俺とスパロボ   作:ユキユキさん

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第9話 〜南極への出動命令

―イングラム―

 

訓練を切り上げイルム救出へと向かわせてみたが、…想像以上の結果となり安堵する。ユーキス博士が先行したとはいえ、あの大部隊との戦いを全員無事で終えたのだから。アヤとライディースは当然として、新兵であるリュウセイの活躍が目を引く。更にあの状況で念動力が高まったというデータ、それには流石の俺も笑みを隠せないでいた。

 

 

 

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伊豆基地へと戻った後、先程の戦闘で得たデータをまとめる。更にユーキス博士から送られてきた戦闘データ、彼のタイプTTに組み込まれているT-LINKシステムのモノ。常人離れをしたデータで参考には出来ない、…が貴重なモノ故プロテクトを掛けて保管する。このデータはまだ使えない、SRX計画が本格始動してそれ等のデータが集まった時に封を切る。段階を踏んだ後にこそ価値が出る、ユーキス博士ならば直ぐにこのデータを有効に使うだろう。だが俺には出来ない、悔しいが…俺は博士の足元にも及ばない。

 

 

 

 

 

 

ユーキス博士は当初、SRX計画には参加をしない筈であった。興味はあったようなのだが、それ以上にやってみたいことがあるらしい。故に俺達だけでSRX計画を進めていたのだが数ヶ月後、…驚くべきことを当の博士から伝えられた。

 

「イングラム少佐が主導して開発した試作機のタイプTTがあるだろ?悪いと思ったのだがアレを独自に作ってみた。なかなかの出来だとは思うのだけれど、主導しているイングラム少佐に見て貰いたい。」

 

ユーキス博士の言っていることが理解出来ない、俺を含めた計画に参加している面々も戸惑っていた。…が彼ならばやりかねないとのことで指定された場所へ赴けば、目の前にあるのは確かにタイプTT。それも俺達が開発したモノよりも完成度が高く、T-LINKシステムが搭載されていないこと以外は完璧だった。設計図等のデータは外へ漏れぬよう厳重に保管している、なのに何故これ程の機体を………!?

 

俺以外の者達は悟り顔、特にロバート博士とカーク博士は言う。

 

「ユーキス君の悪癖が出たね、人様の開発した物を見ただけで作り上げるという人外の所業を。そのお陰で何人の技術者が心折れたことか、…でも流石だねぇ。」

 

「悪いことをしたという自覚がある分、勝手にそれ等を発表することがない。そこは信用出来るのだが…何というか、…自分がその対象となるとくるものがあるな。」

 

………その話を聞いて思った。やってみたいことがあると言っていたけれど、そのやってみたいこととはこのタイプTTを作ること!?衝撃を受ける俺を余所に、ロバート博士とカーク博士は、

 

「でも流石に今回の件はダメだよね、T-LINKシステムを再現していないにしてもさ。ただのゲシュペンストであれば別に良いけれど、SRX計画に繋がるタイプTTを作ったってことは少なからず独自に何かやっていると思うよ?」

 

「T-LINKシステムを搭載する場所が空いている、それが証拠になるか。…ということは念動力についての知識がある?ユーキス博士ならばあり得る。…となれば野放しには出来ないな、これを見ればSRX計画に無断で参加しているようなもの。交渉して今からでも引き入れよう、よろしいか?イングラム少佐。」

 

何やらコレを交渉のカードとして引き入れる算段をしているようだ、言いたいことは分かるがこれは重大な問題であるという事実…。拘束…とまで考えたもののこの技術力は捨てがたい、そう思い直してやや脅迫めいた交渉を彼等と共に行えば快諾。進んで協力してくれた上に、自身が独自で集めたであろうデータを惜しみなく提供してくれた。そのお陰でSRX計画が飛躍的に進み、後はテストパイロットを選ぶのみとなった。

 

 

 

 

 

 

そして今に至る。今回の成長を機にアヤ達はRシリーズのテストパイロットへ、まだまだ未熟とはいえきっと上手く運用してくれるだろう。…してくれないと困る、現在の状況を整理してみれば時間があまりないと言えるからな。…俺としてはこのまま純粋にSRX計画を進めていきたい、しかし…俺という存在の奥底にあるモノがそれを許さない。故に望む望まないにしてもSRX計画を、…念動力をモノにしなければならない。そうすればきっと、…きっと本当の意味で俺になれる筈。

 

 

 

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レイカー司令にSRX計画の本格始動を提言、無事承認を得ることが出来た。直ぐ様アヤ達三人を呼び出しSRX計画の簡単な説明と共に、三人がテストパイロットとして搭乗するRシリーズのデータを渡す。悠長に構えるつもりはない、三日以内に熟読するよう厳命した。

 

…さて忙しくなる、俺も動かねばと思った矢先にレイカー司令からの呼び出しが。司令の執務室へと向かってみれば、早速SRXチームに南極への出動命令が下された。表向きはシロガネの竣工式とEOTI機関の新型機動兵器のお披露目、それの警備任務だというが本命は違う。…例の会見が南極で行われるとのことだから、十中八九それに関することだろう。…どうにもキナ臭い、計画始動直後の足踏みは避けねばならない。ここはユーキス博士にも協力を仰ごう、一歩引くと言っていたらしいが了承してくれるだろう。

 

 

 

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―ユーキス―

 

SRX計画から一歩引くと言った俺だが、引くからには今までのようには出来ない…というわけでどうしよう?久々に自分の巣へ戻り機体の改修でもしようか?T-LINKシステムの全てをパクろうとは思わないが、念動力で武装を自由に操るという機能ぐらいは良いよな?…念動フィールドも捨てがたい…ってそもそもT-LINKシステムはこれ等の総称みたいなものか。パクるパクらない以前の問題になるな、…実動データを渡すからって使用許可を貰う方が現実的かもしれん。SRX計画に関わったからには前のように無断拝借は心情的にね、…俺も丸くなったんじゃない?

 

…とのことで先ずは責任者であるイングラム少佐に確認してみるか、悶々と考えていたらイングラム少佐本人が俺の下へ来た。丁度良いタイミングじゃないのイングラム少佐、…ちょいと聞きたいことがあるんだけれど良いかね?…とその前に協力して欲しいだって?内容にもよるが…って南極?EOTI機関の新型?…ってあの式典のことか!行く行く協力しようじゃないか!!EOTI機関ってことはシラカワさん家のシュウ君がいる所だろ?ヤツの顔を久々に拝むのもありだよね。




久々のスパロボだからなぁ。

違和感あっても許してね?

作者はあまり考えない男なんで。


まぁ…たまに考えますが。
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