ご注文は長男ですか?   作:鬼松竹梅

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第一羽 中編

「じゃあ、このコーヒー豆の入った袋をキッチンまで運ぶぞ」

 

 そう言って袋を指差す。コーヒーを入れたり接客の練習をするかと思ったけど、これなら簡単だ。

 

「うっうん」

 

「任せてくれ」

 

 力には自信があるからな全集中の呼吸…よし一気に運ぶぞ。

 

「おっ重い…これは普通の女の子にはきついよ。ねぇ、リゼちゃん」

 

 弱音を吐くココア。

 

「あぁ、確かに重いな。うん、無理だ。普通の女の子には無理だ」

 

 それに賛同するリゼから焦りの匂いがする。ここは、俺が頑張らないとココアたちでは大変だ。

 

「ココアたちは小さい袋を運んでくれ、大きい袋は俺が運ぶよ」

 

「さすが男の子!たよりになる」

 

「すごいな。私でもそんなに持てないぞ」

 

「毎日、鍛えてるからな」

 

 前世と同じ修行をしたからな、家族を守るために。

 

 

 

 

「ココア、炭治郎、メニュー覚えておけよ?」

 

「うん、ありがとう」

 

 リゼにメニュー表を渡された。カタカナが多くて覚えるのに時間が掛かりそうだ。

 

「コーヒーの種類が多くて難しいね」

 

「そうか? 私はひと目で暗記したぞ? 訓練しているからな」

 

「「すごいっ」」

 

 二人で驚いてしまった。リゼは頭がいいんだな。

 

「チノなんて香りだけでコーヒーの銘柄を当てられるぞ?」

 

「それならできるかも。俺は鼻が効くんだ」

 

「試してみますか?」

 

 チノがコーヒーを二種類を出してくる。

 

「望むところだ」

 

「この上品な香りはぶるーまうんてん」

 

「正解です」

 

「この優雅な香りはきりまんじゃろ」

 

「正解ですがカタカナ苦手なんですか?」

 

「うっ」

 

 すごいってところを見せようと思ったのに行動が裏目にでてる。カタカナは読みにくいじゃないか!文字数も多いし。

 

「それにしたってすごいな。炭治郎はコーヒーが好きなのか?」

 

 リゼに聞かれて考える。俺は洋風より和風の方が好きだと思う。

 

「いやっ抹茶の方が好きかな」

 

 コーヒーは嫌いではない、匂いが好きなんだ。

 

「どうしてわかったんですか?」

 

 チノに聞かれてココアとコーヒーについて勉強したことを思い出す。懐かしいな、どっちがよりコーヒーに合うパンを作れるか勝負したんだっけ。

 

「前にコーヒーに合うパンを試作したことがあって、ココアとコーヒーを勉強したんだ。」

 

「えっ?そういえばそんなこともあったかな?」

 

 ココアは首を傾げる。

 

「ココアさんは忘れやすいんですね」

 

「そんなことないもんっ!」

 

 ココア、忘れていたのか。

 

「ココア、炭治郎がめちゃくちゃ凹んでるぞ」

 

「ごめんね〜炭治郎くん!」

 

 いいんだ。幼いときのことだから覚えている方が珍しい。

 

 

 

 

 客足がなくなり静かになった店内、暇を持て余している俺はチノに尋ねる。

 

「チノはなにをしているんだ?」

 

「春休みの宿題です。空いた時間にこっそりやっています」

 

 俺はも空いた時間にできることを探そうか。と考えてるとココアも話し混ざってきた。

 

「へぇ〜偉いなぁ」

 

「へぇ〜どれどれ」

 

 ココアとチノのノートを見る。

 

「あ、その答えは128で、その隣は367だよ~」

 

 ココアは計算が得意だもんな。リゼとチノから驚いた感情が匂う。

 

「ココア、430円のコーヒーを29杯頼むといくらだ?」

 

 リゼがココアに質問する。

 

「12470円だよ」

 

 間髪入れずにココアが答える。

 計算とか禰豆子にまかせっきりだったからな〜俺もココアに負けてられないな勉強しよう。

 

「はあ、私も皆みたいに何か特技があればなぁ~」

 

 自分の特技に気づいていないココア。

 

 

 

 

「リゼちゃん、なにやっているの?」

 

 ココアが不思議そうにリゼに質問する。俺も気になって近寄る。

 

「ラテアートだよ。カフェラテにミルクの泡で絵を描くんだ。この店ではサービスでやっているんだ。描いてみるか?」

 

 らてあーと?コーヒーに絵を描く?どういうことなんだ。

 

「絵なら任せて!これでも金賞をとったことあるんだから!」

 

「懐かしいな小学生低学年のときだっけ?」

 

 ココア、凄く喜んで自慢しにきたもんな。

 

「ギクッ」

 

「わかりやすいなぁ。まあ、手本としてはこんな感じに…」

 

 リゼが次々に、ラテアートを描いている。すごいな、こういうの見るとうちの店でもやりたくなる…猫かわいい。

 

「おぉ!すごいうまい!」

 

「そんなにうまいか?」

 

「リゼは絵が上手なんだな。もっと見たい」

 

「ねぇ、もう一個作って!」

 

「しょ、しょうがないなぁ、特別だぞ」

 

「「ほんとぉ!?」」

 

「ちゃんとやり方も覚えろよ!」

 

 次はなんだろう犬だろうか。リゼがすごい動きをしている、透き通る世界で観察しよう。

 

「できたー!」

 

 リゼがコーヒーに書いたラテアートは戦車だ。

 

「うまーい!!いやっ上手ってレベルじゃないよ」

 

 これはすごい!人ができる域を超えてる。

 俺にリゼの動きを再現できるだろうか?前集中の呼吸 よし!

 

「俺も描きます!リゼみたいにできるかわからないけど」

 

「が、頑張れ炭治郎!」

 

「俺と禰豆子の絆は、誰にも 引き裂けない!」(言いたいだけ)

 

 ここで汚名返上して見せる!禰豆子、力を貸してくれー!!

 

「できた!これが兄弟の絆だ!!」

 

 渾身の出来!禰豆子の似顔絵!これは柱!

 

「すごい!禰豆子ちゃんの似顔絵だー!」

 

 驚くココア

 

「発想がすごいけど誰なんだー?!」

 

 リゼは分からないよな。この自慢の妹を。

 

「妹です!!」




禰豆子「はっ!お兄ちゃんが私の話をしている気がする!」
モカ「ココア、しっかりやってるかしら」
禰豆子「きになるな〜お兄ちゃん電話使えないし、手紙早く届かないかな〜」
モカ「ココア成分が足りないよー!」
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