力差がある事が見て取れる。
「オ前ジャ俺ノ速サニツイテコレナイ。コレデ……………最後ダッ!」
両腕を機銃に変形させ、大量の弾丸がアクセルに殺到する。恐ろしい速度で撃ち出される弾丸は瞬く間にアクセルの装甲を撃ち抜き、その奥にある照井竜の体さえも抉り取っていくだろう。
絶体絶命――――――まさにその言葉が似合うこの状況において――――――
「ならば、お前より速く動くまでッ!」
『トライアル!』
アクセルメモリを引き抜かれ、空になったスロットに新たなメモリ――――――トライアルメモリが挿し込まれる。
『トライアル!』
スロットルを回した事でガイアウィスパーが高らかにその記憶の名を告げ、信号機を模した部分が赤から黄色に変化した途端、アクセルの全身が黄金に輝く。
エンジンブレードを投げ捨て、素早く動いて銃弾を躱していく中でもカウントは進んでいき、今度はランプが黄色から青色に変わった瞬間、アクセルの装甲の大部分が、最低限の装甲のみを残して消滅する。
そこからは一瞬の出来事だった。
「ハァ――――――ッ!」
「なに……………ッ!?」
音を置き去りに動いたアクセルの回し蹴りが炸裂し、驚くべき速さの一撃を前にファイタードーパントは為す術なく蹴り飛ばされた。
「グゥ……………ッ! ソノ姿ハ……………ッ!」
先程までのアクセルとは違い、全身のカラーを赤から青に一新した姿。その姿こそ、『加速』を超え、『挑戦』の記憶を宿した戦士。
「この俺を、今までのアクセルとは思わない事だな」
仮面ライダーアクセル・トライアル――――――ッ!
実は少し前から、新たな小説を投稿し始めました。そちらではfgo×モンハンのクロスオーバー作品となっていますので、興味のある方は是非ッ!
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次回、いよいよ彼らが――――――ッ!