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『三日月⭐』様
ありがとうございます!
公園を出た後、倉田さんと並んで歩いてるとしばらくしてお手頃で有名なファストフード店を見つけた。ここにしようかなって思ったけど一応、倉田さんにも確認しておこう。
「倉田さん、ここで良いかな?」
「あ、はい。大丈夫です。あの…ほんとに良いんですか?わざわざ奢ってもらわなくても…。」
「良いの良いの。お腹すかせてたの見てたら、奢りたくなっただけだから気にしなくて良いよ。」
「ありがとうございます。それと…その、さ、さっきのは忘れてください…。」
あー…恥ずかしいんだろうね。声の大きさがだんだんと小さくなっていってる。まぁ、気持ちはわかるよ。僕も何回かあるし、多分
さてと倉田さんの了承も得たところで、店の外に表記されているメニューを見て何を食べるかを決める。こういうお店のメニューって多すぎて、いつも何を頼もうか迷っちゃうんだよね。決まったメニューとかが無いからなぁ。倉田さんも真剣にメニューを凝視しているから多分、倉田さんも迷ってるんだろうな。
「どれにするか迷う?」
「そ、そうですね…あ、じゃあこれにします。」
「わかった、じゃあ中に入ったら席を確保しておいてくれる?僕が注文してくるから。」
「わかりました。」
早速入店して、僕はカウンターの方に並んで倉田さんは空いている席を探し始める。やっぱりお昼時だからお客さんの数が凄い。今はまだそんなに並んでないけど、時間経ったらもっと並ぶんだろうなぁとか思いながら自分の番が来るのを待っていた。
案外早く回ってきて、僕と倉田さんのそれぞれ決めたメニューを注文して、5分後に店員さんが持ってきたのを受け取り倉田さんのもとへ向かう。ここの店、意外と広いから探しにくいかなと思ったが近くに座っていたのですぐに探し出すことができた。
「お待たせ、はいどうぞ。」
「あ、ありがとうございます。いただきます。」
軽く頭を下げてから、トレイを受け取るとすぐにハンバーガーを手に取ってかぶりついた。そのハンバーガーを咀嚼している時、とても幸せそうな顔をする倉田さんの顔を見て僕の心は和まされた。僕も、ハンバーガーを食べ始めてお互い会話をする事もなく黙々と食事を進める。
「ねぇねぇ、おねーちゃん!面白い噂聞いたんだけどね!」
「ちょっと、もう少し声を小さくして話しなさい。他の人に迷惑がかかるでしょ。」
「はぁーい…それでね!その噂っていうのがねここ最近で今まで見た事ない生き物が現れたんだって!」
ん…?
隣の席から女の子2人の会話が聞こえてくる。別に盗み聞きしようとしたわけではないが。それにしても、見たことない生態……UMAとかそういう未確認生物のこと…?
「なんでもその生き物って、人を襲って襲われた人は姿形も無くその場からいなくなるんだって。」
……人を、襲う。襲撃された人はその場から消える。
「しかもー、その人がいなくなった場所には
「そんな非現実的な…。」
「とか言ってぇ〜本当は怖いんでしょ〜?ポテト持ってる手が震えてるよ?」
砂山…?…という事はやっぱり。
「…稚さん?」
「へっ?」
突然倉田さんに呼ばれたものだから変な声が出てしまった。
「どうかしましたか?急に、顔が怖くなったので…。」
「え?あーううん、なんでもないよ。」
顔に出てたかー…。ハンバーガーを持っている手も止まってたし無駄な心配かけちゃったな。
「それなら良いんですけど…。」
僕の反応を確認してから、残ってるハンバーガーなどを食べ終え「ご馳走様でした。」と言う倉田さん。倉田さんには聞こえてないか…。まぁ聞こえてない方が有難いんだけど…。とりあえず僕も食べ終えたから、ご馳走様をしてトレイを片付けよう。
その最中にも、女の子2人の会話が聞こえてくる。
「そ、そんな事ないわよ!」
「あはは!それでね、その名前ってのがねー、なんかの詩人と天使の名前を合わせ持つんだって。確かその名前がね––––。」
「よし、じゃ行こうか。」
「はい。」
女の子が言葉を発する前に僕と倉田さんは店を出る。
…でも、僕は彼女が言おうとしていた単語は聞かなくてもわかると思う。
多分、それは–––。
「それじゃ今日はこの辺で。」
「うん、またいつかね。」
倉田さんと店の前で別れて、僕は倉田さんと会った公園の近くに停めたバイクを取りに戻る。流石にバイクを押していきながらってのは、倉田さんに迷惑かかりそうだから置いていった。
〜♪
携帯に着信がかかった来た。電話先は……。
「圭太郎さんだ…(ピッ)はい、もしもし。」
『あ、たっくん?今って暇してる?』
電話先の人は知り合いの『
とりあえず、今の自分の状況を圭太郎さんに伝える。
「はい、今バイク取りに行って家に帰ろうとしていたところです。」
『あ、それならさちょっと手伝ってくれない?真里ちゃんも優くんもいないからさー。1人じゃちょっと大変で。』
ちなみに、今圭太郎さんから出てきた人物『真里』さんと優くんこと『優一さん』彼等は圭太郎さんのうちに住み込みでアルバイトをしている人たち。でも、今いないって事はそれぞれ他のアルバイトをしに行ったんだろう。
住み込みでアルバイトしてんのに他の職場に行くって、おかしな話かもしれないけどこれにはちゃんと理由があるから大目に見て欲しいです…。
それで、この2人が不在の時はたまに僕がこうやってお手伝いを頼まれるって感じかな。特にこの後は何もなくて家に帰るだけだから、圭太郎さんに今向かうと伝える。
「全然良いですよ。バイク取りに行ったらすぐに向かいますね。はい、ではまた後で。」
電話を切って、急いで向かおうとバイクのところまで走って行くことにする。
◇◆◇◆◇◆
ここは、この街でとても有名な商店街。ここの商店街の多くの店舗は、皆が口を揃えて言うほど有名なお店ばかり。
驚きの安さが売りでコロッケが一番人気の精肉店。店内の雰囲気が良くて珈琲がとても美味しい、また、店を経営する夫婦の手伝いをしている娘目当てで来る客も多い珈琲店。チョココロネがよく売り切れになり、大量のパンを購入する強者がいるという噂のパン屋。近年オープンして、将来開催される大舞台の予選ステージの一つとなっているライブハウスなど、様々な人達やお店で賑わいを見せている。
道路上に沢山の人と時々車が行き交う中、1人の女子高生が商店街を歩き回る。キョロキョロと辺りを見渡しながら歩いている。
と、彼女は急に止まりだしあれだけ動かしていた目を一点だけ見つめる様に固定した。その目線の先には、1人の男が歩いていた。彼女は男に話しかけるために近づく。
「ねぇ、お兄さんちょっといい?」
「お?なんだいお嬢ちゃん。」
男は、女子高生に突然話しかけられて驚きもせずむしろニヤニヤし始めた。
「少しお金を貸してくれない?欲しいものを買おうとしたんだけどお金足りなくて買えなかったの。」
なんと、女子高生の方から喝上げの行動にでた。男も流石に驚きの表情を見せて少し渋っている。
「んんー……まぁ、いいぜ。」
「ほんと?」
「ただし、このままはいどうぞってただで貸す訳にはいかねぇなぁ。俺にいい事してくれたら貸してやってもいいぜ。」
男がその言葉を言った瞬間、何を言いたいのかわかるよなと言わんばかりに如何わしい顔になり、目線もいやらしくなり女子高生を舐めるように見る。
「…えぇ、いいわよ。でも流石に此処だとまずいから路地裏に行きましょう。」
「わかってんねぇ。」
男の淫らな要求に応じて、2人で路地裏へと入っていく。
数分経ち暫くすると、女子高生と男が一緒に出てきた。しかし、先程と一つだけ違う点が一つあった。先程までニヤニヤとしていた男の顔が
まるで
ここまで読んでいただきありがとうございます。いかがだったでしょうか。
次回、ましろちゃんはちょっとお休みです。
ちょっとずつ、物語の始まりに近付いていってます。
次回以降もお楽しみにしていただけたらなと思います。
感想、誤字訂正などモチベに繋がるのでよろしくお願いします!
それでは、失礼しました。