ちょいと短めなので、投稿していなかった別の話も併せて投稿
いつもは食事の準備を共にするメンバーと献立を考えている頃合いだが、今日は珍しく友人からの呼び出しがあった。
「ねえ、えんまちゃん。今日の夕食、見繕って貰っていい?」
「了解でち。お二人分で宜しいでちか」
「いえ、今日は一人分でいいわよ。料理が出来たら、部屋まで持ってきてもらえるかしら」
おや、珍しい。てっきり項羽様か蘭陵王様と一緒に食べると思ったのでちが……そんな気分の時もあるかもちれまちぇん。
「了解でち。腕によりをかけて作ってきまちよ」
さて、ぐっちゃんには何を作りましょうか。
食堂へ戻れば、いつものメンバーが夕餉の支度を始めておりまちね。今日も大変だと思うのでちが、事情は話しておかないといけないでち。
「……と言う訳で、夕餉の時に少し離れるでち。忙しいのに申し訳ないでち」
「いやいや、そんなことないよ。こっちは食材から調理方法まで色々手助けして貰っているんだからね、紅閻魔ちゃん」
ブーディカ様は優しいでちね。
「キャットにニンジンとはこのことよ。紅先生、ここは玉藻乱舞にお任せあれ」
おまえ様は何を言っているか、相変わらず分からないでち。何となく任せてくれ、と言われている気がちますが。
「いつも紅女将にはお世話になっている、ここは任せて欲しい。折角だから、旧友とゆっくりされてはどうだろうか。何、サポートメンバーは充実しているからな、その者に頼んでみるさ」
あちきが言うのも何でちか、お前様の方こそ休んだ方がいいのでは。
「ありがとうでち。それじゃあ、準備をさせてもらうでち」
ぐっちゃんは好き嫌いがないからどうちましょうか……シオン殿のお陰で魚に困っていないでちから、焼き魚にちましょうか。それから山菜のお浸しに野菜の煮物、それから、御御御付けには豆腐とわかめを使いまちょう。それから白米でちが……折角でち、山菜と魚を使って炊き込みご飯にちましょう。そうと決まれば、後は作るだけでちね。
「それにしても久し振りでちね。ぐっちゃんから頼みごとをされるのは」
昔は偶にしか来なかったが、こうして毎日顔を見る日が来るとは思わなかったでち。これも、マスター様の縁によるものなのでちょう。皆からはのんびりしてもいいと言われたものの、食べにくるお客様はマスター含めて沢山いるのでちから、早めに戻ってくるようにしないといけないでちね。
後ろめたい気がちますが、厨房を後にしてぐっちゃんの部屋まで着きまちた。
「ぐっちゃん、ご飯を届けに来まちたよ」
「ありがとう、えんまちゃん」
おや、これは刑部姫の部屋にあった炬燵ではないでちか。中々貴重な一品だったと思いまちが……よく持ってこれ待ちたね。これなら他の雀の手を借りずとも、食卓へ乗せられるでち。
「それじゃあ、あちきはこれで……」
「えんまちゃん、偶には話し相手になりなさい」
とは言え、あちきにはまだ仕事が残っているのでちが……
「まだ厨房が忙しそうなのでちが……」
あ、この顔は……
「どうせエプロンの似合う弓兵が助っ人を呼んでいるはずよ。さっき、何人かが食堂へ向かったのを見かけたわ」
既に手を回しておりまちたか。
「そ、そうでちか……なら、大丈夫でちょうか?」
「えんまちゃんは働き過ぎよ。今までもあの弓兵達が回していたんだから、今日くらい休んだって何とかなるわよ」
確かに、彼らはあちきが来る前も回していたってマスターも言ってまちたね。皆もゆっくりしてもいいと言っていましたち……
「そうでちね。丁度、あちきの料理について、ぐっちゃんからも感想が欲しいと思っていまちた」
「言うわね、えんまちゃん……ま、いいわ。折角えんまちゃんが作ってくれたんだもの。しっかり頂くわよ」
「今日の献立はでちね……」
それにしても、ぐっちゃんはいい顔をするようになりまちたね。マスター様の縁を中心に、項羽様や蘭陵王様と再会出来たことが大きいのでちょう。色々と騒ぎを起こしているという噂は気になりまちが。
「今日も美味しいわよ。えんまちゃん」
「それは良かったでち」
それにしても、手元が落ち着かないでち。以前だったら、暇さえあれば閻魔亭の掃除をしていまちたが……
「えんまちゃん。落ち着かないの?」
ぐっちゃんにはお見通しでちたか。
「全くえんまちゃんは……そうね、項羽様や蘭陵王には話していたけど……夏の特異点で起きた話でもしましょうか」
そう言えば、あちきはカルデアの台所の整理も兼ねて出ていなかったでちね。項羽様に聞いたら、気になるなら虞に聞いてみるとよい……と言っていまちたが。
まぁ、まさかぐっちゃんのDieジェストを聞かされるとは全く思わなかったでちが。