シルヴァリオサーガRPG 邪竜滅殺√   作:太陽隊長

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1ヶ月くらい経ってますが普段よりは早いのでセーフです。
ゆっくりアオイちゃんはよくキャラ崩壊する仕様となっています。光の亡者にアオイちゃんがキレない訳ないので多少はね?


竜殺しの目覚め

 またお会いしましたね、ゆっくりアオイです。

 前回はキャラメイクの後、世界観説明が終わったところでしたね。早速続きと参ります。

 通常プレイではここからプレイヤーキャラを操作可能になるのですが、邪竜滅殺√の場合プロローグイベントが挟まれます。スキップ不可ですが別にこれはRTAではないのでゆったりしていきましょう。

 

 

 

───新西暦1017年

 

 

 

 イベントが始まりました。二頭の馬に引かれ馬車が荒野を走っています。まあ、護衛のような人間が周りにいるからかそこまで速くはないですが。ゲームの始まり方としてはテンプレートですね。

 

 馬車の中に視点が移りました。中に三人、揺られながら楽しく談笑していますね。そして赤髪緑目の見覚えのあるのが一人、前回キャラメイクした後のグラム・ザイフリートことジョウ・ブレイオーネです。

 

 そして彼と談笑している二人、彼らがダインスレイフとザイフリートの両親です。アンタルヤの商人ですが、別に十氏族でも無ければ商会に所属している訳でもない小さな商人です。ただ会話の内容から最近は帝国との商売が上手くいっている様ですね、あっ…(察し)

 ちなみにこのルートで殺る予定のダインスレイフは現時点で行方不明です。どうやら数年前に家を出ていったとのこと。まあ本当にすぐ出てきますが。

 

 さて、雰囲気的にはこのまま何時も通りの日常が過ぎていったで終わりそうですがそうは問屋が卸しません。とは言っても場所は見渡す限り広い荒野、周囲には雇った傭兵、そして襲っても大した利益の無い木っ端商人と正直何かが起こるわけないんですが………。

 

 居ますよね一人、帝国を目の敵にして破壊工作やらかしまくる馬鹿が。

 

 という訳で爆音と共に画面が炎に包まれてから真っ暗になりました。やりやがったなあの邪竜、容赦なく両親と弟を爆破したよあの頭本気が。

 目を覚ませば周りは馬車の残骸と炎と死体の地獄絵図です。このゲーム一応R-18なんですけどそれが働いてるのはこういうグロ描写です。

 腕吹っ飛んでたり下半身無くて内蔵飛び出してたり首だけだったりと結構エグいです。奇跡的に主人公は全身火傷と打撲で済んでるのでマシです。

 

 というかここら一体がなんか低いですね、どれだけ火薬使ったんですかあの馬鹿竜は。木っ端商人に対してこの仕打ちは本気でやったとかもはやそういうレベルじゃないですよこれ。というかこれで主人公がこの程度で済んでるのは本当に奇跡ですね……神に愛されでもしているんでしょうか。

 そんなこんなで周りを見渡すと遂に主人公が両親の死体を発見してしまいます。酷い有様ですね、口に出すのもはばかられます。

 

 どうしてこうなったんでしょうか。

 

「警戒が足らなかった、という他ないな」

 

 とうとう現れましたダインスレイフ。流石に笑みを浮かべてはないですね。真面目な雰囲気を出しているあたり、一応人の情らしきものはあるんでしょうか。まああっても目的の為なら躊躇いなく踏み潰していくのが彼らな訳ですが。

 

「例え護衛を雇おうとこういう風に爆弾を仕掛けられちゃ何の意味もない。毎回同じルートを通るのも見通しが甘い、予測が容易だ」

 

 何無茶なことを言っているんでしょうか。まずこんな荒野のど真ん中に爆弾が仕掛けられてるとか予想も出来ません。同じルートに関しては分からなくもないですが、ホライゾンくらいの商人はともかくブレイオーネ程度の商人がこんな大掛かりな罠を仕掛けられるとか普通有り得ません。

 

「しかしまさか生き残りがいて、それがよりにもよってお前だったとはな。こいつは幸運だったのか、それとも不幸だったのか。お前はどう思う、弟よ」

 

「ガイ、兄さん……?」

 

「違うな、その名は捨てた。いや、ガイ・ブレイオーネという男はもう死んだ。俺の名は、ファヴニル・ダインスレイフだ」

 

 ここでファヴニル・ダインスレイフが主人公の兄だということが判明しました。プレイヤーからしてみれば周知の事実かもしれませんが。

 ところでガイ・ブレイオーネがダインスレイフのこのゲームにおける設定上の本名な訳ですが。ガイはともかくブレイオーネってなんですか、何を考えてスタッフはこんな名字にしてしまったんでしょうか。

 

「兄さんが、やったのか」

 

「そうだ。俺がやった、俺が殺した。俺の、そしてお前の両親をな」

 

「……どうして?」

 

「一つは依頼だ。最近台頭し始めているブレイオーネを潰せっていうな。もう一つは、過去の俺のケリをつける為だ。俺の中のガイ・ブレイオーネを完全に殺す為に、かつての肉親を殺す。そうする事で俺は真にファヴニル・ダインスレイフに成れる」

 

 は?何を言っているか意味がわからないですね。閣下のような大義の為の犠牲なら良いとしてそんな身勝手な理由で殺されかける人間の身にもなれ。現に両親と馬車の御者と護衛は全員爆死、生き残った主人公は五体満足とはいえ全身ボロボロ、ふざけているのか。

 コイツといいハーヴェスといい本当に光の亡者はロクな奴がいませんね。オーバードライブを見習いなさい、彼とその部隊は帝国の為に文字通り粉骨砕身して働いていますよ。

 

 主人公の様子ですが、キレています。そりゃあもう烈火の如くブチギレています。いきなり馬車が爆発して両親が死んだら兄が現れて俺がやったと言ってその理由が理解不能、誰でもキレます当然です。………これ俺がやった以下の下りがなければブランシェ技師が大虐殺の時に遭った状況とそっくりですね。

 

「さてどうするか、ブレイオーネを潰せという依頼内容的にはお前も殺さなきゃならない訳だが………」

 

 と、ダインスレイフが思考をしているところに主人公が殴り掛かりました。しかしボロボロの体では大した速度も威力もなくあっさり受け止められてしまいます。うわ笑いましたよコイツ、気持ち悪いですね。

 

「そう、その目だ。ボロボロの身体でありながらもお前の目は今にも俺を殺してやると怒りと憎しみに満ち溢れている。本気で怒っているな、本気で憎んでいるな。アイツと同じような目をした奴をこんなところで殺すには惜しい」

 

 そう言ってダインスレイフが主人公を振り払いました。とどのつまりあの時見た閣下の目にそっくりだから殺さないと言ったところでしょうか。少年漫画とかでよくやる展開で最近はいやなんで主人公だけ殺さないねんとかツッコまれるヤツですが、コイツがやっても何の違和感もないですね。

 

「依頼主もお前だけ残っても問題はないと判断するだろう、少なくともこれでブレイオーネが商売敵になることは無いんだからな」

 

「何のつもりだ貴様……!」

 

「気が変わったのさ」

 

 そう言ってダインスレイフは笑みを浮かべながら背を向けて去っていきます。主人公は追おうとしますが限界なのか転んでしまいます。全身火傷と打撲ですからね、感覚が麻痺しているかもしれませんがだいぶ重症ですからね。

 

「…ファヴニル・ダインスレイフッ!俺は貴様を決して許しはしない!」

 

 しかしこれでは終わりません。腕も脚も動きませんが口はまだ動きます。

 

 両親をよくも殺してくれたな!しかも俺とお前の親だぞ、ぜってえ許さねえ!どれだけの時間が掛かっても、具体的には18年後にお前を殺す!何処までも追いかけて必ず殺す!何が邪竜だじゃあ俺はお前を殺すジークフリートになってやらぁ!

 

「……クッ、クククク…ハァーッハッハッハッハァッ!!言うじゃねぇか弟よォ!俺を殺すとよく言った!いいぜ、やってみろよ。本気で俺を殺しに来い!だが俺の英雄(ジークフリート)には先約がいる、そこは譲れねえな」

 

 はーお前の事情とか知らないんですけど?というか勝手に閣下を貴様だけの英雄にするとか不敬にも程がありますよ?

 

「ジョウ・ブレイオーネは今死んだ……覚えておけ!俺はグラム・ザイフリート!貴様という邪竜を殺す竜殺しの英雄にして魔剣だ!……ッ!」

 

 あ、遂に倒れました。そしてダインスレイフは聞くに耐えない笑い声を上げながらその場を立ち去りました。    

これでプロローグイベントは終了です。

 

【グラム・ザイフリートはスキル「復讐者」を獲得しました!】

 

 そしてスキル「復讐者」を手に入れました。このスキルは精神力のステータスにボーナスが付き、復讐対象と戦闘する時に全ステータスにバフが掛かります。他のキャラクターだとレイン・ペルセフォネやラグナ・ニーズホッグが所持していますね。

 

 ──というところで今回はここまで。ご視聴ありがとうございました。次回からはようやく主人公もといグラム・ザイフリートを操作します。

 


 

 ニルヴァーナが潰された後、俺はまず傭兵になる事にした。奴の目をこっちに向かせるにはアドラーに対して無視出来ないレベルの不利益を被せればいい。最初は微々たる物でも、積み重ねればそれは巨大になっていく。旧暦のことわざで、塵も積もれば山となるというやつだ。その為に金を稼ぐのと名を轟かせるのを兼ねるなら傭兵が一番都合が良かった。

 

 それからは今までの怠惰が嘘のように本気で努力した。非合法な手段で金をかき集め、身体を鍛え、知識を深めた。寝る間を惜しみ、毎日毎日出来る事なら全て本気でやった。

 そして一年が経ち、俺はようやく傭兵としての活動を始めようとしていた。まずは名を上げる事が重要だからと帝国関係の暗殺や襲撃なんかの裏の依頼の中からデカい商会……十氏族からなんかの依頼は無いかと探していた。正直無名の俺じゃ門前払いが良いとこだろうが、何でもやってみなきゃ結果はわからねえ。俺はあの時それを知ったし見たんだからな。だが依頼を漁っていると見覚えのある名前を見つけた。

「ブレイオーネ」……俺の生まれた家の名前だ。

 

 怠惰だった頃の俺は商人の勉強を真面目にしようとせず、ある日家を出ていった。既に過ぎ去ったはずの過去の事を思い出した時、俺は自覚した。俺にはまだかつての自分がしがみついている。過去との決別が着いているならこんな些細な事を思い出さない。ならば俺の中にはまだ怠惰であった頃の自分が、あの時死んだはずのガイ・ブレイオーネが残っているのだ。

 終わらせたはずの事が終わっていなかった。ならば、ケリをつけなければいけない。真に魔剣邪竜と成る為に、かつての自分を殺す為に、かつての家族を俺が殺そう。そうして依頼を受けた、ブレイオーネが勢いづく前に潰せという依頼を。

 

 まず必要なのは情報だ。帝国に行く日を突き止めて、気づかれないよう何度も尾行した。少なくとも一定数の傭兵を護衛として雇っている事から、襲撃による殺害は困難だと判断した。しかし毎回同じルートを通っている、罠を仕掛けるのが最適だ。

 ならば爆弾で吹き飛ばしてしまおう、一年の間に爆薬の知識は頭の中に入っている。地雷では駄目だ、確実に踏まれるとは限らない以上確実に広範囲を爆破しなければならない。材料を大量に集め爆弾を作り、何日も掛けて馬車の通るルートに半径20メートルくらいに渡って埋めた。

 後はどう爆発させるかだ。今現在スイッチを入れて遠くの物を爆破させる技術は存在しない。ならどうするか。馬車が通るタイミングで爆発するよう調整すればいい。どうやればこのタイミングで爆発するのか、それを調べる為何度も実験を繰り返した。

 そしてとうとう実行の日がやってきた。埋めた爆弾が30分後に爆発するよう調整し、遠くの崖の上で待機する。そして丁度30分後、馬車が予定の位置の近くまで来た。

 

「…ピッタリだな」

 

 自分でも珍しく、今日は表情が固かった。あの日から心の底からよく笑う様になったが、流石に今はそういう気分にはなれないらしい。

 

「俺を生んで、育ててくれた事は感謝するぜ。そしてすまなかったな弟よ、お前に兄らしい事は一度もしてやれなかった」

 

 ガイ・ブレイオーネとしての最後の言葉を呟く。瞬間、埋めた爆弾が爆発する。少し遅れて聞こえてきた爆音と爆発の後を見て、もはや生存者はいないだろう。

 

「…さて、一応確認はしておくか」

 

 生存者がいる確率はほぼ0だ。だがもしかしたら、奇跡的に生きているヤツがいるかもしれない。そう思い爆心地へと足を進めた。

 

 いた。一人、見覚えのあるヤツが。

 

 全身ボロボロで身体は火傷だらけ。だが生きている、あの爆発の中で、唯一人だけ。俺と同じ赤い髪と緑の瞳。ジョウ・ブレイオーネ、かつての弟がその場に立ち尽くしていた。視線の先には数年ぶりに見た両親。爆発でバラバラになった姿だったが。

 

「どうして……こうなったんだ……?」

 

「警戒が足らなかった、という他ないな」

 

 呟きに答えると、ジョウは驚いた顔でこちらに振り向いた。

 

「例え護衛を雇おうとこういう風に爆弾を仕掛けられちゃ何の意味もない。毎回同じルートを通るのも見通しが甘い、予測が容易だ」

 

 そうだ、実際情報集めに関しては拍子抜けだった。十回以上はやるだろうと踏んでいたが、四回ほどの尾行で同じルートしか通らない事を確信したからかそれほど時間は掛からなかった。護衛を雇い襲撃に備えていたのはいいが、罠が仕掛けられる事を予想出来なかったのだろうか?

 

「しかしまさか生き残りがいて、それがよりにもよってお前だったとはな。こいつは幸運だったのか、それとも不幸だったのか。お前はどう思う、弟よ」

 

「ガイ、兄さん……?」

 

「違うな、その名は捨てた。いや、ガイ・ブレイオーネという男はもう死んだ。俺の名は、ファヴニル・ダインスレイフだ」

 

 数年ぶりの再開を果たした弟にそう告げる。

 

「兄さんが、やったのか」

 

「そうだ。俺がやった、俺が殺した。俺の、そしてお前の両親をな」

 

「……どうして?」

 

「一つは依頼だ。最近台頭し始めているブレイオーネを潰せっていうな。もう一つは、過去の俺のケリをつける為だ。俺の中のガイ・ブレイオーネを完全に殺す為に、かつての家族を殺す。そうする事で俺は真にファヴニル・ダインスレイフに成れる」

 

 今の俺にガイ・ブレイオーネは残っていない。ここにいるのはファヴニル・ダインスレイフ、英雄に討たれた邪竜にして英雄を滅ぼす魔剣。弟は生きているが、俺の中でのケリはついたらしい。

 

「さてどうするか、ブレイオーネを潰せという依頼内容的にはお前も殺さなきゃならない訳だが………」

 

 そいつはどうも乗り気にはならない。それは───

 

「──ッ!」

 

 拳を受け止める。ボロボロの身体から放たれたそれは弱々しい物だったが、注目すべきはそこじゃない。こちらを睨む眼光───ああ、やはりそっくりだ。

 

「そう、その目だ。ボロボロの身体でありながらもお前の目は今にも俺を殺してやると怒りと憎しみに満ち溢れている。本気で怒っているな、本気で憎んでいるな。アイツと同じような目をした奴をこんなところで殺すには惜しい」

 

 全く同じ訳ではない。アイツの眼は怒りで炎の様に燃え盛っていたが、コイツは眼は暗い憎悪と憤怒が混沌としている。

 

「依頼主もお前だけ残っても問題はないと判断するだろう、少なくともこれでブレイオーネが商売敵になることは無いんだからな」

 

「何のつもりだ貴様……!」

 

「気が変わったのさ」

 

 手を振り払いその場を立ち去ろうとする。余計な事は言わない、コイツはいずれ再び俺の前に現れるだろうから。

 

「…ファヴニル・ダインスレイフッ!俺は貴様を決して許しはしない!」

 

 初めて他人から呼ばれたその名に思わず振り向く。ジョウはボロボロの体で立ち上がりながら、その眼で俺を睨みつけていた。

 

「己を生み育てた人を、俺と貴様の両親を殺した!犯してはならない禁忌の所業だ!貴様をそれをやった!」

 

 その眼はつい先程見た時と同じく憎悪と憤怒に塗れていた。だがその瞳の奥に無かった物を見つけた。

 光だ。暗い闇い混沌に射す真っ直ぐな輝き。その光が俺を貫かれた様にその場に留めていた。

 

「俺は許さない、貴様の存在を!だから殺す!どれだけの時間が掛かろうと貴様を地の果てまで追いかけてその息の根を止めてやる!貴様が邪竜と言うのなら、俺は邪竜を討つ竜殺しに、ジークフリートになってやる!」

 

 ───その一言が、俺の心に火を灯した。

 

「……クッ、クククク…ハァーッハッハッハッハァッ!!」

 

 コイツは今なんて言ったんだ?ジークフリートになるだと?それはそれは………

 

「言うじゃねぇか弟よォ!俺を殺すとよく言った!いいぜ、やってみろよ。本気で俺を殺しに来い!だが俺の英雄(ジークフリート)には先約がいる、そこは譲れねえな」

 

 そうだ、俺の英雄はアイツだけだ。クリストファー・ヴァルゼライド、怠惰だった俺を殺し(の目を覚まし)光と本気の素晴らしさを教えた男。

 

「貴様の事情等知ったことか!これは復讐、俺の極めて個人的な理由に過ぎない。身内の暴走は身内がケリをつけるという俺のエゴだ。そこに貴様の意思が介在することは無い。もう一度言おう、貴様の竜殺しには俺がなる」

 

 ああそうだ、お前が何を考えようとそれを俺が咎める事は出来ない。

 

「なら勝負だ!俺の本気が勝つかお前の本気が勝つか!俺がお前を殺すかお前が俺を殺すか!人生最初で最大の兄弟喧嘩と洒落こもうじゃねえか!」

 

 もはや立つのも限界なのかふらつきながらもジョウは俺を指差し、俺と自身への宣誓を言い放つ。

 

「ジョウ・ブレイオーネは今死んだ……覚えておけ!俺はグラム・ザイフリート!貴様という邪竜を殺す竜殺しの英雄にして魔剣だ!……ッ!」

 

 その言葉を最後に、ジョウは、否、グラムは気を失い倒れた。限界寸前の身体を精神力だけで無理矢理支えていたのを使い切ったようだった。

 

「グラム、ザイフリート………」

 

 邪竜を斬り裂いた魔剣と、それを持つ竜殺しの英雄。どうやら俺とコイツのセンスは兄弟だからか似ているらしい。

 

「俺をまだ兄と思うか、弟よ」

 

 名を捨てながら、身内のケリをつけると言った。ならば俺は兄として、お前に復讐される者としてお前を迎え撃とう。

 

「待ってるぜグラム・ザイフリート!お前が俺を殺しに来るのをなぁ!」

 

 荒野に笑い声を響かせながら歩き出す。脳裏に己を貫く瞳の奥の光を思い浮かべながら。




え?本気おじさんがちょっと本気おじさんらしくないって?
人はすぐには変われない。
例え閣下によって光の素晴らしさを知っても、今まで努力してこなかったおじさんがそう簡単に本気で何でも出来る様になれる訳ないだろう?
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