RELEASE THE SPYCE lnherited soul 作:シロX
ミッションスタートです!
「……」
雪は信二と楽しく喋るモモの姿を見ていた
「どうしたんですか雪ちゃん?」
「別に何も…」
「知ってるよ〜。ユッキーはモモちの事をずっと見てるんだよ〜」
図星を突かれたのが癪に触ったのか、命に鋭い目を向ける
「…信二さんが退院してからモモがずっと付き添っているのよ」
「ユッキーに?」
「どうして私に付き添うのよ。信二さんよ」
「確かにここのところ一緒にいる時間が多いですね」
初芽は少し思い出してみる
信二がWasabiに来ると真っ先にモモが駆け寄り話しかける。
移動の時や座る時もそうだ。いつだって何かと隣に居る事が多い
「何々ユッキー、信さんにやきもち妬いてるの〜?」
「違うわ」
「これは事件です!正にトライアングルLOVE!」
「だから違うわ。後、勝手に巻き込まないでちょうだい」
「う〜ん。これは本人に聞いてみるのが一番かもね!」
命はノリノリな気分でモモの所へ歩いて行く
モモは、信二と五恵とテレジアの4人でカレーを食べていた
「モモち、ちょっと良いかな?」
「何?」
命は手を引いて雪達の元へ
そしてそのまま地下へと移動させられて
「えっと…これは何でしょう。し、師匠?」
「モモ、今後の任務に支障が出ない為にも正直に答えて貰うわ。これは鍛錬じゃない」
「モモちって信さんの事絶対好きだよね?てか好きでしょ」
「なっ!?///」
その一言で顔が一気に真っ赤になる
「前々から思ってたんだよね。モモち、かなりベタついているから。見てるこっちまで恥ずかしくなるよ」
「あ、あの…師匠…//」
「別に恋愛について何も言わないわ。モモも女の子。好きなら好きでいいのよ」
「では何で…?」
「信二さんの救出作戦の時の事覚えてるわよね?あの時の貴女は、信二さんの事で頭がいっぱいで只々前の事しか見ていなかった」
「運が良かったですけど…下手をしたらモモちゃん死んでましたよ」
赤くなった顔が青ざめる。そう言われても仕方ないのだ。そのせいもあって、濃姫とぶつかったりしたのだから
「すみません…」
意気消沈してしまったモモの頭を雪は優しく撫でる
「あまり任務中の時は私情を挟まない様にって意味だから。次からは気を付けなさい」
「はい!」
「それでモモち。……信さんに告ったの?」
「──ッ!??!!」
再度青から赤に染まる
「モモちは忙しいなぁ〜」
「そそそそそんな!そもそも私、信二さんの事は何も…///」
「そうなの?それなら信二さんは私が貰うわ」
サラッとそんな事を雪が呟く
「師匠!?」
「何かしら?私も信二さんには惹かれてるのよ」
雪は立ち上がって再びWasabiに行こうとする
「師匠…ど、何処へ行かれるのですか?」
恐る恐る聞くと
「信二さんの所よ。モモが何もしないなら、私が仕掛けるまでよ」
「ま、待って下さいィィィ!!」
雪の腰にしがみ付き懇願する
「な、何?」
「す゛み゛ま゛せ゛ん゛!!嘘をつきました!まだ、自分の気持ちが分からないんですよ!!」
「では話しを聞こうではないか!」
命は目をキラキラさせていた。完全に玩具を見つけた顔をしている
「じ、実はね、信二さんの事が好きかどうかよく分からないの。こう、何というか…心がポワポワするって言うか、落ち着くって言うか…」
「なるほど。それが恋心かどうかが判断出来ないと…ふむふむ」
初芽は唸る様に考え始めた。でも実際はそんなに考え込む程でも無かった
「2、3質問して良いかな?信さんの事をいつの間か考えてる?」
「う、うん」
「さっきモモちが言ってたけど、本人目の前にするとドキドキとかする?」
「する!」
「信さんの事を目で追っている?」
「メイちゃん凄い。当たってるよ!」
こんなに当てはまってるのに、気付いていない事に少々苦笑いする
「モモちそれ絶対恋だよ」
「こここ恋ぃぃぃぃ!!?」
「そ、そんな大声で叫ばなくても…」
モモは頬を両手で押さえて熱を上げる
「お〜!照れてる照れてる!」
「良いですね〜」
「モモも大人になったものね」
「か、からかわないで下さ〜〜い!!」
モモは恥ずかしさのあまり、走り去ってWasabiに向かった
「あ〜あ、行っちゃった。最近引っ付いてる理由も聞きたかったのに」
「あまり意地悪しては駄目ですよ」
「ところでユッキー、信さんに惹かれてるって話し本当?」
「嘘よ。見ていられなかったのよ」
雪は、モモの本当の気持ちを曝け出す為だけに嘘をついた
「ユッキーは弟子思いだね〜」
「それは貴女もでしょ?師匠は皆同じ。弟子が可愛くてしょうがないのよ」
一方でモモはというと
(これからどんな顔をして、信二さんの前に立てばいいの〜〜///)
上がるエレベーターの中で、今後の信二との接し方に悶えていた
そういえば、楓ちゃんが地の文ですら登場して無かった。
モモのヒロイン伝説はここから始まる!
ここまでの拝読ありがとうございました!