side:キラキラ☆プリキュアアラモード
あおい「駆…」
ひまり「駆さん…」
あきら「駆君は…辛い経験をしていたんだね」
あたし達はいちかと駆の会話を厨房の隅っこで聞いた。駆達の過去はとても辛い出来事だと感じる。そう思っている中でシエルが気になることを話す。
シエル「”時生 果実”…!」
ひまり「どうしたんですか、シエルちゃん?」
シエル「どこかで聞いた名前だと思ったのだけど、今思い出したわ!彼女、去年の世界スイーツコンテストで5位に入ったパティシエよ!」
あおい「え!?マジかよ!?」
駆の母が世界的なパティシエであることを知り驚くが、シエルは彼女のある噂について話していく。
シエル「でも、良くない噂もあるの」
ゆかり「良くない噂?」
シエル「彼女が他のパティシエの作品を盗作しているって噂があるの。コンクールには参加していないけど優れたパティシエは多いし、その中から盗作したんじゃないかって」
シエルの話す内容に戸惑い、あおいが声を出す。
あおい「あくまでも噂だろ!駆のお母さんがそんなことする訳ないじゃん!」
シエル「私もそう思ってたけど…でも彼女が去年のコンテストで作っていたスイーツ…あれは”ジャン=ピエール”の作品よ!」
「「「えっ!?」」」
ゆかり「それは本当なの?」
シエル「間違いない!私がジャン=ピエールのスイーツを間違える訳がないわ!あれは間違いなく彼の作品よ!!」
シエルのパティシエとしての師であるジャン=ピエール。彼の作品を真似たと言うシエルの発言は嘘とは思えない。しかし、あたしたちを助けようとする駆のお母さんがそんなことをするなんて信じられない。
マーネル「あら~?お出迎えは無しかしら~?」
「「「「「!?」」」」」
店内から聞こえるマーネルの声に私たちは警戒する。駆はすでに敵の前、いちかもマーネルに気付いているようである。
マーネル『キラキラルよ、闇に染まれ!ノワール・コーティング!!!」
お客さんや周囲のキラキラルを日傘に集め、それを駆に向ける。
マーネル「今回はあたしが直接お前たちの相手をしてやる!かかってきなさいよ、プリキュアども!!!」
いちか「みんな!!!」
いちかの声にうなずき、私たちは駆の元に向かっていく。
side:駆
いちか「みんな!!!」
いちかさんの声でプリアラさん達が集まってくる。僕はQaフォーンで、みんなはスイーツパクトを取り出し変身していく。
『『『『『『キュアラモード・デコレーション!』』』』』』
駆・種『『プリキュアプリケーション!インストール!!!』』〈タップ〉
まばゆい光が周囲へと広がり、七人のプリキュアが現れる。
ホイップ「キュアホイップ!できあがり!」
カスタード「キュアカスタード!できあがり!」
ジェラート「キュアジェラート!できあがり!」
マカロン「キュアマカロン!できあがり!」
ショコラ「キュアショコラ!できあがり!」
パルフェ「キュアパルフェ!できあがり!」
「「「「「「キラキラ☆プリキュアアラモード!!!」」」」」」
プリアラさん達も名乗りに続き、僕たちも名乗っていく。
シード「「小さな種は、輝く未来!キュアシード!」」
シード(駆)「偽りの闇に消えた光を」
シード(種)「正しき歴史へ紡ぐ使者!」
キュアシード「「ヴァールハイト・プリキュア!!!」」
side:キュアシード
僕たちの名乗りを聞き終え、マーネルが動き出す。
マーネル「準備は出来たみたいね~!それじゃあ…いくわよ!!!」
カスタード「へっ?きゃあぁぁぁ!?」
パルフェ「カスタード!?きゃあ!?」
ジェラート「カスタード!!パルフェ!!」
ペコリン「カスタード!パルフェ!」
マーネルは瞬間移動をすると、日傘をスイングしカスタードを、それに気付いたパルフェに蹴りを入れて外へ吹き飛ばす。
マーネル「あ~!ごめんね~。ここじゃ狭いから外に行こうか!あのリスちゃんとペガサスちゃん、先にイっちゃったけど~!あははは!」
ジェラート「てめえ!!」
マーネル「おっと!あぶないな~。ほら~こっちだよ!!」
ショコラ「待て!!」
マーネルの挑発に乗ったジェラートがマーネルに飛び掛かるが、それを避けたマーネルは外へと逃げていく。
コルーリ「カスタード!パルフェ!大丈夫チュン!?シード!みんな!!」
プリキュアカーシャに待機していたコルーリも合流する。攻撃を受けたカスタードとパルフェは倒れており、コルーリが近くにいる。
シード「こうなったら先手必勝!プリキュアプリケーション!インストール!!!」〈HUGっと!〉
シード『ミライクリスタル!ハート、キラッと!』
Y・シード「小さな種から花開け!元気のプリキュア!キュアエール・シード!」
ホイップ「何あれ!?」
マカロン「あの子達…ミラクルやマジカルのように姿を変えられるのね」
シードの姿が変わったことに驚くホイップに、マカロンが自分たちの先輩であるミラクルたちと同じようにしていると解説する。
Y・シード「いくよ!だりゃーーーー!!!」
マーネル「大振りすぎ…」
Y・シード「ふぇ?」
マーネル「どんなに強い攻撃でも!当たんなけりゃ意味ないんだよ!!!」
Y・シード「きゃあぁぁぁぁぁ!!!」
Y・シードはマーネルに飛び掛かりパンチするも、日傘で軽くパンチの軌道を変えられ、そのまま黒いビームを近距離で放たれ地面に背中から落ちる。
ショコラ「シード!!!はぁ!!!」
マーネル「あら?次はワンちゃん?いいわよ!」
ショコラはキャンディロッドでチョコの剣を形成し、マーネルに挑む。マーネルもショコラに気付きその攻撃を日傘で受け止める。
マーネル「いい腕ね!…でも!!」
ショコラ「!?」
マーネル「チョコなんて!溶けちまえば無いも同然なのよ!!ふん!!!」
ショコラ「うわぁぁぁ!!」
ジェラート「ショコラ!!このぉ!!!」
ショコラの剣がマーネルの剣に触れているとショコラの剣は溶けだしていき、追撃を防げず後方に吹き飛ばされる。それを見たジェラートが飛び掛かりキャンディロッドを構えマーネルを捉える。
ジェラート「キラキラキラルン!ジェラート・シェイク!!!」
マーネル「くどい!」
ジェラート「え…」
マーネル「二回も言わせないで…。溶けたら意味ね~だろ~が!!!」
ジェラート「あぁぁぁ!」
ジェラートは氷の塊を作ったがすぐに溶けて消えてしまう。気づくと顔の横に黒い光があり、氷を貫いていたのだ。その光は消えることなくマーネルの日傘の先端から棒状に出ており、日傘を振るうと同じように動き、空中にいたジェラートを叩き落した。
マーネル「よっと!…不意打ちのつもり?ネ~コちゃん!」
マカロン「くっ!?」
マーネル「強かな子は嫌いじゃないわ!けど…あんたの美しさは!鼻につくから大っ嫌い!!!」
マカロン「やぁぁぁ!」
マカロンの背後からの一撃を避けたマーネルは、マカロンの首を掴み、日傘の先端を腹部に当て黒いビームを放ち吹き飛ばす。
マーネル「そして…あんたよ、ウサギちゃん…!」
ホイップ「えっ!?」
マーネル「あんたみたいにキラキラしながらケーキ作ってるヤツ…世界で一番大嫌い!!!!!」
ホイップ「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
ペコリン「ホイップ!!!」
マーネルはホイップを捉えると、とてつもない太さのビームを放ち、ホイップは避けることもできずビームに飲み込まれていく。
マーネル「あっはっはっはっは!!何だ簡単じゃない!!!見ておられますか?カイザーン様!!!!!」
Y・シード「くっ!」
プリアラさん達は…みんなやられちゃった。私も攻撃を避けられちゃう!どうしたら…!
駆(…種、変わって…)
Y・シード「お兄ちゃん…でも…」
駆「…変われ」
お兄ちゃんは、今までにないくらいに冷たい声色で私に話す。その声に恐怖した私はお兄ちゃんに主導権を渡す。
Y・シード「・・・」
マーネル「あら~?まだ立てたのね~キュアシード!でも…これでお終いよ!!!」
種(お兄ちゃん!!)
Y・シード「大丈夫だよ…種」
シードに向かって無数のビームが放たれる。種は駆を心配するが、駆はただ大丈夫とだけ言うとマーネルに向かい歩みを進める。
Y・シード「・・・」
マーネル「なんだ…?お前…何をした!?」
コルーリ「すごいチュン…」
シードは無数のビームの中を歩み続ける。隙間を縫うようにして歩みを止めることなく進んでいき、ビームの嵐を抜けたのだ。
種(お兄ちゃん…)
Y・シード(対人戦なら僕の方が良い。元々人間サイズの敵を倒すことを想定した戦い方が…僕のやり方だからね)
駆の戦い方、それは特撮ヒーローの戦闘スタイル。駆にとって人間サイズの自分が巨大な敵と戦うことをイメージしづらいため、種の大胆な戦い方を補助する役割に駆は徹していたのだ。
Y・シード(確実に…あいつを倒す!)
マーネル「ぐっ!なめるな!!!」
マーネルは一瞬にしてシードの前に日傘を構えて現れる。日傘で突いてくる攻撃と予測したシードは行動に移す。
マーネル「おらっ!!!」
Y・シード「ッ!!」
マーネル「なっ!?」
構えも取らず直立した体勢のシードに突きをするマーネル。するとシードはそれに合わせる様に回し蹴りを放ち、突きの軌道を変えてマーネルの正面をがら空きにする。
Y・シード「ふん!!!」
マーネル「がっ!!!」
がら空きになったマーネルの腹部に右手でボディブローを打ち込む。威力は加減されておらず、マーネルの身体が空中に浮く。その瞬間を待っていたとばかりに、自分の胸辺りまで浮かんだマーネルに左手でパンチを繰り出す。
マーネル「がっ!が!!がああああああああ!!!!!」
Y・シード「・・・」
ホイップ「何…これ…?」
ショコラ「あれは…本当に駆君…なのかい?」
シードのパンチで地面にたたきつけられたマーネルの身体は、その反動で跳ね上がる。それに合わせて再びパンチを繰り出し、もう一度跳ね上がった瞬間に溝内を蹴り飛ばす。蹴り飛ばされたマーネルをシードはただ無言で睨んでいる。その姿を見たプリアラたちは、こんなことをしているのが本当に駆なのかと疑問に思うほどである。
マーネル「げほっ!げほっ!!お、お前!!」
Y・シード「・・・」
マーネル「このぉ!!!」
カイザーン『戻れ…マーネル。もう良い…』
マーネル「カイザーン様!!!」
カイザーンの声が周囲に響き渡り、マーネルに帰還を命令する。
マーネル「しかし!このまま戻るなど!!!」
カイザーン『お前が必要なのだ…マーネル。分かるな…。』
マーネル「ッ!御意!!!」
マーネルはカイザーンの言葉を聞いた途端に笑顔となり、日傘に纏っていたキラキラルを掌に移す。
マーネル「今回は見逃してあげるわ~キュアシード!!ついでにおまけも付けてあげる!!!」
Y・シード「…何!?」
マーネル『キラキラ☆プリキュアアラモードの歴史を真似て…奪え!ガンサーク!!!』
ガンサーク『ガンサ~~~~~ク!!!』
マーネルはキラキラルを使いガンサークを召喚する。すると、プリアラさんの変身がいきなり解除させる。
いちか「な、何で!?変身が!?」
ひまり「これは一体!?」
あおい「どうなってんだ~!?」
マーネルは変身が解けたことに驚くプリアラさん達に説明する。
マーネル「ガンサークはね~召喚するのに必要なものがあるの。それは”存在”、何でもいいの!人、物、概念あらゆるものの存在が召喚に利用出来る!!今回はね~プリアラちゃん達を再起不能にするための秘策!!”キラキラル”の存在を召喚に利用したの!!!そうすることで、キラキラルの”存在”はこの時代から切り離される!!!」
ゆかり「つまり、”キラキラル”の存在がなくなったから…」
あきら「私たちのキラキラルもなくなる…だから!?」
シエル「で、でも!私達はキラキラルを覚えてるわ!存在が消えたならなぜ覚えてるの?」
”キラキラル”の存在をこの時代から切り離すことで、キラキラルはなくなり変身も解ける。理屈は分かるがどうしてプリアラさん達は覚えているのか?
マーネル「やっぱりプリキュアってだけあるわね…。Qaライトは特異点に匹敵する数値だわ。そのおかげであんたたちは歴史改竄による記憶の修正を回避してる」
いちか「記憶の…修正?」
マーネル「でも!これで残るはキュアシードのみ!!後は楽しくやってなさい!!じゃあね~!!!」
マーネルは日傘で空間に穴をあけると、その中へ消えていく。しかしカイザーンの存在は、まだシード達の前に残っている。
カイザーン『…キュアシード」
Y・シード「!?!?!?!?!?」
僕は向けられた敵意に恐怖する。なぜなら…そこにあるのが、圧倒的なまでの”絶望”だからだ。
カイザーン『貴様の存在は…”邪魔”だ』
Y・シード「えっ!?あ!?うあぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
コルーリ「カケル!!!」
カイザーンによる攻撃を理解する間もなくシードはダメージを受け、強制的に変身を解除されてしまう。
駆「こ、こんな…!」
カイザーン『そうだ!!もっと絶望しろ!!お前の中にある絶望を”思い出せ”!!!」
駆「僕の…”絶望”…?」
カイザーンの言葉によって僕は思い出していく。あの事件の事…お母さんの事…お父さんの事を。
『なんで私の息子を■したの…?』
果実『あんた達なんて!!!生まなきゃよかったのよ!!!!!』
『お前の存在ほど…なければいいと思った事はない!消せるものなら消してしまいたい!!!』
駆「あ…あぁ…あああああああああああああ!!!!!」
コルーリ「カケル!!!カケル!!!!!」
いちか「駆君!!しっかりして!!!」
駆の中の絶望の記憶が駆を飲み込んでいく。その光景を見るコルーリ達は皆、駆に声を掛けるがその声は届かない…その時だった。
?「絶望に飲み込まれてはダメ!!!」
コルーリ「あ、あれは?」
プリアラ「「「「「「”プリキュア”!?」」」」」」
突如として現れたのは、黒髪をストーレートにし顔を隠すバイザーを付け、黒のワンピースに白のケープを身に着ける少女。右手首に黒いリボンが結ばれており、その姿は”プリキュア”そのものである。
プリキュア?「思い出して!あなたの記憶の中には”絶望”だけじゃない!”喜び”だってあるのよ!!!」
駆「よろ…こび…?」
プリキュア?「そうよ…。思い出して。嬉しかった時の事…」
駆「…あっ!」
駆は少女の声に従い記憶の中から喜びの記憶を思い返し、一つの記憶を思い出す。それは…初めて母と妹と一緒に作った”スイーツ作り”の記憶だった。
2012年3月30日
駆・種『『出来た!!!!!』』
果実『すごいわ!駆!もう種!つまみ食いしない!』
歩夢〈あゆむ〉『おいおい!すごいな、このケーキ!』
果実『駆と種が作ったのよ。私もお手伝いしたけど、ほとんど駆がね~』
種『あ!お母さん!!タネもクリーム塗ったよ!』
僕と種、お母さん…そしてお父さん。一緒に家族で笑いあった記憶。そして僕の頭をなで、抱きしめながらお母さんが僕に話しかける。
果実『駆…。あなたにはいっぱい幸せを知って欲しい。辛い事だけなんてないのよ…見てごらん。あなたの作ったケーキ…こんなにキラキラしてる!駆、あなたが作ったケーキでお母さん…こんなに嬉しいのよ!』
駆『お母さん…!』
種『お母さんずるい!タネもお兄ちゃんぎゅってする!!!』
歩夢『よ~し!お父さんもだ!』
駆『みんな~!苦しいよ~』
幸せな記憶…もう手元にないものばかリで眩しすぎる記憶。絶望の中に埋もれ、記憶の中に忘れられていたもの。
駆「そうだ…。僕がスイーツ作りを始めたきっかけ!それは…”お母さんが喜んでくれたから”!」
カイザーン『なんだ…この輝きは?』
長老「この輝きは…まさか!?」
プリアラ「「「「「「キラキラル!」」」」」」
ペコリン「すっごいキラキラペコ!」
マーネルによって消えたはずのキラキラル。それが僕の中から溢れていきキラパティの中へ集まって再び僕の前に来ると、そこに小さな”ユニコーンのショートケーキ”が浮いていた。
駆「これって…いちかさんがデコレーションしてくれた…」
種(ショートケーキ…”お母さん”と初めて作ったケーキ!)
僕たちは”ユニコーンショートケーキ”を手に取り、Qaフォーンに入れる。
キラキラ☆プリキュアアラモードダウンロード率…25パーセント…50パーセント…75パーセント…90パーセント…
100パーセント…ダウンロード完了。インストール準備完了。
駆・種「「さあ!レッツ・ラ・クッキングだ(だよ)!」」
Qaフォーンに追加されたアプリを確認し、僕たちは”キラキラ☆プリキュアアラモード”になる覚悟を決める。
駆・種『『プリキュアプリケーション!インストール!!!」〈キラキラ☆アラモード〉
Qaフォーンの画面にスイーツパクトの中とユニコーンショートケーキが現れる。
駆・種『『キュアラモード・デコレーション!ショートケーキ!』』
ショートケーキをドラッグしてスイーツパクトにセットする。
駆「未来と!」
種「喜びを!」
駆・種『『レッツ・ラ・まぜまぜ!』』
スイーツパクトの二つのボタンを押し、ボウルの中を時計回りに回していく。七色の光に包まれ、その中から新たな”パティシエ”が現れる。
W・シード「「小さな種から花開け!キュアホイップ・シード!できあがり!」」
ホイップのようにショートケーキをモチーフにした衣装に、ホイップとは違いうさ耳ではなく、小さな角が付いたカチューシャをしている。
プリキュア?「さあ!シード!思いっきりやっちゃいなさい!!」
W・シード「うん!ってあなた誰!?お兄ちゃんが絶望してるとき私、全然みえなかったから分かんない!?」
ガンサーク『ガンサーーーク!』
謎のプリキュアに気を取られていたシードにガンサークがパンチしてくる。
W・シード「あ~!もう邪魔しないで!だりゃーーー!」
ポコッ!
W・シード「へっ?」
ガンサーク『ガンサーク!!」
W・シード「なんでパンチが効かないの!?」
W・シードのパンチは全く威力がなく、ガンサークにダメージを与えられずに終わる。
いちか「それは”肉弾戦が禁止だから”だよ!」
ひまり「キラキラルのエネルギーを使ってください!」
W・シード「ど、どうやって!?」
駆(プリキュアイテムだ!もしかしたら何かあるかも!)
私はケースからQaフォーンを出しプリキュアイテム開く。すると〈キラキラ☆アラモード〉の項目があり、その中に”キャンディロッド”が表示されている。
W・シード「これだ!ポチっと!」〈”キャンディロッド…プリブート!〉
キャンディロッドが現れると、シードはそれを握りガンサークへ突撃する。
W・シード「大きいパンチ…大きいパンチ!」
ガンサーク『ガッ!?ガンサ!?』
キャンディロッドの球体部を回しながら、大きいパンチとつぶやくシード。その言葉に従う様にクリームがまるで”大きな腕”のようになる。
W・シード「だぁぁぁぁぁりゃぁぁぁぁぁ!!!」
ガンサーク『が!?が!?ガンサーーーーーク!!!』
全長十メートル以上あろうかと言うクリームの腕でガンサークを殴り飛ばす。その勢いは凄まじく周囲の木々が大きく唸る。
駆(種!いくよ!)
W・シード「りょうかい!」
W・シード『『プリキュアプリ!インストール!!!』』〈キラキラ☆アラモード〉
W・シード「「キラキラキラルン!シード・デコレーション!」」
ガンサーク『ケッサ~~~~~ク///』
ガンサークが浄化されたことでキラキラルの存在が戻り、人々は元気になり、スイーツに彩りが戻っていく。
カイザーン『キュアシード…やはりお前は危険だ」
カイザーンはそう言い残すと、周囲から大きな気配が消えていく。
駆「あ、変身が!?」
プリキュア?「Qaライトを消費し過ぎたのね。大丈夫よ…時間が経てば回復するわ」
コルーリ「待つチュン!あなた誰チュン!あなたみたいなプリキュア知らないチュン!」
プリキュア?「そうね…これを見たら分かってくれるかしら?」
その少女が取り出したのは、黒い”Qaフォーン”だった。
コルーリ「Qaフォーン!?と言うことは…あなたも!?」
駆「”アカシックのプリキュア”ってこと?」
ザート「”キュアザート”…それが私の名前。また会いましょう…シード。トキオカケル…」
駆「え?」
キュアザートはそう言い残し消えてしまう。なぜ僕の名前を知っていたのかはわからないが…僕は彼女は良い人だと思った。
いちか「駆く~ん!種ちゃ~ん!ってあれ!?もう一人のプリキュアは?」
駆「帰っちゃったみたいです…」
いちか「え~!しょんな~~~!!」
駆「ははは!」
いちかさんの独特の言葉に笑っていると、他のプリアラさん達も笑っていた。
キラキラパティスリー 店内
side:いちか
ひまり「駆さん…厨房に籠って何をしているんでしょう?」
ひまりんがこのようなことを言うのには理由がある。それは駆君が次のプリキュアを助けに行くと言う時に…。
駆『キラッとひらめきました!』
と言い、厨房を貸して欲しいと言ってからすでに数時間が経過しているからだ。
駆「出来ました!!!!!」
厨房のドアを力強く開け、駆君は中から出てくる。
いちか「駆君!何が出来たの?」
駆「はい!これです!」
彼が自分の後ろに隠していたトレイを前に出すと、そこにはショートケーキが乗っている。しかもその上には、私達のクリスタルアニマルを象ったデコレーションと駆君たちのユニコーンもいた。
ひまり「すごいです!」
あおい「これ、全部一人で作ったの!?」
ゆかり「あら、可愛いわね」
あきら「ほんと!すごいね!」
シエル「トレビアン!素晴らしいわ!」
私たちは駆君のケーキに感心していると、ペコリンたちもやってくる。
ペコリン「このスイーツ!すっごいキラキラルペコ!!!」
長老「何と素晴らしいスイーツジャバ!」
駆「え~と、皆さんに何かお返ししたいと思って腕によりをかけて作りました!」
種「私も!私もクリーム塗ったの!特盛なんだから!!」
駆君と種ちゃんの思いがいっぱい詰まったスイーツ。私たちにもキラキラが見えるくらい素敵なケーキだって思う。
コルーリ「カケル…出発の準備が出来ました」
駆「そっか…ちょっと時間掛けすぎちゃったかな」
駆君は少しだけ寂しそうな表情をすると、私たちの前に来て右手の人差し指を出してくる。
駆「握手したいんですけど…ごめんなさい。これでもいいですか?」
種ちゃんから聞いた駆君たちの事を思い出す。この指一本の勇気を私たちはいっぱいの思いを込めて握った。しかし、ゆかりさんだけは握ろうとはしなかった。
ひまり「ゆかりさん…」
ゆかり「・・・駆」
駆「ウェ…?」
ゆかりさんは右手を駆の頭に乗せてゆっくりとなで始める。
ゆかり「あなたはいい子ね…。だから私は…いつかあなたが手をしっかりと握れるまで、その握手は取っておくわ」
いちか「ゆかりさんが…!」
あおい「優しい!!」
ゆかり「いちか…あおい…あなたたちの分のケーキは没収するわ」
ゆかりさんの行動が普段と違うことに驚いた私とあおちゃんは、ゆかりさんの小さな怒りを買い駆君のケーキの没収を言い渡される。
あおい「え~!!!」
いちか「しょんな~!ゆかりさん!!ひどいですぞ~!!!」
あきら「まあまあ、ゆかり。いちかちゃん達も悪気がある訳じゃないんだから」
いちか「あきらさん!!」
駆「ふっふふ…はは、あはははは!!!」
あきらに泣きつく私を見て、駆君が笑いだす。駆君は笑って出た涙を拭うと、私たちに向き直る。
駆「あの!有難うございました!僕たち他のプリキュアさんも助けられるように精一杯頑張ります!!」
いちか「うん!頑張るんですぞ~!駆君!種ちゃん!」
ひまり「駆さん!種ちゃん!私たちはいつでも一緒です!」
あおい「駆!種!困ったことがあったらいつでも力になるからな!」
ゆかり「駆…種…。しっかりやりなさい」
あきら「私たちは、いつでも二人の味方だから」
シエル「二人ならきっと他のプリキュアも救えるわ!」
私たちは駆君に思いを伝え終える…と思いきやシエルはいちかにとんでもないことを提案する。
シエル「そうだわ!いちか、駆にお別れのキスをしてあげなさいよ!!!しばらく会えないんだから今のうちにしなくっちゃ他の子に取られちゃうわよ!!!!!」
いちか「だ~か~ら~~~ち~が~う~の~~~~~!!!!!」
いちかの叫びがキラパティに木霊する。それに合わせてみんなの笑い声も溢れていた。
いちか「…駆君!はるかちゃんとみらいちゃん達によろしくね」
駆「”はるか”さんと”みらい”さん…ですね。分かりました!それじゃあ!皆さん、お元気で!!!」
種「また遊ぼうね!みんな~~~~~!!!」
駆君に先輩のプリキュアの事を伝えると、駆君はうなずき外にある大きな船の中に入っていき、二人は私たちに最後の挨拶をする。その後ハッチが閉まり、船は宙に浮くと碧の光を放ち消えていった。
ひまり「行っちゃいましたね…」
あおい「ああ…でも二人なら大丈夫だよ」
あきら「そうだね。二人なら…」
ゆかり「でも…いちか、よかったの?」
シエル「駆にキスしないままでよかったの?いちか?」
前三人の良い雰囲気の話の後に、その話持ってきますか~!?
いちか「それはいいの!!それより駆君たちのケーキみんなで食べよう!」
ケーキを8等分に切り、みんなに配っていく。
いちか「みんな行き渡った?それじゃあ…!」
「「「「「「いただきます!」」」」」」
ペコリン・長老「「いただきますペコ(ジャバ)!」」
駆君と種ちゃんのケーキはすっごく美味しくて、食べる度に心の中がポカポカになっていくようだった。こんな素敵なスイーツを作れる二人なら、きっとプリキュアを助けることが出来るって私は思うんだ!
To Be Continued……
いかがだったでしょうか?今回は新しいプリキュア”キュアザート”の登場と駆と種の父親”歩夢”、母の果実に浮かぶ噂と盛りだくさんにしました。キャラクター設定も更新しますのでお待ちください。次回から魔法つかいプリキュア編に突入します!乞うご期待ください!