俺はパン屋の長男!竈門炭治郎だ。
訳あって幼馴染みのココアと木組みの家と石畳の街に引っ越して来たのだが…下宿先が見つからない。
「きれーいかわいい街!ここなら楽しく暮らせそう!」
能天気に街を探索するのは幼馴染みのココアだ。
「確かに綺麗だ!じゃなくてこの道であっているのか?」
「大丈夫だよ!たぶん」
不安だ…心配だからついて行って欲しいと言われたが、俺は初めて都会にきている。俺は長男だ!長男は挫けない!頑張れ炭治郎。
「喫茶店…ラビットハウス」
ココアが目に止まった喫茶店の看板を読む。
うさぎとコーヒーカップのロゴが特徴的な看板だ。
「ラビット…入ってみよう!」
「ココア、待ってくれ」
ココアは俺を置いて店に入っていく。
ココアを追って俺も店に入ると店員さんが出迎えてくれる。
「いらっしゃいませ」
見た目は幼いがおとなびた雰囲気を感じる少女だ。そして、頭に乗っている毛玉が気になる。
「うさぎ!うさぎ!うさぎが、うさぎがいない、うさぎがいない!」
店に入ってうさぎを探すココア。うさぎ目当てで入ったんだな?店員さんから動揺の匂いがする。このままじゃ店員さんの迷惑になる、止めないと。
「やめるんだココア!店員さんが困っているだろ!」
「だってウサギがいないんだよ!ラビットハウスなのに」
たしかにココアの言いたいこともわかる。ラビットハウスにしてはうさぎ要素がないな。もしや、店員さんがうさぎなのでは?
「店員さんがウサギかもしれないだろう!」
「うちはそういう店ではないので」
凄く冷たい声で言われた。
なんやかんやでここが下宿先の香風家だと分かった。これからここで働きながら高校に通うのだろう。みんなでいろいろな思い出を作ることを想像すると楽しみだ。
「私はチノです。ここのマスターの孫です」
「俺はパン屋の長男!竈門炭治郎だ。長い間お世話になるがよろしく頼む」
練習した通りの自己紹介ができて、つかみはバッチリだ。
「私はココアだよ。よろしくねチノちゃん」
「はい。炭治郎さん、ココアさん」
無事に顔合わせが終わり、仕事について聞こうとしたがチノに先手を越される。
「家事は私一人でなんとかなってますし、お店も十分人が足りてますので…何もしなくて結構です」
いきなりの戦力外通告に出鼻を挫かれてしまった。
「いきなりいらない子宣言されちゃった」
ココアは落ち込み肩を竦める。
「ココア、挫けるな俺たちはできる奴だ!チノ、とりあえず挨拶したいんだがマスターさんは何処にいるんだ?」
「そうだね炭治郎くん!」
「祖父は去年…」
「そっか、今はチノちゃん一人で切り盛りしてるんだね…」
言いづらいことを聞いてしまった。チノは一人で働いているのか偉いなぁ。
「いえ、父もいますしバイトの子がもう1人…」
二人でチノを抱きしめる。チノが妹みたいに感じた。
「「私(俺)を姉(兄)だと思ってなんでも言って!(言ってくれ!)」」
「だからお姉ちゃんって呼んで」
「俺のことも兄ちゃんって…」
「ココアさん炭治郎さん」
「お姉ちゃんって呼んで」(食い気味)
「兄ちゃんって…」
「ココアさん炭治郎さん」
「お姉ちゃんって呼んで」(真剣)
「ココアさん炭治郎さん、早速働いてください」
「「任せて(任せろ)」」
夜はバーをやっているらしく、俺の制服は、バー用の制服だ。ココアはチノの制服と色違いでなかなか似合っていると思う。
「ココア似合っているよ」
「ありがとう炭治郎くん、かわいいでしょ!」
褒められて、嬉しそうに飛び跳ねているココア。
「で君は誰なんだ?」
知らない少女が後ろでじっと俺を見ている。さっきチノが言っていたバイトのが人だろう。
「炭治郎さん、彼女はここのバイトのリゼさんです。リゼさん、彼はココアさんと同じで今日から下宿する炭治郎さんです。」
「よろしく炭治郎」
「こちらこそよろしくリゼ
綺麗で気の強そうな少女だ。しかし、何故に銃を手にしているのだろうか、危ない子かもしれない。
「リゼさん、先輩として炭治郎さんとココアさんにいろいろと教えてあげてください」
「きょ、教官ということだな」
嬉しそうな匂いがする。先輩として頼られるのが嬉しいのかな?
「嬉しそうですね」
「この顔の何処がそう見える」
照れ隠しするリゼ。
「よろしくねリゼちゃん」
「リゼ、その銃はなんなんだ?」
危ないから銃をしまって欲しい。
「教官に口を聞くときは、言葉の最後にサッーつけろ!」
強い口調で命令するリゼは完全に教官になりきっている。
「落ち着いてサッー」
「銃が気になるサッー」
やっぱり、危ない子じゃないか。
天元「第一印象が大事だ。もっと派手に入店しろ!」
炭治郎「宇髄さんだったらどう入店しますか?」
天元「音の呼吸 壱ノ型 轟で派手に入店だぁ!」
炭治郎「なるほど!俺も水の呼吸で好印象を」
チノ「やめてください」