Bonnie Butterfly 作:ENDLICHERI
ようやく帰ってきた~、俺のウォークマン!ましろ、あのアルバムの曲全部聴いて・・・・・・たな。だって、1週してんだもん。
「ごめんなさい・・・・・・ちょっと、聴き入ってしまって・・・・・・!」
「いや、大丈夫だよ。」
・・・・・・最近の若者の『ちょっと』って、フルアルバム1週するくらいなのか?
「尊くんも若者だよね?」
「人のナレーションにツッコまないの。」
「あ、ごめんね。」
「・・・・・・やっぱり、この接し方の方が気が楽になる。」
「ずっと敬語だったもんね。でも、『先輩の威厳』とかはないの?」
「同じ景色を見た仲なんだ、対等の関係の方が俺としては助かる。」
「そう、なんだ・・・・・・。」
あ、今絶対『変な人』って思ったな・・・!?
「思ってないよ!!」
「だから人のナレーションにコメントしないの。」
ましろも、こっちの方が可愛いな。・・・・・・小動物みたいで。
それから、2人でフードコートに来て、軽食を取ることになった。
「へぇ~、ましろはバンドやってるんだ。」
「うん。・・・・・・ボーカル、なんだけどね。」
「でも、ボーカルも大変でしょ?発声とか。」
「分かるの?」
「それがさっぱり!」
「うっ!?」カクッ
おお~!吉本なりのコケ方だった!
「でも、ほんの少しくらいだけど真剣に歌ってみたら、1曲でかなり疲れちゃって・・・・・・。」
「私も、同じ・・・・・・。」
「うん?・・・・・・ましろはいつからバンドを?」
「私は、最近・・・・・・。モルフォニカってバンドを組んだの。」
「『モルフォニカ』?・・・・・・何か特徴ってあるの?」
「特徴・・・・・・あ、バイオリンがいる。」
待て待て、バイオリンって何よ?バンドでしょ?ロックの中にそれ入れていいの?
「えっと・・・・・・モルフォニカの歌、聴きたい・・・・・・?」
「うん、すっごく。」
「えぇ!?」
「だって、面白そうじゃん!バンドの中にバイオリンが入ったらどんな歌になるのか、気になるもん!」
「あ、そっち・・・・・・だよね・・・・・・。」
「それに、ましろの歌声がどういうものかも聴きたいし。」
「っ・・・・・・!」///
あれ?なんか顔が赤く──
「なってません!」
「だから、人のナレーションにツッコまないの!」
さて、気を取り直して・・・・・・俺はましろの携帯と自分のイヤホンを通信で繋げて、モルフォニカの代表曲:『Daylight -デイライト-』を聴いた。
「ど、どう・・・・・・?」
「・・・・・・・・・・・・。」
「やっぱり、下手だよね?私の歌。」
「・・・・・・うん?あ、ごめん。集中して聞き逃しちゃった。もう一回言って。」
「やっぱり、私の歌って下手だよね・・・・・・って。」
「え?どこが?」
「え・・・?」
「確かに、最近活躍してるRoseliaとかPoppin'Partyに比べれば・・・・・・だけど、でも俺は好きだよ、ましろの歌声。」
「い、いいよ・・・・・・お世辞なんて・・・・・・。」
「いやいや、本当の事言ってるんだけど!俺はましろの歌声が好き。・・・・・・それに、自分で下手って思っているのなら、これからどんどん上手くなれるって事だ。周りの批判的な声なんか気にするな!」
「でも・・・・・・。」
「お前は、お前のペースでやればいいんだ。な?」
「う、うん・・・・・・。ありがとう、尊くん。」
色々あっただろうな。・・・・・・でも、彼女は強い。俺はそう思う。
「そ、それより・・・・・・、」///
「うん?何かあったか?」
「その・・・・・・手が・・・・・・!」///
「手?」
・・・・・・あ、ヤッバ。普通に握ってた。
「ご、ごめん!」
「ううん・・・・・・その、暖かかった・・・・・・。」
「え?今なんて──」
「熱いね~お2人さん!」
「え?って、昂汰!?それに唯兎まで!?・・・・・・って、何そのダサい服は?」
「ご、ごめんね。」
それに、見慣れない人たちもいるんだけど!?
「熱~く手を握ってみた感想は?」
「昂汰・・・!」
「それより、ストーカーしてみた感想を聞きたいな~?」
「え?」ビクッ
「この声・・・・・・。」ブルブル
「久しぶり~♪」
この人、どちら様?
「や、やぁ~蒼空、こんな所にどういったご用件で?」ブルブル
「な~に、燐子とちょっと買い物してたら、
「「「「「ひっ!?」」」」」ガタガタブルブル
彼が私の歌声が好きって言ってくれた。・・・・・・どうしよう?顔が緩んでしまう・・・!
「・・・・・・あ、メール。」
『シロ~、今日はお楽しみでしたね~?ニヤニヤ』
・・・え?見られてた?
今までのアタシの作品を見てる方はご存知だと思いますが、『ストーカーすれば彼がオチとして現れる』が鉄板ネタなんだよね~。
それと、ましろの歌についてですが、最近中の人がネットで叩かれてるっていうのを見つけたので、こういう感じで書きました。・・・・・・アタシは好きよ、あの歌声。凄い頑張ってる感があって、応援したくなる感じで。
ってことを尊を通してお伝え・・・・・・出来たかな?