黒い球の戦士達   作:黒猫キッド

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 ガンツファンの僕が、書いてみたかった作品ですわ。皆さん楽しんで下さいな


0001・あるプロローグ

 「祐樹、今週のヤンジャン見た?」

「ああ、『GANTZ・E』だろ? 見た見た!」

 学生達が大勢いる、とある高校の朝の休み時間の教室で、鹿島 雪乃と阿野 祐樹が話をしていた。

 二人が話しているのは、『GANTZ』という、死んだ筈の人間が謎の黒い球・ガンツに呼び出され、星人という謎の存在と戦う漫画であった。

『GANTZ』自体の連載は数年前に終わっているが、今も時々映画やスピンオフの漫画が掲載されており、二人は『GANTZ』の大ファンであった。

「ガンツに記載された文字さ~読めなくない」

「江戸文字だろあれ? 何だこの文章は!? って思ったよ…」

 楽しそうに話している二人であったが、周りの男子達は面白くない表情をしていた。

「またあの二人、『GANTZ』の話してるぜ」

「『GANTZ』ってグロいし、エロ描写とかもあるよな」

「阿野と鹿島さぁ…それが目当てで見てるんじゃね?」

と、周りの男子は悪態をつくが、雪乃と祐樹は聞こえていたが、相手にする事はなかった。それは慣れであった。

 このクラスの男子達は、とある理由で雪乃と祐樹を嫌っていた。それは…

「おはよ~、雪乃君、祐樹君」

 ガンツの話をしていた二人に話しかける、可愛らしい声が教室に響いた。それはある一人の少女であった。

「天沢さん、おはよう」

 雪乃が応えた少女の名前は、天沢 香音。このクラス一の美少女であった。

「お~天沢、おはよ」

 祐樹も挨拶をした。

「二人共また『GANTZ』の話をしてたの?」

「そうだよ。今週の『GANTZ・E』の話を…」

「雪乃君が貸してくれた、実写版のDVDを見たけど、戦闘シーンとかカッコいいよね」

 香音が興奮した感じで言った。それから三人はGANTZの話で盛り上がった。

「……」

 クラスの男子達は恨めしそうに、その風景を眺めていた。先程も言ったが香音はクラス一の美少女であり、クラスの男子達の憧れの的であった。その憧れの存在が、クラスのガンツマニアと仲が良いのが、甚だ面白くなかったのであった。

 何気ない日常であるこの風景…しかしこれが最後だとは、雪乃と祐樹はおろか、このクラスの誰もが思っても居なかった。

 

 次の日

 

「おはよ~祐樹」

「おう、雪乃」

 次の日の朝、雪乃は通学途中で祐樹に出会った。

「今日僕の親居ないからさ、家に『GANTZ・O』のDVDでも見に来ない?」

「おっ良いな! じゃあ俺が菓子でも持っていくから」

「OK」

 そんな会話をしながら、二人は通学路を歩いていた。その時…

 

 ガァーーーー!!!! ドンッ!!!!!!

 

 凄まじい音と共に、雪乃達に強い衝撃が走り宙を舞った。

「ッッ!!!」

「ガァ!!!」

 衝撃による痛みにより、声にならない声を漏らした二人。そしてそのまま地面に叩きつけられる。そして二人が見た光景は、白い車が暴走して走り去っていく光景だった。

「「やば…このまま…ガンツ部屋行きか…」」

 それが二人がこの世界で最後に思った事だった。

 

※          ※

 

 その後、車の運転手は逮捕されたが、今回の事件で不思議な事が起こった。車にはねられたと思った二人の高校生の姿が、何処にも見当たらなかったのであった。

 

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