MAJORで吾郎の兄になる   作:ねここねこねこ

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申し訳ございません。
一話間違って飛ばしてしまいました。
先ほど投稿した分もすぐに投稿し直すのでお待ちくださいませ。
23:20に投稿予約します。

同じ話数で投稿していこうと思ったのですが、話がズレてくると混乱してしまう可能性もあるので、先に吾郎サイドの幼少期編を終わらせますね。

そして誤字ばっかりでごめんなさい。
恥ずかしいミスばっかりで悶えながら書いてます(笑)



第六話※

 それは突然のことだった。

 

『一定の年齢、一定の身体能力になったので、ステータスを開放します』

 

 大地の頭の中にアナウンスのようなものが流れて、ステータスが表示された。

 

 

◇◇◇◇◇◇

 

 

【本田大地ステータス】

◇投手基礎能力一覧

球速:90km

コントロール:G+

スタミナ:G+

変化球:なし

 

◇野手基礎能力一覧

弾道:1

ミート:G

パワー:G+

走力:G+

肩力:G+

守備力:G

捕球:G+

 

 

◇◇◇◇◇◇

 

 

(うお! なんだこれ!? ……ってそういえば神様の特典としてパワプロの成長ステータスを貰っていたな。それにしても吾郎といつもトレーニングしていたからか、少しはマシなステータスなのかも……?)

 

『ステータスが解放されたため、習得のためのポイントも付与します』

 

 今度は筋力などの数値が現れ、各項目にポイントが割り振られている。

 大地はこれを使ってステータスを上げていくのだなと納得した。

 せっかくだから少しだけ上げてみるかと思い、バランス良くなるようにポイントを割り振っていく。

 

 

◇◇◇◇◇◇

 

【本田大地ステータス】

◇投手基礎能力一覧

球速:90km

コントロール:G+

スタミナ:G+

変化球:なし

 

◇野手基礎能力一覧

弾道:1

ミート:G+

パワー:G+

走力:G+

肩力:G+

守備力:G+

捕球:G+

 

 

◇◇◇◇◇◇

 

 

  一旦全てのステータスをG+にした。

 F-に上げようか悩んだが、GからFに上げるポイントが、GからG+に上げるときよりもかなり多かったので、諦めることにしていた。

 今はそれよりも特殊能力を習得してみても面白いと思ったのだ。

 

(んー、あんまり良いのがないなぁ。まだ解放条件を満たしていないのかな?)

 

 特殊能力はまだほとんど解放されておらず、何か条件が必要なのではと推測する。

 それはステータスが解放されたときも、〈一定の年齢〉と〈一定以上の身体能力〉が必要だったというところ判断していた。

 

 とりあえず大地は『ケガしにくさC-』を習得することにした。

 これは『やや怪我をしにくくなる』といった特殊能力で、今後野球をやるのであれば確実に必要になってくる能力なのだ。

 大地としては早めにマスター出来るようにしたいが、『ケガしにくさC』はまだ解放されていないため、当分は別の能力を上げつつ解放条件を達成するのを待つことにした。

 

 

◇◇◇◇◇◇

 

 

「えっ!?」

「今日の試合が終わったら、横浜に戻れ。明日付けで一軍登録だ」

「は……はい!」

 

 茂治は試合後、すぐに自宅に戻った。

 大地と吾郎に早く一軍に上がったことを伝えたくて仕方がなかったのだ。

 部屋に入って2人を呼ぶが、風呂場で音がするのでお風呂に入っていると思い、風呂場のドアを開ける。

 

「大地! 吾郎!」

「え……ほ、本田さん!?」

 

 そこにはTシャツに下着姿の桃子先生がお風呂を洗っていたのだった。

 茂治は見ちゃいけないと思い、すぐに風呂場から出て行った。

 

(び、びっくりした……。まさか星野先生がいるなんて思わなかった。それにしても……白か……)

 

 茂治も男なのである。

 

 

 

 

 

「さっきお風呂に入れてあげて、寝かしつけたところだったんです」

「あ……それでわざわざ風呂掃除しててくれてたんスか」

 

 桃子先生は勝手に洗っていたことを謝罪したが、大地達から茂治は二軍の遠征に同行していると聞いていたので、不思議に思っていた。

 そのことを聞くと、茂治は子供達には内緒にしていたのだが、実がまだ引退していないこと、打者(バッター)に転向したこと、そして明日から一軍に昇格が決まったことを桃子先生に話した。

 

 桃子先生は自分のことのように喜んだが、吾郎は茂治が怪我でクビになったことに落ち込んでいた様子だったので、心配していたということを話した。

 大地がフォローしてくれていたから吾郎はなんとか元気にやっていたが、本当は大地も同じ気持ちだろうという推測も伝えていた。

 

「そう……だったんですね。吾郎のことは気付いていましたが、僕も大地にいつも頼ってばかりだったので、きちんと見れていなかったのかもしれません。

星野先生、1つお願いがあるんですが……」

 

 

◇◇◇◇◇◇

 

 

 次の日、茂治が帰ってきたことに吾郎は驚くが、大地が問題ないと伝えると心配な顔をしつつも気にしないようにしていた。

 茂治は寝ぼけたフリをして2人を見送ったあと、バットを持って外で素振りを開始した。

 

(大地……お前はもう気付いているんだろうな。でも吾郎に言わないでいてくれて助かるよ。吾郎、もう少しだけ待っていてくれ。俺に出来ることはお前達に背中を見せることだけなんだから……)

 

 

 幼稚園で吾郎と大地がキャッチボールをしていると、桃子先生が2人を呼び、今日の横浜―巨仁戦のチケットを持ってきて一緒に観に行こうと誘った。

 吾郎は喜んだが、大地が茂治に言わないといけないと言うと、桃子先生は茂治から貰ったチケットだから大丈夫だと言って、3人で観戦に行くことになった。

 

 試合は6回まで各チーム0点の投手戦となっていた。巨仁は優勝間近のため、横浜としてはこの三連戦での胴上げは阻止したいと奮闘していた。

 

「はい、これ飲んでね」

「「あ、ありがとう」」

 

 桃子先生からジュースを貰って、大地は美味しそうに飲むが、吾郎はなかなか飲もうとしない。

 ルールが分からない桃子先生からすると、膠着状態はあまり面白そうではなかった。

 不意に吾郎が、

 

「ねえ、桃子先生……。おとさんはなんで今日来ないの? チケットを俺たちに渡さないで、先生に渡したのはなんで?」

「えっ……」

 

 吾郎の質問に桃子先生は答えられなくなっていた。

 実は茂治に今日からの三連戦のチケットを預かり、茂治が出るまで連れてきて欲しいとお願いをされていたのだ。

 そのことを言いたいが言えず、他に何か言うと吾郎を傷付けてしまうのではないかと思い、黙ってしまった。

 

(本田さん……)

 

「吾郎、黙って見てろ」

「大地……」

「おとさんが桃子先生と観に来てくれって言ったってことは、何か意味があるんだ。それなら子供の俺たちがおとさんを信じないでどうするよ?」

 

 大地は最初厳しく、そして後半は優しく吾郎に語りかけた。

 どうなるか結果を分かっている大地だからだということもあるが、双子だから吾郎の抱く不安も痛いほどに分かっていた。

 だからこそ、子供である2人が茂治を信じて待とうと伝えたのだ。

 

「う、うん。わかっ──」

『いったー! 松居の24号ソロホームラン! 宇働打たれた!』

 

 9回の表、ついに巨仁が均衡を破る貴重な1点を取った。

 吾郎達は落胆の声をあげて、試合は負けたと思ってしまっていた。

 なぜなら9回の裏は下位打線のため、先発の牧原は打てないと思ったからだ。

 

 9回裏、一死(ワンアウト)、ランナーなし。

 

「ボール! フォア!」

 

 フォアボールで一死(ワンアウト)、ランナー一塁。

 ここで監督が動き出す。

 

「主審! 代打(ピンチヒッター)だ!」

 

 桃子先生はついに本田が出るか!と期待したが、出てきたのは違う打者(バッター)でガックリとした。

 しかもその打者(バッター)が三振になってしまい、二死(ツーアウト)、ランナー一塁。

 またもや、監督が動き出す。

 

「主審! 代打(ピンチヒッター)だ!」

 

 桃子先生はベンチから出てくる選手を見て、大地と吾郎を呼ぶ。

 大地も吾郎もきちんと見ていたので、とてもびっくり──実際は吾郎だけだが──していた。

 

『9番、有働に代わりまして、バッター本田! 背番号44!』

 

 本田の代打アナウンスで会場内が騒然とする。

 なぜなら去年まで投手(ピッチャー)をやっていた本田が打者(バッター)として出てきたからだ。

 

(な、なんで!? なんでおとさんが出ているの?)

 

「吾郎、おとさんは引退なんてしていなかったんだ。多分だけど、肘を壊しても野球をやめられなかったんだよ。俺や吾郎のために、そしておとさん自身が野球を大好きだから」

「……そうなの。実は大地君と吾郎君には内緒にして、一軍に上がったら話す予定だったみたい。

もし打者(バッター)転向を失敗したら、2人のことを悲しませてしまうことになるから。そんな顔を見たくないって言っていたわ」

 

 「大地君には気付かれていたみたいだけどね」と少し笑いながら話す桃子先生。

 吾郎は茂治を見ながら泣きそうになっていた。大地も涙が出そうになっているのを堪えている。

 

 桃子先生が茂治の気持ちを代弁して話していく。

 安藤監督が2人に硬球を使って野球をやらせようとしたときに本気で怒鳴り込みに行こうと思っていたこと。

 硬球を小さい頃から使っていると怪我をしやすくなる。怪我をして投げられなくなる辛さは茂治が一番知っているからこそ、2人にはそんな目にだけはあって欲しくないこと。

 でも、茂治は大地と吾郎を一流の野球選手にしてやろうとは微塵も思っていないこと。

 

「僕は、大地と吾郎に普通に幸せになって欲しいだけなんです。そのためなら、僕は僕の出来る全てであの子達を幸せにします。

打者(バッター)転向の勇気をくれたあの子達に応えるためにも──っておとさんは言っていたのよ」

 

 吾郎は泣いていた。今まで隠していたことにではなく、茂治が自分1人で頑張っていたことが大地と吾郎のことを考えてのことだったことに。

 そして大地も涙を流していた。知識としては分かってはいたのだが、ここまで茂治()が自分達を大切に思ってくれていたのかということに胸を打たれてしまったのだ。

 

 大地と吾郎は同時に席を立ち、最前列に走って行く。

 ツーストライクで追い込まれている状態で、観客も元ピッチャーを使うなと野次を飛ばしている中を駆け下りて行く。

 ピッチャーの牧原がウイニングショットのフォークを投げる。

 

「「おとさん!! 打てぇーーーーー!!!」」

 

 大地と吾郎の声に応えるかのように、茂治は牧原のボールに対してバットを思いっきり振る。

 それは大きな放物線を描き、ライトスタンドのポールに当たる。

 

『は……入った! 入った!! 本田の代打逆転サヨナラホームラーーーン!!』

『本田、野手転向の初打席でとんでもない大仕事をしましたぁ!!』

 

 アナウンサーと解説者も大興奮で実況をする。

 大地と吾郎は茂治の勇姿に、涙を流しながらずっと見ていた。

 

((俺たちのおとさんは世界一のおとさんだ! 最高のおとさんだ!!))

 




『MAJORで寿也の兄になる』という作品も掲載しておりますので、下記から併せてご覧いただけますと幸いです。
https://syosetu.org/novel/216813/

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