最終的に〇んだ方がマシなTS聖女   作:政田正彦

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過去話という名前のDIEジェスト。

重要な部分だったら本編でも触れるので、見ても見なくてもいいです。
主に、忘れた時に後々確認したい用なので。

今回は20回目の転生でステータスを管理するタレントを手に入れる所まで。
あ、ついでに独自解釈 独自設定のタグを追加しました。


過去話
過去話ダイジェストとか要るんですか?(前編)


~(1)~

 

 奇妙だ、何かがおかしい、変だ。

 

 そう感じたのは俺がこの世界で物心がついた頃である。

 感じたと同時に、俺には前世の記憶があると気付いた。

 

 ……202*年の日本に住んでいた、ちょっとしたオタクの、それ以外はなんの変哲もない男、それが俺だったはず。

 

 ところが、気付けば俺はこの異界の地で、物心ついたばかりの幼子として地に立っていた。

 

 なんぞやこれはと理解不能な状況に小さな脳がやられて倒れそうになって……「それどころじゃない」と頭を振った。

 

 この異界の地における人間の地位は、極めて……極めて低い、低すぎる。

 

 この世界には、ファンタジーにありがちなエルフやドワーフといった亜人達や、ビーストマンだとかリザードマンと言った異種族……ゾンビやスケルトンといった異形種だったりモンスターだったりが実在するのだ。

 

 ……しかし人間にはファンタジーにありがちな素敵スキルや魔法といったものは……ほぼ無い!(無慈悲)

 

 いうまでも無く、腕っぷしは最弱だし、なんならこういう話では人間の専売特許になりがちな知能や技術面ですら、エルフなんかを初めとした長命の種族に劣るという救いようのない種族、それが人間だ。

 

 ……なんだこのクソゲー! やってられねえよ!!

 

 このファッ●ンゴッド!!! 人間なんかに産まれさせやがって!!!許さねえぞクソボケコラ!!!

 

 ……と、こんな切迫した状況なので、自分がどうして転生したかとか、そういった事には一切気を回す余裕が無く。

 

 他種族から、あるいはモンスターから、村を追われ、拠点を追われ、何もないけど追われ、追われ……そしてあっさり死んだ。

 

 

~(2)~

 

 

 死んだ……と思ってから、どれくらい経ったのだろうか。

 俺は何故か再び目を覚ます事となった。

 

 死んだはずでは? と考える前に、周囲の状況を見て確信する。

 

 俺、また転生してね? と。

 

 しかし今度はこの糞みたいな世界での転生らしく、転生の際に別世界に逃げられるという事は無いみたいだ。

 

 だが今回は人間ではなく亜人種……知能を持った豚みたいな……オークみたいな種族の一人として生まれ変わっている。

 

 生存競争において圧倒的に下位ではあるが、まあ、人間よかマシではあった。

 

 周囲の仲間が全員う●こみたいな臭いする事とか、でも顔を見ると同種なのもあって特に嫌悪感が無い事が逆に怖かったりだとか、食い物が前世以上のゲテモノ(モンスターの臓物や血)だったりしたが、食べ物が無かった前世よかマシだ。

 

 それに今回の生は何故か周囲の奴らよりも成長が……ゲームで言うところのステータスの伸びが圧倒的に良い、という、優良な個体だったようで、比較すれば長く生きる事が出来た。

 

 まぁ……いうて知能の低い雑魚種族ではあるからすぐ死んだけどね。

 

 

~(3)~

 

 

 俺、またまた転生してね?

 

 今度はマイコニドという森の中に住むキノコの妖精みたいな……ドライアドのキノコ版、みたいな種族に転生していた。

 

 生存競争においては主に狩られる側、なかなか見つからないレア食材みたいな立ち位置だった、畜生。

 

 しかし初めての長命の種でもあったので、長く生きていて、アミガサタケみたいな見た目の、知識を潤沢に備えた長老的なマイコニドに色々と面白い話を聞くことが出来た。

 

 曰く、この世界には『生まれついての才能』を持つ個体が、マイコニドに限らず全ての生ける者にごく低確率で生まれてくることがあるそうだ。

 

 俺はこれを聞いて、前回の生において他の個体よりも優れた個体だったのは、これのお陰では? と考えた。

 

 具体的に言葉にするのなら……俺はその才能だかのお陰で『成長しやすい』という才能を持っているらしかった。

 

 だがそうなるとおかしい事が一つある。

 

 どうして前世で手に入れていたはずの才能が、今世にも引き継がれているのだろうか?

 

 その答えが出る事は無く、他種族同士の戦火に巻き込まれ、こんがりと焼け死んだ。

 

 

~(4)~

 

 

 俺(中略)転生してね?

 

 そして死んだ。

 どうやら幼子として物心つく前に何かに喰い殺されたようで、その間際の記憶だけがチラッとだけ存在する。

 

 こんなんどうしようもないやん。

 

 

~(5)~

 

 

(前略)

 

 そして生まれ変わった。

 今度はワイルドエルフと呼ばれる、森ではなく草原に住む、んまあ……そう……山賊堕ちしたエルフみたいな種族の女の子に産まれました。

 

 女 の 子 に 産まれました。

 

 糞が……このっ……ファ●キンゴッドがよ……!! またしても私を苦しめるか……!!

 

 ……しかし今回の生は割と良い人生だったと言えるのではなかろうか。

 エルフには魔力という不思議パゥワーが備わっており、戦争では大いに活躍した。

 

 私にもその魔力が備わっていたが……これがすげえ便利なんだわ……。

 傷を治したり、敵を攻撃したり……私の想像していた通りの魔法らしい魔法で、それはそれは重宝したし、私は種族の中でも一番魔力に長けていたので、当時の族長の右腕的な存在まで上り詰めた。

 

 ……まぁ長けていると言っても、白いビームライフルみたいのを一日に何発か撃てる程度の切り札的な側面が強く、位階魔法みたいに連発は出来ないんですけどね。

 

 戦闘はもっぱら武技と呼ばれる技能を使って順調に進んでいた。

 

 …………後に六大神とか呼ばれる人達に、人間種を守る為とか言って皆殺しにされるまではね!

 

 

~(6)~

 

 

(前略)

 

 今度は蛙と人間が合体して二で割ったけど計算違いで蛙寄りになった、みたいな種族に転生。

 

 前世の死因の……なんだあの六人組? と考えていると、同盟だった種族達から聞いたという大人達の会話ですぐに明らかになった。

 

 彼等は『六大神』と呼ばれる、どこからともなく降臨した、圧倒的な力を持つ、まさしく神の如き存在であり、人間種と敵対していた種族が次々に殺され、支配され、配下にされているのだという。

 

 

 …………いやいや、まさかそんな。

 ここがオバロの転移後異世界な訳www

 

 ……無い……よね?

 

 と思いつつ、俺は俺の知っている通りの六大神であったら勝ち目なんて無いと知っていたので、一族に人間種とはもう関わるなと警告した。

 

 そう、あろうことかこの蛙共、人間種とバッチバチに敵対していた種族なのである。基本的に狡猾で狡賢く、人間の事を愚かな食料としてしか見ていないような種族であった。

 

 俺の警告を聞くと「テメーあんな雑魚共に俺らが負けるってのか!」と言わんばかりに激怒され、処刑された。

 

 いや、ただ警告しただけなのに処刑までするぅ…?

 

 ……こんなだからきっと原作の頃では名前すら出なかったんだろう。

 

 ファッキ○カエル滅びあれと叫びながら俺は次の生では人間種に敵対している種族ではない事を祈った。

 

 

~(7)~

 

 

 スワンプ・トロールという沼地に棲むトロールに転生した。

 

 人間種とは敵対関係であった。

 俺の祈りは届かなかった。

 頭が悪い種族だったので期待はしなかったが、一応警告。

 

 やはり受け入れられず。

 

 俺は諦めて、せめて長く生き残る為に、修行することにした。

 

 ……やはり俺は、この『生まれ持っての才能』……いや、もう認めよう。

 これは『タレント』だ。 俺はオバロ世界に転生し、そしてタレントを……そして勘が正しければある程度、もしくは全ての経験値を来世に持ち越す事が出来るようだ。

 

 現在持っているタレントは『魔法適性』『聴覚の強化』『集中力の強化』……もっとあるのかもしれないが今の所分かるのはこの程度だ。

 

 それに加えて、前世で手に入れた経験値が還元されて爆発的なスピードで成長する事が出来るようで、死んだら0になるというよりかは、振りなおす事が出来るようになるようだ。

 

 前世での経験が活きている……とも考えたが、どうもそういうレベルではなさそうだ。

 

 そうと気付いてしまえば早く、俺はすぐにこの種族の中でも優秀な個体となった。

 

 様々な種族と闘い、経験値を稼ぐ事だけに集中し、次の生が人間と親しい種族である事を祈りながら戦い……そして殺された。

 

 俺を殺したのは人間……しかし恐ろしい強さの人間だった。

 彼は自らを「法国の騎士」だと名乗った。

 

 恐らくスレイン法国が……あるいはその地盤となる国が、六大神によって建国されたのだろう。

 

 

~(8)~

 

 

 

 ぼくは ねばねば!

 

 

 

~(9)~

 

 

 ……前世の俺は知能をまるで持たない種だったらしい。

 それがスライムだったと知るまでには少し時間がかかる事となる。

 こういう事もあるのか……。

 

 今回はようやく人間種。

 それもスレイン法国の人間になれた。

 ちゃんとムスコも付いている。

 

 ……でもこの頃の人間くっそ怖い。

 どこ行っても「人間に栄光あれ!」「異種族から人間の地を奪い返せ!」「異種族に死を!」みたいな復讐に囚われた人間ばっかで。

 

 そんな奴らに俺が強いって事がバレてしまい、色々ともう……めんどくせえ!

 

 でもやっぱり今後の事を考えると経験値がもっと欲しいので、騎士団みたいな……異種族をぶっ殺す党みたいな一団に身を投じ、戦いに明け暮れた。

 

 ……どうして俺はこんなに強くなろうとしているんだろうか。

 

 とまあ、六大神のお膝元で長く生きるチャンスだったが……チャンスをものにする事は出来なかった。

 

 八欲王がこの世界に来てしまったからだ。

 

 なんというか、もう……六大神が如何に理性的なプレイヤーだったのかが分かる。

 好き勝手な事をこれでもかとやらかしていき、暴虐の限りを尽くす有様。

 

 魔法の概念を歪めてしまうアイテムでこの世界の魔法の在り方を作り替え、ユグドラシルで使えた魔法を現地人である俺達が使用できるようになったが、逆に始原の魔法……ワイルドマジックと呼ばれることになる魔法が薄れていった。

 

 しかも、これが竜だとか一握りの英雄だけではなく、モンスターや亜人種にまで影響が及び、自然と魔法を習得した者達が生まれたりするようになったのである。

 

 これが滅茶苦茶厄介。

 

 ただでさえ素の身体能力で負けてるのに厄介な魔法とか……。

 

 こうして世界の理を歪められた事に、世界の管理者がカンッカンに怒って戦争が始まり、大陸は戦火に包まれた。

 

 正直言って大迷惑。

 ……でも位階魔法自体は俺も習得出来るようになったのは有難いけど。

 

 ここからしばらくは六大神&竜王達とこいつらの戦いが続くなあ……なんて考えてたら戦火に巻き込まれて普通に死んだ。

 

 だいぶ強くなったと思ったけどやっぱりプレイヤー達やそれと渡り合うドラゴンとかに比べたら塵芥同然だったね。

 

 しかしおこぼれでかなりの量の経験値が手に入ったので良しとしよう。

 

 

~(10)~

 

 

 また人間だ。しかも場所は多少違うがスレイン法国側の人間になった。

 

 さらにさらに……神人と呼ばれる、六大神の血を引いた者に仕える者として生まれる事となった。

 どうせなら神人になりたかったなあ~俺もな~……まあいいけど。

 

 神人と言うからクッソ強いチート野郎を期待していたけど……うん、プレイヤーと比べるのは、酷だよね。

 

 プレイヤーの血やら遺伝子がどうこうで強いというよりかは、彼等と近しい人だから強くなれる機会が豊富にあり、装備もユグドラシル製、というのが強い気がする。

 でも何故か強力なタレントを持ってたりもするし、良く分からない……。

 

 偶然にしては出来過ぎな気もするけども、プレイヤーはそもそもタレントを持っていないのだから、遺伝なんて関係無い気もするけどなあ……。

 

 本人は父から授かった力だと信じて疑わないみたいだが。

 

 いいなあ、タレント。

 

 そういえば俺って結局これまででどんなタレントを継承して来ているのだろうか?

 ……良く分からない。

 

 気付かない程度の脆弱な外れタレントかもしれないし、そもそも100%タレントが身に着くという訳でもないのかもしれないな。

 

 今世は神人を恐れた奴らのせいで巻き添えで死にました。

 

 

~(11)~

 

 

 このあたりで原作の何百年前なんだろうか?

 もうよく覚えてない……かと思いきや、なにやら頭の中にメモ帳でもあるかのように、ハッキリとかつての世界で見た原作の事を明瞭に思い出す事に成功した。

 

 もう何十、百数年は経過している筈なのだが……ひょっとすると、記憶に関するタレントでも手に入れたのかもしれない。

 

 死んだ時の記憶まで思い出せるようになったのは良いのか悪いのか分からないけれども。

 

 未だ大地は戦火の中だったので、特に何の成果も無く、死んだ。

 

 人間の男だった。

 

~(12)~

 

 

 リザードマンの女の子に産まれた。

 原作に居たリザードマンとはまた別の一派か、あるいは彼等の先祖にあたる種族なんでしょうね。

 

 女なのもあって男の時より腕力が無いような……まあそれでも本気を出せば男なんて敵じゃないかもしれないけれども、見た目はか弱い腕。

 

 腕っぷしじゃ貢献出来ない、というのを建前に、せっかくなので戦闘以外の技能にも手を伸ばす事にしたわ。

 

 今までの私はね、強くなることに固執し過ぎたのよ。

 

 もっと、こう、回復魔法とか……ポーションとか……。

 ……な~んてやってたけど、設備が足りねえって事に後から気付いてやっぱり戦闘に返り咲いたわ。

 

 我ながらアホ過ぎない?

 

 なんでこんな簡単なことに気付かず、私は……。

 

 

~(13)~

 

 

 蜘蛛っぽい亜人種に転生。

 アラクネ……かな?

 

 え? 前世? ああ、なんか寝首でも刈られたのか死んだ記憶無いですね。

 ま、そういう事もあるでしょう。

 

 ちなみに今世ではなんか子供の内に人間の大人に殺されました。

 人間って怖いなあ……(遠い目)

 

 

~(14)~

 

 

 また亜人種……なんか、羊っぽい種族に転生しましたぁ。

 

 前世の時に、多分後のスレイン法国とか帝国とか王国の基となる巨大国家が崩落してたみたいですねぇ。

 

 うん……まあどうでもいいけど……。

 

 その時に分解して出来た小国家の一つがここ、みたいですねえ……。

 

 うん……。

 

 あ、人間攻めてきた……。

 

 

~(15)~

 

 

 やだよう……もういたいのいや……だれかたすけて……

 

 

~(16)~

 

 

 人間め……!!

 よくもよくもよくもよくも!!!

 滅びあれ!!

 人間に滅びあれ!!

 呪いあれ!!

 お前達は死ぬべきだ!!

 消えるべきだ!!

 呪いあれ!!

 呪いあれ!!

 呪いあ

 

 

~(17)~

 

 いy:@yfぬb@\dq@!!!!!!!

 

 

~(18)~

 

 狼みたいなモンスターになった。

 フェンリルぐらい強力なやつだったらよかったんだが、残念ながらただのちょっと強いわんこみたいなもんみたいだワン……。

 

 ……そして、なんかどうも最近の転生は外ればっか引いていたみたいだ。

 多分、亜人か……異形種に転生し、幼い頃から人間の奴隷か何かにでもされたんだろう。

 

 俺は記憶を管理するらしいタレントを使用して、忌々しい記憶は忘れてしまえないか試したが、どうにもそこまで万能なタレントではないようだ。

 

 まぁ、分かっていたことだけども。

 

 モンスターは人間と亜人種達の諍いとか奴隷がどうこうとかめんどくさい問題に巻き込まれずに済むからラクでいいね。

 

 原作が始まる頃もモンスターだといいなあ。

 

 とか思ってたのも束の間。

 短命の種族だったのか数年で死亡した。

 

 解せぬ……。

 ハムスケが特別だったのか……。

 

 

~(19)~

 

 吾輩は馬である。

 

 馬になった。

 

 いやもう、ほんとに、モンスターでもなんでもない、ただの馬になった。

 経験値があるのですんごい速いけど、それだけの、ただの馬になった。

 

 しかも商人が足に使う用の馬の子供らしい。

 

 ……とりあえず脱走した。

 鞭で打たれるの痛いし。

 

 逃げた先で草とか貪りながら生きていこうかと思ったけど、隷属の足輪みたいな名前の、逃げたら殺される輪っかが付けられてたようで、脱走してすぐ死んだ。

 

 救いは無かった……。

 

 

~(20)~

 

 久々の人間だ!!

 

 ちゃんとムスコもある。

 しかもタレントも俺にとっては大当たりの中の大当たりだった。

 『自身のステータスの管理、可視化、隠蔽』という超大当たりタレントである。

 

 ……こんなもん転生して真っ先に手に入れているべきだろうが!!

 というのが本音だが、まあ原作前に手に入ったから、いいだろう。

 

 しかもこのタレントのお陰で、ステータスだけでなく、今までの転生で手に入れたタレントや魔法、武技も明らかになった。

 

 ステータスはその時によって大きく変動する為割愛して……現在のタレントはこんな感じだ。

 

 ……俺も全てを理解している訳ではないので、重要なタレントは後述で説明する。

 

 

 

1.【獲得経験値増加(1.5倍)】- 獲得経験値が増加する。

2.【魔法適性】- 魔法の習得にかかる時間が短縮される。

3.【聴覚の強化】- 聴覚が良くなる。

4.【集中力の強化】- 集中力が良くなる。

5.【早熟する】- 肉体が早く育つ。

6.【鉄の胃袋】- 何を食べても腹を下さない。

7.【言語習得適性】- 言語に関する(古の言葉や暗号等)理解と適性。

8.【同種族特化】- 自身と同じ種族に対し相手の耐性とは関係のない特効を持つ。

9.【速読】- 文字や文章を早く読める。

10.【芸術への理解】- 芸術のなんたるかが理解できる。(時代によって変動)

11.【脳内記録】- 脳内にメモ帳があるかのように記録が出来る。(記憶とは違い、思い出す為のメモをいつでも見れる感覚)

12.【低位毒耐性】- 低レベルな毒なら無効化出来る。

13.【優れた運動神経】- 運動神経が良くなる。

14.【師匠要らず】- 師を持たずして、学ぶべき事柄に関する基礎と自身の問題点を本能的に理解する事が出来る。

15.【武技をプログラムする】- ※詳細は後述する。

16.【動物に好かれる】- 馬等の魔力(MP)を持たない動物等を魅了する事が出来るが、モンスターの類には通用しない。

17.【明日の天気が分かる】- 靴を飛ばして表か裏かで天気を占うとほぼ100%的中する。(ただし魔法によって強引に天気が変わってしまった場合は除く)

18.【強化魔法の効果を増強する】- 何らかのステータスを強化する魔法を使用した際、効果が増強する(1.2倍)

19.【持久力の強化】- 持久力が強くなる。

20.【自身のステータスの管理、可視化、隠蔽】- ※後述。

 

 

 

 ……現地人としてはチートの権化なのだが、プレイヤーから見たら「えっ?何その外れ能力?」と言いたくなるようなものばかりである。

 なんだよ明日の天気が分かるって……いや便利ではあるけれども。

 

 さて、では後述として、重要なタレントを一つ一つ説明……もとい、脳内に記録しておこうと思う。

 

 まず【武技をプログラムする】というタレント。

 これは、俺が持つタレントの中でも最もチートなタレントだ。

 

 武技という技がどういうものかと言うと……簡単に言えば、戦士が使う魔法である。

 

 MPの代わりに集中力を消費し、身体能力の増強、スキルのような強力な攻撃。

 

 これらは習得の為には誰かから教えてもらうか、自分で思いつくかのどちらかのプロセスが必要で、どちらにも共通して言えるのが『修練が必要である』という事である。

 

 それをプログラムするとはどういう事かというと……簡単に言えば、原作のアングラウスがやっていたことを更に詳細に、更に強化する事が出来るものである。

 

 彼は『領域』という武技を使用し、射程範囲に入った者に自動的に反応して『神閃』という知覚不能な斬撃を放つという武技を編み出した。

 

 だがこのタレントはそういうレベルではない。

 

 『領域』そのものと『不落要塞』を合成し、『不落要塞領域』という、「武器の防護と受ける威力を無効化する領域を展開する」という強力な武技に出来るのである。

 

 合成するには元となる武技を習得している事が条件で、合成自体に特にコストは発生しない。

 

 ただし合成してしまうと元の『領域』も『不落要塞』も使用できなくなるのだが。

 

 その気になれば『六光連斬』と『空間切断』を組み合わせ、6回同時に放たれる空間ごと切り裂く斬撃を作り出すことも可能だろう。

 

 その分集中力も使うが……そこはレベルでゴリ押せる。

 

 これを使って連続物理反射とか絶対不可侵領域とか作りたい……なんて思っているのだが、そもそもそういった武技ってどういう修練を経てば手に入るんだろうか……ひたすら物理攻撃をパリィとかしてれば手に入るだろうか……?

 

 そのあたりはまだ要検証である。

 

 

 

 次に【自身のステータスの管理、可視化、隠蔽】というタレント。

 

 これは読んで字の如く、自身のステータスを客観的に視る事が可能になるタレントで、HPやMPをはじめ、攻撃力、防御力……それとは別に魔法攻撃力と魔法防御力……恐らくはユグドラシルのステータスが基になっているんだろうな、と思う。

 

 修得している職業、所持しているタレント、習得した武技やスキル、そして魔法なんかもここで把握する事が出来るのは本当に大きい。

 

 おかげで自分が今まで手に入れたタレントが全て明らかになった。

 まるっきり戦闘の役に立たないタレントも多いが……。

 

 また、このタレントで最も大きな力は……今まで修練で経験値を還元して職業を修得していたのが、このタレントを使用する事で自分で修得する職業を選択して経験値を振る事も可能となった。

 

 

 今 ま で の 苦 労 と は 一 体 !

 

 

 ……ちなみにまだ身体が成長し切っていないときに通常以上の経験値を割り振ると身体が耐え切れずに崩壊し始め死亡するというどこかのヒーローなアカデミアっぽい事故が起こるようだ。

 

 今世のようにな!

 

 少年は突如爆発四散して死亡した。

 

 

 


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