超特急論破 後編   作:鳶子

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非日常編8

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▹▸「この世界は、不平等なんだよ…!」

 

 

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▹▸「私達は、人間に造られた存在…」

 

▹▸「脳味噌は、ICチップ。いくらでも改変させられる」

 

▹▸「だから私達は、人間とは違うモノ……」

 

▹▸「この世界に私達の居場所なんてない…!」

 

▹▸「未来は、絶望しかないんだよ!」

 

◎ それ

△ は

□ 違う

✕ ぞ!!

 

 

 

 

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「それは違うぞ!!」

 

 

「今まで僕達は、嬉しいことも、もちろん悲しいこともたくさん体験して……その度にいろんなことを思った。

僕達には、心がある。人間と、何が違うって言うんだ?僕達にだって、この世界で生きる権利はある…!!」

 

 

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「僕達に秘められた、人間と同じ、未来を創る無限の可能性を狭めていたのは…妄崎さん、君自身だよ」

「……ッ!」

 

「……………」

妄崎さんが、一つ息を吐く。

 

「あ〜あ……完膚なきまでに、叩きのめされちゃった。もう後戻り出来ない今になってさ、みんなと一緒に創る未来なんていう"希望"を植えられちゃうなんて……ほんっとに、絶望だよ」

 

「…まあいっか。それでも…最後の幕ぐらいは、自分で引かせてね」

「待って妄崎さん、君は……!」

「仲間である私を助けられなかったっていう後味悪い絶望を、あんたにお返しするよ、宗形くん」

 

「それじゃあ…バイバーイ。」

 

 

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目の前に現れたのは、ひとつの大きな舞台。

その舞台の真ん中に立っているのは、笑っている妄崎さんと、5体のモノケン達だ。

 

 

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すると突然音楽が流れ出し、妄崎さんとモノケン達はその曲のリズムに乗って踊り始めた。

舞台の広いスペースを使い、様々なところでステップを踏み、優雅に踊る。

 

 

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楽しそうに彼女達が踊っていたその時、いきなり上から無数の鉄パイプが落ちてきて、1体のモノケンの体を貫いた。

モノケンがいたそこに血溜りが広がっているが、妄崎さんはそれを華麗に避けて、踊り続けていた。

 

 

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妄崎さんと4体のモノケン達は、華麗なステップを踏んで踊り続けている。しかし舞台の上の踊り子たちを呑み込もうと、突然ステージに大きな穴が開く。

そこにいたモノケンが暗闇の中に落ちていき姿が消えたが、妄崎さんはまたするりと避けて、踊りを続ける。

 

 

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襲撃はまだ終わらない。次はバックステージから銃声が聞こえてきた。銃弾が一体のモノケンの脳天を貫き、モノケンはばたりと倒れて、舞台は再び血に染まる。

お次は上座から飛んできた無数の毒矢が別のモノケンに突き刺さり、そのモノケンも同様に倒れた。

 

 

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ステージに残ったのはひたすらに踊り続けている妄崎さんと、1体のモノケン。

今度は、ナイフだ。そのナイフはモノケンの顔を掠めた。これで終わりかと思いきや2本、3本のナイフが舞台に刺さり、モノケンが立っている床板が砕けて、穴が空いた。そしてそのモノケンは、穴の中に落ちていった。

 

 

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舞台にいるモノケン達は全滅した。でも、妄崎さんはその次々と現れたトラップすべてを躱して踊り続けていた。

ついに曲が終わり、妄崎さんはいくつも穴が空き、倒れているモノケン達の血で染まった舞台の真ん中に立って、綺麗なお辞儀をした。そして、彼女は──

 

 

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笑いながら、手を振った。

 

 

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それと同時に、ガチャ、という音と共に、妄崎さんの真上にあった大きな照明が落ちてきた。妄崎さんに避ける素振りはない。

 

 

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彼女が笑いながらひらひらと手を振っている頭上から、照明は重力のままに落ち、そこに鮮血が散らばった。

 

深紅の幕がゆっくりと下がり、そのまま、舞台は終焉を迎えた。

 

 

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ー終幕ー

 

 

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「………………」

助けられなかった。でも妄崎さんは、最後まで笑っていた。

あれが、彼女の選んだ結末。終幕なんだ。

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