結界師 -奇譚- RTA【完】   作:トウカ

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(依頼その参)~(vs火黒)Part.6

 実は一回しか出自妖でプレイしたことがない走者のRTA、はーじまーるよー!

 一般人プレイが楽しすぎるのが悪い(責任転嫁)。

 まだ私は本当の一般人を味わっていない気すらしているので、妖の面白さは良さ気な動画を視聴して確認しています。

 妖で裏ボスを撃破するRTA動画出てきませんかね……。

 

( 少年授業中 … 倍速中 … )

 

 息も吐かぬ間に倍速入ります、画面が乱れて見れなかったりはしていませんよね?

 って今更過ぎる質問でした。快適に視聴できる動画を目指しているので、こうしたらいいんじゃないかというアドバイスがあれば是非コメをお願いします。

 

 そういえばこの前、開祖と同年代の結界師として生まれて、同業者兼商売仇になってギスギス仲良くしつつ奥さんや息子さんの件で只管開祖と殴り愛宇宙を開催するプレイングをしてみたんですがね?

 改心した開祖が遠い場所で妻と暮らしたいと言い出したので、主人公はしゃーねぇ力貸してやらァ! と妻を掻っ攫う手助けをし、途中まで禁術に手を出していたせいで魂蔵持ち(効果半減)だった宙心丸の子育ても式神を貸して手伝ってあげ、片手間に月久をぶっ飛ばして他二人の洗脳を解き、最終的に間家は子孫繁栄して主人公はそのお抱え結界師に就職し、原作完全崩壊エンドを迎えることに成功しました。

 

 原作改変ってレベルじゃねーぞ!

 

 このエンドに到達した時の感想は……達成感を噛みしめる気持ちよりも、開祖って本当に本編の黒幕だったんやなって納得する気持ちが強かったです。

 原作開始時に発生していた問題がほぼ解決しましたんで……。

 開祖もこんな人生を送ることが出来たかもしれなかったんですね、もしもの世界くらいは順風満帆に生きていても良いんじゃないでしょうか?

 本編の方では殿……というよりもう息子か、息子の反抗期に悩んでいれば良いと思います。

 

「時祓殿、連絡が遅れて申し訳ありませぬ。主人の準備が完了しましたので、時祓殿の都合が空き次第迅速にお頼み申す」

【式神の真剣な眼差しを受け、頷いた。】

 

 依頼イベの最終段階に突入します。

 蜻蛉さん越しに店主さんからの支援アイテムを受け取り、パンを咥えながら息子さんの場所へ!

 

 逝っけなーい! 殺意殺意!

 私、裏ボス撃破RTA走者! 漆黒の意思を持つごくフツーの男の子だゾ!

 ある日突然「私の息子を殺してくれ」って店主さんから殺害依頼を頼まれちゃってもう大変!

 早くチャートを進めたいのに三回も張り倒さなきゃいけないなんて怠すぎるってば!

 一体私、これからどうなっちゃうの~!?

 次回、「冬獅郎死す」! デュエルスタンバイ♡

 

【茂みに向こうで立っている妖は赤城冬獅郎……その筈だが、明らかに様子が以前とは異なっている。邪気と妖気が比べものにならないほど上昇していた。】

「……来ると思ってたぜ」

 

 ごっめ~ん、約束した時間に遅れちゃったカナ?

 

【これを告げるのはもう三度目になるが、三度目の正直とも言うし……終わりだ冬獅郎さん、退治させてもらう】

「ああ、これで終わりだ……何もかも終わらせてやる」

【戦闘開始。】

 

 では戦っていきましょう(豹変)。

 私の場合開幕から波同を使用しますが、波同未使用の方は息子さんの行動ルーチンは決まってますので左下に映った通常プレイバージョンをご覧ください。

 トラップも固定なので位置は事前に覚えておきましょう。

 しかし一個だけ注意、通常プレイなら彼の瞬間移動の法則性に気付いた頃になると多少のランダム性が混ざってきます。開始から七ターン後ですね。

 それまでの間に倒した方が当然楽です。OK、良い感じ。

 おっクリ入りました! 運は私に味方しています押し切ったれ!

 

「……そっか、わかった……」

 

 急激に膨れ上がった妖力に耐え切れず、息子さんは戦闘中に意識が薄れてポロポロと本音を零していきます。

 台詞は幾つか種類があるので、全部聞きたい人は耐久戦で踏ん張ってください。

 

「俺は、ただ」

【迷子の子供のようにか細い声を耳が拾い上げた。】

「ただ親父に……認めてほしかっただけで――」

 

【戦闘終了。】

 

 幼少期の時は息子さんも可愛らしい笑顔を浮かべて父を慕う子供だったらしいです。月日の経過ってのは残酷ですわ。

 最初から何もいなかったように存在が消えますが、彼が倒れた場所には一つだけアイテムが落ちているので拾います。店主さんが息子さんにあげた誕生日プレゼントですね。

 店主さんに返してあげましょう、追加報酬が貰えますので。

 じゃ帰りまひょ。

 

【死角の背後から猛スピードで妖が接近してきた!】

 

 は?(困惑)

 

【戦闘開始。】

 

 いや待てなんだよこのイベントォ!?

 ホモくん自動ガード! ナイスゥ!(建前)ナイスゥ!(本音)

 

「やっぱ受け流されちゃったかぁ……いや凄い凄い、その年でよくそこまで鍛え上げたもんだ!」

【ケラケラと軽薄に笑う、全身に包帯を巻いた人型の妖。まともに相手をしている暇はない、隙を見て逃げよう。】

 

 失礼取り乱しました。

 えー、これは……超低確率で発生する火黒襲撃イベですね。

 実は息子さんと火黒は知り合いでして、元人間現人型更には戦闘型というタイプ諸被りだった点から、火黒はちょっとだけ息子さんを気にかけていたようです。

 

「なあ君さ、もっと上を目指したくない? 君ならやっべーところまでいけると思うんだよな俺! 人間は柵が多いだろう? 君の強さの妨げになっちまうぜ。ここで会ったのも何かの縁だ、自由になろーよ」

【俺はもう自由だよ】

「あー辞書に書かれてる意味じゃなくてさ、自由ってのは孤独を恐れないことなんだよ。人間は不自由な奴ばっかりだ、どいつもこいつも繋がりだ絆だくだらねぇことばっか求めやがる……強さに必要なものを履き違えてる! でも君なら、そこから抜け出して自由になれる素質があるんだ」

【そういう君は自由に生きているって?】

「勿論。そっちよりもこっちのがずーっと良いぞ」

 

 火黒が息子さん目当てに訪れたタイミングと、ホモくんが息子さんを始末しにきたタイミングが一致したランダム判定が下されるかつ、余力をもって息子さん撃破に成功すれば火黒がそれを成し遂げた相手に興味を持って襲ってくる模様(by攻略本)。

 

【自分の本心に気付かないふりをするより、もっと素直になったらいいと思うよ】

【時祓は呆れたように言いながら溜息を吐き、包帯の妖をじっと見つめた。】

【君、孤独仲間を求めるただの寂しがりじゃないか】

 

 いやまあこの状態でも倒せるので構わないんですが……なんで本番に限ってこういうレアイベを引いちゃうかな……。

 台詞選択肢で火黒を煽れば行動パターンが一定化します、そこを叩きましょう。

 はい終わりました。もっと読み込んで楽しみたかったですね。

 

【戦闘終了。】

「待てよ――――クソがッ峰打ちしやがったな!?」

【時間を食ってしまった。赤城冬獅郎の最期を店主に報告すべく、道具屋へ向かう。】

 

 依頼達成の方が優先順位が上なので、逃亡は元より戦闘に勝っても火黒にトドメはささずにイベント終了になります。

 ではちゃちゃっと店主さんに報告して報酬貰って、あと追加報酬二つも忘れずに!

 落ち込んでいるというか、やや寂しげな店主さん。妻を亡くして天涯孤独の身、唯一この世に残っていた家族が死んだので当然ですね。可哀想……(下手人)。

 

「本当に時祓くんには感謝している、あれ以上に被害が広がる前に食いとめられて良かった……正直これだけでは礼が足りていないと思っているんだ。何か困っていることはないかな? 叶えられる範囲なら僕は何でもするよ」

 

 ん? 今なんでもするって言ったよね?

 じゃあやってもらおうかぁ! 折角だから俺はこの右下を選ぶぜ!!

 

「……君のやりたいことはよく理解したつもりだ。……それで、いいんだね?」

【時祓は頷いた。】

「分かった、直ぐに用意する」

 

 前々から家を出る云々の発言をしていましたし、フラグ台詞も立てていたので察しの良い視聴者兄貴たちはいっぱいいましたが……そうです、店主さんの依頼イベをクリアしたのはこの選択式別途報酬が欲しかったからです。

 さて……では、もう良いですかね。

 やるべきことは全てやりましたので、次はいよいよ裏ボス撃破実績を取りに参りましょう。

 

 

 頭に掠りもしていなかった火黒戦も含めた依頼イベが満了した所で、今回はおしまいです。

 動画の最後にこの時点でのホモくんのステータスを載せるので、最短裏ボスタイマン撃破を目指す人がいれば参考資料にしてください。倍速だったので見え辛いですよね?(ホモの半分と心臓と髪の毛は優しさでできてます)

 そしてそれが叶った日には私にも参考資料をください。

 では、ばいなら。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ――君、孤独仲間を求めるただの寂しがりじゃないか。

 クソ。

 ――君、孤独仲間を求めるただの寂しがりじゃないか。

 クソ。

 ――君、孤独仲間を求めるただの寂しがりじゃないか。

 クソが。

 

 クソッタレが。

 会ったばかりで何を見抜いた気でいやがる、ガキ。

 殺そう。

 必ず居場所を突き止めて殺す。殺す――――殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺殺殺殺殺殺殺殺戮戮戮戮戮戮――

 

 ……腹立たしいが、奴が完璧に俺の動きを見切ってカウンターを決めたことは事実。

 まずは今以上の速さ、そして強さを手に入れなくては。

 

 ――君、孤独仲間を求めるただの寂しがりじゃないか。

 

 あのガキの深い闇のような目と、そして呆れたような声が頭にこびり付いて離れなかった。

 そんなことはない。俺は、不自由なんかじゃない。

 

 




淫夢も結界師もにわかなので、何か原作の設定を間違えている点がありましたら柔らかい言葉で教えてクレメンス。それ以外は全て捏造です。

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