ご注文は長男ですか?   作:鬼松竹梅

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第二羽 後編

「この辺りだと思うんだけど」

 

 俺たちは千夜に「パン作りでお世話になったお礼にうちの喫茶店に招待するわ」と言われ、お邪魔することになった。

 

「どんなとこか楽しみだね♪」

 

「なんで名前の喫茶店ですか?」

 

「たしか、甘兎庵って言ってたぞ」

 

「甘兎とな?」(ティッピー)

 

 ティッピー、何か知っているのか?

 

「お爺ちゃんの時代に張り合っていたと聞きます」

 

「好敵手ってことか」

 

「そんな生ぬるいものじゃないわ!」(ティッピー)

 

「チノちゃん、ほんとに腹話術なの?」

 

「みんな、ここじゃないのか?」

 

 到着したようだ。和風な店でいい雰囲気だ。

 

「看板だけやたら渋い。おもしろい店だな」

 

「オレ、うさぎ、あまい?」

 

 俺、甘兎庵って言わなかった?

 

「甘兎庵な」

 

「「「こんにちは」」」

 

「あらみんな、いらっしゃい」

 

 店に入ると千夜が出迎えてくれる。っとこの懐かしい匂いは誰だ?

 

「よくきたな!みんな、俺の子分にしてやるぜ!」

 

 店の奥から伊之助がやってきた。

 

「凄くキャラの濃いのが出てきた」

 

「なにもの?」

 

「伊之助!伊之助じゃないか会えて嬉しいよ!」

 

「炭治郎じゃねぇか!猪突猛進!猪突猛進!」

 

 伊之助に思いっきり頭突きされた。伊之助も再会できて嬉しいよな…意識が遠のいていく…。

 

「あらあら」

 

「炭治郎くんが吹っ飛んだよ」

 

「しっかりしろ!権八郎」

 

 名前を間違える癖、治ってないんだな…。

 

「気絶してますね」

 

 

 

 

 

 目が覚めると知らない天井。どうやら気絶した後、寝室まで運ばれたみたいだ。

 

「大丈夫?炭治郎くん」

 

 ココアが見てくれていたのか。

 

「大丈夫だ、ココアありがとう。伊之助は?」

 

「大丈夫だよ。伊之助くんなら千夜ちゃんのおばあちゃんに叱られてるよ」

 

「そうか。伊之助は悪くないよ」

 

「わかってるよ!伊之助くん、炭治郎くんに会えて嬉しそうだったから」

 

「ありがとう。みんなのところに戻ろう!」

 

「うん!」

 

 ココアに案内され、みんながいるテーブルに戻る。

 

「炭治郎さん、大丈夫でしたか?」

 

「平気だ!心配してくれてありがとう」

 

「それで誰なんだ?あの猪は」

 

「伊之助は気は強いけどとっても仲間思いのいい奴なんだ!さっきも嬉しくて頭突きしてきたんだ」

 

「それはそれで怖いですが」

 

「安心してくれ!伊之助は俺が丈夫なことを分かっているから」

 

「信頼し合える仲ってことね。羨ましいわ」

 

 千夜がお盆に品をのせて戻ってきた。

 

「炭治郎くん、ココアちゃんと同じ品でよかったかしら?」

 

 グラスに抹茶アイスやあんこやたいやき!こんなも贅沢盛りがあっていいのだろうか!

 

「全然、大丈夫だ!美味そう」

 

 美味い!かなり美味いぞ。

 

「気に入ってもらえて嬉しいわ」

 

「美味しいでしょ!」

 

「ああ!これはなんて名前なんだ?」

 

「黄金の鯱鉾スペシャルだよ」

 

「すごい名前だ」

 

「普通の反応でよかったです」

 

「さっきは悪かったな炭治郎!かわりに、この親分が鍛え直してやる!」

 

 伊之助も戻ってきた。

 

「伊之助、ありがとう!俺も、もっと鍛えないとな」

 

「二人はなにをめざしてるんだ?」

 

 伊之助の腕は上がっていて、頭突きに反応できなかった。もっと精進しないとな。

 

「伊之助、場所を変えて話さないか?」

 

「いいぜ」

 

「炭治郎くん、どうしたの?」

 

「いや、少し男同士の話をするだけだ」(嘘をつくときの顔芸)

 

「ココアさん、久しぶりの再会を邪魔したら悪いですよ」

 

「そうだね♪」

 

 俺たちは少し離れたテーブルに座った。

 

「伊之助は鬼殺隊の仲間に会ったか?」

 

「あってねぇぞ!お前が初めてだ!」

 

「俺は善逸に会ったけど俺たちのことは覚えてなかった」

 

「紋逸にあったのか!?」

 

「ああ、ほかにも義勇さんらしき人も」

 

 伊之助がほわほわして嬉しそうだ。そうだよな今まで自分のことを知って人がいなかったんだもんな。

 

「伊之助、こんど善逸を連れてくるよ」

 

「ほんとかぁ?楽しみだぜ」

 

 

 

 

 

 俺たちか話し終わる頃にはみんな帰っていったみたいだ。

 

「俺もおいとまします」

 

「またきてね」

 

「きます!伊之助もまたな!」

 

「次は俺様からきてやるぜ!」

 

「ああ!ラビットハウスに来てくれ!」

 

「わしをつれて帰ってくれ!」(ティッピー)

 

 どうやらチノがあんこを持って帰ってしまったみたいだ。




しのぶ「ねぇ、義勇さん、ねぇ?」
義勇「なんだ?」
しのぶ「鬼殺隊って知ってます?」
義勇「知らん。用件はそれだけか?」
しのぶ「知らないなら知らないでいいんですよ」
義勇(なんだこいつ)
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