ヴァールハイト・プリキュア   作:32期

43 / 86
ごきげんよう、32期です!今回から、ハートキャッチプリキュア編をお送りします!ハトプリは、作画がおジャ魔女に似ているのが特徴ですよね……私も当時おジャ魔女を見ていたので懐かしさを感じました。こころの花についてですが、一応、駆と種、コルーリの花も考え中です!そして……キュアシードの新強化形態も出そうと思っております!!名前は今回の話で出ているので、そこでご確認ください!このハトプリ編が、ヴァールハイト・プリキュアの話が大きく動く転換点になると思います……その最後を、しっかりと読んで確かめて下さい!……長くなってしまいましたね!では、お楽しみください!

あと、私情ではございますが……最近、仕事の職場が変わりましてちょっと慣れるまでと夜勤の回数が増えるため、更新に時間が掛かると思われます……本当に申し訳ございません!それでもしっかり、更新していこうと思いますのでこれからもよろしくお願いします!


ハートキャッチプリキュア編
第三十四話:小さな種は、花咲く”蕾”と出会う……ですか?


プリキュアカーシャ 操縦室

 

side:駆

 

メロディ(皆~!久しぶり!!)

 

ハッピー(あ~~~!メロディ!!久しぶり~!!!こうやって会えるなんてウルトラハッピー!!!!!)

 

リズム(それにしても、私達の後のプリキュア達全員が駆君の中にいるなんて……)

 

ビート(そうね……。でも、それより気になるのは……私以外にも音楽が大好きな子達が沢山いるって事!一緒に演奏してみたいわ!!!)

 

ミューズ(はぁ~……ごめんなさい、駆。皆がうるさくしちゃって……)

 

 現在、僕らはプリキュアカーシャで2010年へと向かっている航路の途中……なんと僕の中に、スイートプリキュアさん達が加わった。僕の中にいる他のプリキュア達と話しているみたいで、響さんはみゆきさんと、奏さんはあおいさん以外のプリアラさん達と、エレンさんはあおいさん、えみるちゃん、ルールーさん、その他の楽器経験者と、アコちゃんはそんな話してる皆のせいで僕が苦痛を感じないかを心配してくれている。

 

駆(大丈夫だよ、アコちゃん……あの、感動の再会中にすみませんが、少しだけ静かにしてくれませんか?これから大事な話をしますから……)

 

マーメイド(あっ、ごめんなさい。皆、少し静かにしましょう)

 

プリキュア達(((((はーーーーーい!)))))

 

 みなみさんの呼びかけにより、他のプリキュアさん達が会話を止めてくれた。

 

駆「……よし、それじゃあ”作戦会議”を始めよう」

 

コルーリ「はい。内容は”ネツゾーンとの最終決戦での作戦”ですね」

 

駆「うん……クアライト博士との連絡はまだ繋がらないの?」

 

コルーリ「はい……いまだ強力な”時間の流れ”と”空間の歪み”によって通信が途絶えたままです」

 

駆「……仕方ない、このまま始める。僕らで出せる限りの考えをあげていこう……これでプリキュアさん達の”歴史”を救うことが出来るかもしれないからね」

 

 2011年に現れたベガによって告げられた”最後の戦い”……相手は4体のゲンサークを出すことが確定している。その状況をどうやって打開するかを考えるために、僕らはアカーシャの操縦室に集まり作戦会議を予定した。出来ればクアライト博士の手助けも欲しかったところだが、いまだに連絡が付かないままのため僕らだけで会議を開始する。

 

種『はい!は~い!やっぱり三人での”合体浄化技”だと思う!!!憧れてたんだ~、他のプリキュアさん達がやってるあの……”ぐわ~!”とか”ぴかぴか~!”って感じの!やりたい!やりたい!!やりた~~~~~い!!!!!』

 

駆「うん、それも考えてるけど……今回の敵は”多数”、準備まで”相手が無防備”、”攻撃してこない状況”、”一撃で4体を浄化しきれるか”……正直言って”微妙”なんだ。まずはゲンサークの特徴をもう一回振り返って、戦い方の面から考えてみよう」

 

種『そっか……分かったよ!じゃあ、それを考える前にまず振り返ろう!』

 

コルーリ「最初の個体は2013年、20メートル程の人型でパンチや蹴りを主体にしていました」

 

旭「2012年がバットエンドシード、2011年にノイズゲンサーク……どちらも人型で大きさは人間のそれとかわらない、ノイズが2メートルとちょっとくらいだったよね……それに、インペイル、マーネルのどちらにも従っていなかった。多分だけど、駆君やノイズ……どちらも力が強いため、二人に制御ができなかったって事だと思う」

 

 ここまでが僕らが遭遇したゲンサーク達……こう考えると、やはりゲンサークは異質だ。ガンサークはベースにした怪物とほとんど姿が変わらなかったのに対し、ゲンサークは取り込んだものによって大きく変わる。最終決戦だと言うのにベースが決まっていないと言うのは、戦い方が予想できないという事にもつながる……厄介だな。

 

駆「でも、制御できないなんて失敗はしてこないだろう……それにベガ、彼女はいまだゲンサークを出していない……もしかしたら、ノイズの様な力を持つゲンサークもコントロールできる可能性がある」

 

種『お兄ちゃん、ゲンサークのベースは最初に戦った個体がそうじゃないかな?」

 

駆「どうして、種?」

 

種「フェイクの言っていた言葉だよ。フェイクはゲンサークをあの時の他にも出してた……つまり、あの時が”二回目”。そして、あの姿が前回みたままだったからこそあれほど強く言いきれたんじゃないかな。それに”キュアフラワー”もあれで倒したとも言ってたし……」

 

旭「なるほど……その可能性はあるわね」

 

 種の冷静な分析から、最初の個体がベースであると言う可能性が示される。

 

駆「分かった……そう仮定して話を続けるよ。だけど、あのタイプのゲンサークが4体か……的は大きいから攻撃は当てやすいけど、大きい分タフだと考えられる。一番最悪のパターンがバッドエンドシードの様な”僕らと同じくらいの大きさのタイプ”が4体の方がまずいかな」

 

旭「確かにね。的が小さいし、素早く動く……まとめて浄化するのも、浄化技を準備するのも大変かも……」

 

種『じゃあ、どうしたらいいの?』

 

駆「……一体ずつ倒していくのが確実だ。だけどその浄化をさせてくれるかどうか……安全に倒すなら、こちらがゲンサークを完全に凌駕するしかない」

 

 そう……ゲンサーク4体を相手に出来て、圧倒的な戦力差を覆す……絶対的な力が必要だ。……”あれ”をやるしかないかもしれない!

 

駆「……皆、僕の考えを聞いてくれるかな?」

 

種『お兄ちゃん、もしかして……何か思いついたの?』

 

コルーリ「カケル、その方法とは何ですか?」

 

旭「……もしかして、駆君っ!」

 

駆「……僕も本格的にAqライトを使う」

 

 そう……この方法しかない!

 

種『ダメッ!!!お兄ちゃん、ノイズの時も言ったでしょっ!!!』

 

コルーリ「そうです!カケル……もっと自分を大事にしてください!!!」

 

駆「……二人共、落ち着いて。別に何の考えもなく言ってる訳じゃないよ……ちゃんとコントロールするための”秘策”も考えたんだ」

 

種・コルーリ・旭『「「”秘策”?」」』

 

駆「そう……前回の戦いの時、旭さんがAqフォーンを僕のQaウォッチにスキャンしたでしょ。あの時、僕はAqライトを限りなく制御できていたんだ……まあ、僕の意志に関係なくノイズゲンサークを取り込んだり、感情が流れ込んだりするのは止められなかったけど……」

 

 あの時の状態……あれこそ、僕が考える最高の状態だと感じた。

 

旭「でも……あれがどうしたと言うの?あれが”秘策”?」

 

駆「うん……旭さん、旭さんって僕よりもAqライトをコントロールできるよね?」

 

旭「ええ、そうだけど……それはAqフォーンが”抑制”と制御を行ってるからで……」

 

駆「そう言う事か!あの時、僕が上手くコントロール出来たのは”Aqフォーン”の力か!!なら、僕の考えにピッタリだ!!!」

 

種『で、どういう秘策なの、お兄ちゃん?早く教えてよ~!』

 

 おっと……いけない、忘れるところだった。僕は改めて、自分の考えをみんなに伝える。

 

駆「それじゃあ、言うよ。……僕が考えてるのは、僕と種の”アストラル・シード”にキュアザートを加えた……ジオウトリニティの様な”三人合体”だ!」

 

種『私たちと!?』

 

コルーリ「アサヒの!?」

 

旭「……合体///」

 

ピース(合体キターーーーーッ!!!!!)

 

駆(やよいさん、少し黙ってください)「そうだ、僕のAqライトは自分でも完全な制御が出来ない……でも、そこにザートを加えることで、Aqライトのコントロールを強化、抑制を行うんだ。Aqフォーンは旭さんのQaライトをAqライトに変換してあの状態にしている……それに、前回の戦いの時にアストラル・シードのスーパーQaライトをAqライトに変換して放出していた。このメカニズムを使えば、僕の放出するAqライトを逆にQaライトに”再反転”もできる。これなら僕は暴走せずに、Aqライトを使える……あの時の暴走状態に等しい、ううん……それ以上で戦える」

 

 現状で僕が思いついた最善策……その説明を受けたコルーリや旭さん、そして種は唸るように考える。

 

コルーリ「確実に合体できる保証は……あるんですか?」

 

駆「……ない。Aqライトで旭さんをそれに合った状態に”書き換え”れば……もしかしたら……」

 

種『ッ!?旭ちゃんを”書き換える”って……お兄ちゃん、そんなことしたらどうなるか分かってるの!?』

 

駆「……分からない。でも〈いいよ〉……旭さん」

 

旭「私はいいよ……駆君が私にそうすることが必要だって言うなら、私は……いいよ」

 

 旭さんは僕がしようとすることを了承する。しかし、僕はただ思いついたこと、ここまでで分かっていることからしか考えることが出来ていない……それを旭さんだって分かっている、その上での……彼女の選択なのだろう。

 

旭「……うん!それじゃあ、駆君……駆君が考える”合体”の事、詳しく教えて!」

 

駆「あっ……うん。まず、今回の合体状態は”僕”がメインで戦闘を行う。それぞれ役割としては、種が”Qaライト、スーパーQaライトを放出”、僕が”QaライトとAqライトの変換”に”それらをQaフィールに合わせて凝縮”と”Aqライトの放出”、旭さんは”Aqライトの放出と制御”……例えるなら、種は”燃料”、僕は”操縦とフィルター”、旭さんは”ブレーキ”ってところかな」

 

種『タネ、燃料なの?』

 

コルーリ「多分ですけど、タネのQaライト保有量がこの中で一番多いからだと思います」

 

駆「そして、戦闘のコンセプトは”三位一体”……種の”群を抜いたQaライト保有量”、”スーパーQaライト”と”パンチ力”、旭さんの”砲撃”と”Aqライトのコントロール”、そして僕が”QaライトとAqライトの同時使用”と”カウンター”、”未知数のAqライト保留量と条件なしの書き換え”……全てを一人のプリキュアで行う」

 

 今、言葉にしただけではすごい事に聞こえるかもしれない……しかし、これほどの制御を同時に行うのには限界がある……そこでだ……。

 

駆「ただし、これを同時にはしない。戦闘スタイルを三分割する。スーパーQaライトとパンチ力を生かした”シードフォーム”、Aqライトを使った砲撃で相手を圧倒する”ザートフォーム”、そしてスーパーQaライトとAqライトを同時に使用して戦える”エクスフォーム”……それぞれに切り替える度にエネルギーは変換する。シードフォームなら、僕と旭さんのAqライトをQaライトに変換して種に……ザートフォームなら種のQaライトをAqライトに変換して旭さんに……エクスフォームなら僕ら3人のバランスを考えて調整しつつ……取り合えずの考えはこんな感じかな」

 

種『すごい……って言うのは分かるよ!でも……お兄ちゃん、旭ちゃん……二人は大丈夫なの?私はもう……死んじゃってるから大丈夫だけど……二人は生きなくちゃいけないんだよ?』

 

駆「……大丈夫!そうならないように最善は尽くすから!全員で勝って、ベガもプリキュアさん達も助ける!そして……カイザーンを倒して、プリキュアさん達の”歴史”も僕らの”未来”を救う!!!」

 

種『わぁ~~~!!!うん!!!お兄ちゃん、すごくカッコイイ!!!愛してる~~~!!!!!』

 

駆「ありがとう、種。僕も愛してるよ……大切な”家族”として」

 

 種は”うん!”と力強く声を上げる。そうだ……僕には大切な”妹”や”仲間”……絆を紡ぎ、心を重ねた”プリキュア”さん達がいる!救うんだ……絶対に!!!

 

駆「……よし!取り敢えず、今からシステムクリエイトモードを使ってQaウォッチに新しいシードを加えるけど……名前どうする?」

 

種『はい!キュア アストラル・シード!〈ヴァールハイトフォーム!〉なんてどうかな?』

 

駆「却下。それじゃあ三分割状態の時に”フォーム”が被るだろ。ここはシンプルに……キュアシード・”トリニティ”だよ」

 

種『それじゃあ、ジオウのパクリじゃん!』

 

駆「リスペクトによるオマージュだよ!」

 

 全く……トリニティの素晴らしさが分からないか!種、おまえは一体、ジオウの何を見ていたんだ!?アギトとジオウ、二人のトリニティによる素晴らしい”六位一体”と言ったら……最高の一言に尽きると言うのに!!!僕が最後に見たジオウはアナザー響鬼の前編、僕にとってはとても記憶に新しいアギトの回が終わったばかりなのだ!その感動たるや……祝うための言葉は不要って感じなのに!!!!!

 

種『フォームをスタイルに変えればいいじゃん!そもそも何がリスペクトなの!!パクリはパクリじゃない!!!』

 

駆「違う!あの素晴らしさを僕らも使わせてもらうって言う尊敬と誠意がある!!それが理解できないか!!!」

 

駆・種「『コルーリ!どっちがいいと思うっ!!!』」

 

コルーリ「え、えっと……あの……チュチュン……っ」

 

旭「駆君がメイン……男……三人……星……ライダー……ベルト……うん!」

 

 早く決めてよ、コルーリ!絶対に僕の方が〈思いついたよ!〉……すると、旭さんが急に大きな声を出して僕らの話を遮る。どうやら……旭さんも名前の候補を考えていたらしい。しかし、”トリニティ”を超える良い名前なんてある訳がないけどね!

 

旭「”トライスター”……なんてどうかな?」

 

種『トライスター?……三つの星で”三ッ星”?』

 

駆「トライスター……オリオンのベルトの事?オリオン座の二等星である”ミンタカ”、”アルニラム”、”アルニタク”と言う三ッ星を表す呼び方だね」

 

旭「うん……駆君がメインで戦うって言ってたから”男”、アストラル・シードのアストラルは”星”、それから駆君が話してたの”仮面ライダー”の事だよね……だから”ベルト”。この三つで”3”を表しているのはオリオン座の”トライスター”……ほら、オリオンって男の人で、ベルトをしてて、星座にもなってる……だからピッタリかなって……」

 

駆・種「『……それすごく良い!!!』」

 

 スゴイ!なんて考えられたネーミングなんだ!!これは……一本取られたな。

 

種『でも……ちょっと足りないかな?もうちょっと捻らない?』

 

駆「アストラル・トライスター……”アストライスター”なんてどうかな?」

 

種『それ!今、ビビッてきた!それ!!それにしよう!!!』

 

駆「じゃあ……”シード・アストライスタ―”って事で決定!!!」

 

ヴァールハイト・プリキュア「「「『わあ~~~~~!!!』」」」パチパチパチパチ!

 

 こうして無事に新しいシードの名前が”シード・アストライスタ―”に決まった所で……。

 

駆「それじゃあ、Qaウォッチのシステムクリエイトモードを起動するよ。今回は種、コルーリ、旭さんにも協力してもらう。種はQaウォッチじゃなくて僕を通して喋ってもらうよ。Qaウォッチのコミュニケーション機能はストップするからね」

 

種『おっけー!』

 

 それじゃあ……始めるぞ!

 

 

8時間後…… プリキュアカーシャ 駆と種の部屋

 

種「終わった~~~~~!!!」

 

駆(お疲れ様、種。ちょっと考え事するから、主導権をこっちに渡してくれる?)

 

 僕らは無事に”シード・アストライスタ―”の構想とQaウォッチのシステムの書き換えを終えて、アップデートを開始した。しかし、これによりQaウォッチは一部機能が使えない状態のため、久しぶりに”リンク”を使った会話をしている。

 

種(おっけ~!……はい、どうぞ!)

 

駆「ありがとう、種……疲れたでしょ、少し休んだら?」

 

種(それはお兄ちゃんもでしょ?お兄ちゃんが寝るまで待ってるからいいよ)

 

はあ、全く僕の妹は〈ラブギターロッド…プリブート!〉僕の事を心配してくれるのは嬉しいけど〈シャカッ!シャッカ!シャカッ!シャッカ!〉……あれ?なんで僕、ラブギターロッドで曲を弾いてるの?

 

ビート(あっ……ごめんなさい!ちょっと気分転換に弾こうかなって……)

 

駆(……あの、弾くのは良いんですけど……せめて一言お願いします)

 

ビート(分かったわ!それじゃあ……私のビートを聴かせてあげる!)

 

駆(……もう好きにしてください)

 

 絶賛、僕の両手はエレンさんのギター捌きによって”最高に活かしたビート”を奏でている。まあ、考えるだけだったから手は使わないんだけど……ダメだ、動かしている感覚は僕もあるから落ち着かない……そもそも僕、ギターを弾けないんだよな……。

 

種(お兄ちゃん、考え事ってギター弾くことなの?……あれ?お兄ちゃん、ギター弾けたっけ?)

 

駆「いや……なんとなく弾きながら考えようかなって……。後、ギターは……教本を読んだから大体わかる」

 

 まあいいか……考え事って言っても”一人”でするものではないのだ。今回の考え事は”2010年のプリキュア”さんを探す手掛かりをスイートプリキュアさんに聞くための物だからだ……そう考えて、僕はスイートプリキュアさん達にリンクを繋ぐ。

 

駆(……スイートプリキュアさん、聞きたい事があるんですけど良いですか?)

 

メロディ(おっ!なあに、駆君?何か聞きたいことがあるの?)

 

駆(2010年のプリキュアさんの事……皆さん、知ってるんですよね?)

 

メロディ(ああ!つぼみちゃん達の事だね!初めて会ったのは”ファッションショー”の時だったよね、リズム!)

 

リズム(そうだったわね!ハミィがいきなりステージに行っちゃった時は驚いたわ!)

 

 ”つぼみ”さんと言う人が2010年のプリキュアと言う事みたいだな……他には何かないだろうか?

 

駆(あの……他には何か手掛かりになりそうな事ないですか?)

 

メロディ(う~ん……そうだな~……)

 

ミューズ(彼女たちは人々の”こころの花”を救い、”こころの大樹”を守るプリキュアよ。敵の名は”砂漠の使徒”、地球を砂漠にしようと企む奴らね……ごめんなさい、分かっているのはこれ位の事だけだわ)

 

駆(ありがとう、アコちゃん。”こころの花”、”こころの大樹”に……”砂漠の使徒”……調べることは多そうだね)

 

リズム(あっ!そう言えば……つぼみちゃんのお家、”お花屋さん”って言ってたと思うわ!)

 

 実家が花屋さんの”つぼみ”さん……まあこれくらい情報があればいいか。

 

駆(ありがとうございました。これで2010年で迷わずに探すことが出来ます)

 

メロディ(お役に立ててよかったよ!……って、いつまで弾いてるのよ、ビート!)

 

マシェリ(そうなのです!私もギターを弾きたいのです!!)

 

ジェラート(おっ!それじゃあ、あたしも弾こうかな~!ビート、ギター貸してよ!)

 

フローラ(あっ!それじゃあ私は、バイオリンが弾きたいです!スカーレット、貸してくれる?)

 

スカーレット(ええ!フローラなら大歓迎ですわ!)

 

 ……ああ、もう収集が付かなくなった。まあそうだよね……”36人”もの人格があるのだから……僕、実質37人の人格あることになるのかな?そもそも……彼女たちが何で僕の中に現れたのかが分からない。はあ……まあいいか、考えるのはギターを弾き終えてから……いや、明日考えよう。

 

 

side:ネツゾーン

 

カイザーン『よくぞ集まった!私の忠実なる僕たちよ!!』

 

三幹部「「「はっ!」」」

 

カイザーン『良い……面を上げよ。フェイク……マーネル……インペイル……そして、ベガよ。今こそ時が来たのだ!2010年をキュアシードの最後の時とする!!お前たちは4人で2010年に向かい、奴らを必ず仕留めるのだ……良いな?』

 

三幹部「「「御意っ!!!」」」

 

ベガ「……カイザーン様、この役立たず共への罰は”なし”で良いのね?」

 

 ネツゾーンのアジト、その広い空間にボスであるカイザーンの声が響く。今までになく力強い声で部下に命令するカイザーンに、三幹部たちもそれに応えるように声を張る。そんな中で、一人だけ普段と変わらない口調でカイザーンに話すベガ……聞いた内容は”三幹部への罰について”……この張り詰めた雰囲気でも全くお構いなしである。

 

マーネル「ッ!?あんたっ!!」

 

ベガ「だってそうでしょ?敵前逃亡したフェイク、自分で出したゲンサークをコントロールできなかったインペイルにマーネル……そのせいでここまで追い込まれてるのよ?カイザーン様が”許す””って言ってるけれど……本当にいいのかな~って……気にならないかしら?うふふっ!」

 

カイザーン『その事についてはもう良い。それよりも……今はキュアシードの排除が優先だ。インペイル、デリートの調整はどうだ?』

 

インペイル「はっ!既に調整は済んでおります。前回の失敗を元に、今回よりデリートによる対象制御を強化しました。これならば”各時代の幹部クラス”までならば……支配は容易でしょう」

 

カイザーン『ならば良し……ベガ、おまえが指揮をとれ。そして……分かっているな?』

 

ベガ「ええ、カイザーン……”彼”は任せて」

 

 インペイルによってデリートが強化された事の報告を受け、カイザーンはベガに作戦の指揮を任せる。その際にカイザーンとベガは何かを考えているようで、お互いに作戦以外の何かを思い浮かべているようだった……その時……。

 

フェイク「……?」

 

カイザーン『……どうした、フェイク?』

 

フェイク「はっ!ただいま、1960年に消したはずの”キュアフラワー”との戦闘の記録が書き換わりました!”アカシックのプリキュア”により、ゲンサークを討伐された事になっております!そして……そのプリキュアは今までに見たことがありません!ついていた”妖精”もアカシックの使者とは違うやつでしたが……間違いなくキュアシードと同じアイテムを使っています!」

 

ベガ「まだ見ぬ”アカシックのプリキュア”……ねぇ。……カイザーン様、どうされますか?」

 

カイザーン『捨て置け……仮にそれが脅威になったとしても、私が”消す”だけだ』

 

 カイザーンが発した”消す”と言う言葉。軽く言っているように思えるが、三幹部たちはそうではなかった。その一言はあまりにも重く、強いプレッシャーを持っており、気を抜けば自分たちはその圧に潰されてしまうと考えるほどだ。しかし、そんな中でもベガは只々、口角を上げて笑っていた。

 

カイザーン『では……行け、我が僕たちよ!全ての歴史を!!世界を!!!我が物とするために!!!!!』

 

三幹部「「「御意っ!!!!!」」」

 

ベガ「うふふっ!御意♪」

 

 三幹部たちはそれぞれ次元の裂け目、穴を開きその中へと入っていく。しかし、ベガだけは……カイザーンの元に残っていた。

 

ベガ「う……ふふっ!あっはっは!!面白くなってきたわね、カイザーン様!私のアルタイル……どこまで行けるかしらね~?」

 

カイザーン『それは……見てからの楽しみと言うものだ!……私も後で向かう。それまで存分に楽しんでおけ』

 

ベガ「は~い♪アサヒ……あんたは絶対に”消す”。そして……私のアルタイル、待っていて♪あなたをすぐに抱きしめてあげるわ♪」

 

 ベガも次元の裂け目を開き”2010年”へと向かう。ヴァールハイト・プリキュアに迫る”最後の戦い”……その運命を……避けること出来ない。

 

 

2010年 希望ヶ花市

 

side:駆

 

駆「ここが希望ヶ花市……ハートキャッチプリキュアさん達がいる町か……」

 

コルーリ「はい、しかし……何故”お花屋さん”を探すんですか、カケル?」

 

駆「えっと……ハートキャッチプリキュアさんって”こころの花”って言うのを守ってるらしいから、花のある所にいるんじゃないかなって思ってさ」

 

旭「なるほど……確かにそうだね」

 

コルーリ「……?あの、カケル……私、ハートキャッチプリキュアの説明……もうしていましたっけ?”こころの花”についてまだ話していなかったと思うんですけど……」

 

駆「……えっ?そうだったかな?……話してたと思うけど……」

 

 しまった……スイートプリキュアさん達の情報だったけど、まさかまだ幻聴が続いていて、そこから手に入れた情報だなんて……信じる訳ないよな。上手く誤魔化しておこう……。

 

種「まあいいでしょ!取り敢えず、早く探そう!合流しないといつ襲ってくるか分からないし!!」

 

駆「そ、そうだね!よし……行こう、みんな!!!」

 

旭「あ!待ってよ、駆君っ!?」

 

コルーリ「ま、待って下さいよ~!?」

 

 話を無理やり切り上げて、僕らはハートキャッチプリキュアさんの探索を開始した。

 

 

希望ヶ花市 住宅街

 

旭「……そう言えば種ちゃん、Qaウォッチのスピーカーじゃないんだね……って事は、まだアップデートの途中なの?」

 

種「うん、まだQaウォッチの機能が制限されてるの。だからアップデートが終わるまではお兄ちゃんと交代で喋ろうと思う。まあ、元々こんな感じだから別に困らないけどね~……ねえ、お兄ちゃん?」

 

駆「そうだね……まあ、種はプリキュアになるようになってから、僕の主導権が奪われやすくなったけど……あれ?」

 

コルーリ「……ん?どうしたんですか、カケル?……何かありましたか?」

 

駆「これ……桜の花びら?」

 

 住宅街を歩き、”つぼみ”さんのお家である”花屋さん”を探す僕ら……その探索の途中、僕は桜の花びらが飛んでいるのを見つける。この時代の季節は11月……こんな時期に桜の花びらがある訳がない。

 

旭「駆君、また……私たちに見えないものが見えてるの?種ちゃん、種ちゃんからも見える?駆君が言ってる……”桜の花びら”」

 

種「ん~~~……見えない!……お兄ちゃん、桜の花びらがどんなふうに見えてるの?もう疑ったりしないから、詳しく教えて!」

 

駆「……桜の花びらが風に乗ってこっちに飛んでくるみたいなんだ。一枚ずつ……こっちに飛んできて……なんか、何処かから飛んできてるみたいだ」

 

コルーリ「何処かから?……もしかしたら、これはプリキュアさんの手掛かりかもしれません。もしくは……」

 

駆「ネツゾーンの罠か……だね。……でも、そんなに悪い気配はしないけど……ッ!?」

 

 僕だけに見えている”桜の花びら”……僕はその飛んできた一枚を左手で掴む。すると、その花びらから”誰かの感情”の様なものが僕に流れてきた。

 

ツインテールの少女〈今日も……お花達が素敵に咲いていますね!お水をあげ終ったら、おばあちゃんの所に行かないと!〉

 

駆「はっ!?はぁ……はぁ……何だ今の?女の子が花屋に並ぶ花に水をあげていた……今のは彼女の感情か?感情が……花びらから伝わったのか?」

 

コルーリ「カケル、どうしたんですか!?今、何かあったんですか!?」

 

駆「ノイズゲンサークの時みたいに、桜の花びらを掴んだ左手から……”感情”や”映像”が流れて来たんだ。多分……この花びらの持ち主のものだと思う」

 

旭「駆君、ごめんなさい……あの時、Aqフォーンをスキャンしたせいで……まさかこんな効果が出てしまうなんて……!」

 

駆「大丈夫ですよ、旭さん……でも、これで分かった。これはネツゾーンの罠ではありません……それに、僕が見た映像の中に”花屋”が見えました。この花びらを追っていけば……もしかするかもしれません。行きましょう……この桜の花びらの……持ち主の所へ!」

 

 こうして、僕らは飛んでくる花びらを頼りに住宅街を進んでいく。そして僕らが辿り着いたのは〈HANASAKIフラワーSHOP〉と言う看板が掛けられた、まだ新しそうな花屋さんだった。

 

コルーリ「カケルの言った通りに進んだら、本当にお花屋さんに着いた……!」

 

旭「駆君……本当に”桜の花びら”が見えていたんだ。しかも、言った通りに花屋さんまである……Aqライトで感情や記憶を見るなんて……そんな事出来るの?」

 

駆「その考察は後にしましょう。取り合えず、まずはここにハートキャッチプリキュアさんがいるかの確認を……」

 

種(あっ!お兄ちゃん、誰か出てくるよ!)

 

ツインテールの少女「お父さん!お母さん!行ってきま~す!……って、きゃあああああ!?」

 

 種の言った通り、花屋から誰かが出てくる。その人物には心当たりがある……何故ならさっき、桜の花びらから流れた映像で見た……ツインテールの少女だったからだ。出て来た少女は店内にいる両親に声を掛けた後、何もない所で足を滑らせてしまう。あのままじゃ……危ない!僕はそう思いすぐに彼女を抱えるために走り出した。

 

バッ!!!

 

ツインテールの少女「きゃあぁぁぁぁぁ……あれ?……痛くありません」

 

駆「間に合った……大丈夫ですか?お怪我はないですか?」

 

ツインテールの少女「えっ///?あ、ありがとうございます///何処も……痛くありません///」

 

駆「良かった……。あれ?それは……”桜”?」

 

ツインテールの少女「えっ?」

 

 何とか僕は間に合い、彼女を抱きかかえることに成功する。彼女をゆっくりと立たせて、怪我がない事を本人に確認する……怪我がないと言うので僕も足元を確認するが、本当に怪我は無い。確認を終えて彼女の顔をみようと顔をあげた僕は……”ある物”を見つける。彼女の胸の所、その奥の方に……”花”を見つける。淡いピンクの色をした五枚の花びらを持つ……”桜”の花を……。

 

ツインテールの少女「あ、あの……ありがとうございます!それに……あの……”桜”っておっしゃいましたが、どうかしましたか?」

 

駆「えっ?あ、ああ……桜って言うのは……その、あなたにぴったりだなと思って……」

 

ツインテールの少女「えっ///!?そ、それは……///!?」

 

 何とか桜が見えてしまった事を誤魔化そうとそれっぽい事を言ったが……どうやら彼女を混乱させてしまったみたいだ。顔を赤くして目を回しそうになっている……本当に申し訳ないです。

 

声がうるさい少女「あっ!!つぼみ、何やってんのよ~!!!つぼみのおばあちゃんとこに行くんでしょ~……って、誰そこのイケメン!?もしかして……つぼみ、やる~~~~~♪♪♪」

 

つぼみ?「ッ///!?ち、違います、えりかっ!!!こ、この人は……その……///」

 

突如現れた、声が大きいが小柄の少女。ツインテールの彼女と親しそうに話しているため知り合いなのだろう。そんな彼女の胸にも”花”が見える……あれは確か、”シクラメン”と言う花だったと思う。植物図鑑に載っていた花で形が似ているとすれば……多分それだろう。……ん?いま……ツインテールの少女を”つぼみ”と言ったか?うん……間違いなく言った!これは……グッドタイミング!そう思った僕は彼女の手を掴む。

 

つぼみ「へっ///!?あの……いきなり何を///!?」

 

駆「やっと見つけました……僕は、つぼみさん……あなたを探していたんです!」

 

つぼみ「え……えええええええええええええっ!!!!!……きゅう~……///」バタンッ!

 

えりか?「つ……つぼみぃぃぃぃぃぃぃぃいっ!!!!!」

 

駆「つ、つぼみさん!?お、起きて下さい、つぼみさんっ!!!」

 

旭・コルーリ「「カケル(駆君)……そういう所ですよ(だよ)」」

 

種(お兄ちゃん、懲りないな~……もう……)

 

 

希望ヶ花市 植物園 

 

駆「あの……えりかさんでしたっけ?つぼみさん、家に寝かせなくて良かったんですか?おんぶして運んでくれって言うから運びましたけど……どこに向かってるんですか?」

 

えりか「ん~?ああ!お家に寝かすより、ストーリーの進行的にこっちの方が都合がいいでしょ~?」

 

コルーリ「何を言ってるチュン?」

 

旭「コルちゃん、口調が戻ってるよ」

 

えりか「よし、とうちゃ~く!ほ~ら、早く入った!入った!!」

 

 僕らはえりかさんに、つぼみさんのお婆様がいると言う場所へと案内される。そこは植物園のような場所で、その中に入ると色とりどりの花と緑が沢山ある空間が広がっており……なんだか落ち着く雰囲気がある。その植物園内部には、異様な雰囲気を放つ……”マスコットキャラクター”の置物……いや、あの気配は”妖精”だな。……そして、初老の女性と思わしき女性が園内にある椅子に座って、テーブルに紅茶を置いてくつろいでいる……あの人がつぼみさんのお婆様なのだろうか?

 

つぼみさんのお婆様「ん?……あら、いらっしゃい!つぼみ……どうかしたの?それに……初めて見る子達ね、つぼみのお友達?」

 

えりか「つぼみのおばあちゃん、つぼみがショックで倒れちゃたんですけど……」

 

つぼみさんのお婆様「まあ大変……それじゃあ、椅子につぼみを座らせてくれるかしら?」

 

駆「は、はい!」

 

つぼみさんのお婆様「つぼみ、起きなさい」

 

つぼみ「んっ……あれ?おばあちゃん……ここは……植物園ですか?」

 

 お婆様の指示で僕はつぼみさんを椅子に座らせる。お婆様がつぼみさんに呼びかけると、今まで気を失っていたつぼみさんはゆっくりと目を開き、周りを確認しだす。

 

駆「あの……つぼみさん、大丈夫ですか?」

 

つぼみ「ッ///!?あ、あなたは///!?も……もしかして、ここまで運んで下さったんですか///?すみません!お、重くありませんでしたか///?」

 

駆「えっ?大丈夫でしたよ!羽でも背負っていたみたいでした!」

 

 いや……正確には少し辛かった。

 

えりか「お~!お~~~!お暑いね~お二人さん!って言うかさ~、そこの男の子だれ?つぼみ、いつの間に彼氏なんか作っちゃってんのよ~!」

 

つぼみ「か、彼氏///!?ち、違いますよ、えりか!!彼は……あれ?どなたでしたっけ?」

 

 うん……まあそうなるよね。と言うか……ここまで僕、一度も名乗ってないし、なのによくここまで来て、話がここまで進んだものだよ。

 

駆「あの……取り合えず名乗っていいですか?ついでにで良いんですけど、他の”プリキュア”のメンバーも呼んで頂けると助かるんですけど……」

 

えりか「え~~~っ!?何であたしたちがプリキュアだってバレてるのよ!?」

 

旭「私たちは、プリキュアであるあなた達を助けるために来たのよ」

 

コルーリ「はい……そのために、皆さんにしっかりと説明しなくてはならないんです。なので、他の方がいれば呼んで下さい!」

 

つぼみさんのお婆様「どうやら、その必要はなさそうよ……ほら」

 

 そう言って植物園の入り口を指さすお婆様。それに従って入り口を見ると、そこから二人の人物が入ってくる。一人はショートカットの”少年”……いや、”少女”だな……僕らと同い年くらいだろう。胸の中にあるのは……”牡丹”の花かな?そしてもう一人は、高校生くらいでロングヘアーの落ち着いた女性……彼女を見てると心がゾワゾワする。マナさんを見ていた時の感覚……”僕を消してくれる”かもしれない人に感じる感覚がする。そして、胸の中にある花は”百合”の花か……彼女も相当の手練れだろう……これで確信した、この人たちは間違いなく……”プリキュア”だ!

 

えりか「あっ!いつき!ゆりさん!大変だよ~!!」

 

いつき?「どうしたの、えりか?そんなに慌てて……」

 

ゆり?「……後ろの子達、見ない顔ね。えりか、あの子達がどうかしたの?」

 

駆「……多分、これで全員ですね。すみません……来て早々で申し訳ありませんが、時間がないのですぐに説明を初めてもよろしいですか?」

 

ゆり?「……いいわ。その説明、詳しく聞きましょう」

 

 えりかさんが”ゆり”と言う高校生の彼女は、僕が話しかけた瞬間に……まるで全てを理解したとでも言うように、何も聞かないで僕の説明を聞くことを了承する。まあ、もう一人の同じく何の事情も知らない”いつき”と言う少女は説明が始まるまでずっと困惑していた。まあ、そんな時間だって惜しいので、僕は桃に集まったハートキャッチプリキュアさんに僕らの説明を開始する……あっ、ついでにプリキュアの単語を聞いても驚かなかったつぼみさんのお婆様”花咲 薫子”さんも説明に参加してもらった。

 

つぼみ「”未来”から来たプリキュア……私達や他のプリキュアの歴史を改竄する”ネツゾーン”……とても信じがたいですが……私はあなた方が嘘をついているようには思えません」

 

駆「はい……確かに嘘の様に聞こえるかもしれませんが、事実です。そして、そのネツゾーンと戦ってきたのが僕ら……ヴァールハイト・プリキュアのキュアシードである”時生 駆”と"時生 種”……そして……」

 

旭「まだ入ったばかりだけど……キュアザートである”麻琴 旭”なんです」

 

コルーリ「そして、アカシック王国から派遣された妖精”コルーリ”……私たちは、時代を渡りながらプリキュアを救ってきたんです」

 

いつき「僕も……君たちが嘘をついてるようには見えない。けれど、証拠がない以上完全には信用できない」

 

 ここでも、完全には信じてくれない人の方が多いか。まあ、当たり前だとは思うけれど……仕方ない、何とか証明してみるか。

 

駆「分かりました……なら、ここで変身します!」

 

えりか「おお~!確かにそれなら信じられる!!」

 

駆「そういう事です……旭さん、やるよ」

 

旭「分かったよ」

 

 僕らはプリキュアの姿を見せることで、僕らが言っていることが事実であると証明しようとそれぞれケースから”Qaフォーン”と”Aqフォーン”を取り出す。

 

駆・種・旭『『『プリキュアプリケーション!インストール!!!』』』〈タップ〉

 

シード「じゃ~ん!どうかな?これで信じてもらえた?」

 

ザート「この通り、私たちはプリキュアになれます……て、つぼみちゃん、どうしたの?

 

つぼみ「ッ!?お……女の子!?また……私の恋が……」

 

えりか「あ~……放っておいていいよ~……って、あれ!?何で女の子になってるの!?あたしの見立てだとどう考えたって男の子だったのに~!?」

 

 見立てって……どういう事だ?まさか……見ただけで身体の特徴とか体格を把握でもできるのだろうか?……まさかな。そんな事を考えながら、僕らは変身を解く……これで信じてもらえただろう。

 

駆「ふう……つぼみさん、一応ですけど、僕は”男”ですから。変身する時はその……妹寄りになると言うか……いろいろあるんですよ」

 

つぼみ「へっ?ほ、本当に男の子……何ですか?」

 

駆「はい、男です」

 

つぼみ「そ、そうですか……そうですか!」

 

なんか嬉しそうに”そうですか!”を連呼するつぼみさん……そんなに気になったのかな、僕の性別。

 

つぼみ「そうでした!私達まだ名乗っていませんでしたね!私、”花咲 つぼみ”と言います!」

 

えりか「やっと自己紹介?作者さん遅くない?……あっ!あたしは”来海 えりか”!おしゃれが大好きな中学二年生!!つぼみといつきも同じだよ!!」

 

いつき「説明ありがとう、えりか。僕は”明堂院 いつき”、”明堂院流古武術”って言う武術をやっているんだ。よく間違われるんだけど、僕は……〈女の子ですよね、見た時に気付いたんで大丈夫ですよ〉そ、そう?すごいな……あまり気付く人いないのに……」

 

ゆり「次は私ね……”月影 ゆり”よ、この中では私が一番年上ね」

 

簡単な自己紹介をしてもらった僕らも自己紹介を始める。

 

駆「僕は時生 駆と言います。そして妹の……あ、あの幽霊苦手な人っていますか?」

 

いつき「えっ?つぼみが確か苦手だけど……どうして?」

 

駆「あ~……それじゃあ、すみません。怖いかもしれないので注意してください……種、任せたよ」

 

種「……お任せあれ、お兄ちゃん!初めまして、私は時生 種!駆お兄ちゃんと一緒にキュアシードをやってます!早速だけど……サイン頂戴!えへへ、今回は忘れないで最初に言えたよ~!やった~~~!!!」

 

つぼみ「か、駆君?ど、どうしたんですか!?」

 

 あ~……この感じ、多分……今までのお化け苦手組の皆さんと一緒かもな。

 

ゆり「……あなた、彼のもう一つの人格と言う所かしら?」

 

いつき「もう一つの人格って……つまり、二重人格!?」

 

えりか「え~~~っ!?すっごい!!初めて見た~~~~~!!!」

 

種「ゆりさん、よく分かったね!高校生になるとこう言うのにも気付けるようになるのかな~?ゆかりさんも気付いてたし……でも、私のはちょっと違うよ~!私はなんと……幽霊で、お兄ちゃんに取り憑いてるみたいなものなのです!地球の神様公認で私はお兄ちゃんの身体の中に”魂”があるって言ってたからね~!間違いないよ~~~!!」

 

つぼみ「た、魂……つまり”幽霊”っ!?……はうっ」

 

 あっ!?つ、つぼみさん!?しっかりしてください!!

 

えりか「て言うかさ~、どうして種は駆に取り憑いてんの~?」

 

種「えりかちゃん、気になるの?それじゃあ、話そうかな……あ、暗い話だから、聞きたくなかったら聞かなくていいからね」

 

種はそう言うと、僕たちの事件を簡単に説明していく。ついでにつぼみさんは気を失って聞いていなかったが……まあいいか。

 

ゆり「臓器移植による人格の形成……確かに、そう言った内容の本を出した女性がいたけれど、同じ症例が実在するとは思わなかったわ……いいえ、正確には魂が入っている状態だから同じなのかも微妙ね」

 

いつき「病弱か……僕の家族、お兄様も身体が弱かったからね……僕も、もし助けられるなら……そうしたかもしれないな」

 

えりか「……なんかゴメン、変な空気にしちゃった」

 

種「大丈夫だよ!気にしてないから!!旭ちゃん、自己紹介再開だよ!」

 

旭「えっ!?えっと……私は”麻琴 旭”。その……自己紹介、続けていいのかな?」

 

 種の強引な再開の指示により再び自己紹介が始まる。

 

種「うん!ウジウジしたって意味ないもん!はい、次はコルーリの番!」

 

コルーリ「わ、私はコルーリと言います、先ほど言ったように妖精です」

 

いつき「どこからどう見ても人間にしか見えないけど……本当に妖精なんだよね?」

 

コルーリ「はい……では、妖精に戻りますね」ボンッ

 

 すると、コルーリは青い鳥型の妖精に戻ってみんなの前に現れる。……ん?なんだ、いつきさん目が「可愛い~~~~~っ!!!!!」……あっ、コルーリがいつきさんに捕まった。

 

いつき「可愛いな~!可愛いな!羽がふわふわのサラサラで、とってもあたたかいし……ああ、良いな~!!お部屋に飾りたいな~~~〈それはダメでしゅ~っ!〉あっ!ポプリ!出て来たんだね~!」

 

コルーリ「ヂュヂュン……カケルぅ!いつきさん、怖かったチュン……!」(涙目)

 

駆「コルーリ、お帰り……怖かったね……大丈夫だからね」

 

つぼみ「……はっ!そうです!駆君達にも、私たちのパートナーを紹介しましょう!」

 

えりか「うわっ!?つぼみ、急に起きないでよ~!」

 

 つぼみさんの声を聞いてか、さっきから気になっていたあの大きな妖精……名前は”コッペ様”と言うらしいのだが、そのお腹の所から、さっき出て来たポプリとか言う妖精に似た別の二匹の妖精が出てくる。

 

つぼみ「紹介します、私のパートナーの”シプレ”です!シプレ、駆君にご挨拶しましょう!」

 

シプレ「はいですぅ!初めまして、シプレですぅ!駆、よろしくですぅ!」

 

えりか「こっちがあたしのパートナーの”コフレ”よ!」

 

コフレ「ボクはコフレですっ!そして、さっき出て来たのが”ポプリ”ですっ!」

 

ポプリ「ポプリでしゅ!言っておきましゅが、いちゅきはあげないでしゅ!」

 

 どうやら妖精は、残りのコッペ様も含めて4人……あれ?

 

ゆり「……?どうしたの、駆?」

 

謎の妖精『し~……ふふっ!』

 

駆「……いいえ、何でもありません」

 

 どうやら、遠くから見に来た妖精もいるみたいだな……それも相当遠くからだ、多分生きていたら会えないぐらい遠くかもしれない。言ってもいいのかもしれないけど、僕はそんな妖精の意見を尊重して黙ることにした……良いよね?

 

つぼみ「……あれ?おばあちゃん、何か考え事ですか?」

 

 つぼみさんが、お婆様である薫子さんに話しかけ始める。そう言えば、ずっと黙っているようだけど……どうしたのだろう?

 

薫子「ネツゾーン……そして、駆君達が持つ”機械”……確かどこかで……?」

 

駆「薫子さん、僕らのQaフォーンがどうかしたんですか?」

 

僕は薫子さんの前にQaフォーンを見せる。すると、薫子さんは驚いたような表情をする……どうかしたのだろうか?

 

薫子「その機械……良く見せてもらえるかしら?」

 

駆「は、はい……どうぞ」

 

薫子「ありがとう。……間違いない、”あの時のプリキュア”が持っていたものと同じだわ」

 

駆「あの時の……プリキュア?ど、どういう事ですか!?他にこのQaフォーンを持ったプリキュアを知ってるんですか!?」

 

薫子「ええ、”ネツゾーン”……ようやく思い出したわ。五十年前に現れたネツゾーンを語る男、そして……その男が出した”ゲンサーク”と言う怪物を倒した……この機械と全く同じものを持ったプリキュアの事を……」

 

 五十年前に現れてゲンサークを倒したプリキュア!?……そうか!そういう事か!!

 

駆「あの……薫子さん、もしかしてあなたは”キュアフラワー”と言う方を知っていますか?」

 

薫子「キュアフラワーは”私”の事だけど……」

 

駆「やっぱり!五十年前に現れた”ゲンサーク”って、フェイクが言っていたキュアフラワーを葬ったって言っていた時の物か!」

 

コルーリ「五十年前に現れた”アカシックのプリキュア”……まさか、別任務に出ているアカシックのプリキュアでしょうか?確かにそれなら考えられますが……」

 

種「コルーリが前に言ってたプリキュアの事?確か、クアライト博士が機密だって言って話してくれなかったんだよね?」

 

 そうだ……そのプリキュアの存在がある。しかし、今のこの状況はおかしい……フェイクが言っていた通りなら”キュアフラワー”は倒された……が、目の前にキュアフラワーである薫子さんが”存在する”。つまり、フェイクがゲンサークを使い、キュアフラワーを倒したと言う改竄が修正されているという事だ。

 

駆「別任務をしているプリキュアも歴史を修正しているのか?それも驚きだけど、ゲンサークを単騎で倒したと言うのも驚きだ……」

 

つぼみ「えっと……つまりどういう事ですか?」

 

ゆり「つまり、ネツゾーンによってキュアフラワーが倒されたと言う間違った歴史が、その謎のプリキュアによって修正された……という事かしら?」

 

駆「はい……もしそのままだったら、その子孫であるつぼみさんが生まれて来ないって事にも繋がります。薫子さんがいなくなってしまうという事は、その血を受け継ぐ”子”も、”孫”も生まれないという事ですからね」

 

つぼみ「そ、そんな~!?お、おばあちゃん!」ぎゅっ!

 

薫子「大丈夫よ……私はちゃんとここにいるから」

 

どういう事だ~?……なんでお前がいるんだ、キュアフラワー?

 

いつき「っ!? 君は何者だ!?」

 

駆「ッ!?……お前は、フェイク!?」

 

ゆり「皆、気を付けて!おそらくこいつが例のネツゾーンよ!」

 

フェイク「ん~?なんで俺を知ってるんだ、小僧?」

 

 こいつ……改竄前のフェイクか。でも、キュアフラワーを改竄した後って感じみたいだけど……どうする?Qaウォッチはまだ使えないし、最悪の場合”ゲンサーク”を出すかもしれない!

 

フェイク「まあいい!もう一度消してやるよ!!もう一回……こいつを使ってな~!!!」

 

デリート『デリ~~~~~ト……』

 

えりか「何なのあいつ!?……って、オタマジャクシ?な~んだ~、驚いて損した!」

 

駆「デリート!?こいつはヤバイ……!」

 

 オタマジャクシの状態だが、あれは間違いない……”デリート”だ!ヤバイ……これは最悪のパターンだ!

 

そこまでにせよ……フェイク。

 

 植物園の園内を黒く染め上げて、空間いっぱいに存在が広がっていく……そしてそれに合わせるように声が全体に響いてくる。……この……この声は!?

 

旭「カイザーンッ!!!」

 

フェイク「カイザーン様!?何故、このような所に!?」

 

カイザーン『フェイク、ハートキャッチプリキュアは良い……放っておけ。直ちに次の目的地へ向かえ』

 

フェイク「しかし、それでは改竄が!?」

 

カイザーン『これより、そこにいる”アカシックのプリキュア”を葬るための計画を行うのだ……そのためにお前の行動は邪魔になる。お前は……私の邪魔がしたいのか?』

 

 カイザーンはフェイクを威圧する様に声を掛けると、フェイクはまるで怯える様に膝を付いて首を垂れる。

 

フェイク「ッ!?ぎょ、御意!直ちに……次の改竄へ向かいます!!」

 

カイザーン『よし……直ぐに向かえ!』

 

フェイク「はっ!」

 

 フェイクはカイザーンの指示に従い、次元の裂け目を開いてその中へと消える。カイザーン……何故、僕らを助けるような真似を……!

 

カイザーン『……久しいな、”トキオ カケル”……そして、”キュアザート”とアカシックの使者よ。おっと……”不純物”もいたな』

 

旭「カイザーンッ!!!オリヒメちゃんを……あんな風にして!!!」

 

コルーリ「アサヒ、落ち着いて下さい!」

 

駆「……カイザーン、何で僕らを助けた?あのまま僕らを倒せたはずだ……何故?」

 

カイザーン『全ての決着は”最後の戦い”で付ける……一週間の猶予、それがお前たちの最後の時だ……”キュアシード”!では……さらばだ、トキオ カケル。お前を必ず……私が手に入れる……はっはっはっはっは!!!!!』

 

 カイザーンはそう言い残すと、笑い声と共に空間から消えていく。……ベガも、カイザーンも……何で僕を手に入れようとするんだ?今倒すのではなく、”最後の戦い”にこだわる事と関係があるのか?……どちらにしたって負けられない!一週間……僕らに与えられた時間は十分にある。それまでには……完成するはずだ!僕らの”希望の三ッ星”が……!!!

 

旭「待て!!!カイザーン!!!!」

 

駆「旭さん、落ち着いて!!!」

 

旭「でも……あいつが!私の世界も、オリヒメちゃんも……駆君だって……!全部、全部あいつのせいで!!!」

 

ぎゅっ!!!

 

旭「へっ……駆君?」

 

駆「大丈夫……君の知らない僕だけど、僕はここにいる。それに……絶対にベガも助ける!信じて欲しい……僕らの事を……」

 

 僕は取り乱す旭さんを強く抱きしめ、ゆっくりと語り掛けて落ち着かせようとする。すると、僕の左手から彼女の記憶が流れてくる……これが彼女の知る”僕”、オリヒメと言う友達、カイザーンに奪われた世界とオリヒメ、僕が……消える瞬間……その全てが流れてきた。そして……その時の”痛み”、”悲しみ”、”怒り”……そして”絶望”を感じた……これが……旭さんの”心”なんだな。

 

旭「駆君……!私……!!!うぅ……!!!」

 

駆「うん……大丈夫。絶対に……僕らが……!」

 

種(お兄ちゃん、助けようね……オリヒメちゃん、ベガの事。そして……旭ちゃんも、プリキュアさん達も!)

 

駆(ああ、僕らの力で……絶対に!!!)

 

 僕らは守るべきものを再び考え、強く決意する。

 

えりか「あのさ~、熱い抱擁中に悪いんだけど……」

 

駆・旭「「えっ?」」

 

コルーリ・つぼみ「「む~~~~~~っ!!!」」

 

えりか「駆……、あんたも罪作りな男の子だね~……」

 

駆「えっ!?あっ!?ご、ごめんなさい……旭さん!」

 

旭「ううん……平気///。ありがとう、駆君!」

 

 こうして僕らは、この2010年に待つ”最後の戦い”に備える。……猶予は”一週間”、その期間をこの2010年で過ごすため、僕らはえりかさんの自宅兼ファッションショップ”フェアリードロップ”でお世話になる事となった。一週間もいていいのかな、僕たち……?

 

 

To Be Continued……




いかがだったでしょうか?今回のハトプリ編、普段私が話を作る時、出会い、戦闘、日常回、戦闘と言うようにしているのですが、今回はちょっと変えまして、出会い、日常回、戦闘、戦闘、と言うようにしたいと思います。次回は、フェアリードロップで生活させてもらうことになった駆達!そんな駆達にえりかは、今度やるファッションショーの出演を要請する!最後の戦いが迫る中、駆達にファッションショーの開催の期限も迫る!乞うご期待ください!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。