ーユーキスー
さて…今日も元気に鍛練と研究、機体の整備・調整をしますか。リュウセイ君の他にもう一人、ライディース・F・ブランシュタインが来たと言っていたな。サンプルが増えたということは、SRX計画がまた一歩進むということ。協力者としてこれは見逃せない、T-LINKシステムは興味深いからね。あわよくば、俺のカオスゲインを強化出来るかもしれん。…フフフ、自然と笑みが溢れるのは仕方がないよね?
そんなわけで色々とする前に、日課である鍛練…型の確認をしているとアヤ大尉が現れた。俺の姿を見て一瞬…固まったが、直ぐに顔を赤く染めて怒鳴ってくる。…何故怒鳴るのかね? 日課としていつもやっていると知っている筈だが。…上半身裸は今日が初めて? ………言われてみればそうかもしれない、けれど問題はないと思うのだがね?
まぁ美人さんに嫌われるのはアレなんで、素直にシャワーを浴びてから身支度を整えましたとも。しかしながらアヤ大尉、怒鳴りながらもしっかりと俺を見ていたよね? …何でかなぁ~? ………フハハハハハ!
からかい過ぎた俺はアヤ大尉にビンタをされた、頬のモミジマークがその証だ。されど俺は恥ずかしがらずに胸を張り、目の前に並ぶリュウセイ君とライディース君に自己紹介をする。俺の名を聞いてもリュウセイ君は変わらずに間抜け面、逆にライディース君は名前を聞いてから確信したのか尊敬の念を貰った。…リュウセイ君、こんなんでも俺は有名な博士なんよ? …まぁとりあえず、よろしく頼むよ二人とも。
自己紹介が済んだから戻ろうと思ったんだけど、何やらリュウセイ君が調子に乗っているっぽい。初陣でAGX-01を撃破したからか? 基本は必要ないと思っているようだ。アヤ大尉もどうしたものかと困り顔、…ここで名誉挽回をした方がいいかね?
そんなわけで、リュウセイ君に色々と説明をする俺。タイプTTはコックピットが簡易化されているとか、訓練をしなくては他機種を操縦出来ないだとか、バーニングPTの会場で戦ったAGX-01は雑魚だから勝てたんだ…とかね。一番効果的だったのは母親の件、耳打ちで言えば頑張りますだって。…母親想いの良い子だねぇ、…リュウセイ君はよ。
…後は任せたよアヤ大尉、お礼は今度食事でどうだい? ……………そんなに赤い顔で睨まなくてもいいじゃないか、…ちぇっ。やっぱりアヤ大尉はイングラム少佐LOVEなわけね、…何でアレがモテて俺がモテんのよ。世の中理不尽だ、女の目は節穴かってーの。
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ぶつぶつ文句を言いながら俺専用のタイプTTを整備・調整していた時、イングラム軍団がシミュレーター訓練をしていると小耳に挟んだ。…基礎はもう終わったのか? そこそこ優秀かと思ったけれど、そこそこ以上だったのか? 興味本位で整備・調整を止め、そのシミュレーター訓練を見学することにした。
…敵機を撃破してはいるが、連携が全く出来ていない。リュウセイ君は自身が突出してのスタンドプレイが目立ち、ライディース君はそんな彼に合わせようとするも結局…振り回されるばかり。アヤ大尉が纏めてくれればいいのだが、…どうにも一歩退いているように見える。結果は全然駄目、顔を合わせたばかりにしても駄目過ぎる。これじゃあ実戦で全滅するぞ?
特にリュウセイ君のスタンドプレイを何とかしなくては、…SRX計画はおろかT-LINKシステムまでも頓挫するんじゃないのか? …つっても、T-LINKシステムは俺もちょっかいを出しているから進むと思うけどね。まぁとにかく、どうする気だ? イングラム少佐。この調子で進むことになったら、…俺が主導してSRX計画を奪っちゃうぜ? 人選から全て…何もかもを変えて。