今日、おいしいラーメン屋を見つけて気分がいいので連続投稿しました。
アゴだしラーメンはいいぞ。
「……んん。…………ん?」
快適な熟睡を惜しみつつ目を覚ますと、そこは真白な空間だった。
上下前後左右全てが真っ白であり、どこまでも続いているかのような空間に俺は、居た。
気付けば身を委ねていたフカフカのソファーはなく、俺は立って寝ていたようである。
「寝落ち、白い場所、空間移動…………まさか」
「そのまさかだよ」
背後から声が聞こえ、俺は振り返る。視線の先には一人の人物が立っていた。歳は10代だろうか。純白の衣に身を包んでおり、腰元まで伸ばした金色の長髪はまるでシルクのような光沢を放っていた。顔は非常に中性的で男性とも女性ともつかないが、その美しさはもはや芸術作品の域だ。
「やっほー。転生後の世界はどうだい?」
「かみ、さまですか?」
俺は曖昧な、しかし確信を持ち質問する。
神様と呼ばれた人物は間髪入れずに問いただされたことに少し面食らいながらも、笑顔で答えた。
「質問を質問で返すのは良くないぞー、答えるけど。そう、僕が神様。君を転生させたご本人様でーす!」
どこからともなく「テッテレ~」と気の抜けたBGMが流れるが、俺は気にすることなく話を進める。
「どうして俺を転生させたんですか?」
俺は多少語気を強めながら神様に言い放つ。まずは自分が置かれた状況を理解しなければ。その思いで問うたつもりだったが神様の軽い調子が一転、寂しそう膝を抱えながらイジイジし始めた。
「ちょっとくらいリアクション取ってくれてもいいじゃん、折角の転生イベントなのに……」
「……すいません」
――なんか面倒くさい神様だな、喋らなきゃ超絶美形のイケメンなのに。やっぱり神様と言えども、天から二物を与えられないってことなのか?
「今、失礼な事考えなかった?」
「いいえ、微塵も」
しばしの沈黙。屈んでいた神様はおもむろにスクッと立ち上がると、俺の周りを歩き始める。
「ま、別に気にしてないんだけど。で、なんで転生したか。だったよね」
「ええ、そうです」
正直、これが一番知りたかった。本来の輪廻転生なら記憶をリセットされ、赤ん坊からスタートの筈だ。あくまで宗教的な解釈だけど。
だが、今回は違う。前世の記憶を持ち、あまつさえ他人の体を乗っ取っている状態だ。そんな状態にした真意とは。
「理由としてはね、
神様は僕の周囲を歩き続けるが、僕はいまいち得心がつかない。僕は神様にオウム返しにように聞き返す。
「試練?」
「ほら、君の前世では人工知能、いわゆるAIが台頭してきたじゃない? あれってさ、僕ら神様達も予想外でね。あと200年は掛かると思ってたんだ。だから、君達人間がちゃんと制御出来るかテストしようとおもってね」
意外。そんな言葉が頭をよぎる。
だってそうだろう、要は全知全能の神様が予想し得ない速度で人間文明が成長しているって事だ。そんな話を聞き、半ば恐怖すら覚える。
僕ら人間はどこへ向かうのだろうか。向かうとしても、そこに
「ハハハッ、そんなに深刻な顔をしなくても大丈夫だよ」
気がつけば神様は立ち止まり、僕の正面に立っていた。僕を見据える顔は相変わらず美しく、素晴らしい。
「
俺の考えを見透かしたように神様は答える。
「なんにせよ、君にはこの世界で生き抜いて貰う。そして、人間はAIを制御出来ると証明すればいい。それだけさ」
「…………理由は分かりました。ですが、肝心な事が抜けています。
すると神様は困ったように首を傾げる。
「うーん……。これと言って理由は無いけど、強いて言えばアーマードコアを知っていたからかな」
「……そんな理由で?」
「そんな理由で」
いいのか、そんな緩くて。確かにAC4とACFAは今でもプレイしており、それなりに知識も技量ある。が、いいのか。そんなんで。
「なんか、緩いですね」
「そう? でも、案外こういう人選が上手くいったりするんだよ」
全知全能らしい楽天家ぶりに、俺は若干の頭痛を覚え始めた。やっぱり面倒くさいな、この神様
「あっそうそう。君には転生するに当たり、三つの贈り物を用意したよ」
そう言うと神様は右手を広げ、一本の指を立てる。何の事かと訝しむ俺に、神様は微笑みながらも説明を始める。
「まず一つが、操作テクニック。今までゲームでやっていた動きが出来るようになる。それ以外にも色々あるんだけど、ある程度の制約はあるから我慢してね」
二本目の指を立てる。
「二つ目が、身体機能の向上。まずネクスト戦以外では死なない身体だから、安心して無茶していいよ。そして、三つ目だけど…………」
そこまで言って、神様は言いづらそうに口篭もる。――というかサラッと物騒な事言わなかったか?ネクスト戦以外で死なないって、逆にネクスト戦だと死ぬって事だよね?僕は二つ目について詳しく聞きたい衝動を抑えながら、三つ目の贈り物の説明を促した。
「どうしたんですか?」
「いやぁ、三つ目を贈り物としていいのかなって思って」
「?」
僕が訝しむように神様を見据える。いや、二つ目よりも言いづらい事って何よ。アレが一番言いづらいでしょ普通。そんな僕の視線に耐えかねたのか、神様は意を決したように三本目の指を立てる。
「三つ目は、強敵。いわゆるライバルってやつだね。彼等と切磋琢磨して、どんどん強くなっていってよ」
「…………はい?」
意味がわからない。あれか、水没王子とか先生とか穴とかと沢山戦えってことか? いやでも、元々アイツらはこの世界に居るしな。
困惑する俺に、神様は申し訳なさそうに補足する。
「要はね?君以外にも転生しているんだよ、この世界に」
「…………いやいやいやいや!意味がわかりませんよ!こう言うのって基本一人じゃ無いんですか!?」
「僕もそのつもりだったんだけどね。他の神達が面白がって、同じ条件で転生させたらしいんだよ」
マジかよ。人類の命運掛かっているかも知れない出来事を暇つぶし感覚で遊ぶなよ、仮にも神様だろ。てか複数人いるのか神様って。
目の前の神様に悪態をつこうにも、目の前の神様自身は当事者ではないので、俺は必死に我慢し冷静になろうと深呼吸をする。ある程度呼吸が整った事を見計らい、神様は続ける。
「まあ、絶対に敵になるって訳じゃないから安心してよ。友好関係も築けるよう、僕もある程度手伝うからさ」
「…………それはありがたいですね。神様が直々にサポートしてくれるなんて、前世では想像もできませんでした」
「もちろん、表立った手伝いは出来ないからアテにし過ぎないでね」
そう言って、神様は微笑む。その笑顔を見ていると、不思議と力も湧いてきた。女神の加護って言うのはこんな感じなのかな。性別どっちかわからないけど。
――僕は確かに死んだ。だがこうして神の加護を得て、世界を変えうる存在になったんだ。ならば、この身が果てるまで戦い抜いてやろう。
俺の心境が見えたのか、神様は満足そうに頷く。
「うん、いい顔になった。……そろそろ時間みたいだ。名残惜しいけど、しばらくお別れだね」
気付けば、俺の身体に光が纏わり始めている。耳の奥にセレンさんの声が聞こえる。本当に時間のようだ。
「では、また今度。ありがとうございます、ええと……」
「神様のままでいいよ、その方が楽でしょ?」
「はい、神様。何から何までありがとうございます」
そう言うと、俺の意識はまた遠退き始める。
そして意識が無くなる5秒前。
「あっ言い忘れてたけど、転生した人は君含めて6人だからねー」
こいつ邪神だろ絶対
いかがでしたでしょうか。
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次回こそ、戦闘シーンを書きたい。
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