結界師 -奇譚- RTA【完】   作:トウカ

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(自作自演)~(クエスト祭り)Part.8

 ホモくんの活躍は日ノ本だけに止まらないRTA、はーじまーるよー!

 背景もBGMも美しいですね。私的に街に滞在している時に流れるBGMで一番好きなのがローマです。こう、荘厳な感じが、ええやんな……。

 色んな種類もあるし皆さんどれか一つは絶対気に入ると思うので、サントラ買お?(ダイマ)

 

 では前回の続きからですね。

 ああそうそう、丁度イタリアの首都ローマに到着したところでした。

 

 街に下りてまずしなければならないこと、それは探査用結界です。

 残念ながら今は昼なので滅多に引っかかりませんが、この場合でもやれることはありますね?

 言語習得です。

 ホモくん、英語はそれなりに理解してますがイタリア語は全く触れたことがありません。

 ちんぷんかんぷんなので現地で習得しましょう、唸れステNo.2知力様!

 

 大通りを歩く人々の会話をチェック、チェックゥ!

 

【大体は理解できた、これからは言葉なら差し支えなく意思疎通することが出来るだろう。】

 

 ナイス学習だホモくん。

 実家にいた時は修行で忙しかったですし、伊和辞典を買うくらいなら式神用の用紙を買った方がマシです。そもそも英語がある程度可能ならぶっちゃけ何とかなるので。

 英語は万国共通の言語だってそれ一番言われてっからよぉ。

 

 そろそろ夕方ですね、本格的に悪魔を探していきます。

 ……あー、憑りついてる奴が一匹ですか。うーんもうその人と契約済みっぽい、次。これは弱すぎる個体ですねパス。パス、パス、うーんもう一押し。

 威勢が良いのが欲しい……おっ、発見!

 現場急行、お縄につきやがれ!

 

「ギャーッ通り魔ーッ!! 人間の屑が畜生ーッ!!」

【悪魔は念糸に全身を縛られ、じたばたと抵抗している。】

 

 僕は違います(半ギレ)。

 人聞きの悪いこと言わないでくれます? まるで私たちが悪人みたいじゃないですか!

 罰として下僕になってもらいます。一生許さないゾ♡

 さぁ都合の良いアッシーくんがこの世に爆誕してくれました、早速こき使っていきましょう。

 アッシーくん、この近くに悪評ある悪魔とか人とかいないのかね?

 

「……一匹とびきりのがいるな、そいつがどうした」

 

 悪魔だな? じゃお前今から喧嘩売ってこい。

 そして派手に暴れてこい。

 ついでに焼きそばパン買ってこい。

 あ、あとホモくんのことは他言無用です。

 

 よし、悪態吐きながらもきちんと従ってますね。

 念の為に式神を使用し、悪魔を追跡して余計なことをしないか監視します。

 今発動させたものが妖使役です。対象が妖ではなく悪魔になっていますが問題ありません。

 Lv.6なのでぶつくさ不満を漏らして発言数を稼いできますけど仕事をするなら多少のロスは見逃しましょう。

 

【街の外れで大きな騒音が掻き鳴らされている。】

 

 被害が出るまで待ちます。

 ……もういいですかね。

 

 待たせたな君たち! 無事かい!?

 なんてことだ、人が血を流して倒れているじゃないか! えっ? これは悪魔の仕業だって!?

 なっ! 何をするだァーッゆるさん!!

 私は他人に迷惑をかける輩が一番嫌いなんだ! 成敗ッッ!!

 

「なんだテメェ、人間風情が――――ゴボッ」

「え、なんで俺まで――――ブッ」

【厳めしい方の悪魔を素早く滅し、もう一方の悪魔に歩み寄る。】

 

 アッシーくんよ今から言う台詞をそのまま大声で繰り返しなさい。

 

「す……すみません、反省しました! 傷つけた人と建物は全て直すので見逃してください!!」

 

 おう、ええで(ホモは優しい)。

 まったく、二回目はないですからね? 絶対の絶対ですからね?

 はい、被害者の方々にバレないように修復術で建物を直していきましょう。

 放っていた式神が重症人は出ないようにフォローしていたので怪我人も軽傷ばかりです。

 

「君、東洋人? 親はどこにいるんだい? ……えっ、一人なの!?」

【時祓は頷いた。】

 

 そうなんでしゅぅ……霊力を鍛えるべく武者修行の旅に出てるんでしゅけど、身一つ()で今日寝る宿もないんでしゅぅ……(チラッチラッ)。

 

「君は僕たちを助けてくれた恩人だ、是非泊まっていってくれ!」

 

 あれ、いいんスか!? いや悪いなぁ催促してしまったみたいで!

 大変感謝感激雨霰です!

 アザーッス!!

 

 ……。

 

 なんですか、その目は?

 何かマッチポンプが行われていたような気がする、って? ……?? ……??? ? ?? ?

 わたちあかちゃんだからなにいわれてりゅのかわかりゃないの。ばぶー。

 

 それは君の錯覚だよぉ(能天気)。

 というわけで本日の宿をゲットしました、やったね!

 

 さて気持ちのいい朝を迎えた所で、まずはアッシーくんに少し力を流し込みましょう。

 使役した妖……今回は悪魔ですがそれは置いておいて、妖には自分の力を渡すことが出来ますのでその機能でアッシーくんを強化します。

 強化版アッシーくんを連れてローマ版アイテム屋に向かい、入店。

 失礼するぜ!

 

「……ほほう? 面白そうな奴が来たな」

【くたびれたシャツを着た眼光の鋭い店主がこちらを見て笑っている。】

 

 一定以上の強さを持つ妖や悪魔をパーティに入れていると、この人が仕事を斡旋してくれるようになります。

 日本版店主さんほどではありませんがローマ版店主さんも優秀。

 アイテム屋に来たからにはローマでしか買えないアイテムを購入したい所ですが、無一文なので今は不可能。残念。なので早速、修行兼金稼ぎを開始します。

 

 初日時点でこのアイテム屋に訪れても中に入れないので注意してください。何故でしょうね?

 

( 少年仕事中 … 倍速中 … )

 

 ローマ店主さんから仕事を受けられるようになるには何個か方法がありますが、手っ取り早いのが私がさっき行った奴です。

 アイテム素材を探してランダムな場所に出没するローマ店主さんを襲撃して力を認めさせるという一番まどろっこしい方法なら最初から最高難易度の仕事を選択可能になりますので、タイムを気にするなら一長一短ですね。

 今回は低ランクのクエ達成で貰える精神力回復アイテムが欲しいのでこっちを選びました。

 

 時代設定が1970年代だから通貨がリラなんですよね……現代ならユーロになってヨーロッパの主要国でなら自由に買い物が出来たんですけど……。

 両替しようにも公定為替レートがひっどいことになってるので、現地で稼ぐ方が良いし……。

 

 世知辛い話はこれまでにして、ホモくんがバリバリの仕事人と化している間に妖使役の補足。

 

 妖使役で仲間になった妖と悪魔には自分の力を流すことが出来、それとは反対に力を奪って自分のものにすることも可能です。

 しかしアッシーくんに力を貸すことはあってもアッシーくんの力を貰うことは本RTAでは行いません。人外の力を自分のものにする、という方法が裏ボス戦でアウト判定になるからです。

 どうやらパーティの人員だけでなく、力の貸し出しもきっちり判別してるようですね。

 ですので妖と悪魔を仲間にしまくって力を搾り取るだけ搾り取ってポイ捨てするやり方は、非常に残念ですが不可能になります。レベル差酷過ぎて恩恵ほぼないし。

 

 そして……この貸し出しの手段、何かに似ているとは思いませんか?

 特定の相手から力を奪い、また与えることのできる能力。

 そう、魂蔵です。

 えっ? 結奇の主人公って魂蔵持ちだったん!? と驚いた視聴者兄貴、それは違います。

 話は最後まで聞きましょう、だから貴方は早漏なんです(精神攻撃は基本)。

 

( 少年仕事中 … 2倍速中 … )

 

 この二つは確かに似ています。しかし、これ等は似て非なるもの。

 魂蔵持ちの貸し出しは一種の才能であり生まれついてのもの、先天的。

 妖使役の貸し出しはただの技術でありテクニックさえあれば誰でもできるもの、後天的。

 

 魂蔵持ちなら対象の相手の傷を癒すことも可能ですが、妖使役では不可能。

 魂蔵持ちなら相手を選ばずに力を毟り取ることが可能ですが、妖使役では不可能。

 魂蔵持ちならどれほどの力でも無尽蔵に蓄えることが可能ですが、妖使役では不可能。

 

 つまり、妖使役で使える能力の一端は魂蔵持ちの下位互換ということですね。

 ……改めて魂蔵持ちについて纏めてみると、やっぱり魂蔵持ちはやべぇですな。特に無尽蔵に溜めこめる部分。幾ら吸い込んでもパンクしないってどういうことなの……可笑しいよ……。

 まあ魂蔵持ちだと自分の死因について滅茶苦茶悩むことになるので、どうしようもないです。

 無道のように人間から脱すれば楽でしょうが、そういう発想に至れる人は早々いないですし。

 

「おう、終わったか。お前さんの腕はやっぱ信用できるみてぇだな。次からはこのリストの中にある奴も選んでいいぜ」

【A級難易度の仕事を受けられるようになった!】

 

 お、日々クエを受注しまくったお蔭でB級からA級に昇格しましたね。

 

 

 最高難易度クエストの一歩手前まで来たのでそろそろ今回もおしまいにします。

 動画の最後にこの時点でのホモくんのステータスを載せるので、最短裏ボスタイマン撃破を目指す人がいれば参考資料にしてください。倍速だったので見え辛いですよね?(ホモの半分と心臓と髪の毛と服と靴は優しさでできてます)

 そしてそれが叶った日には私にも参考資料をください。

 では、ばいなら。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 あれ以来手当たり次第に妖や異能者と戦ってきたものの、物足りなさが拭えなかった。

 そもそもの話、俺に勝てる程の力を持つ輩が早々いる筈もない。

 仕方がなく人間時代の初心に返り、一から竹刀を振るったり走り込みで鍛えてみると、身体能力と妖力、そして剣の腕そのものが上がった実感を得た。

 こんなことで妖力まで上がるものなのか……と少し驚きながら鍛え続け、そして妖共と戦うことを繰り返していたある日、斬り倒した相手が妙な内容を口走るのを耳にする。

 

「ちょっと居座るだけで妖力が上がる土地ねぇ……」

 

 ただの戯言だと斬って捨てるのは簡単だ。

 そんな眉唾ものの噂、真に受ける方がどうかしている。

 だが、俺の現時点での力では奴を殺すことは不可能だろう。まあどうせなら少しばかり遠出をしてみてもいいかと、そう思った。

 

 




皆さん特に気にせず好意的な反応だったので一安心。RTAだから、二次だから、を合言葉に好きなように書きました。
お気に入り投票感想、いつもありがとうございます。その御蔭で駆け抜けていられます!

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