GUNGRAVE -OVER DOLLS-   作:ガロヤ

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Prologue
黄昏の破壊者-1


 2062年・・・民間軍事企業のグリフィンが暴走した鉄血工造の人形たちとの戦いを開始してしばらく経った頃・・・

 

「ペルシカさん、こちらAR小隊、目標地点に到着、これより偵察と調査を開始します」

 

 グリフィンに所属するM4率いるAR小隊は、雪原地帯のとある場所にいた。まだAR小隊が編成されてから間がなく、鉄血工造の占領地域からも遠いこの場所での偵察任務は訓練の意味合いが強いが、もう一つ目的があった。

 

「こんなところに鉄血にいた研究者の家があるの?」

「ペルシカさんが言うにはそうらしい、あわよくば研究資料を回収したいそうだ」

 

 SOPⅡの疑問に対しM16が答える。

 かつて鉄血工造に勤めていた研究者が住んでいた住居があり、人が滅多に訪れないこの場所で生活していたらしい。ちなみにだが彼はかの鉄血の暴走事件により死亡が確認されている。

 

『PCを見つけたらそこからデータを無線転送して』

「了解」

 

 返答とともに行動を開始した。

 

 

 

 

 

『うーん、面白そうなデータがないわね』

「も~、鉄血とも出くわすこともないし退屈で帰りた~い」

「SOPⅡ、無駄口を叩かない、まだ任務中よ」

 

 結果として得られる成果はなかった。研究者の住居に侵入し、人形と人口知能関連の資料もあるにはあったが、かつてAR小隊がペルシカから依頼を受けて持ち帰った(盗んだともいう)他人の技術資料などと中身がそれほど大差がない。

 SOPⅡも鉄血との戦闘も起こらず、代り映えしない雪景色に暇を持て余し始め愚痴をこぼし、それをAR-15が注意するが、その声にはいささか落胆の色が見える。

 

『確かに得られるものはなさそうではあるんだけれど・・・』

「?何かあるんですか?」

 

 ペルシカの言い淀みに疑問を持つM4。

 

『さっきM16が見つけてくれた日誌があったでしょう。その中に気になる記述があってね』

 

 それは書斎の机にあった研究者の日誌である。日々の研究の結果や感想、職場での不満や愚痴など他愛がない内容ばかり書かれてたが、その中で目を引く一文があった。

 

 【家にあるコンテナ】

 

 どうやらこの家の近くに古びたコンテナがあるらしく、それを見つけて中に入ろうとしたが、厳重に閉ざされたドアロックを外せず、またコンテナの外壁を破壊しようにも頑丈な装甲に阻まれ悪戦苦闘する様子が記述されていた。窓から外を覗くと確かにそれらしきものが見える。

 

「あまり今回の任務内容とは関係なさそうですが・・」

『確かに関係ないとは思うんだけどね、でも興味があるのよ。調査をお願い。』

 

M4の指摘に賛意しつつも自身の興味を優先したペルシカは命令した。AR小隊の面々も命令指示である以上、戦術人形として逆らう道理がない。彼女たちはコンテナに向かった。

 

 

 

 

 

「近くで見ると、これはまた・・・」

「でかいわね、しかも結構頑丈そう」

 

 M16とAR-15は互いの感想を言いながらコンテナの周囲を観察する。確かに長い時間放置されていただろうことは容易に想像出来るくらいにコンテナの表面には錆びによる腐食と汚れが広がっている。それと同時に軍用の装甲車を彷彿とさせる重量感を持つ装甲、上部には排気口やファン、割れたソーラーパネルが取り付けられている。大型のタイヤが装着されているあたり、元々はトレーラーに牽引されていたのだろう。

 

「ドアは見つけたけどロックがかかってるみたい」

 

 そう伝えながらSOPⅡはスライドドアのレバーに手を掛けて開けようとしたがビクともしない。レバーの横には解錠用の数字のパスワードを打ち込む為のものであろうパネルがあるが、押しても反応がない。

 

「仕方がないわ、AR-15」

 

 M4の指示にAR-15は頷きながら爆薬を取り出しドアに仕掛ける。充分に離れてから、爆薬のスイッチを手に取る。

 

 3、2,1,BAN!

 

 爆発を確認し、ドアを見る。ドアの完全な破壊は無理ではあったが、爆発の衝撃でロック部分が破壊されドアとドアフレームに隙間ができた。

 

「よっしゃ、後は力づくだな」

 

M16はそう言うとドアに近づき、ドアとフレームの間に手を入れ強引に開こうとする。数秒の格闘ののち、ドアは開いた。

 M4を先頭にコンテナ内部に入る。内部は非常に暗く、長年閉め切っていた為か、淀んだ空気が充満していた。フラッシュライトを点けて辺りを見回す。ドアから見て正面には複数のモニターや何かの計器などが見えた。M4はライトを奥に向けた。

 

「えっ・・」

 

 M4は短い困惑の声を上げる。M16たちが反応してM4が見ている方向を見て同じく驚いた。

 ライトが照らす先、金属製の椅子に静かに座っている男がいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




色んな作者様のドルフロ小説を読み、自分の妄想を形にしたくなって投稿しました。初めてかつ駄文が展開されていくと思いますが何卒よろしく。
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