ヴァールハイト・プリキュア   作:32期

28 / 86
ドキドキ!プリキュア編、今回が最終回になります。今回はネツゾーンの新怪物の登場と駆の恋の行方……黒コートの男が言った”絶望”とは……!では、お楽しみください!

今回は、少しシリアスなのでご注意ください!それはそれとして、キュアマシェリこと”愛崎えみる”ちゃんの誕生日!ちょい遅くなったけどおめでとうございます!今回ちょっとだけだけど登場してるから……遅くなったのは許してね!


第二十五話:砕かれた心、消え去った想い

相田家 リビング

 

side:駆

 

種『お兄ちゃん、起きて!朝だよ!』

 

駆「……ん?ん~~~!……はあ~!おはよう、種」

 

もう……朝になったみたいだ。それにしても……昨日は……。

 

駆『僕……マナさんの事が好きです』

 

マナさんに告白したんだよね……僕。

 

マナ「……あ///」

 

駆「あ……おはようございます、マナさん」

 

マナ「お、おはよう……駆君///」

 

告白の事を思い出していると、マナさんがリビングにやってくる。僕たちは……少しだけぎこちない挨拶をする。昨日の今日だから仕方ないけど……。

 

種『……お兄ちゃん、どうかしたの?……もしかして、マナちゃんと……』

 

駆「……とりあえず、布団を片付けよ」

 

種『お兄ちゃん、誤魔化すな!浮気者!!タネと言うものがありながら他の女に現を抜かして!!!』

 

聞かない聞かない!それより、布団を片付けて早く準備をしないと……。

 

 

side:ネツゾーン

 

フェイク「……へっ!良い感じに溜まってきやがったな……人間どもの”記憶”がよ~!」

 

デリート『デリート……。マダ……タリナイ!』

 

フェイクの手の平に乗った”手足が生えたオタマジャクシ”……ネツゾーンの兵器”デリート”。以前は鳴き声しか発しなったそれは……確かに意味を持って”声”を発する。それを聞いたフェイクは、口角を上げて笑う。

 

フェイク「……いいぜ、もっと喰わせてやる!そうだな……あの”キュアハート”なんていいかもしれねえな~!……お前、プリキュアの”記憶”も喰えるんだろ?せっかくだ……豪勢に行こうぜ!」

 

デリート『”プリキュア”……クイタイ!デリ~ト~!!!』

 

インペイル「……随分と派手にやっているな……フェイク」

 

そこに現れたのはインペイル……この”デリート”を生み出した三幹部の一人だった。

 

フェイク「よ~!インペイル!キュアシードに負けたらしいな……ヒヒっ!見たかったぜ~……お前の顔が歪む所をよ~!!!」

 

インペイル「……それよりも、デリートにそこまで”記憶”を喰わせて……成長させるつもりか?一般人の記憶では、効率が悪いだろう?」

 

フェイク「ん?いや、こいつはただ”暇だから”やってるだけだ。メインディッシュは……これからだ!」

 

インペイル「……フェイク、デリートの事で私に隠していることはないか?」

 

フェイク「あ~?ああ!”あれ”の事か!お前、知らなかったのか?まあ良い……前回俺に見てろなんて言ったんだ……今度はお前が見てろよ……インペイル!はっはっはっはっはっは~~~!!!!!」

 

二人と一匹がいたのは、大貝町の路地裏。その周りに転がっているのは……無数の人間の身体。”生きてはいる”……しかし、その人間たちの”記憶”は……”歴史”は……一匹の”兵器”によって……”忘却(デリート)”されてしまった。

 

 

アンティークショップ ”ソリティア”

 

side:駆

 

ジョー岡田「やあ、いらっしゃい!……そちらの少年と少女は初めてだね?ようこそ、ソリティアへ」

 

駆「ど、どうも。……ここって……アンティークショップですか?」

 

僕たちはマナさん達に連れられて、良く集まる”ソリティア”と言うお店に案内された。そこには店主でチューリップハットをかぶったカッコイイ男性”ジョー岡田”さんなる人がいて、その人は僕とコルーリ、マナさんに目をやるとコルーリに顔を近づける。

 

コルーリ「な、なんですか?」

 

ジョー岡田「……君、辛いことがあったのかな?とても苦しそうにしているね」

 

コルーリ「ッ!?」

 

ジョー岡田「良かったら、これを受け取ってくれたまえ。な~に、サービスだとも……気にしないで受け取ってくれ」

 

コルーリ「……指輪でしょうか?……ありがとうございます」

 

コルーリ……確かに今朝から苦しそうだった。目元のクマなんかすごく酷かったし……何か、無理してることがあったのかな?僕が……何とか出来ればいいんだけどな。

 

ジョー岡田「君は……ほ~!マナ君と何かあったか~!”愛”はとてつもない力になる……”若い”って良いね~!」

 

マナ「お、お兄さん///!?」

 

ジョー岡田「ふふっ!そうだ!少年……君にこれを渡しておこう」

 

駆「これって……マナさん達が持ってるのと同じものでしょうか?」

 

マナ・六花・ありす・真琴・亜久里「「「「「キュアラビーズ(ですわ)!」」」」」

 

僕の手の平に渡されたのは、マナさん達が持つ”キュアラビーズ”と同じものだった。

 

ピカ―ン!

 

駆「ッ!?」

 

一瞬……ラビーズが光ったと思ったんだが、見間違えだったのだろうか?

 

ジョー岡田「気に入ったみたいだね。おっと!僕はそろそろ商品の買い付けに行かないと……それじゃあ、店番を頼むよ~」

 

マナ「ちょっ!?お兄さん!?」

 

六花「また勝手に押し付けて……」

 

真琴「本当に……何なの?」

 

亜久里「……仕方ありませんわね」

 

僕たちは店主さんにより、店番を頼まれてしまう……中学生に店番頼むかな……普通。

 

 

1時間経過・・・

 

駆「ここって……人の出入り悪いんですね」

 

マナ「まあね、こうやって休憩しててもお客さん来ないからね~!」

 

ありす「お二人共、紅茶のおかわりが入りましたわ」

 

駆・マナ「「ありがとう(ございます)、ありす(さん)」」

 

僕たちの前に出されたカップを取ろうと手を伸ばすと……たまたま同じカップを掴もうとしてしまい僕たちの手が触れる。

 

マナ「あっ///!……ごめん///」

 

駆「いいえ……どうぞ、マナさん」

 

僕はカップをありすさんから受け取ると、マナさんの手に握らせる。すると、マナさんの赤い顔が、さらに真っ赤になる……可愛いな。

 

種『えっ?……なんでお兄ちゃん……マナちゃんの手を……”握れてる”の?……どういう事?』

 

駆「……少しだけ、僕も変わったって事だよ」

 

六花「二人共……見せつけたいなら他所でやってくれる?」

 

マナ「えっ///!?そ、そんなんじゃないよ///!?」

 

駆「……あ、そういえば5番勝負の景品……考えておきましたよ」

 

僕は「5番勝負の景品を与えます!明日までに考えておいてください!」と言う亜久里ちゃんの発言もあり、どのような景品にしてもらおうか考えていたんだ。……どちらかと言うと、六花さんの発言で動揺するマナさんを助けるのがメインだから……どうでもいいけど……。

 

亜久里「では……駆、貴方の望みは何でしょうか?」

 

駆「えっと……皆さんのサインをお願いします……種が集めていまして」

 

種『あっ!そっか!私、ドキドキ!プリキュアのみんなにサイン頂戴って言うの忘れてた!お兄ちゃんありがとう!』

 

真琴「任せて!サインは得意よ!」

 

種『あっ!まこぴー、”種ちゃんへ”って書いてね!』

 

皆さんにサインを描いてもらい、種は満足したみたい……それにしても……。

 

マナ「……ッ!?……///」

 

マナさんにまだ……返事を聞けていない。しかも手が当たってから全然顔を合わせてくれない……そんな時、大きな衝撃がソリティア全体に伝わる。

 

駆「な、なんだ!?」

 

ありす「……分かりましたわ。皆さん、市街地にジコチューが現れました……近くには、例の”フェイク”もいるそうです」

 

種『ッ!?お兄ちゃん!』

 

駆「うん!……行きましょう!」

 

僕たちは市街地に出現したと言うジコチューの元へと向かう……そんな時、コルーリは持っていた指輪を落としてしまう。

 

駆「よっと!……はい、コルーリ」

 

コルーリ「……ありがとうございます」

 

駆「コルーリ……急がないと」

 

コルーリ「……ごめんなさい。少し……調子が悪くて」

 

駆「えっ!?……分かった、無理しないでね。それと……クアライト博士から伝言……”無理はするな。力が必要なら頼ってくれ”……だってさ。……何か色々あるんだと思うけど……頼ってもいいと思うよ。博士……コルーリに対しての心配の仕方は……嘘とかじゃないと思うから……それじゃあ、行ってくる!後で合流しよう!」

 

僕はコルーリをソリティアに置いて行って市街地へと向かう。早く……止めないと!”ドキドキ!プリキュア”さん達の歴史を……ううん、”マナさん”を……守るために!

 

 

大貝町 市街地

 

フェイク「……来たか!キュアシ―――ド!!!」

 

駆「……フェイク!……ッ!?そのオタマジャクシは!?」

 

種『あのオタマジャクシ……”デリート”!みらいちゃん達の記憶を奪ったやつだよ!』

 

フェイク「へっ!……知ってるのか?……そいつは話が早え~!今から良いものを……見せてやるよ!!!デリ―――――ト!!!!!」

 

デリート『デリ~~~~~~ト!!!!!』バクッ!

 

デリートは……”ジコチューを食べてしまった”。口をとんでもなく大きく広げて飲み込んだら……また元の手の平サイズに戻る……そして。

 

フェイク『ドキドキ!プリキュアの歴史を……消せ!欺け!ゲンサーク!!!』

 

ゲンサーク『ゲンサ~ク!!!』

 

黒いオーラがデリートへと集まっていく。そして……デリートはその口を開いて吐き出したのは”ゲンサーク”と言う新しい怪物だった。

 

駆「……何なんだ……あれ!?」

 

種『”ゲンサーク”なんて……知らないよ!?』

 

フェイク「ほ~!良い顔するじゃねえか!こいつは”ゲンサーク”……”幻”作であり、”原”作でもある……消えてなくなった歴史は”幻”となり、白紙の歴史に新たに生まれたものは”原点”となる……切り離し消えた”存在”と、今を生きる人間の”記憶”を合わせた……存在の矛盾が生み出した怪物だ!!!たまたま見つけたもんだが……いいもんだろ~!キュアシ~~~ド!!!」

 

駆「……だとしても……立ち止まってられない!」

 

種『私たちが……ドキドキ!プリキュアさんの歴史……守ってみせる!』

 

僕たちはすぐさまQaフォーンをケースから取り出し、Qaウォッチにスキャンする。マナさん達も既にシャルル達を”ラブリーコミューン”にして、キュアラビーズをセットして変身を開始する。

 

種・駆『『プリキュアプリケーション!アップデート!!』』

 

スーパーQaライト:アクティベーション……〈Ready?〉

 

種・駆『『インストール!!!』』〈タップ〉

 

A・シード「「輝く種から花開け!未来を照らす星の種!キュアアストラル・シード!」」

 

駆『偽りの闇に消えた光を!』

 

A・シード「正しき歴史へ紡ぐ使者!」

 

A・シード・駆「「ヴァールハイト・プリキュア!!!」」

 

マナ・六花・ありす・真琴『『『『プリキュア、ラブリンク!』』』』

 

亜久里『プリキュア、ドレスアップ!』

 

ハート「みなぎる愛!キュアハート!」

 

ダイヤモンド「英知の光!キュアダイヤモンド!」

 

ロゼッタ「ひだまりポカポカ!キュアロゼッタ!」

 

ソード「勇気の刃!キュアソード!」

 

エース「愛の切り札!キュアエース!」

 

「「「「「響け!愛の鼓動!ドキドキ!プリキュア!!!」」」」」

 

変身を完了し、みんなで新たな怪物”ゲンサーク”を睨む。今までにない圧を感じる……今回は、ドキドキ!プリキュアさんのプリキュアプリを使っている暇はない……最高戦力、最大火力で叩くしかない!

 

A・シード「やるよ……お兄ちゃん!」

 

駆『うん!皆さん……いきますよ!』

 

ドキドキ!プリキュア「「「「「うん(ええ)!」」」」」

 

フェイク「……ヒヒッ!さあ……来やがれ!!!プリキュアーーーーー!!!!!」

 

ゲンサーク『ゲンサー―――――ク!!!!!』

 

今ここに……”ドキドキ!プリキュアの歴史”を……”マナさん”を守る戦いが始まった。

 

 

side:キュアシード

 

A・シード「私が行くから、みんなで援護して!」

 

ハート「分かった!」

 

ダイヤモンド「思いっきりいっちゃって、シード!」

 

駆『シード……相手は未知数の敵だ……注意して』

 

A・シード「おっけー!たりゃーーーーーーー!!!」

 

ド――――――ンッ!!!!!

 

爆発による衝撃の加速”アクセル”でパワーアップしたA・シードのパンチは、ゲンサークの腹部へと直撃する……手応えはある……ダメージは?

 

ゲンサーク『ゲン……サー――ク!!!ゲン!ゲン!!ゲンサーーーーーク!!!』

 

A・シード「ッ!?……ふ~!危なかった……”アクセル”の高速移動じゃなきゃ避けられなかったよ」

 

駆『ダメージはあるみたい……通用はする。でも、ガンサークよりもタフなのは間違いない……確実な威力で的確にぶつける……とりあえずはそれでいこう。”コメット”で援護する……全力で殴りに行って、シード!』

 

ダメージにより暴れだすゲンサーク。巨体を振るわせて暴れる攻撃を”アクセル”の緊急回避で避けることが出来た……しかし、A・シードのパンチであれだけしかダメージを喰らわないなんて……相当ヤバイ……何とかしないと!

 

ゲンサーク『ゲンサーーーーーク!!!!!』

 

駆『ッ!?コメットを最大展開、形状を円形シールドへ!”スプレッド”の展開範囲を縮小、密度を強化!シールドを連続した層にして衝撃を逃がす!』

 

最大展開10個のコメットを円形にし、A・シードの元々あるシールド”スプレット”の展開位置を狭くする代わりに、シールドの”密度”を強化、さらにそれを層にしてゲンサークのパンチを受け止めようとする。防御としての最善手を駆は考えた……その結果は?

 

パリリリリリリリリリリンッ!!!!!

 

ゲンサークのパワーは異常だ。一撃でコメット十枚は割られ、最後のスプレッドでようやく受け止められたのだ……A・シードの全てを考えた駆の想像を超える事態に……二人は恐怖すら覚えていた。

 

A・シード「お、重い……!」

 

駆『くっ!!……皆さん、今のうちに!!!』

 

ハート「ッ!!分かった!いくよ、みんな!!!」

 

「「「「ええ(はい)!!!」」」」

 

そう言うと、ハートはシャルルにラビーズをセットする。すると、アイちゃんの不思議な力なのかハートの持つ装備”マジカルラブリーパッド”がその姿を”マジカルラブリーハープ”へと変える。そして、そのハープを爪弾くと、ドキドキ!プリキュアのみんなの背中に翼が生え”エンジェルモード”へと進化する。5人は天空に”陣”を作り、その中央に虹色の光が集まっていく。

 

A・シード「天使……」

 

駆『……ハート、すごく綺麗です』

 

ドキドキ!プリキュア「「「「「プリキュア・ロイヤルラブリーストレートフラッシュ!!!」」」」」

 

放たれた虹色のビームは拡散し、星屑のようにゲンサークへと降り注ぐ。

 

フェイク「ケッ!下らねえ……そんなもん喰らわねえよ!!!」

 

ゲンサーク『ゲンサーーーーーク!!!』

 

ゲンサークも、ガンサーク同様にこの時代のプリキュアの技じゃ浄化できない……けど……隙は出来た!

 

駆『シード!Qaフォーンを5回スキャンして!もう威力を考えてる場合じゃない!アストライク・ヴァールハイトの最大発射数5発を同時に……あいつに叩き込む!』

 

A・シード『分かった!』

 

A・シードはQaフォーンを”5回”Qaウォッチにスキャンする。

 

スーパーQaライト……フルフルフルフルフルチャージ!〈プリキュアップ!!!〉

 

駆『プリキュアプリ!アップデート!!』

 

A・シード『インスト―――ル!!!』〈タップ〉

 

A・シード「プリキュア・アストライク・ヴァールハイト!!!」

 

駆『いっけえええええええええ!!!!!』

 

A・シード「クインテッド!!!」

 

A・シードから放たれた5本の矢……その全てがゲンサークへと軌道を描き進んでいく。5本の矢は同時にぶつかるとゲンサークを空中へと飛ばし、空で爆ぜる。いつもと違い”一凛の花”ではなく、青空は”満天の花畑”の如く赤く染められていた……しかし。

 

ゲンサーク『サイッコウケッサ~~~~~ク……ジャナ~~~イ!!!』

 

A・シード最大の浄化技でも……ゲンサークを浄化することは出来なかった。

 

ソードAM「そんな……」

 

エースAM「あの技でも……浄化できないと言うのですか!?」

 

ロゼッタAM「ッ!?見てください、シードの様子が!」

 

ダイヤモンドAM「えっ!?」

 

ハートAM「シード!!!」

 

A・シードの身体から、ゆっくりと赤い粒子が散っていく。それはA・シードを形成していた”スーパーQaライト”の粒子……先ほど放った浄化技によるシードのスーパーQaライトの消費量が……Qaウォッチで制御できる処理を超えてしまい、もう変身を維持することが出来なくなってしまったのだ。それにより、シードは駆の姿に戻ってしまった。

 

駆「はあ……はあ……はあ……そんな!?」

 

種(Qaウォッチの機能が止まっちゃった!スピーカーも使えないよ!)

 

駆「……体力も……相当、持ってかれてる。動けそうに……ない」

 

ここまで……スーパーQaライトって消費するのか……今まで短期決戦で何ともなかったけど……これは、ヤバイ!

 

ハート「……駆君」

 

駆「は、ハート!?……皆さんまで!?」

 

種「だ、ダメ!見たでしょ!あのゲンサークに……みんなの技は効かない!浄化もできないんだよ!!」

 

ハート「そうだね。でも……戦わないと」

 

駆「なんでですか!?……こんなの無謀ですよ!!早く……逃げて下さい!!!」

 

僕たちの説得に対し……彼女たちは答える。

 

ハートAM「”1つ、プリキュアたるものいつも前を向いて歩き続けること”!」

 

ソードAM「”1つ、愛は与えるもの”!」

 

ロゼッタAM「”1つ、愛することは守り合うこと”!」

 

ダイヤモンドAM「”1つ、プリキュアたるもの自分を信じ決して後悔しない”!」

 

エースAM「”1つ、プリキュアたるもの一流のレディたるべし”!」

 

ハートAM「”1つ、みんなで力を合わせれば不可能はない”!」

 

その言葉は……”プリキュア5つの誓い”?

 

ハートAM「あたしね……みんなを守りたい。それから……駆君の事も……種ちゃんの事も……あたし、とっても大好きだから!」

 

駆・種「「マナさん(ちゃん)」」

 

ハートAM「それからね……」

 

駆「えっ?」

 

ハート……マナさんは僕の事を見て……僕が待っていた答えを言う。

 

ハートAM「あたし……大好きな駆君と……ずっと一緒にいたい!!!」

 

駆「……ッ!!」

 

種(マナちゃん……やっぱり……!)

 

ハートAM「だからね……負けないよ!二人の未来も……あたしたちの未来も……あたしたちが守るから!!!」

 

僕たちの前で、ゲンサークへと向かっていくハート達……彼女たちは進むのだ……例えどれだけの困難が待っているとしても……諦めない!……でも……。

 

ゲンサーク『ゲンサー―――――ク!!!!!』

 

ドンッ!!!

 

ゲンサークの大振りの一撃により……ハートの身体は……空中へ舞った。

 

ダイヤモンド・ロゼッタ・ソード・エース「「「「ハート!!!」」」」

 

ハート!……マナさん!!!

 

駆「マナああああああああああああ!!!!!」

 

ピカ――――――――ン!!!!!

 

僕の手の中で光る”キュアラビーズ”は……僕の心の叫びに共鳴し輝く。そして、その形を”Qaラビーズ”と言う新しい”キュアラビーズ”に変える。その輝きは収まることなくQaフォーンの中へと入り……新しい”鼓動”が目を覚ます。

 

ドキドキ!プリキュアダウンロード率…………100パーセント…ダウンロード完了。インストール準備完了。

 

駆『プリキュアプリケーション!インストール!!!』〈ドキドキ!〉

 

僕は画面の中に表示される”ラブリーコミューン”上部のセット穴にドラッグして”Qaラビーズ”をセットし……叫ぶ。

 

駆『プリキュア、ラブリンク!』

 

ラブリーコミューンの画面に切り替わり、”L”、”O”、”V”、”E”と文字をなぞり、Qaフォーンから溢れる光により”髪”、”アクセサリー”、”腕”、”胴体”と衣装を身に纏っていく。

 

シード・H「小さな種から花開け!みなぎる愛!キュアシード・ハート!」

 

フェイク「な、なんだこの光は!?」

 

シード・H「……ふっ!!」

 

バサッ!!

 

ハートAM「……駆……君?」

 

僕は、空中に飛ばされたハートを受け止める。……だが、一つ不可解なことがある……エンジェルモードではないキュアハートは、空中を飛ぶことは出来ない。しかし、キュアシードがスタイルチェンジした”キュアシード・ハート”は……空中に浮いていたのだ。本来は基本の姿に変わり、能力も酷似したものになるはず……しかし、シードとなった”僕”は……違っていた。

 

シード・H「……”マナ”、あとは……僕に任せて」

 

ハートAM「えっ///?今……”マナ”って///」

 

シード・H「ふっ!……愛をなくした悲しい”歴史”!このキュアシードが君のドキドキ取り戻してみせる!」

 

僕のドキドキは……止まらないよ!!!

 

 

アンティークショップ ”ソリティア”

 

side:コルーリ

 

コルーリ「・・・・・・」

 

私は……カケルが好き。でも……カケルはマナさんが好き。……私の恋は……もう実らない……苦しい……”恋”って……こんなに苦しいの?

 

黒コートの男「……苦しいか?」

 

コルーリ「ッ!?だ、誰ですか!?一体何処から……きゃあ!?や、やめてください!!いやっ!!」

 

いきなり現れる黒いコートに身を包む男。その男に抱き寄せられた私は、必死に抵抗するが体格差で振り払うことが出来ない……でも、何ででしょうか?……彼の雰囲気……誰かに似ているような……?

 

黒コートの男「……助けてやりたいけど、ごめんな。俺は……”表舞台”に必要以上に干渉できない……俺が知りえない時間の中に……少しだけ割り込めるだけなんだ。……いつかやらないといけない……大事な目的のために……干渉は最小限に控えないといけないんだ」

 

コルーリ「……あなたは?」

 

黒コートの男「あいつ……君の大好きな少年には、”君”が必要だ……絶対に……あいつを支えてやれたのは……他ならむ”君”だったからな」

 

男は、カケルの事を言っているのでしょうか?そして、カケルの支えになれるのは……私だけだと言っている。

 

黒コートの男「これから……とんでもないことが起こる。その時……あいつの心が壊れるかもしれない……だから……手遅れになる前にあいつの所に行ってくれ」

 

コルーリ「何で……分かるんですか?一体なんで……カケルを助けようとするんですか?」

 

黒コートの男「俺は未来を”知ってる”からな……それと……俺が助けたいのは、あの”弱い男”じゃない。……コルーリ、君だよ」

 

コルーリ「えっ?」

 

そう言うと、男は空間に裂け目を開く。

 

黒コートの男「こいつを通っていけ」

 

コルーリ「あなたは……”ネツゾーン”なんですか?」

 

黒コートの男「違う……俺は……世界しか救えなかった……ただの”ヒーロー”さ。……”ジオウ”みたいにね」

 

コルーリ「”ジオウ”?」

 

男が言った”ジオウ”とは何でしょうか?そう思っていると、私は男の人に離され、裂け目の前に立たされる。

 

黒コートの男「……彼の事だけ考えて進め。そうすれば……彼の所に着く」

 

コルーリ「……ありがとうございます。少しだけ……苦しくなくなりました」

 

黒コートの男「そうか……それじゃあ、行って来い!」

 

コルーリ「えっ!?ま、待って名前を!?」

 

私は男に背中を押され、裂け目に落ちる。……ゆっくりと裂け目だ閉じていき、その隙間から見える男の口元が……何かを囁く。

 

・・・・・よ、コルーリ

 

結局、彼が呟いた言葉は聞き取れず、裂け目は閉じてしまう。しかし、裂け目の奥に見えたのは……真っ白に光る出口……なのでしょうか?

 

コルーリ「行かなくちゃ!カケルを……助けられるのは……私なんだから!!」

 

私は、光へ向かって走る。今朝渡された指輪を力強く握りしめて……私は”大好きな彼”の所へ……向かっていく。

 

 

大貝町 市街地

 

side:ドキドキ!プリキュア

 

シード・H「……ダイヤモンド、ハートをお願いします」

 

ダイヤモンド「……分かった!ハート大丈夫!?」

 

ハート「うん……シード……!」

 

シード・H「大丈夫ですよ、僕を誰だと思っているんですか。僕は……”あなた”を守るプリキュア……キュアシードですよ!」

 

シード……駆君は笑顔であたしに言い返す。エンジェルモードが解けてしまったので一緒に戦えないけど……大丈夫!きっと……駆君なら!

 

フェイク「キュアシード!そうだ!!良いじゃねえか!!!もっともっと楽しませろよ!!!!!やれ、ゲンサーク!!!!!」

 

ゲンサーク『ゲンサー―――――ク!!!!!』

 

ゲンサークの渾身のパンチ……その一撃をシードは……。

 

シード・H「……ふっ!」

 

笑って受け止めた。衝撃によってシードの後ろに”クレーター”が出来たと言うのに、シードは何事もなかったように立っている。

 

シード・H「次は……こっちの番!ウェイ!!!」

 

ゲンサーク『ゲンサーク!!!ゲッ!?ゲンサーーーーーク!?』

 

シードはゲンサークの腕を押しのけると、右腕を後ろに構えてゲンサークに突っ込んでいく。そのシードに再びパンチを繰り出す。お互いのパンチがぶつかった瞬間……シードのパンチがゲンサークのパンチを圧倒し、はじき返した。

 

ゲンサーク『ゲンサ~ク!ゲン!ゲン!ゲン!ゲン!ゲン!ゲ~ン!!!』

 

シード・H「よっと!はっ!遅い遅い!」

 

ゲンサークの連打……それを軽々と避けるシード。ただ……速すぎる……速すぎてシードが”何人”もいるみたいに見える。一体どうなってるの?

 

エース「あの力は……古代のプリキュアに匹敵すると言うのですか?」

 

驚きを隠せないエースの言葉……それはエースが知っている古代のプリキュア”キュアエンプレス”に匹敵するものだと言うことなのだろう。

 

シード「ラブハートアロー!そして……”剣”だ!」〈ラブハートアロー…プリプリブート!〉

 

ダイヤモンド「ラブハートアローが二本!?」

 

ソード「見て、アローの先端!」

 

ロゼッタ「”光の剣”……でしょうか?」

 

シードはラブハートアローを二本出現させ、ハート型の状態で先端から光の剣を作り出す。

 

シード・H「行くぞ!ウェ―――――イ!!!」

 

ゲンサーク『ゲンサーク!?』

 

剣を握ってゲンサークに切りかかるシード。剣を何とか受け止めたゲンサークだが、シードはラブハートアローを展開してアロー型にする。

 

シード・H「この距離なら防御は出来ないな!!!」

 

ゲンサーク『ゲンッ!?』

 

シード・H「プリキュア・ツインシードシュート!」

 

ゲンサーク『ゲンサーーーーーク!?』

 

ダイヤモンド「あの怪物を圧倒してる!?」

 

 

本来あり得ないこと……それをシード……駆は起こしていた。ハートでありながら”古代のプリキュア”に匹敵する力を発揮している事……その答えは簡単である。歴史には”存在する”が、この時点でのドキドキ!プリキュアは”知らない”もの……プロトジコチューを圧倒し、浄化したキュアハート最強の姿”パルテノンモード”……駆は今、その力を”マナへの愛”という感情で可能にしている。今は”存在しない”力を、愛の力で”生み出した”……矛盾によって生まれたゲンサークと同様に”矛盾した力”……それがゲンサークを追い詰めているのだ。

 

シード・H『とどめだ!プリキュアプリ!インストール!!!』〈ドキドキ!〉

 

プリキュアプリをタップすると、シードの周りに”ハート”、”ダイヤ”、”クラブ”、”スペード”、”エース”を表す”スート”とマークが出てくる。それを地面に倒れるゲンサークへ向けて真っ直ぐに展開する。大きさはシードが一人通れるくらい……そして、シードは”Qaラビーズ”をラブハートアローにセットする。するとシードの身長より大きい……2メートルほどの大剣がアローの先端に生成される。

 

シード・H「全ての力をキュアシードの元に!はあああああああああ!!!!!」

 

シードは展開したスートに向かって進んでいく。進んでいくたびに輝きを増し……シードは大剣をゲンサークへと振り下ろす。

 

シード・H「プリキュア・ロイヤルストレートフラッシュ!!!」

 

ゲンサーク『サイッコウケッサ~~~~~ク///』

 

ゲンサークはその一撃により光に包まれていく。威力が大きすぎるせいで……衝撃により周囲の窓ガラスは割れ、地震にも似た揺れが起きるが……ゲンサークは浄化された。

 

フェイク「ば、バカな!!あり得ね~!?あの”キュアフラワー”すら退けた力だぞ!?一体どうなってる!?」

 

ベガ「……ちょっと借りるわよ」

 

シードの活躍に驚くフェイク。そんな彼を尻目に彼の手から”オタマジャクシを奪ったのは……見知らむ女の子だった。

 

 

side:駆

 

駆「終わった……やっと……」

 

種(お兄ちゃん、お疲れ様。……すごかったね……あの力……あれがマナちゃんへの……”愛”なんだ)

 

六花「マナッ!?」

 

駆「ッ!?……ベガ!?」

 

六花さんの悲鳴を聞いて振り返ると、そこにはマナを押さえるベガの姿があった。

 

ベガ「……憎たらしい!……私のアルタイルを誑かして!」

 

マナ「くっ!?」

 

真琴「マナっ!!」

 

ありす「マナちゃんを離してください!」

 

亜久里「マナに……何をする気ですか!?」

 

ベガはマナの髪を思いっきり引っ張る。そして……ゆっくりとマナの身体へと手を伸ばす。

 

マナ「あっ///!」

 

ベガ「……汚れを知らない綺麗な身体……私のアルタイルをよくも……ふざけないで!!!」

 

駆「ベガ、やめろ!!!君は操られているんだ!!!」

 

ベガ「あなたにこんな女はいらない!だから……!!!」

 

ベガはマナに触れていた右手を離し……デリートを出現させる。……まさか!?

 

駆「やめろおおおおおおおおお!!!!!」

 

ベガ「デリート!記憶を奪いなさい!!!」

 

デリート『デリ―――――ト!!!』

 

バクッ!!!

 

マナが……デリートに飲み込まれた。

 

デリート『モグ……モグ……ベッ!!!ギャア―ハッハッハ!!!サイッコウ!サイコウ!!!』

 

デリートはその姿を”カエル”に近い姿に変えると、マナを空に向かって吐き出す。そして……不愉快な声をまき散らす。

 

駆「……うるさいよ」

 

僕の身体から……Aqライトが漏れ始める。Aqライトの光がケースに入ったQaフォーンを空中に浮かせると……Qaウォッチへと勝手にスキャンする。

 

Qaフォーン”001”……リンケージ!

 

今まで動かなかったQaウォッチまでも動き出し……そこからさらにどす黒いAqライトが漏れ出し僕を包んでいく……しかし、僕の中に声が響き……それを拒もうとする。

 

エール『だめだよ!飲み込まれちゃダメ!』

 

アンジュ『思い出して!』

 

エトワール『私たちと戦った事!』

 

マシェリ・アムール『あなたが見せた未来の輝きを!』

 

皆さん……。

 

ホイップ『あのケーキ、すっごい美味しかった……駆君、キラキラを忘れないで!』

 

カスタード『私たちは信じてます!』

 

ジェラート『駆達がみんなを救ってくれるって!」

 

マカロン『まだ……ちゃんと手を握ってないわ……私との約束を忘れたの?』

 

ショコラ『君の優しさを思い出すんだ!』

 

パルフェ『あなたのキラキラルを……手放してはダメ!』

 

……そうか。

 

ミラクル『私たちの希望……受け取ってくれたよね?』

 

マジカル『一人じゃないの!私たちがいる!』

 

フェリーチェ『私たちは……あなた達を信じているのです!だから飲み込まれないで下さい!』

 

……分かりました。

 

フローラ『駆君……あなたの夢……とっても素敵!』

 

マーメイド『種さんやあなたの輝き……しっかりと受け取ったのよ!』

 

トゥインクル『あんなにキラキラしてたあんたが……そんなジメジメしてどうすんのよ、ケルケル!』

 

スカーレット『駆……あなたは知っているはずです!私たちは……思いで繋がっているのだという事を!』

 

だから……お願いです。

 

ラブリー『いっぱいの愛……駆君も持ってるんだよ!』

 

プリンセス『駆は……私の友達でしょ!私だって……駆の友達だから!』

 

ハニー『幸せいっぱい……駆君、覚えてるでしょ?』

 

フォーチュン『私たちを……少しは頼りなさい!あなたを助けたいって思っているのは……みんな一緒なのよ!」

 

少しだけで良いですから……。

 

種(お兄ちゃん、起きて!”絶望”なんかに負けないで!!!)

 

〈プリキュ……”アーク”〉

 

駆「……黙ってて下さい」

 

僕の心に響いた声を……僕は真っ黒に塗り潰し……かき消していく。そして……僕は完全にAqライトの”黒”に包まれる

 

 

side:ドキドキ!プリキュア

 

ブンッ!!!

 

六花「……時生君が……消えた?」

 

亜久里「……ッ!?皆さん、あれを見てください!」

 

目の前で……黒い光に包まれていた駆が一瞬にして消えた。……しかし、亜久里は”ある者”を見つける。それは空中に吐き出されたマナを抱え……空中からベガを見下ろしていた。

 

駆「……マ……ナ……!」

 

その姿は……”真っ黒”に染まった駆だった。身に着けている物は黒く塗りつぶされ……皮膚は赤色……とても人間には見えない姿になっていた。しかし、その姿のまま……駆はドキドキ!プリキュア達も前に降りてくる。

 

六花「……時生君……なの?」

 

駆「・・・・・・」

 

駆は抱えていたマナを地面に寝かせると、ベガの方を睨み……声を発した。

 

駆「マナヲ……タノ……ミ……マス」

 

ありす「……駆君……その姿は?」

 

真琴「……本当に……駆なの?」

 

亜久里「なんて……プレッシャーなのでしょう」

 

もう……彼に声は聞こえていなかった。ただ真っ直ぐに……敵だけを睨んでいた。

 

ベガ「ふふっ……いいわ!それでこそ……私のアルタイル!……デリートは……インペイルはいるかしら?」

 

インペイル「ここに!」

 

ベガ「デリートをお願い……もう行っていいわ」

 

インペイル「御意!」

 

ベガはデリートをインペイルに渡すと、インペイルは次元の裂け目を開いて2012年へと向かう。

 

ベガ「……行ったみたいね。フェイク、私からの命令よ……彼を倒しなさい……後は任せるわ」

 

フェイク「へっ!上等だ!……やってやるよ!!!」

 

ベガはフェイクにこの場を任せて次元の裂け目に入っていき、インペイルの裂け目を閉じる。フェイクは口角を上げながら、変わり果てた駆を見る。

 

駆「・・・・・・」

 

フェイク「随分と見た目が変わったじゃねえか!だがよ~!!!てめ~はここで消えるんだ!!!はああああああああああ!!!!!」

 

フェイクは黒いオーラで作った火球を何度も、何度も、何度も駆へと打ち込む。攻撃で発生した煙で……駆の様子は見えない……そんな時、どこからか次元の裂け目が開き、その中からコルーリが出てくる。

 

コルーリ「……着いた!皆さん!……マナさん!?これは一体……?」

 

駆「モウ……イイカ?」

 

フェイク「ッ!?」

 

コルーリ「……あれは……カケルなのですか?」

 

初めてみたコルーリは……変わり果てた駆をみて驚愕の表情をする。しかし、あの猛攻を無傷でやり過ごすなんて……あり得ない!

 

駆「フェイク……ウゴクナ!」

 

フェイク「がっ!?……なんだ!一体……何故動けない!?」

 

駆「オマエノ……ジカンヲコテイシタ……アトハ……”ケス”ダケ……ダ」

 

駆は左手を強く握ると、黒い光が集まって球状になっていく……その時。

 

パキッ!

 

六花「なに……今の音?」

 

ありす「……何かが”割れる音”の様でしたが……」

 

真琴「……ッ!?……嘘でしょ!」

 

亜久里「……そんな……どういうことですの!?」

 

コルーリ「……空が……”割れてる”!?」

 

そう……空がひび割れていたのだ。駆が黒いエネルギーを一点に集めていく度に……少しずつ空がひび割れていき……空が崩れ落ちようとしている。

 

駆「……フェイク……オマエミタイナ……”ゴミ”ハ……イラナイ!」

 

フェイク「がっ!?……嫌だ……嫌だ!!嫌だ!!!俺は……消えたくない!!!!!」

 

駆「イツワッテタンダ……ジブンノ……セイカクマデ……コッケイ……ダネ」

 

駆はフェイクの目の前まで来ると、左腕を……ゆっくりと後ろに振りかぶる。あの一撃がぶつかったら……どうなってしまうのだろう……そんな時……”彼女”の声が響き……フェイクの前に現れる。

 

マナ「ダメ―――――!!!!!」

 

駆「ッ!?……マ……ナ……」

 

六花「いつの間に!?ダメ、マナ!戻って来て!!!」

 

いつの間にか目覚めていたマナ。彼女はフェイクを駆から庇うために……フェイクの前に出てきたのだ。それに驚き、駆は振り下ろそうとしていた手を止める。

 

マナ「こんなことしちゃダメだよ!誰かを傷つけるなんて……しちゃいけない!あなた……とっても苦しそうな顔してる……あたし、あなたを助けたい!」

 

駆「……ア……アア……アアアアアアアア!!!!!」

 

マナの言葉を受けた駆は、左腕をもう一度振り下ろす……自分の身体に向かって……。駆の一撃が……駆にぶつかった瞬間……。

 

パリ―――――ン!!!!!

 

空が……世界が……時代が……ステンドグラスみたいに砕け散った……が。

 

ーーーーーカチッ!

 

砕け散った破片が一枚残らずくっついていき……時代が再び元の姿に戻る。

 

駆「……ああ」ドサッ

 

フェイク「……嫌だ!!!俺は……消えたくないんだ!!!!!」

 

駆は元の姿に戻り、地面へと倒れる。それを見た途端にフェイクは次元の裂け目を開きその中に消えてしまう。

 

マナ「あなた、大丈夫!?」

 

コルーリ「カケル!!!」

 

ありす「すぐに医療班を手配します!それから周囲の避難を……あら?おかしいですわ……周囲の被害がなかったことになっている……どうして?」

 

駆「……ここは?」

 

亜久里「あっ!目を覚ましたのですね!」

 

駆は意識を取り戻すと、ゆっくりと周囲を見回し……マナに目を止める。

 

駆「”マナさん”……怪我は無いですか?」

 

六花「えっ?」

 

ありす「今……」

 

真琴「マナ”さん”って……」

 

亜久里「一体……何故?」

 

駆は……マナの事を”マナさん”と呼んだ。さっき……二人は確かに”愛”があった……駆はマナの事を思い……ゲンサークを倒した……なのに……今は”何もなかった”様に声を掛けている。

 

マナ「あなたこそ、あんなことしちゃダメだよ!……あれ?どうしてあたしの名前知ってるの?」

 

六花「何言ってんのよマナ!?駆君よ!マナが……ずっと一緒にいたいって言った……」

 

マナ「六花、何言ってんの?あたし、駆君なんて”知らない”よ?」

 

真琴「そんな……!?」

 

亜久里「嘘でしょう!?」

 

マナは……駆君を忘れていた。どうして……こんなことに!?

 

駆「……やっぱり、デリートに……”記憶”を持ってかれたんだ」

 

六花「どういう事よ!教えて駆君!」

 

駆「デリートは生物の記憶を奪うことが出来るんです……それが例え”プリキュア”であったとしても……どうやら”僕”の記憶だけ取られたみたいだから……問題はないでしょう」

 

駆はそう言うと、立ち上がり何処かへ向かおうとする。

 

六花「ま、待ちなさい!どこへ行く気よ!」

 

駆「次の時代に行きます……もうここに残っている理由はないですから……今までありがとうございました。……コルーリ、行くよ……アカーシャが何で市街地にあるのか分からないけど……近いから丁度いいか」

 

コルーリ「えっ?……本当にアカーシャが……森に置いてきたはずなのに……」

 

大貝町の郊外に着陸したはずのプリキュアカーシャが、何故か市街地にあった。……まさか、世界が砕けた時に……都合よく”書き換えられて”しまったのかもしれない……彼の心にあった……”マナへの思い”も……駆自身の手で……全て書き換えてしまったのだろう。

 

駆「それでは……またどこかで」

 

コルーリと駆はアカーシャに入り、ハッチが閉まると空中に浮き始める。そして、何事もなかったような青い空に”碧色の流れ星”が駆け抜けていった。

 

六花「……何なのよ!あんな急に出発しなくったっていいのに!」

 

ありす「……そうですわね。でも……駆君も……種ちゃんも……きっと過去のプリキュアを救ってくれると……信じたいですが……」

 

真琴「……あんな怖い力……みたことなかった」

 

亜久里「……信じましょう、彼らを……?マナ……どうしたのですか?」

 

マナは……どこか寂しそうな顔をする。普段の彼女からは想像できない……落ち込んだような顔だ。

 

マナ「……何だろうね、彼……駆君だったよね……なんでか分からないんだけど……胸のキュンキュンがね……変なの。ズキズキ……って言うのかな……心の奥がね……痛いんだ」

 

六花「マナ……」

 

マナ「変だよね!知らない男の子なのに……なんで……こんなに思っちゃうのかな……ッ!」

 

ありす「マナちゃん……涙が……」

 

マナの目から涙が流れていく。

 

真琴「マナ……!」

 

亜久里「……マナ」

 

マナ「~~~~~~~~ッ!!!」

 

流れたのは……涙と星。涙は”愛”と”悲しみ”を……星は”希望”と”絶望”を……ここに、二人の少年少女の……”恋”は……終わってしまった。

 

 

side:?

 

駆……大丈夫かな?身体には何ともないけど……心は……どうにかなっちゃったみたいだし……。

 

まあいいか!”マナちゃんへの思い”を無くしてくれたから……好都合だし!

 

コルーリが駆の事好きなのは知ってるけど……コルーリにだってあげないよ。

 

駆は私のもの……私だけの”王子様”なんだから!

 

 

side:黒コートの男

 

黒コートの男「……行ったか。まあ、俺が経験した通りになったと思うが……少しは変わっただろう!」

 

男は空に上がった”碧色の流れ星”も眺めながら……笑う。

 

黒コートの男「俺の時は……コルーリが来る前にマナさんが止めてくれたから……あの場面にコルーリはいなかった。しかし、今回はいた……歴史に新しい歪みが生まれるはずだ!……きっと俺が何とかしてみせる……お前を無くす運命だけでも……俺が変えるよ、コルーリ」

 

男はチェーンを通した”指輪”を空へとかざす……それはコルーリがこの時代で受け取った物と同じ指輪だった。

 

多くの思惑が渦巻く中をアカーシャは進む。彼らが次に向かうのは……”笑顔のプリキュア”達が待つ時代。そこに待っているのは”バッドエンド”か……それとも”ハッピーエンド”か?それを知るのは……

 

黒コートの男「俺だけ……かな?」

 

 

To Be Continued……




いかがだったでしょうか?スッキリしない終わり方になったけど……これも駆と種が成長するためです。次回はもう少し、楽しそうな雰囲気で書こうと思います……。次回は、2012年にやって来た駆達!たまたま本屋で見つけたのは……太陽マン!?本棚を整理すると……気が付いたら変な所へ来てしまった!乞うご期待ください!

ちょっと聞きたいんですけど、皆さんは私の作品でお気に入りのオリキャラはいますか?ちょっと、皆さんが私のキャラをどう思っているのかが聞きたくなってしまったので……もしよかったら感想に書いてみて下さい!出来れば……聞いてみたい!なかったら仕方ない!……無理強いはしないので……気が向いたらお願いします!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。