RELEASE THE SPYCE lnherited soul 作:シロX
ミッションスタート!
信二を救出してから翌日。軍議の社では2人を除く全員が集まっていた
「信二さんはともかくモモちはどうしたのよ?」
「モモなら信二さんのお見舞いに行っているわ」
「こんな時に何してんだか…」
信二は全身打撲で一ヶ月の入院。モモは信二を心配して学校帰りに病院へ訪れていた
「私が許可したのよ。モモにも後で説明するわ。それよりも…」
「ヨハネですね。濃姫と協力してみたものの、これといった情報が出て来ませんでした」
「そこは心配しないで。保険を掛けて、シン様と財団が情報を入手したのよ」
「「シン様??」」
カトリーナが言う名前から、信二の事を想像した楓と五恵なのだが
「メイの師匠だよ。名前は『
「怪我で戦線離脱してるけど、いつか戻って来るって言ってたのよ!!」
「か、カトーさん話しが逸れてますよ…」
熱の入ったカトリーナを落ち着かせて当初の話しに戻る
「ヨハネはヨハネの黙示録を題材にそれぞれ役目があるらしいの」
「それ、戦ってる最中に聞きました」
「その中でも最も危険な『死』。四騎士の中で容赦無く襲って来るのよ。生きていて不思議なくらい」
「う〜ん。他に情報ってありますか?」
割と単純な情報で命がぼやく
「そうねぇ。敵が言っていた計画『最終戦争』については詳しくはまだ…」
「師匠、信二さんとの関連はどうですか?」
「それはシン様が見つけてくれたわ。あるとすれば『お面』ね」
「お面…ですか?」
「ヨハネはこれまで、全員が面を被って素顔を晒した事無いのよ。そして信二君も面を被っていた」
カトリーナは信二もヨハネの一味だと少し疑うが
「けど、敵は信二君を引き込もうとしていた。恐らくだけど『後々向かい入れる為に最初から持たせていた』が正しいかも」
「はい!カトリーナさん質問良いですか?」
楓が元気に手を挙げて質問の許可を得る
「その言い方ですと、敵はかなり前から信二さんと接触していた事になりますが…」
「そこら辺は直接本人に聞いた方が良いわね。一応これで全部かしら」
「これといった情報は無かったな」
「そうね。存在自体上手く隠せてるから中々情報が無いのよ。入手した情報も本当かどうか…」
情報もかなり限られて、どれも大したものでも無い。会議の内容は殆ど進展せずに終わる
「とにかく今は体を休める事と、次に備えての鍛錬。新しい情報が入手次第また呼び出すわ」
「じゃあ解散しましょうか」
雪とカトリーナがそう言うと全員席を立つ
「雪ちゃんはこれから病院へ?」
「ええ。信二さんに説明ついでにお見舞いを」
雪はそそくさ病院へと向かって行った
「五恵ちゃん、テレちゃんちょっと良いですか?」
「どうした初芽?」
「実は手伝って貰いたい事がありまして──」
////////
「信二さん、お怪我の具合はどうですか?」
「見ての通り」
病院にお見舞いに来ていたモモが信二の容体を確認する
今の信二は、全身包帯巻きで車椅子生活という少々不慣れな生活を送る事になっていた
「林檎剥きますね」
静かに林檎の皮を剥く音がする。そして信二はある事を聞いた
「濃姫とぶつかったって聞いたよ」
「えっ!?聞いたんですか…」
「うん、ごめんな。濃姫にはちゃんと説教しとくよ」
「私もちゃんと仲良くします…」
そんな短い会話を済まして林檎が剥き終わる
「信二さん口を開けて下さい。食べさせてあげます」
「えっ?別にいいよ。自分で食べるから」
あーんを要求するモモなのだが、信二はそれを断る。だけど、今の信二が自分で食べれるとは思えない。その事もありモモはジト目で見つめる
「開けて下さい」
「い、嫌!」
「…では食べてみて下さい」
「よ、よ〜し」
フォークを林檎に突き刺そうとするが、包帯を撒かれてる上握力が殆ど無い。そして仕舞いには、フォークを皿の上に落としてしまう
「そ、そんなに見られては食べにくい…」
「嘘ですね。観念して口を開けて下さい」
「は〜い」
優しく近づけ食べさす。自分から言ったが、食べさすという行為、しかも異性に対しては些か恥ずかしくなる
「ど、どうですか//」
「どうって言われても。美味しいけど?」
「ではドンドン食べて下さい!」
他愛もない話しをして30分が経過した
「それでな──」
「へぇ〜!そんな事があったんですか?」
楽しく会話をしてると
「随分と楽しそうね」
「「雪!?(師匠!?)」」
病室のドアの隙間から顔を覗かせて様子を見ていた
「何で覗いているんだよ。怖いよ」
「元気そうね」
「元気だよ」
「師匠はどうして?」
「ヨハネについて話しをね」
今日話した事を雪は説明した
「大した情報は無いな」
「信二さんがちゃんと秘密を話していれば、色々と時間を掛けて調べれましたよ」
「うっ…!それは触れてはいけないや〜つ」
「それより…信二さんが持つ面について」
雪は少々信二の事を疑っていた
「面?あれは親から貰った物だよ。素顔を隠すのには最適だって言うから持たされた」
「…」
「疑う気持ちも分かるけど、本当に何も知らないよ」
「別に疑っていないですよ」
「信二さんは私達の仲間です!あっ…」
モモは窓の外を見て初めて気がつく
「もう夕方ですね」
「そろそろ帰るわよ。信二さんお気を付けて」
「お見舞い毎日行きますから!」
「毎日かよ!」
それから一ヶ月の月日が経つ
////////
「緒方信二!ツキカゲに復帰しました!」
10月に入ってようやく退院。Wasabiでそう高らかに宣言した
「任務の方はもう大丈夫ですか?」
「任務はまだよ。一ヶ月も動いていないとすると、それなりに筋力も落るてるだろうし暫くはサポート役をお願いするわ」
「今回は大人しくしとくよ」
「あっ!そうです!信二さんに渡したい物があるんです!」
初芽は何やら袋に包まれてる物を信二に渡す
「以前まで使っていた戦闘服がボロボロでしたので、心機一転で新しく作り直しました!」
広げるとツキカゲで使っている戦闘服だった。勿論男性用に手直しはしている
「これで信二さんも私達と同じツキカゲの一員です!」
「一員だよ!今まで何だと思ってたの!?」
「信二さん着てみて下さい!」
物凄い期待の目でモモが信二を凝視する
「う、うん」
新しい戦闘服を着る為に一度部屋の外へ
「男性用にアレンジするのに結構難航しましたよ!ですが、五恵ちゃんとテレちゃんの協力で力作が出来ました!」
どんな格好なのか全員待ってる事数分
「着てみて分かったけど、かなり凝ったデザインだな」
「「おぉ〜!!」」
モモと命が思わず歓喜の声を上げる
元をベースとして、スカートのところはズボン、腰には紫のローブ、スカーフ部分もマントに変化していた
「スパイスのケースは腰の後ろで…。あっ、HK45を入れるホルダーまである!」
「信二さんのは特別に手の甲の部分の所は、鋼にしてます!えいえい!」
「本当だ」
拳を打ち付けて甲高い音をカチ鳴らす
「勿論!防刃防弾防水にカメラに映らないようしています!」
「くっ!早く任務に行きたい…!」
「駄目ですよ」
「あ痛!?」
ワクワクする信二の頭をチョップして落ち着けさせる
「これ以上私達に迷惑をかけないで下さい」
「雪お前……デレた?」
「フフッ……死にたいのですか?」
「じ、冗談ですよ…」
「では皆さん!今一度」
初芽の言葉で全員が信二の方へ向けて一言
「「「「「おかえりなさい!」」」」」