……はずなんですけど、今朝見たら吾郎sideだけ下がってました笑泣
それでも昨日だけで吾郎sideのお気に入りの登録者の数がすごい増えたことに驚きです!
本当にありがとうございます!
もっと面白いと思ってもらえるようにがんばります!
桃子と話をした翌日。
大地と吾郎──実際に動いているのは大地だけなのだが──は、スカウトしてくれた高校でなるべく桃子に負担がかからないところをピックアップし始めていた。
桃子には好きなところに行きなさいと言われてはいたが、彼らにとっていちばん大切な人は桃子であり、桃子に負担を掛けすぎるところは極力排除したいと思っていた。
「んー、最低条件としては俺ら2人を”特待生”として入学させてくれる所が良いよね」
「その特待生ってのは、お金が掛からないの?」
「高校ごとに変わるね。入学金と授業料免除だけのところもあれば、寮生活の場所なんかだとそのお金やグローブやスパイクとかの道具とかも全て無料になるところもあるよ」
「え、じゃあそっちのほうがいいじゃん」
「そう。だからきちんと調べてどこがいいかを見極めないとね」
大地の様子を見ていた吾郎は、納得したような表情をした後、ニヤリとした顔をする。
背後にいる吾郎の表情の変化に気付いたのか、大地は調べながら話し出す。
「そんな顔をニヤつかせてどうしたんだよ」
「いやさ、昨日の大地の照れっぷりは面白かったなって」
「……うるさい。黙れ」
昨日の夜、桃子が外で大地に叫んでいた言葉を聞いて、咄嗟に「近所迷惑だから」と言って誤魔化していたが、実は照れ隠しであった。
そのことを吾郎には気付かれており、今になってからかわれていた。
少し不機嫌になった大地に吾郎は「ごめんごめん」と謝ると、話の続きを促す。
「それで、大地としてはどの高校がいいと思ってるんだ?」
「うーんとね、今のところはこの5つかな」
そう言って大地が見せてくれた高校は、全国でも強豪と言ってもおかしくない高校である。
東京の
吾郎はその高校を見て、疑問に思う。
「ん?なんで東京や神奈川しかないんだ?全国にはもっと強い高校とかもあるだろ?」
「いや、俺らの条件に当てはまる高校はこの5つだけだよ」
吾郎の疑問は最もだった。なぜなら大地が選んだ高校は
すぐに大地の考えていることを理解した吾郎は、鼻の下を人差し指でこすりながら大地に笑いかけた。
大地はその顔を見て、照れたようにそっぽを向く。
「と、とにかくこの高校からまた話を聞いてみようぜ」
「そうだな……って俺は大地に全部丸投げなんだけどな」
「お前も少しは話を聞けよ……」
大地は吾郎の発言に苦笑いをしつつ、寿也にも話さないといけないと思っていた。
桃子と話した日にすぐに寿也に連絡をしたところ、寿也からは高校のピックアップについては寿也も一緒に考えてくれると伝えられていた。
そこでお互いに良さそうな高校を見繕って、会ったときに話し合おうと決めていたのであった。
◇◇◇◇◇◇
「大地君、吾郎君。お待たせ」
「おお!寿也!待ってたぜ!」
「寿くん、急に呼び出してごめんね」
数日後、ファーストフード店にて3人は現状の共有を兼ねて集まっていた。
軽く雑談をしたあと、大地からピックアップしている高校についての話をし始める。
「一応、俺らが選んだ高校はここらへんとかどうかなって思ってるんだけど……」
「5つあるんだね……って、え!?」
寿也は大地が選んだ高校を見て驚きの声を上げる。
何かおかしなところがあったのか不安になった大地だったが、もう一度ピックアップした高校を見た寿也が笑い出す。
「いや、すごいね大地君。まさか僕が選んだ高校と
「あ、そういうことか。驚かせないでくれよ」
「ああ、ごめんごめん。でもさすが大地君だね。この高校を選んだってことは、君達と僕は高校側から同じ条件を提示されているってことかな?」
「多分そうだと思うよ。俺らは
「……なるほど。実は僕も同じことを言ってたんだよね。
大地、吾郎、寿也は同じ高校に行きたいということは話していたが、スカウトの前で同じ発言をしていたとはお互いに思っておらず、3人は嬉しさのあまり顔を見合わせて笑い合った。
そしてひとしきり笑いあったあと、大地が寿也に質問をする。
「そういえば
「ああ、それね。たぶん
そう言いながら寿也が高校案内のパンフレットを取り出す。
寿也は数日の間に高校のパンフレットまで読み込んで持ってきていた。
そして、表紙には
◇◇◇◇◇◇
「フン、全体的に小粒だな。頭数もまだまだ足りん」
海堂高校の一室で編成担当部長の北川とチーフスカウトの大貫が今年の中学三年生のスカウト状況について話し合っていた。
入学内定していた選手の資料をテーブルに置き、北川は大貫に現状に対しての不満を漏らす。
「困るね。チーフの君がこの程度の報告では。もう8月だというのに、もっとイキの良さそうなのを内定取れるんだろうな?」
「はぁ……色々当たってはいるんですが……」
「とにかく急ぎたまえ。
「分かりました……失礼します」
人の苦労も知らないでと大貫は思いつつも部屋を出ていこうとすると、中学校の県大会──シニアではない──の組み合わせがFAXにて届く。
北川は大貫を呼び止めて、コピーを持っていくように指示する。
コピーを受け取ると大貫は部屋を出て、ため息をつく。
(ちっ。こっちの苦労も知らないで。……
上司と部下の関係のため、表立って言うことは出来ない大貫は心の中で北川に悪態をつきつつ、スカウトを諦めてしまった3人を思い出す。
そして部屋を出た直後、突然大貫の携帯が鳴り出す。
知らない番号だったので一瞬出るか迷ったが、大貫はすぐに電話に出る。
「はい。海堂高校の大貫です」
「あ、大貫さんですか? 突然のお電話失礼いたします。本田大地と申します」
「え、本田君!?」
大貫は予期せぬ相手からの電話だったので、戸惑いながらも返事をする。
「どうしたんだい?」
「実は行く高校を再度検討することになったので、よかったら大貫さんにももう1度話をさせてもらえないかなと思いまして」
「そういうことか……分かった。じゃあ今度の土曜はどうかな?」
「はい、ではそれでお願いします」
会う日時と場所の詳細を詰めたあと、電話を切った大貫は無意識に左手の拳を握りしめていた。
電話の内容では、大地と吾郎だけでなく寿也も同席するということだったので、上手くいけば全員が海堂入りしてもおかしくない状況なのだ。
(これはどんな条件を出されても飲むしかないな。最悪白紙の小切手を渡してでも……)
「あれ、こんなところでどうされたのですか?」
良からぬことを考え始めた大貫に背後から声を掛ける男がいた。
突然声を掛けられたので驚いた大貫であったが、見知った顔だったためすぐに落ち着いた。
「驚かさないでくださいよ、
「それはすみませんね。……なにやら喜んでいた様子でしたので、何があったのかなと」
「ええ。驚かないでくださいよ。実は──」
大貫は断られていた本田兄弟と寿也が海堂に入るかもしれないということを、嬉々として海堂のチーフマネージャーの江頭に伝えていた。
そのことを冷静に聞いていた江頭は薄く笑う。
「……そうでしたか。それは良かったですね」
「ええ! もし3人が入学するとなったのであれば、眉村を入れて海堂の歴代最強チームを作ることが出来てもおかし──」
「──気に入りませんね」
「……え?」
「気に入らないと言ったのです。こちらからスカウトした際には即断したのに、自分達の都合で今度は海堂に入りたくなった?
大貫さん、まさか
「そ、それは……。ですが、あの本田兄弟と佐藤寿也ですよ!?」
「だからどうしました? 彼らは恵まれていてよく分かっていないんですよ。世の中がそんな甘くないということを教えてあげましょう」
江頭が悪い笑みを浮かべながらする話を聞いて、大貫は全身が冷や汗でびっしょりとなっていた。
そして全て話し終えて、「それではよろしくお願いしますね」と言って去っていく江頭をただただ見ることしかが出来なかったのであった。
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『MAJORで寿也の兄になる』という作品も掲載しておりますので、下記から併せてご覧いただけますと幸いです。
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