MAJORで吾郎の兄になる   作:ねここねこねこ

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今日も投稿します。
毎日投稿は出来るのですが、ちょっと質が落ちている気がするのでいつまで続けようか悩んでいます。

毎日読んでもらえるのは嬉しいんですけど、もっと楽しい話を書けるんじゃ無いかと思うと悩ましいです!



第二十八話

「わあ! オールスターのTシャツだ!」

「本当だ! やったぜ!」

「大地、吾郎ありがとう!」

「いーなぁー!」

 

 アメリカから戻ってきた大地と吾郎は、三船リトルの練習日にお土産を小森、沢村、清水にあげていた。

 他のメンバーは羨ましがっていた。

 そして2人にとって、夏休み最初の練習が始まる。

 

(あれは、現実だったんだよなぁ……。あの体つきから生まれるパワーとスピード……昨日帰ってきてみた日本のプロ野球がまるで高校野球のように見えたもんなぁ……)

 

 吾郎はメジャーと日本のプロ野球を比べて、日本人がああいったプレーが出来るのか疑問に思っていた。

 そして、いつか自分自身もあの舞台(メジャーリーグ)でプレーをしてみたいと思うのであった。

 

 

 

◇◇◇◇◇◇

 

「え!? 合宿!?」

「うん! せっかく夏休みなんだから、合宿で朝から晩まで野球やろうよ! 今のペースだと秋の大会に間に合わないよ、おじさん! みんな、もっと集中的にやればどんどん上手くなると思うんだ」

「何の話?」

「吾郎君が強化合宿やろうってさ!」

「へぇ……面白そうじゃん!」

 

 突然の吾郎の提案に同級生3人(小森、沢村、清水)が興味を示す。

 監督の安藤は昔強かった頃に合宿を行っていたと話す。

 

「そうなんだ! そこ遠いの!?」

「いや、場所は山梨なんだけど……」

 

 場所はそこまで遠くないが、安藤の話によるとその合宿場所は毎年全国の強豪が揃って顔を出す合同合宿所であるということだった。

 そこでは練習こそ別々に行うが、連日のようにレベルの高いチーム同士での練習試合が持ち回りで行われる。

 吾郎は興奮するが、安藤は今の三船リトルでは力の差が大きすぎて場違いになってしまうことを心配していた。

 

「場違いは結構だね! それこそ一気にレベルアップするチャンスじゃねーか!」

「そ、それはどうかな吾郎く〜ん……」

「そんなとこ行ったら、自信無くしてかえってやる気が……」

「あれ? お前らに無くすような自信なんてあったっけ?」

 

 さりげなく反対する沢村と清水に冷たい対応を取る吾郎。

 小森はその話を聞いても賛成のようであった。

 

「じゃあさ、せっかくだしみんなで行こうよ! 吾郎が言ってるのも一理あるし!」

「そうだな! 家でゴロゴロしててもしょうがねぇもんな!」

「うん! 行こう!」

 

 大地の言葉に他のメンバーも賛成したので、沢村も「ま……いっか、旅の恥はかき捨てっていうし」とよく分からないことを言って、清水に「それはちょっと違うだろ」と突っ込まれていた。

 安藤はメンバーのやる気に感動して、「それなら行こう!」と最終決定をしてくれたのであった。

 

 

 かくして弱小三船リトルは、燃える吾郎に後押しされ、強豪の集う5泊6日の強化合宿へ旅立ったのである。

 

 

 

◇◇◇◇◇◇

 

「あちゃー! そりゃあんまし期待はしていなかったけどさ〜」

「こんな幽霊ビルに5泊もするのかよ」

 

 ボロボロの旅館に対して、不満を漏らす清水と沢村。

 吾郎が「贅沢言うなよ、食事込みで1泊2,000円なんだから上等だろ!」と言うが、それでも士気が下がるメンバー達。

 全員が寝泊りする松の間と書かれた部屋に入るとそこにはいびきをかいて寝ている男の人がいた。

 

「あれ? 誰か寝てるぞ?」

「おじさん、部屋間違えてるんじゃないの?」

「いや、ここに間違いないよ」

 

 部屋は合っているという安藤の話を聞いて、吾郎が蹴って起こそうと近付くが大地に止められるのであった。

 大地は寝ている男性に向かって肩を揺らして起こす。

 

「すみません、ここ俺らの部屋みたいなんですけど……。一旦起きてもらえますか?」

「ん……? なぁに?」

「おはようございます。ここ、俺らのチームの部屋なんですよ。多分間違えてると思うので、起こしました」

「あ、そうなの? てかそろそろ練習終わったかな?今日の夕食が何かなぁ?」

 

 そう言って部屋を出ていく男。

 立ち上がったときの身長がとても高いのと、横幅も大きいので一瞬大人の男性かと見間違えるほどであった。

 ポカンとしている一同が廊下を走る音で正気に戻る。

 

「あ! この野郎! こんなとこにいやがったのか! 上河内(かみがうち)! また練習サボって昼寝していやがったなぁ!」

「やだなぁ、コンちゃん。ちょっとお腹痛くて休んでいただけだよぉ」

「いいからちょっと来い! うちが最終回でピンチなんだよ!」

 

 上河内(かみがうち)を連れていくコンちゃんと呼ばれた少年。

 “最終回”という言葉に合宿に来ているチーム同士の練習試合なのだと理解して、何人かで観にいくことになった。

 

 

 大地達がグラウンドに着くと、浦安リトルと久喜リトルというチームが練習試合をしていた。

 6回裏で浦安リトルが1対0で勝っていた。

 そして先ほどの上河内(かみがうち)が、久喜リトルの最後の攻撃でちょうど代打交代したところだった。

 

 2死(ツーアウト)、ランナー一塁でカウントはツーストライクと追い込まれた状況での代打である。

 プレイが再開され、ピッチャーがカーブを投げるが、上河内(かみがうち)はピクリともせずに見送る。

 ストレート狙いだと判断したキャッチャーが再度カーブを投げるように要求し、投げたところでセンターのフェンスを越えてツーランホームランでサヨナラになった。

 

「な、なんてパワーだ」

「アウトコースのカーブをあそこまで飛ばすなんて……」

 

 上河内(かみがうち)のホームランに対して、安藤と小森が驚く。

 そして、勝利した久喜リトル監督が全員を上河内(かみがうち)を褒めているところに安藤が向かっていくのであった。

 




『MAJORで寿也の兄になる』という作品も掲載しておりますので、下記から併せてご覧いただけますと幸いです。
https://syosetu.org/novel/216813/

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