MAJORで吾郎の兄になる   作:ねここねこねこ

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更新遅くなりまして、申し訳ございません。
PCを買い替えまして、セットアップやら何やらで時間が掛かってしまいました。
それと新しいMacBookに「Google日本語入力」が入れられないのがめちゃくちゃやばいです。

打ちづらいせいで、少しだけ更新が遅くなるかもしれません。
早くGoogle日本語入力がインストール出来るのを祈っております。

あと、誤字報告ありがとうございます!
書いて欲しい二次小説の要望もたくさんあって嬉しいです!



第三十九話

「いくぞぉ! サードぉ!」

 

 安藤が試合前の守備練習でサードにボールを打つ。

 夏目は緊張で動けず、グラブにボールを当てて逸らしてしまう。

 

「あっ!」

「こら! イージーバウンドだぞ! 次、ショート!」

「はいっ!」

 

 今度はショートに先ほどよりも強いボールを打つが、大地は難なく捕球し、ファーストへ好返球をする。

 

「よし! いいぞ! 次!」

 

 大地の落ち着いたボール捌きを見て、次第に全員が落ち着いてきたのかエラーも減っていき、いつも通りのプレイができるようになってきていた。

 吾郎も初めは自分が頑張らないといけないかと思っていたが、全員が落ち着いてきたのを見て安心していた。

 

「なんだ? あのチーム。こんなヘボ相手じゃ、俺達ブラックトライアングルの見せ場が作れねーじゃねーか!」

「ま、今日は楽しくフリーバッティングでもさせてもらうかな」

「だな」

 

 本牧リトルの岡村三兄弟(ブラックトライアングル)は、三船リトルの守備練習を軽く見て大したことないと思ったのか、そのままベンチの裏に入っていってしまった。

 その直後に吾郎のピッチング練習が始まったのだが、それを試合まで見ることがなかった岡村三兄弟(ブラックトライアングル)の失敗の1つでもあった。

 

「この辺で大丈夫ですかね。そろそろ試合が始まりそうです」

「はい」

 

 桃子は茂治の兄であり、大地と吾郎の伯父でもある義治と一緒にベンチに座っていた。

 大地と吾郎のデビュー戦ということと、義治自身も野球をやっていたという過去からぜひ見たいということで一緒に来ていた。

 

「大地君と吾郎君は大丈夫ですかね? どれくらいの球を投げられるんですか?」

「私は素人なので……」

 

 大地と吾郎が、どれくらい上手いのか分かっていないので正直に答える。

 こんなやりとりをしているうちに試合も始まったのであった。

 

 

◇◇◇◇◇◇

 

◇スターティングメンバー

1番:セカンド 長谷川

2番:レフト 前原

3番:キャッチャー 小森

4番:ピッチャー 吾郎

5番:ショート 大地

6番:サード 夏目

7番:ファースト 田辺

8番:センター 沢村

9番:ライト 清水

 

控え:鶴田

 

◇◇◇◇◇◇

 

 

『これよりAブロック一回戦、三船リトル対本牧リトルの試合を始めます』

「プレイボール!」

 

 全員が緊張する中、ついに大地と吾郎のデビュー戦が始まった。

 何度も経験している監督の安藤ですらも、この試合はワクワクが止められなかった。

 吾郎が主審の合図に合わせて振りかぶる。

 

(おとさん……最近どうだい? 3年も天国(そっち)にいたら少し退屈してきた頃だろ? でも今日は俺達のデビュー戦だからさ。久しぶりに──手に汗握ってドキドキしていってよ!)

 

「ストライーク!」

 

 デビュー戦第1球目がインコースに決まり、ワンストライクとなる。

 応援に来ていた観客は吾郎のボールを見て、スピードに驚いていた。

 

「は、はええーー! あのガキ!」

「あ……あれが吾郎君の球ですか……!?」

「……やっぱり吾郎の球はすごいのですか?」

「すごいなんてもんじゃないですよ! 小学四年生であそこまで速いボールが投げられる子はほとんどいないですよ!」

 

 桃子はピンと来ていなかったようだが、義治は吾郎の才能の凄さに驚いていた。

 そのまま1番打者の岡村一郎は手を出さずに三振して、ベンチに戻っていった。

 

「どうだ、何か分かったか?」

「ああ。まず今日の主審、低めとアウトコース甘いな。インハイは捨てていっても大丈夫だろ」

「で、ピッチャーはどうだ?」

「なかなか厄介だな。あの速さでコントロールは抜群だ。やつからは大量点は取れないだろ」

「1点勝負か……」

「多分な」

 

 2番打者の岡村二郎も三振になり、3番の三郎の打順になる。

 しかし3番打者も打つ気がないのか、手を出さずに三振となった。

 

「ストライク! バッターアウト! チェンジ!」

「ナイスピッチ!」

「いきなり三者三振かよぉ!」

 

 ベンチに戻った三船ナインは吾郎を褒め称えていた。

 その中で小森が「吾郎のピッチングを観察するような見送り方だったのが不気味だった」と話していた。

 

「……それは俺も思った。多分審判のコースの見極めや吾郎の球種を探っていたんだと思うぞ」

「なるほどな。まぁ打たせなきゃいいだけの話だから、ここから全員で点をとっていこうぜ!」

 

 こうして1回の裏の攻撃が始まった。

 大地は1番打者の長谷川に駆け寄り、アドバイスをする。

 

「長谷川、サードに思いっきり引っ張ってみて。ゴロ転がせばいいから、打ったら全力で走って」

「分かった!」

 

 長谷川は大地のアドバイスを聞いて、バッターボックスに立つ。

 初球。そこまで速くないスピードが外角低めに決まり、ストライクとなる。

 

「ボール自体は速くないな。あれなら私でも打てるかも!」

「油断は禁物だよ。実は調べてみたら、去年横浜リトルはあのピッチャーから2点しか取れなかったらしいんだ」

「「「「横浜リトルが……!?」」」」

「ああ、きっと何かカラクリがあるはずだから油断はダメだよ」

 

 ベンチで三船リトルのメンバーが話している間に長谷川が2球目を思い切り引っ張り、サードベース上を抜けていきツーベースヒットとなった。

 長谷川のヒットで全員が喜ぶ。

 そんな中、セカンドを守っていた岡村一郎がピッチャーに話しかける。

 

「北浦! 一塁を埋めろ。あとは俺達(ブラックトライアングル)でなんとかする!」

「は、はい!」

 

 ピッチャーは指示通り敬遠をして、ランナーが一、二塁となった。

 バッターは小森。安藤は送りバントではなく、右狙いのヒッティングのサインを出そうするが、大地に止められる。

 

「監督。ここは素直にバントの指示が良いと思います。それもサードが捕るようにバントを指示してみてください」

「う、うむ。そうか……まずは確実にいった方が良いよな」

 

 安藤はヒッティングのサインをやめて、サードにバントをするようにサインを出す。

 小森は指示通り、サードにバントする。

 サードは前進して捕球しようとするが、

 

「あっ!」

 

 慌ててしまったのか、ボールをこぼしてしまい満塁となってしまった。

 

「ご、ごめん……」

「大丈夫だ。とりあえず1点もやれないから、サードとファーストは前進守備でセカンドの俺とショートの二郎がフォローに入る」

「「わ、分かった」」

 

 岡村一郎の指示通り、スクイズ対策でファーストとサードが前進する。

 その様子を見た吾郎は気にすることもなく打席に入る。

 

(さっき大地に言われたからな。お前はホームラン狙って来いって!)

 

 大地に言われたアドバイスを思い出しながら、ピッチャーの投げたボールを思い切り振る。

 ボールはそのままレフトに設置してあった、ホームラン用のフェンスを軽く超えていった。

 

「「「お、おおおおおおお! 満塁本塁打(ホームラン)!!」」」

 

 三船リトルのベンチだけでなく、観客席にいた大人達も驚いていた。

 そして岡村三兄弟や本牧リトルのメンバーも同じだった。

 続く5番の大地にもホームランを打たれてしまう。

 

(な……こんな下手くそどもに俺達岡村三兄弟(ブラックトライアングル)が負けるわけが……)

(……って思っている時点で君達の負けだよ。君達以外がそこまで上手じゃないの分かってるんだから、そこを攻めるに決まってるでしょ)

 

「ストライク! バッターアウト! ゲームセット!」

「よっしゃーー!! 1回戦突破だ!!」

 

 結果、14対0で三船リトルのコールド勝ちとなった。

 岡村三兄弟(ブラックトライアングル)は2回目の打席が回ってくることもなく、吾郎と大地に敗退するのであった。

 




ブラックトライアングル君達の格好付けたセリフは全部負けフラグにするのでした!

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『MAJORで寿也の兄になる』という作品も掲載しておりますので、下記から併せてご覧いただけますと幸いです。
https://syosetu.org/novel/216813/

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