RELEASE THE SPYCE lnherited soul 作:シロX
ではミッションスタート
雪が卒業する前日
信二は、ツキカゲ基地の復旧で毎日遅くまで作業していた。この日も、その疲れを癒す為朝の鍛錬を休んで寝ていたが
「流石ですね。モモより気付くのが早いです。早過ぎ気もしますが…」
信二もモモと同じマンションに住んでいる。構造上が同じなので、モモと同じ様にクローゼットに忍び込んでいたのだが、ものの数秒で察知され見つかってしまった
「おはようございます」
「モモにもこうしてたのか?ちょっとしたホラーを感じるよ」
「…」
雪はプイッと顔を背ける
「で、何の用だ?疲れてるし、今日も基地で作業するんだけど」
雪は2枚のチケットを信二に見せる
「遊園地」
「え?」
「一緒に遊園地に行きましょう」
そんな訳で雪に遊園地に誘われた。
急いで身支度をして、インパラで空崎を出て遊園地まで移動した
「珍しいね、雪が俺を誘って遊園地なんて」
「信二さんとは一度出掛けてみたかった」
「そう…。それなら今日は楽しもう」
入園早々2人は何に乗るか迷っていた
「やっぱり最初は…定番のコーヒーカップかな?」
「私は、こうゆうのは良く分からないので信二さんに任せます。いいですか?」
「なら頑張ってエスコートしないとな」
最初に乗る乗り物はコーヒーカップになった
「ハンドルを回せばカップが動く仕組みですか」
「そうそう。懐かしいな。昔は馬鹿みたいに回して絶叫マシン化となったなぁ」
「そうなんですか。では回しましょう」
「ま、マジで?嘘で──」
信二達が乗るカップから絶叫の声が鳴り止まなかった
降りると信二は青白い顔で頭を抱えていた
「こ、怖い…。雪が回すとマジでヤバい」
「今度は何乗りますか?」
その後もフリーフォール、ミラーハウス、迷路と色々巡りお昼となった
「並ぶのに時間が掛かりましたね」
「そうだね。お昼だし何か食べるか」
食事とはいっても、遊園地で食べる物は基本お菓子類が割合占めてる
「折角だから奢るよ。何でも食べて良いぞ!」
「では…このページのメニュー全部で」
「えっ…」
テーブルに置かれた大量の飲食。到底2人では食べ切れない量
「大丈夫です。全部食べれます」
「雪ってこんなに食べる人だっけ?」
食べ終えて、再度アトラクションを回る
お化け屋敷、メリーゴーランド、ジェットコースターなど巡り、そして最後は
「観覧車」
「やっぱり最後のシメは観覧車だな」
夕暮れ時の観覧車で2人っきりでの観覧車。ちょっとロマンチックを感じる
「今日がもうすぐ終わりますね」
「…明日はモモと会うのか?」
「はい。最後はモモに頼もうと思ってます」
雪の言う最後とは記憶消去の件だ
「隣失礼します」
雪から信二の隣に座り込む。この行動もそうだが、今日の雪はいつもと違う
「モモは本当に立派に育ちました。あの調子だと、私なんてすぐ追い越す。そしていつかは弟子を持つ」
「危なっかしいところはあるけどね」
「…信二さん、改めてお願い出来ますか」
雪はいつか病院で行っていた頼みの事を言う
「これからのモモの事を…宜しくお願いします」
「分かった。モモの事は俺がしっかりとフォローする。魂受け取った!」
「短い間でしたがありがとうございました」
「こっちこそお世話になったよ」
そして次の日となり、半蔵門雪はツキカゲを卒業した
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空崎から約11時間のドライブを終えた。信二は実家である家に着いた
「やっと箱山市に着いた〜」
信二が住む箱山市は、少し前に訪れた合宿場から2時間程車移動した場所で住んでいる
(雪との遊園地は何やかんや楽しかったな…)
先日の事を思い出して、しんみりとした空気を醸し出す
「いけないいけない。気持ち切り替えて、空崎を守らなくちゃな」
信二は、整理する為持って帰った荷物を持つ
その時、ポケットに入ってるスマホが地面に落ちる
「やべ」
スマホを取ろうとすると、偶々通り掛かった人が代わりに拾ってくれた
「どうぞ」
「ありがとう」
「大丈夫ですか?画面とか割れてないですか?」
「大丈夫大丈夫。結構頑丈のスマホだから」
その人は信二にスマホを拾ってくれただけでは無く、壊れてないかも心配してくれた
「では私はこれで失礼します。急いでますので」
「それは悪かったな。道中気を付けてね」
「はい!」
その人は笑顔で応えて、用事があると思われる方向へ歩いて行った
信二はふと気付いた
(あれ?確か今って朝の6時前だよな。ランニングにしても私服だし…散歩?)
信二はその人の背中を見つめて考えるが
「どうでもいいか。今は荷物を下ろさないと」
すぐに考えるのをやめた
「もしもし姫です」
先程スマホを拾ってくれた人物は、スマホの着信音が鳴り電話に出る
『姫ちゃんごめんね。急に仕事が入って。学校もあるのに…』
「いえ、アイドル歌手ですから。こんな時もありますよ」
『ありがとう!いつものように、駅の方でスタッフが車で待機してるから』
「いつもありがとうございます」
『今日も早いけど頑張ってね!No. 1アイドル歌手「
実は、卒業する前に遊園地に出掛けてました。という話でした
残念ながら、雪師匠の登場は今回で最後となります……多分
これにて第弐章は終わります
次回からは新章です。今までは戦闘中心の物語でしたが、参章ではとにかく溜まってるネタを大量投入しますので、恐らく一番話数が多く比較的平和な章となります。勿論、任務も忘れずにあります
そして新章序盤では、話の最後に出てきた新オリキャラ「豊歌 姫」の視点で物語が進みます
あまり読んで下さる人も少ないですけど、これからも頑張って精進します。
ここまでの拝読ありがとうございました