運命を変える刃   作:水流

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柱合会議

その日は、どうしても山から離れるしか無かった

ここから1番近い村に鬼が出たらしく、それの討伐を終えたのは当然ながら夜

 

走って帰る

いつもなら歩いて帰ってゆっくり休むがそうもいかない

鷹をあの2人の所に居させたのだ

鬼が近くにきたら来るように教えたから

 

鷹に2人の近くに居たら出来るだけ攻撃して時間稼ぎをするように頼み走り出す

全力疾走というのは、いつまでも出来るわけじゃない

いつか限りが来るのだ

 

体が鉛のように重く息ができているのかわからない

視界が涙で歪む

昔は泣き虫だったからなのか弱い自分が居る

 

(ここで、諦めてもいいんじゃないか?)

(人間、いつか死ぬんだから休もう)

 

そんな悪魔の囁き

出来る事なら今すぐ止まりたい

だけど今、止まったら大事なものを無くしてしまいそうだ

 


 

やっと、やっと家が見えた

 

金属音の音が聞こえる

 

あぁ、間に合わなかったんだ

 

今からでも、もしかしたら助けられるかもしれない

 

無一郎らしき人物が木にぶつかり頭を打った

その時に後ろに回り首に軽く電流を流すと気絶する

体は随分とボロボロだが、鬼はというとダメージは回復しており元気なようだ

 

「ん?また増えたのか。まぁいいさ、食う量が多いならそれに越した事はねぇからなぁ!!」

 

野心剥き出しにして真正面からの攻撃

相当、飢餓状態なんだろうな

だけど、お前なんかにそんな時間かけてられねぇんだ

 

「闇の呼吸・熾天牢・迅雷電」

 

足を早く動かし、動いた後に電流が走る

 

電流に触れた鬼は指先に走った痛みに警戒して動けなくなるのがこの技の特徴の1つで・・・

 

「いった!!くっそ、なんだこの光!」

 

ほら、鬼でも痛いのは嫌なんだよ

 

首を跳ねると、いつもよりも大きな悲鳴が聞こえた

 

人の体には【交感神経】と【副交感神経】の2つに分かれる【自律神経】というものがある

【交感神経】は、緊張や興奮する場面で活性化し、リラックスしているときに活性化するのが、【副交感神経】

アドレナリンは、【交感神経】が活性化されたときに出るものだからだろうか

 

いつもより、電力が強く痺れやすい

 

そうは、おもったけどここまでとはなぁ

 

「四郎、蝶屋敷に急患2名の報告」

 

てもう居ないし

やっぱ、あの鷹は出来すぎていて怖いな

 

無一郎の方は全身の怪我がひどく出血量が半端ない

有一郎は、何とか腕はあるけど切断になるかもしれないな

 

有一郎を背中に背負い、無一郎をお姫様抱っこする

構図的にこの運び方が1番いい

あまり2人に負担を掛けず、それでいてスピードを生かしながら進む

 


 

蝶屋敷には明け方に着き、2人とも死にかけと称するのが正しい容態だった

有一郎は止血もしているから死にはしないけど無一郎は微妙な所

 

それが俺の見解で、この屋敷の主人の胡蝶さんも同様だと言う

治療を終えたようで今は、安心できそうにないと

鬼殺隊・蟲柱の胡蝶 しのぶ

姉が居るが、昏睡状態で性格がその時に豹変したと聞く

 

「貴方がこんなに焦るなんて、この子達は幸せ者ですよ」

 

胡蝶さんからすれば、笑いもしなければ泣きもしない

これが印象強くあったらしいが今は見ただけで焦ってるのがわかるそうだ

皮肉だろうか

 

「はぁ、なんでそんな事が言えるんだよ?」

 

「私だって一生に1人くらいには、こんなに焦ってもらいたい物です」

 

結婚すれば?

なんて口が裂けても言えない

だけど、恐らく異性にそう思って貰いたいのだろう

 

「じゃあ、誰かと遊びで付き合えば?そんくらい、誰にでもできるだろ?」

 

「私は貴方と違ってそこまでモテないですしそんなひどい事したくありません。それにしてもよくあそこまで恋文が来ますね」

 

なんでそれをお前が知ってるの?

まぁ全部、顔・才能・金が目当てだけども

 

「おい、流石に俺でもした事がないぞ。それに言ってみただけだ」

 

流石に遊びでもあんなのと付き合うのは嫌だ

 

「そういえば、今度の柱合会議に貴方と他に2名呼ばれてるんですよ」

 

何かしたんですか?

そう聞かれたが、覚えがない

他に2人居るなら相当、覚えが無いのだ

 

「他の二名の名前は?」

 

「確か・・・遊馬 雨月(うげつ)君と西園寺 乙葉さんでしたっけ」

 

西園寺 乙葉

嫌な予感がする

今すぐあのダメな神を捕まえて引き摺り回したい

もしかしたら・・・・

 

「どうしたんですか?そんなに顔を青くして」

 

「い、いや、なんでもないんだ」

 

そう、なんでもない

もう()()()()なんだ

 


 

「今回の柱合会議ではね、最近になって人外の力を使って鬼を討伐する隊士が3名も現れてね。その者達に新しい階級について貰おうと思うんだ」

 

入っておいで

 

その言葉によって中に入ると目の前の光景を疑いたくなった

西園寺 乙葉

見間違えるはずが無い、あんな神童を

 

「あれ?もしかして紅蓮君!?久しぶりだね」

 

そう微笑む彼女が鬼よりも恐ろしく感じた

 

この女が俺の()()()()()()1()()だったのだ

 

足が震える、血の気が引くのが俺でもわかる

目の前にある明確な恐怖に感情を飲み込まれそうになるのを抑え、柱の近くに跪く

 

「絶対予測の剣士・西園寺 乙葉。回復力の現れの剣士・遊馬 雨月。炎と雷の剣士・荒神 紅蓮。この3名を新階級・御前に任命しようと思う」

 

西園寺 乙葉

こいつは、学園でも1番の美人で幼馴染み

頭も良いし運動もできていたが、俺のストーカーだと中学の時に気づいた

あいつの部屋の中に俺の盗撮写真が大量にあり、それも何故かプールの時と男子生徒といる時だけの写真

 

友人にその事を相談するまで俺は、筋肉を描く練習でもしていたのかと思ったが、それはストーカーだと言われ気づいたのだ

 

それからは自然に距離を置いたし違う高校へ行った

時折り、茂みからあいつと目が合う時が何よりも怖いもので、恐らく自殺の瞬間も見られていたかもしれない

 

「紅蓮君。この後、少しお願いがあるんだけど?」

 

笑顔の裏に何か必死さを感じ、従うという道しかない

 

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