結界師 -奇譚- RTA【完】   作:トウカ

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(依頼その壱)~(中等部入学式)Part.4

 ガバを防ぐのが走者の鑑ならガバが起こるのは走者の嗜みなRTA、はーじまーるよー!

 いや起こらなくていいから(ガチ)。

 前回のあれは胆が冷えました、念の為セーブを一回挟んだくらいですよ。

 

 では再開します。

 終業式~の春休み~の、はい進級。

 

 まず授業中の行動を変えます。今までは無想って式神の量産をしていましたが、もう目標数に来たので終了。

 今後はスキル「波同」を鍛えていきましょう。

 Lv.6達成でありとあらゆる場所の壁抜けが可能になり、実戦で使用可能になるのはLv.7からですが、ホモくんは現在Lv.4。

 雪村の子だと波同適性があります、じゃんじゃんスキラゲで戦闘併用出来るようになり、更なるステージを目指しましょうね。

 

( 少年授業中 … 倍速中 … )

 

【スキル「無想」がLv.9からLv.10に変化しました。】

 

 おお、ついに無想がスキルマになりました!

 極限無想についてはもっと後に習得します。現段階では無想で充分。

 マックスに達した無想はほんとぉにすっごぉい(小並感)から、見とけよ見とけよー。

 

 ……探査用結界のレベルはまだLv.7ですね。

 最近はずっと烏森へ遊びエッヘン見回りに行ってるんですけど中々経験値が溜まらない……探査対象がいつも妖で、しかもホモくんにとっては塵も同然だからかやる気がでないのかもしれません。

 偶には街へ繰り出して良い男を探査して気分転換でもするべきか?

 というのは冗談で、悪い乱数ばかり引いているようです。

 贅沢を言うならスキルマが理想ですが、しかしLv.8まであればチャートに支障は出ないので妥協しても大丈夫です。このまま成果が芳しくないとLv.8で妥協することになりま……うわまただよ。

 もう早く上昇してくれませんかねぇ……。

 何の為に見回りしてると思ってるんですかねぇ……。

 

【下校途中、目の前に蜻蛉型の式神が現れた。】

「お初にお目にかかる、貴方が時祓殿であるな」

 

 蜻蛉型ということは店主さんの式神ですね。

 あの人の式神は見た事がない視聴者兄貴も結構いるんじゃないでしょうか、ご覧の通り蜻蛉の姿をしています。

 一般の方からの認識度が高い、空中飛行ができる、小さいから発見し辛いと効率特化の式神となっております。式神には術者の性格が出やすいので、皆さんも次回から意識して観察してみると面白いかもしれません。

 

 式神がやってきたので店主さんの依頼イベが発生します。

 蜻蛉さんが長々と説明していますが、簡潔に言い換えれば〝戦闘型の人型妖が暴れている噂が近頃流れていて、その妖の特徴がどうにも若い頃に反発して家を出て行った店主の息子と似ている為に調査を頼みたい、もし本人だった場合は退治してほしい〟……とのこと。

 RTAにネタバレもクソもないので結末を言ってしまいますと、妖=息子さんです。

 親子関係の修復を手助けする行動も出来ますがテキストが長引くので殺します。

 

 このイベを進めている時はまだ幼い年齢であっても一人で遠出が可能になるのが魅力的。

 通行費も全額店主負担です、やったね!

 ホモくんはバケモンとはいえ小学生ですし、時子さんたちは大人としてきっちり責任は果たしますからね、無断外出や遠出は禁止されていますが仕事ならば話は別。

 帰宅して家族に依頼が来たことをササッと説明して、早速蜻蛉さんから伝えられた情報を元に息子さんを探しに行きます。

 学生時代に仕事をするとどうしても平日に出掛けなきゃならなくなりますが、式神作成の練度が高ければ自前で学校に通わせることが出来ます。登校は式神に任せ、イクゾー!

 

【あちこちから妖の気配がする。】

 

 探査用結界Lv.6まであれば息子さんを探査可能。ホモくんはLv.7なのでいけます。

 スキップ無双しながら無駄は省いて息子さんに会いに往きましょう。

 

【足を止めた。扉の先に店主からの情報と一致する妖がいる、どうしようか。】

 

 おっ開いてんじゃ~ん!

 妖退治の時間だぜぇ!(ダイナミックお邪魔します)

 

「なぁ~んか騒がしいし人間臭ぇなって思ってたら、なに、お前が侵入者?」

【そういう君は赤城冬獅郎さんだろう】

「え、誰それ? 姓と名がくっついてるってそれ人間が使う奴だよな、見てわかんないか?」

 

 息子さんは父である店主さんの才能にコンプレックスを抱いて拗らせ、父の技術を再現出来ない自分の力量が憎くて拗らせ、ぶっちゃけ父が好きなんだけどそれを認めたくなくて拗らせ、そしてほんの出来心で突発的に家出した時に運悪く妖と遭遇し人間が生きていられる時間縛りから解放されれば親父に追い付けるんじゃね? と妖になった人です(開幕種明かし)。

 

【幾ら種族を変えようが能力を身に付けようが、その心は冬獅郎さんのものでしかない。君が今もあの人の息子であることに違いはない。これも仕事だ、退治させてもらう】

「ゴチャゴチャうるせぇんだよテメェは――やれるもんならやってみろやァァ!!」

【戦闘開始。】

 

 人間から妖になったキャラは結奇含めた結界師の中でも彼と火黒しか出てきません、人が妖に変容するってそんなに珍しいんでしょうか? 白沼こと白はギリ人間でしたが……まあ彼は本心が本心でしたし、無意識にブレーキがかかってたのかな。

 よっぽど二人が妖になりたかったという事実の証明なのかもしれませんね。

 

【最後の一撃を加えようとした時、赤城冬獅郎は妖気を何やら怪しげに動かし始めた。】

「チッ……! 勝負はお預けだ、あばよっ!!」

 

 はい、そんなことを言ってる間にバトル終了です。

 イベントバトルなのでどんなバケモンステをしていてもストーリー展開上絶対に息子さんが逃亡成功します。妖になって手に入れた能力を有効活用してますが、まだ扱いきれていません。

 火黒と異なり息子さんは妖歴が短いので一回戦目では雑魚ですね、味噌っかすみたいなもんですわ。彼とは三回戦うことになり、最後の戦いの時には滅茶苦茶強くなってますので舐めプは禁物。

 では店主さんに経過報告しましょう。

 ごめんな店主さん、息子さん取り逃がしちまったよ……。

 

「まさかこんな短時間で発見してくれるとは思わなかったよ。

 ああ、これは間違いなく息子の冬獅郎だ……以前とは程遠い姿になったなぁ……」

 

 蜻蛉さんから渡されたポラロイドをイベントバトルの途中で使い、息子さんの写真撮影に成功すれば後で追加報酬が出ます。今回は偶々うまくいきましたので有り難く受け取ります。

 

「奇妙な術を使い負ける直前で忽然と消える……か。

 それはまた面倒な力だな……僕の方で詳しく調べてみるから、君は暫く休んでいてくれ」

 

 はい、これで依頼イベも一段落つきました。

 二回戦目は少し月日の経過が必要になりますので、何時もの日常に戻ります。

 つまりスキラゲと修行だね!

 

( 少年授業中 … 倍速中 … )

 

 因みにさっきの息子さんとの戦闘前会話ですが、台詞選択肢で特定のものを選び続ければ店主さんと息子さんの和解ルートに辿り着きます。

 そのルートでしか見られない店主さんの意外な一面もありますよ、気になる人はやってみよう!

 この時空では死んでもらうがな。タイムロス半端ないし(RTA感)。

 

 ショッギョ・ムッジョ!

 

 ついにホモくんも小学校を卒業する日がやってきました。

 おお、見よあの力強い後姿……目を閉じれば思い浮かぶ、生まれたばかりの彼の姿とは似ても似つか、つか……いや別にそうでもない……。

 

 (主に走者が)苦しみぬいた  \百体妖大乱闘!/

 (主に式神と)力を合わせた  \四師方陣!/

 (主に走者が)偶にはお休み……  \寝る間も無想!/

 

 僕たちは今日  \新たな地獄に旅立ちます!/

 

 うっ、なんて素晴らしい卒業式答辞なんだ、涙がで、出ますよ……(ホモは嘘吐き)。

 本音ぶちまけると学業の方はなんの思い出もありませんね。

 放課後のクラブ活動とか友達との遊びとか全て式神に任せましたし。

 まともに参加していたのは授業くらいですがそれすらも無想with式神作成and波同。ちゃんと先公の話聞いてやれよぉホモくんよぉ!

 しかも裏ボスの方も四分の三くらい式神で授業に出ているので、幼馴染み二人してやってることが大して変わらないという……。

 

 さぁホモくんが烏森学園に入学する時が来ましたね。

 良守たちよりも前の時代なので微妙にデザインが違うらしいですが学ランなんて何がどう違うのか分かりません。ホモくんは男性主人公なのでこうですが、女性主人公を選んでいたら昔ながらのセーラー服が着れます。結構可愛いですよ。

 校門前に設置されている看板の前に立ち、時子さんとツーショ。その後に家族全員でパシャり。

 皆ニコニコ、いやぁ微笑ましいです。

 

「――ハッ!?」

「――ムッ!?」

 

「「貴様、何故ここに!!」」

 

「相変わらずあの二人は仲が悪いというか、寧ろ良いというか……」

「高等部の時もやるかもしれませんねぇ」

【おはよう、守美子】

「おはよう、時祓」

 

 既視感を感じる……。

 こいつら昔と何も変わってねぇなぁ。

 

 

 時間も良い感じですし、そろそろ今回はおしまいです。

 動画の最後にこの時点でのホモくんのステータスを載せるので、最短裏ボスタイマン撃破を目指す人がいれば参考資料にしてください。倍速だったので見え辛いですよね?(ホモの半分一半は優しさでできてます)

 そしてそれが叶った日には私にも参考資料をください。

 では、ばいなら。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「守美子ちゃん! この前は本当にごめん、助けてくれたのに酷いこと言って……!」

「否定することないわぁ。だって、事実でしょう?」

 

 私は化物。これは事実なんだろう。他の人よりもお父さんよりも時祓のお母さんよりも、小娘の私が形成する結界の方が強いから。化物染みた力を持っているのだろう、と。

 彼は、どうだったんだろうか。

 家族や友人に囲まれて、それでいてよく一人でいる人だった。

 毎日笑顔で、楽しそうで。人生謳歌を体現していたかのような彼は、あの日私に勝ったのだ。

 しかし……。

 

「……」

 

 ――あの時、もし私が本気で戦っていたら。勝負はどうなっていたの?

 答えは今も分からないままだ。

 

 




一気にUAやお気に入り数が伸びて吃驚しました、ランキングIN効果は凄いですね。
そんなに長くするつもりはないのに、毎話少しずつ文字数が多くなってきている……何故だ……。

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