運命を変える刃   作:水流

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柱合会議

「胡蝶さん、起きましたか?」

 

「お姉さんの方は起きていますが、妹さんとは会わない方がいいでしょう」

 

心底、顔を暗そうにする胡蝶さんは笑顔を歪めている

妹と会うなとは?

 

「どうして?」

 

「記憶の欠損が見られており、姉の事を目の前で『誰、この人』と」

 

「暫く、有一郎の部屋に居ます。人払いして下さい」

 

有一郎はかなりのシスコンだった

妹の為に何かをするタイプで、不器用なやつ

それが、心の支えを失ったんだ

 

「わかりました。暫く人が来ないようにしておいてください」

 

なんとなく、嫌な予感がするんだ

この背筋のぞわぞわする感覚

 

「有一郎、腕は平気か?」

 

繋がっては居るものの包帯でぐるぐる巻きにされた包帯

それを、眺める有一郎はどこか悲しそうだ

 

「お前・・・・!鬼殺隊だったのか」

 

「あぁ、黙っててすまない」

 

夕日が差していて影になり顔がよく見えない

 

「そうだよな・・・・金持ちで才能も顔も良いお前が何の目的も無く俺らのそばに居る訳ないよな」

 

目的はあったけどそれはお前らの為で

それに、たかがそれだけの事だったら喋らない

 

「何、言ってんだ?」

 

「鬼殺隊に俺らを入れる為だろ!?」「それは違う!!」

 

できる事なら入って欲しく無い

これが本音で、こいつらは嫌がっているんだ

それを無理やりやらせる訳には行かないだろうに

無言で服を脱ごうとする有一郎を見て固まった

 

「じゃあ・・・・・・体、か?良いぞ、別に。街に行った時も何回かそういう目で見られたし」

 

急いで、有一郎のボタンを外す手を止めると、有一郎の顔を見る

頬に涙が伝っていた跡を見つけた

 

「ま、待て!!ダメだ、それは!」

 

「抱けよ・・・・・俺を・・・!抱いてくれ

 

これが普段の有一郎なら抱いたのかもしれないが

 

「愛し合ってる人がする事だし、それにそんな悲しい顔をした人を抱きたく無い」

 

そう言いながら優しく抱きしめると腕の中で大号泣する有一郎

多分、1時間以上はそのままで羽織の1部分がびしょ濡れになっていた

 

「無一郎は、頑張ってたんだ。俺は、優しく出来なくても頑張ってた。なのに、あいつは・・・・!」

 

目が真っ赤になり、頭も痛いだろうに抱きつくのを辞めない有一郎を抱きしめて頭を撫でると再び、羽織が濡れた気がする

 

「結局、神様も仏様も居ないんだ」

 

「なら、俺がなってやるよ。お前らの仏様でも神様にでも何にでも」

 

顔を上げ、こちらを見る有一郎は年相応の少女に見えた

慰める言葉を言えているのかなんて知らないけど、このくらいのことしか言えない

 

「だから、今日は寝るんだ。今日は悪い日だから早く終わらせるんだ」

 

そういうと、『なんだよ、それ』と言いながらも疲れていたのかすぐ寝る有一郎の額にそっと口付けを落とし

 

「はぁ、無一郎の記憶が戻った時に接吻をして貰う予約」

 

この一言を残して部屋から出た

予約だったら生きているしか無いし、2人の様子を見るしかない

それに、予約をキャンセルしてそれを文句言われてる物を見られたことあるし

 

その時、有一郎が起きていたのは知らずに

当然、別の意味に捉えていたが

 


 

〜三年後〜

 

無一郎は霞柱になり有一郎はというと同じ霞柱になっていた

相変わらず無一郎は、有一郎のことを理解していない

それどころか自然に避けて行く

柱や御前の面々はそれを無言の認識としており、誰一人として何も言わない

 

影御前・光御前・星御前

俺は影、雨月は光、乙葉は星・・・・

半年に一度の柱合会議は自由参加

不定期に一度、御前会議とやらに強制参加させられている

 

「荒神・・・・・・早く死ね」

 

「何故、お前はそんなに俺を殺したいの?というか何?」

 

不定期に一度の御前会議に行くといつもこれだ

なんだ、コイツは・・・・

 

「そんなに俺を殺したいならお前が殺せばいいだろう」

 

「はいストップ!!隊員同士の喧嘩は禁止、それは御前になっても同じなの」

 

これがいつもの会話

何故か雨月は熊の面を付けていて、顔を見た事が無い

俺はというと最近、ずっと黒い狐の面になった

それを苛立っているかのように雨月は怒る

 


 

〜柱合会議〜

 

普段は参加しない柱合会議に参加する

柱から見れば異常な行動でしか無いだろうけど、俺はここに用事があるのだ

 

「これが、主人公か」

 

竈門 炭治郎

最愛の家族を殺され残った家族は鬼となった

その妹の名前はネズコ

このストーリーからして気になる事がある

 

なんで、ネズコを連れて逃げなかったのか

 

人間に戻る方法を探すにしても、逃げてそのまま探せば良い

別に富岡という男の言う事を聞かなくても良い訳だから

コイツの人柄に触れればわかるだろう

 

そして、ここは並行世界

 

何が起こるのかわからない

柱の上司となれた今、何としてもコイツを処刑させる訳にはいかないのだ

 

「やっぱり、紅蓮も来てたんだ。それにしても、何で屋根の上から見てるの?」

 

「乙葉。ここから見てる理由?それはどう考えても奴が居るからだろ?」

 

「あー、うん。何となくわかったよ」

 

奴、それは当然だけど雨月だ

あいつは俺を再起不能にする事を望む

今降りた瞬間に攻撃されても困るので、お館様が来るまで待機

 

「乙葉は、この漫画を読んだ事があるんだよな?」

 

「19巻くらいまでね。そこまでは生きていたからね」

 

19巻くらいまでねってどんだけあるのこの漫画

それにしてもそんだけ長いのかよ

 

「この会議では、俺は基本的に雨月との戦いだと思っている」

 

「雨月は鬼を殺すことに風柱よりも執着してるからね」

 

あいつは何としてもネズコを殺すのは想像できる

殺す前に奴を抑えるのが得策

だが、乙葉に相手させるのは少々ぶが悪い

乙葉は予知を使った柱達の動きの邪魔(原作通り以外の)

 

下に降りた乙葉は、慌てるでも無く取り敢えずその場にいる

荒れている柱達を見る乙葉を見ると言う妙な構図

それとなく乙葉が嬉しそうなのは何故?

 

「「お館様のおなりです」」

 

その言葉と同時に、屋根から飛び降りると残念な事に雨月とは真逆の位置

場所取りを失敗した

 

「よく来てくれたね、私の可愛い子供達。今日は雨月と乙葉、紅蓮も来ていると聞いたよ。半年に一度の柱合会議を御前と柱で出来て嬉しいよ」

 

顔の半分が病気によって焼け爛れたようになっている

痛々しいが、何の病気なんだろう

目も見えていないようだ

 

「お館様におかれましても益々の御多幸を切にお祈り申し上げます」

 

風柱・不死川 実弥

数が多く、知性も理性も無さそうだが礼節を身につけている

そこらへんの獣よりは荒々しい時もあるが

 

「恐れながらお館様。柱合会議の前にこの竈門 炭治郎なる鬼を連れた隊士についてのご説明をお願い致します」

 

「驚かせてすまなかったね。ネズコの事は私が容認していた。そしてみんなにも認めて欲しいと思っている」

 

柱の面々と雨月は心底、心外だと言わんばかりにお館様を見ている

この威圧感に何とも思っていないのか平然としていられるお館様は凄い

 

「心より尊敬するお館様であるが、理解出来ないお考えだ!全力で反対する!!」

 

炎柱・煉獄 杏寿郎

髪色が炎を思わせる色

炎柱という名の通り、炎の呼吸を使う男

心の中の情熱(炎)は誰よりも燃え上がっている

 

「嗚呼…たとえお館様の願いであっても私は承知しかねる…」

 

岩柱・悲鳴嶋 行冥

盲目の僧侶を思わせる巨体の男

常に慈悲の涙を流している

鬼殺隊の中で1番、腕力がある男

 

「俺も派手に反対する。鬼を連れた鬼殺隊員など認められない」

 

音柱・宇髄 天元

悲鳴嶋程では無いが巨体

額に宝石をはめ込んだら額当てを付けている

派手な事がとにかく好き

 

「信用しない信用しない。そもそも鬼は大嫌いだ」

 

蛇柱・伊黒 小芭内

蛇のようにしつこく、鋭い眼光を持つ男

この男の刀は鋭い切れ味であり、太刀筋が曲がる

蛇を連れており、名前は鏑丸(かぶらまる)

 

「私は全てお館様の望むまま従います」

 

恋柱・甘露寺 蜜璃

桜餅の食べ過ぎで、髪の毛がピンクでだんだんと緑になっている子

隊服は大きく胸元が開いている

隠しの人に騙されたらしい

 

「僕はどちらでも・・・・どうせすぐに忘れるので」

 

霞柱・時透 無一郎

今は何に対しても興味を抱かない

有一郎と間違えられると

『は?何、間違えてるの?人を見間違える程、君の目は悪いの?』

という感じでご立腹

 

「俺は反対だ。1体の鬼を救うなんて不平等だからな」

 

霞柱・時透 有一郎

髪を後ろで一つに結んでいる

無一郎と間違えられるとこちら側が心底申し訳なくなる

 

それ以外は、水柱・富岡 義勇と蟲柱・胡蝶 しのぶ

この二人は意見を言うつもりはなさそうだ

雨月は今にも斬りそうだが・・・

 

「お館様、竈門・富岡両名の処罰をお願い致します」

 

「御前・・・紅蓮達はどう思う?」

 

聞かなくても良いじゃんか

というか、柱の視線が痛いから

 

「人を喰わないなら良いんじゃ無いですか?それに、俺は少しそこの隊員に興味を持ちました」

 

「私も賛成です」

 

「俺は鬼と同じ空間に居るだけで嫌だ。今すぐ斬首すべきだ」

 

なんだろう、この纏まりの無い御前

本当に雨月に嫌われてるな

ものすごく睨まれてる

 

「手紙を」

 

「はい、一部抜粋して読み上げます」

 

“炭治郎が、鬼の妹とあることをどうか御許しください

禰豆子は強靭な精神力で人としての理性を保ち飢餓状態であっても人を喰わず、そのまま二年以上の歳月が経過しました

俄には信じ難い状況ですが、紛れもない事実です

もしも禰豆子が人を襲い掛かった場合は、竈門炭治郎および、鱗滝左近次、冨岡義勇が腹を切ってお詫び致します”

 

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