「荒神・・・・早く死ね、とは言わない。そのかわり、鬼を殺せるだけ殺して死ね」
まさかの戻ってきてからの第一声
本当にこいつは意味がわからないんだけど
「は、何お前?普通にいきなりそんなこと言われても困るんだけど」
「良いか、お前は上弦と戦って残ったんだ。俺は会いもしなければ勝てるか分からない」
珍しく自信が無いな
いつもなら『俺がその鬼を殺す、お前はすっこんでろ!』
そんなこと言って来る癖に
「なんで、そこまで鬼を殺すことに執着する?」
「・・・・お前には、関係無い」
そう言って何処かへ行く雨月はどことなく知っている気がする
だけど、特に問題は無い
俺は鬼を殺すためだけに生きてるんだから
炭治郎達が来て一日経った
あいつらの化粧見て爆笑してたら善逸にぶん殴られた
雷に打たれた人間は基本、生きてないのに生命力が凄いのか大正時代の人が凄いのか
「今日は・・・月が綺麗だ」
綺麗な満月
さらに満遍なく散らばる綺麗な星
「この景色の中でお前が居なけりゃ最高なのにな」
「おっと、気づかれてたか。仮面をつけて日中すごしてる癖に視野は広いんだな」
天井の丁度、俺の真上に居る上弦の狂気
どうやってお前のところを観んだよ
頭に目玉なんざねぇんだ
「そんだけ、殺気を出してれば誰でも気付く」
「ハハハハ!そうかい、そうかい」
変な奴だ
気持ちが悪い、違和感が尽きない
天井から降りてワザと急所を避けた場所を斬ろうとしてくる
それを避けるが、腕が少し切れて血が出た
「いきなり奇襲かよ」
「戦う準備、できてるじゃねぇの。もう、わかっていたんだろ?」
執事服だと戦いにくいので、隊服を着ていた
その為、執事服がちょっと大きいやつだったけども
「それに、俺は正々堂々ってのは好きじゃない」
「戦闘に向いてないぞ、お前!」
爪を使った攻撃
ごく単純な動作だが、あの時の攻撃
一瞬にしてどうやって俺を傷つけたんだ
それに、この匂い
酷い匂いだ
鼻は平均的な良さだが、臭い
何というか、嗅いだことも無いし表し難いんだよ
「臭いぞお前!ちゃんと風呂に入れ!」
「入ってるさ、血の風呂と真水の風呂にはな!」
血の風呂
どうりで臭い訳だ
お前はエリザベートか何かなのか
血?
今は血の風呂と言ったなこいつ
では、血が何かを表しているんじゃ無いか
今、俺は怪我をしていないがあの時は怪我をしていた
「血鬼術・血刃液」
自分の手の平から血を出して攻撃してくる
血は、周囲に飛び散って刀で弾こうとすると普通の液体になるが・・・
「っ!卑怯な奴」
血が固まって、足が動かない
「戦いには卑怯は無いだろ?勝てばいいんだから」
「あっそ、じゃあ恨むなよ」
そういうと、炎になって消えた
「闇の呼吸・灼熱・地獄の業火」
いつもは黒い炎が青い炎となり、空を舞う
炎は全てを焼き尽くす為、燃え上がり鬼に絡みつく
だが、炎は全て周囲に吹き飛び屋根などには引火せず消えた
血を使う血鬼術だと思ったが見せかけなのか?
じゃあ一体何を使うんだ
「そんなんじゃダメだ、俺を殺せない」
狂気の後ろを見ると上弦の鬼と炭治郎が戦闘している
しまった・・・変なやつと戦ってる間に
それにしても、しつこいなこいつ
両手に当然のように血液で出来た刀を持って出てきやがった
面倒くさい
パワーもあればスピードもあるな
二刀流だからなのか、戦いづらい
片方の刀を抑えたらもう片方の刀が迫ってくる
キリがない
それにしても何故、雨月は来ないんだ
炭治郎達の所にも居ないんだけど・・・
まさか、他にも鬼がいるの?
雨月目線
「光の呼吸・参の型・雷火」
「血鬼術・茨」
何なんだこいつ、ふざけるな
頸を何回も切っているのに何故死なない
これが、上弦の力
さっきからトゲの生えたへんな蔓が迫ってきて触れると切れる
攻防一体と言った所で、このままだと体力が無くなって先に死ぬ
「もっと、もっと困って、お願いもっと私を貴方という人で興奮させて!!」
「俺はそんな趣味持ってねぇから諦めろ、クソ女!!」
何こいつ、さっきより蔓の数増えたし
屋内だからか、動きは制御されているから良いものの
外に出ないとダメだ
「ぐはっ!」
蔓が腹に当たると、皮膚に穴が空いた
それでも生きられるのは俺の特権だろうか
壁が抜けて外に出ると、自分の目を疑った
影御前が死にかけだった
息を吸うことさえ、辛い
立っているのも嫌だ
体の傷を塞ぐために炎がつく
辞めろ、もう炎なんか付かないでくれ
「面白い、人間なのに炎が着くんだよな」
ジリジリと迫ってくる鬼
死を切望してしまう
いや、元から死を切望していた
それを無理矢理、押し込んでいただけ
何が、予約だ
あれは、俺が利用してただけだろ
「アァ!やっとお前を俺の物にすることが出来た!!」
「影御前、この草燃やせぇ!!」
お前・・・・嫌なやつ
走ってこちらへと来ると狂気の攻撃を受けるもすぐに回復する
痛みという概念はあるのにどうしてそんなに頑張るんだ?
もうそれすら考えることが出来ない
油をかけられると、周囲に炎が燃え移った
爆発のような勢いで燃え広がり、蔓を全て燃やし切る
「テメェ、何勝手に死にそうになってやがる」
そう言って腹を蹴られるが返す言葉もない
逆にその蹴りで死んでしまいそうだ
「影御前、反撃開始だ!」