運命を変える刃   作:水流

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明確な殺意

「◾️◾️◾️◾️◾️◾️◾️◾️◾️!!!」

 

声にならない叫び声が部屋に響く

血生臭い部屋にこびりついた臭いがする

 

やっぱ、良いなぁお前!!

 

剣で肩を何度も刺される

だが、炎で何度も傷を塞ぐから死ねない!!

 

殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す、殺す

 

目の前の相手に全く同じことをして、内臓引き摺り出したい

なんだ、この感情は・・・

 

で、鬼になるか?

 

首を即座に横に振る

 

「痛い、からって・・・!そんな、物、には、なら、ない・・・!」

 

精一杯の強がり

相手の顔は嫌な事にどんどん歪んだ笑顔になっていく

それが、恐怖の対象となる

なんで俺はいつもこんな事になるんだ

 

視界の隅に血が映る中、過去の様子が脳裏に浮かんできた

 


 

5歳の時

両親が部屋に呼んだ

何か悪いことでもしたのかな

 

「なんで、家の子は子供らしく無いのかしら?」

 

そんな事、言われても何も言えないよ

これが、俺の素なんだから

というか、再婚した後の女に言われたく無い

俺は、お前の息子じゃ無いんだ

 

「この家の子なんだ。当然、しっかりしてるに決まってる」

 

なんだよ、その当然って

何にも知らない、無知な親なくせに

子供の事は見ずに実績だけは求めてきた

 

音楽に才能は無く、一日中頑張ってやっと一般人より少し上

どちらかといえば武芸の方に才能があった

だが、

 

「そんな物は野蛮だ。ボディガードを雇って終えば良い」

 

ある程度の護身術を身に覚えた瞬間、習えなくなった

父は、格闘術を見るのは好きだしやるのも好きだ

それなのに、なぜそんな事を言うのか理解できない

 

実は、あまり器用な方では無いのにバイオリンなんかをやらされてワザと弦を切ったりしたが、新しいのが来る日々

 

「兄さん達よりお前の方が優秀だなぁ。それに比べてお前の兄さん達は・・・」

 

いつも、息をするように聞く言葉

執事やメイド達も同じ事を言って、何がしたいのだろう

上には兄が2人居て、性格がかなり違った

 

「こっちに来んな!!お前なんか居なければ・・・・!」

 

1人の兄さんは俺の事が嫌いらしい

言ってはいけないが人格的にはナルシストで、顔がキモかった

女子更衣室の前で、鼻血を流していたりと変な事していてそのストレスが俺らしい

そんな事で嫌われても困るんだけど

 

「紅蓮、そんな所に居ては枯れてしまうからおいで」

 

2人目の兄さんはよくわからない

何を言いたいのか分からないけど不思議な人だった

目を開いている所を見た事が無く、目の色を酷く嫌っているのを知っている

 

なんでも、兄さんはお父さんの左目と同じ目らしい

左目は眼帯で隠しているから見れないけど、お父さんの右目は赤だった

頭をぶつけたら目の色が変わったと聞く

何、色なんだろう

 

「兄さんは、何色が嫌い?」

 

嫌いな色を聞けば目の色がわかる

そう思って聞いた

 

「そうだなぁー、僕は黄色と青が嫌いかな」

 

何も疑わずに答える兄

手に止まる、蝶

どうやって止めたんだろう、後で聞こう

 

「どうして嫌いなの?」

 

「なんでだろうね、勘かな?」

 

能天気にそう答える兄と2人で笑った

優しく頭を撫でてくれる手、優勝したら褒めてくれる

そう言う所がとにかく大好きだった兄

 

「紅蓮、焼けてしまうよ」

 

ある一室のドアノブに手をかけた瞬間に言われた

肩を掴む兄は、その時は目を開いていて綺麗な青と黄色の目だった

澄んだ海のような青、夢が入りきったような黄色の瞳

 

「兄さんの目、綺麗」

 

いつの間にかそんな事を言っていた

ただ、嘘では無い事は兄さんにも分かっていたみたいで、少し驚いて

 

「ありがとう、紅蓮。そんな事、言われたの初めてだ」

 

目を閉じてるから

そんな事、思っていたけど違った

本当のお母さんの目が黄色で、お父さんが嫌っている瞳

 

12年後

 

「紅蓮、この子と結婚を考えた交際をしなさい」「お断りです」

 

お母さんが死んだ後、人が変わったように仕事に没頭

再婚は取引先の令嬢としたらしい

今度は俺に結婚の話しを

 

相手も俺もまだ、子供なんだけど

早めに決めると言って聞かない

まぁ、子供といっても17歳だけども

 

「なんでダメなんだ!」

 

当たり前だろ

普通に早いだろ

許婚とか普通に古いし

 

「人が嫌がる事も分からなくなる程、落ちぶれたのですか?」

 

怒ったのか顔を赤くして机を叩く

机の上の物が地面に落ちる

 

「何!?今の言葉を取り消せ!!」

 

「取り消しません。そんな事ではお母さんも呆れます」

 

この、親父・・・

胸ぐらを掴み揺さぶってくる

ふざけんな、この親父

 

「今は関係ないだろ!!奴との結婚も間違いだったんだ!愛さなければこんな思いもしなかった!俺は仕事に人生を捧げた!」

 

「くだらない、人生ですね。お父さん」

 

そう言って、胸ぐらを掴む手を弾いて部屋へ帰った

まぁ、その後に頭から落ちたんだけど

会いたくなかったし、生きてるのもめんどくさかったのも事実

 


 

今のは、走馬灯か

体験した事をもう一回、体験したかのような感覚

流石にちゃんとした大人になってるといいな、あの親父

 

肩に刺さろうとする刀がやけに遅く感じた

拘束も今なら解ける気がする

 

ボッと音がしそうな勢いで燃え上がる体

俺の体表にはさっき、大量に出た血があるからなのか体が焼けそう

体を巡る血が異常に熱い

この戦い、終わったら俺は確実に死ぬな

 

それでも良い

とにかく、今はどうしてもこいつを殺して一気にストレス発散してやる

確実に殺してやるからな、お前

 

 

 

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