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サンフランシスコ・ブリッジの選抜選手との変則試合に勝ってからというもの、メンバーに実力を認められて上手くチームに馴染んでいった。
休日の合間にはギブソンに直接教えてもらうことになっていた。
『吾郎、ボールを投げるときは
「え? ……
『そうだ。ボールの回転数が増えれば、それだけノビるようになるんだ』
「キレ……ノビ……かぁ」
吾郎は自身のボールの回転数をより増やすためにどうすればいいのかを試行錯誤していた。
翔はそんな吾郎を見て、自分が練習している投げ方を教えることにした。
原作知識を知っている翔は、
「そういえば変化球って覚えた方がいいの?」
『変化球? 吾郎は今変化球を投げられないのか?』
「うん、ストレートだけなんだ」
『確かに変化球はいずれ必要だとは思うが、今の君には必要ないと思うぞ。君は自分のファストボールをもっと磨くべきだ』
「そうなのかぁ……」
『君達の身体はまだまだこれからが成長期だからね。無理をして変化球に頼ってしまうと肩や肘を壊してしまうんだ。
それであれば自信のあるファストボールを磨き、それを中心に負担がない球種を選ぶと良いと思うぞ』
吾郎はギブソンに変化球についても質問をしていた。
ギブソンはいくつも変化球を覚えているので、吾郎も同じように覚えるのが普通なのかと思って聞いたのだが、今はファストボールにこだわれとアドバイスをもらう。
無理をして肩や肘を壊してしまった選手をたくさん見てきたギブソンにとっては、吾郎達にその1人にはなって欲しくないようであった。
翔にも同じように投手としての指導をするギブソン。小学生としてはかなり完成されているのでは?と思ったが、それでも指摘ができる部分に関して話をしていく。
『ほう…… 翔はチェンジアップを投げるのか』
『ええ、僕のファストボールを活かすためにどうすれば良いのかを考えた結果です』
『それはいいぞ。肩や肘への負担も少ない球種だし、アメリカでも最初に覚えることを勧めている変化球でもあるんだ』
『え、そうなんですね。吾郎に教えてあげないんですか?』
『そこは悩んでいるんだ。彼は今ボールの
ギブソンなりに色々と考えているのであった。
寿也に関しては、ギブソンはキャッチャーが専門外のため、ジュニアと同じく基本的なこととバッティングなどについて指導している。
キャッチャーの指導はリトルリーグで教わることにしていた。
『みんな、ランチの時間よ!』
『おお、もうそんな時間か。じゃあ行こうか』
ギブソンとしても未来が楽しみな才能ある4人を指導するのは楽しいようで、かなり真剣に教えてくれていた。
4人ともそれを真剣に聞いて、真面目に取り組むので時間が経つのが早いのである。
『天気もいいし、今日は外でバーベキューをしましょうか!』
「え! 肉が食えるの!?や ったぁぁ!!」
「ちょっと吾郎君……」
身体を目一杯使って、喜びを表現する吾郎に寿也は苦笑いをしていたが、他の全員は笑っていた。
アメリカでよく見かける庭でのバーベキューだったが、さすがギブソン家なのか使っている食材は良いものばかりであった。
(このお肉めっちゃ美味しいぞ! 野菜も甘みがあるし……何よりもお肉が美味しい!)
翔はお肉よりも魚派だったのだが、ここまで美味しい肉は初めてだったのでどんどん食べていく。
吾郎や寿也、ジュニアも負けじと食べている様子を見て、ギブソンとローラは微笑んでいた。
『翔は肉が好きなのか?』
『えっと……普段は魚派のはずなんですけど、このお肉がとても美味しくて……つい手が止まらなくなっていました』
『ハハハッ! 遠慮することはない! どんどん食べなさい! このお肉は日本から取り寄せている美味しいお肉だから、より美味しく感じるのかもね』
『日本のお肉なんですか?』
『そうだよ。こっちが飛騨牛、こっちが松阪牛だな』
(ええええええ!? 高級肉ばっかりじゃないか!)
ギブソンは日本にいた頃、日本の美味しいお店へ日下部によく連れて行ってもらっていた。
そして牛肉の美味しさにハマり、アメリカに戻ってからもわざわざ日本から取り寄せるほど好きになったのだ。
『本当にこの人ったら困ったものだったのよ。こっち戻った直後は日本食が食べたいってずっと言っていたんだから』
『日本食は最高だからね! しゃぶしゃぶやお寿司はとても美味しかった!』
『私は日本食に馴染めなくて……でもお肉はとても美味しいから戻ってきてからも
原作でもローラは日本の生活に馴染んでいない様子であった。
それがきっかけで離婚してしまうのだが、すぐにアメリカに帰れたので夫婦仲も問題なさそうである。
◇◇◇◇◇◇
「え! 夏休み終わったら帰るの!?」
「うん、僕と寿也は帰ろうと思ってるよ。学校もあるし、秋大会もあるからさ」
「そっかぁ……そういえば俺って三船リトルか横浜リトルのどっちにするか決めないといけないんだよなぁ……」
「吾郎君、もしかして忘れてたの……?」
「いや、そんなことはないんだけど……」
「どうせならさ、ギブソンに相談してみるっていうのはどうかな?」
アメリカに来てからもうすぐ1ヶ月が経とうとしていた。
夏休みいっぱいで帰ると決めた翔と寿也は親にも報告しており、これからギブソン達にも言おうと思っていた。
吾郎はまだ残るかどうかを決めていないだけでなく、本来の目的である三船リトルか横浜リトルのどっちにするか問題も先送りにしたままだった。
それほどまでにアメリカでのベースボール生活は充実していたのであった。
ギブソンに相談するとなったので、夕食後に時間を取ってもらい相談をすることにした。
話を詳しく聞いたギブソンは初め黙っていたが、少し考えると自分の考えを口に出した。
『長くベースボール生活を続けているとね、どうしてもチームを移籍しないといけないことは出てくるものなんだ』
「え……そうなの!?」
『ああ、プロだとより強いチームに、より年俸の良いチームに行くのは当たり前だからね』
「……ということはギブソンとしては横浜リトルに行った方がいいってこと?」
『ああ。本当にプロになってやっていくならば、確率が高い方が良いに決まっている。
だが……その前に必ず自分が元々いたチームにきちんと恩返しが出来たのかを考えた方が良い』
「恩返し……」
『そうだ。吾郎の場合は自分で仲間を誘ってチームを作ったのだろう? そんな彼らに対して、きちんと最後まで真摯に向き合ってみたのかね?』
「お。俺、は……」
『自分の行きたい道を行くのはとても良いことだ。だがね
そこを一度考えてみた方が良いとは思うがね』
吾郎はギブソンの話を聞いて考え込んでしまった。
自分が三船リトルのメンバーに対してきちんと向き合ったのか、それとも何もしていないのではないか。
吾郎の中で答えはもう出ているが、まだその答えに行き着いていないのであった。
今回の話のついでに、翔と寿也は夏休みいっぱいで日本に帰ることにしたとギブソンに伝えた。
ギブソンやローラ、ジュニアはとても残念そうにしていたが、「またいつでも来なさい」と言って送り出してくれていた。
しかし、メリッサだけはそうはいかなかったのである。
翔が帰ると分かった途端に泣き喚き、『帰っちゃ嫌だ』から『私も翔と一緒に日本に行く』とまで言い出したのである。
それには流石のギブソンも反対をして『まだ親から離れるのは早すぎる』とよく分からないことを言っていた。
『メリッサ』
『ぐすっ、ぐすっ』
『僕は日本に帰るけど、一生会えないというわけじゃないだろ? 手紙も書くし、またアメリカに遊びに行くよ』
『……ほ、本当?』
『ああ、本当さ。だからメリッサも大きくなったら日本にまた遊びにおいでよ。その時は僕がちゃんと迎えに行くからさ』
『……約束?』
『ああ、約束だ』
メリッサの頭を撫でながら、優しく説得をする翔。
徐々に泣き止んでいき、納得した様子ではあった。
ギブソンとローラもこれにはホッとして翔に感謝をしたのであった。
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『MAJORで吾郎の兄になる』という作品も掲載しておりますので、下記から併せてご覧いただけますと幸いです。
https://syosetu.org/novel/216811/