ヴァールハイト・プリキュア   作:32期

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ふたりはプリキュアMaxHeart編、今回は新しく生まれ変わったフェイクの召喚する”あのお方”を模したゲンサーク、そしてフェイクとデリートの”ある姿”と戦っていただきます。そして久しぶりに……あの子に再登場してもらおうと思います!忘れたって人は”アカシック王国編”を読み直してみて下さい!では、お楽しみください!

6月10日、11日、12日はキュアアンジュの”薬師寺さあや”ちゃん、キュアマカロンの”琴爪ゆかり”さん、キュアミラクルの”朝日奈みらい”ちゃんの誕生日でした!このヴァールハイト・プリキュアで祝うのは二回目です!彼女達に今年も幸せな一年がありますように!


第五十五話:真の偽物(トゥルーフェイク)、偽物の笑顔(フェイクスマイル)

2005年12月25日 小泉学園 公園広場

 

side:駆

 

駆「時生の……おじいちゃんと……おばあちゃん……!」

 

コルーリ「えっ?う、嘘……!?それじゃあ、あの時に感じた既視感は……私が既に二人に出会っていたからだったんですね!」

 

ほのか「し~っ!何か話し始めたわ!」

 

 目の前に起こっている事態に僕は困惑していた。コルーリが過去に接触していたと言う”特異点”……それがこの2005年で亡くなる時生のおじいちゃんとおばあちゃんの事であると言うのだ。こうして目の前でおじいちゃん達を見れた事よりも……あの二人が特異点であると言う事の驚きが勝ってしまい……喜ぶに喜べない状態だ。すると、過去のコルーリと二人が何かを話し始める。少し遠くて聞こえ辛いが……僕は集中して三人の会話を盗み聞きする。

 

コルーリ(過去)「お、驚かないで聞いて下さいチュン!私はアカシック王国より、特異点…つまりあなた方を探すために派遣された、妖精の”コルーリ”と言いまチュン!あなた方に世界の希望である”プリキュア”を救うお手伝いを頼みたいチュン!」

 

進武「”プリキュア”?ふむ、聞いたことはないが……君はそのプリキュアを助けるために”特異点”とやらの僕たちを……アカシック王国と言う所から探しに来たと言う事かい?」

 

コルーリ(過去)「は、はいチュン!ご理解が早くて助かりますチュン!」

 

進武「う~ん……君の様な小鳥の妖精が、わざわざ僕らを探して来てくれたのだし……可能なら手伝いたいが……廻、どうする?」

 

廻「コルーリ、それは出来ないわ」

 

コルーリ(過去)「ど、どうしてですチュン!?」

 

廻「もうすぐね……私達に”孫”が生まれるの。私達はその子に……大切な事を伝えないといけない。コルーリ、あなたの言っている事は危険が伴うんじゃないかしら?」

 

コルーリ(過去)「チチュンッ!?そ、それは……」

 

廻「それに……私達はその役目に相応しくないと思うわ。きっと……もっと未来に、相応しい特異点がいるんじゃない?」

 

コルーリ(過去)「もっと……未来に……?」

 

見つけたぜ~!アカシック王国の使者っ!!!

 

シュンッ!

 

フェイク「お前がカイザーン様が言ってた”アカシック王国の使者”か!なんだよ!ただの小鳥じゃねえか!」

 

マーネル「うふふっ!震えてる~!可愛いっ♪あの綺麗な羽……全部捥いじゃおうかな~!」

 

インペイル「うるさいぞ……それと我らの目的は”Max Heartの改竄”だ。忘れていないだろうな?」

 

 三人が話している途中、過去のコルーリの後方に次元の裂け目が三つ開き、そこからネツゾーンの三幹部である”フェイク”、”マーネル”、”インペイル”が現れる。その瞬間、あたりにいた人たちが一斉に消え始め……周囲を一瞬で無人にする。会話の感じだと、どうやら三人は”改竄前”の様だ。しかし、わざわざ三人がかりで改竄に来るなんて……”Max Heart”の三人て、それだけ奴らから危険視されているのか?

 

コルーリ(過去)「ま、まさか……”ネツゾーン”!?もう私たちの動きがバレているチュン!?」

 

フェイク「はーーーはっはっは!ああ、そうさ!まあ、俺は紳士的なんでな……初対面だし名乗ってやるよ!俺はフェイク!」

 

マーネル「紳士的と一番縁遠い奴がよく言うわね~!あたしはマーネル、カイザーン様の一番の部下よ!」

 

インペイル「お前の虚言もフェイクと同じく滑稽だよ。ふふっ!私はインペイル……そして、我らが!」

 

フェイク・マーネル・インペイル「「「ネツゾーン三幹部だ(よ)!!!」」」

 

フェイク「さあ、アカシック王国が持っているって言うモンをよ……さっさと寄越しな!今渡すなら……痛くしないで消してやるよ~!おっと、そこにいる”特異点”も消さねえとな……あーっはっはっは!!!」

 

コルーリ(過去)「これは……渡せないチュン!」

 

進武「小鳥ちゃん……君は逃げなさい」

 

コルーリ(過去)「チチュンッ!?で、でも……!」

 

廻「コルーリ、あなたには使命があるんでしょう?だから逃げなさい……今はそれが一番大事よ。大丈夫……私達もすぐに逃げるわ。さあ、行って……!」

 

コルーリ(過去)「ご、ごめんなさいチュン!私……ちゃんと……逃げまチュン!お二人も……どうかご無事で!チュンッ!!!」

 

 コルーリは近くのビルまで飛ぶと、その屋上からQaライトの光が迸り……”碧色の流れ星”となって空の彼方へと消えていく。この出来事の後、コルーリは2019年の僕らの元へたどり着く訳か……て、そんな事を考えてる場合じゃない!おじいちゃんとおばあちゃんを助けないと!そう思い低木の影から出ようとするが……今度は空から”黒いカエル”が降ってくる。

 

デリート『・・・・・・』

 

フェイク「ん?おい、インペイル……こいつあれだろ?お前が開発中の奴じゃねえか?」

 

インペイル「ああ、しかし……何故ここまで成長している?まだ完全稼働前だぞ?」

 

デリート『……フェイク、マーネル、インペイル』

 

マーネル「へえ~!この子、ちゃんと喋れるのね~!結構可愛いじゃない……いや、やっぱカエルは無理ね」

 

デリート『お前ら……”退場”だ!デリーーーーートッ!!!!!』

 

 振って来たデリートはフェイク達を見ていると、咆哮を上げた瞬間……三人の足元に次元の裂け目を開き、三人を次元の彼方へと落としてしまう。

 

フェイク「なあああああぁぁぁぁぁ……っ!!!」

 

マーネル「このクソカエルゥゥゥゥゥ……っ!!!」

 

インペイル「何故だあああああぁぁぁぁぁ……っ!!!」

 

進武「な、何だったんだ……一体?」

 

廻「進武、ボーっとしない!今のうちに逃げる!」

 

 間抜けな叫び声をあげて落ちていった三幹部。そして、自分たちを危険にする障害が消えたため、おじいちゃん達はその場から逃げ出す。デリートはおじいちゃん達を助けたのか?そう思ったら……デリートの奴は、”僕らの隠れる低木”の方に視線を向ける。

 

デリート『そこにいるんだろ~……キュアエクス。それから……この時代のプリキュア~……出~て~来~い~よ~!』

 

 僕たちに出て来いと誘っているデリート。僕は人もいない状況もあり、周囲に危険も出ないと考えて低木に隠れるのを止めて、デリートの前まで出ていく。

 

駆「んっしょ!……デリート、何のつもりだ?どうして特異点の二人を助けた?それに……わざわざフェイク達をこの時代から排除して……プリキュアさん達が改竄される歴史を変えるような真似を……」

 

デリート『別に助けた訳じゃねえよ。過去のあいつらがいると……”今のあいつ”が来れねえからな~』

 

駆「今の……あいつ?」

 

デリート『そうだよ……同一個体が同じ時代に存在する場合、接触した時点から存在が不安定になり、どちらかの存在が消えるまでその状態が続き、場合によっては”消滅”を引き起こす……って、世界のルールがあるんだよ。まあ、接触しなければ問題ねえけどよ~……お前が近くにいるからな。戦闘になったら嫌でも接触すんだよ……そんじゃあ呼ぶぞ?お~~~~~い、フェ~~~イ~~~ク~~~~~ッ!!!!!』

 

・・・・・・ドンッ!!!!!

 

フェイク「よお……会いたかったぜ、キュアエクス。いや……”トキオ カケル”ッ!!!」

 

駆「フェイク……なのか?」

 

 突如、上空に現れた”人影”が……僕とデリートの間に降ってくる。その正体は……”フェイク”だった。今までの姿とは違う……身体に刻まれた炎の様な刺青に、眉間に輝く赤い点など……先程まで見ていたフェイクとは違い過ぎている。そして何よりも……奴を取り巻く雰囲気が異常だ!高濃度のAqライトの気配で……頭がくらくらする!

 

コルーリ「以前の姿より明らかに変化していますが……間違いないですね。なるほど……あの三人をこの時代から取り除いたのは、現在のフェイクを消滅の危険から守るため。しかし、どうして他の二人も?」

 

フェイク「あ~?そんなの決まってんだろ~!キュアエクス、お前を消すのに邪魔が入らねえようにだよ。雑魚のあいつらがいても足手まといな上に、目障りだしよ~!!巻き込んで消しかねないしな~~~っ!!!あーーはっはっはっは!!!!!」

 

なぎさ「あいつ……さっきの三人の中にいたヤツ……だよね?」

 

ほのか「ええ……最初に名乗った人。駆くん達が話してたネツゾーンの幹部……なのね」

 

ひかり「何……?あの人も駆さんと同じ力を感じるのに……全然違う。明らかな”闇の気配”、そして……とっても冷たい。これは”怒り”と……”恐怖”の感情?」

 

 フェイクはわざわざ僕を消すために……その邪魔が入らないようにマーネルとインペイルをこの場から排除したと言う。こいつの口調は今までと変わらないみたいだが……分かる。こいつは……自信を持ってその言葉を口にしているし、その言葉に見合った”力”を持っている。

 

駆「お前一人で……僕たちを倒す気なのか?」

 

フェイク「当たり前だろ……カイザーン様に頂いた”祝福”により、俺は新たに生まれ変わった!あ~……そう言えばお前も”祝福”を頂いたんだろ~?せっかくだ……見せてみろよ~」

 

駆「……知るか。僕は……絶対にあの力を使わない。僕が使うのは……プリキュアさん達との絆の力……”思いの力”だ!たとえ小さくても……重ね合って無限の力になる!この……”光の力”だけだ!」

 

フェイク「へっ!さっきの戦闘で、怒りに任せて真っ先に振るったのが”Aqライト”だったお前が……ぬかしてんじゃねえよ!お前は俺らと同じ……”闇の住人”だろうがよ~~~っ!!!」

 

駆「だとしても……僕はプリキュアだ!」

 

ほう……お前たちが得体の知れない気配の正体か?

 

 突然、フェイクと僕の話に割り込んでくる影……それはあのザケンナーと言う怪物を出してきたサーキュラスと言う男と似たような服装をした”七三分けをした顎の長い男”。なんだ……こいつはひかりさんに近い存在……の様に感じる。闇の使者……いや、”闇そのもの”だ。

 

なぎさ・ほのか「「バルデスッ!?」」

 

バルデス「そこにいるお前は……違う、闇の気配だけだ。ならば……そうか、お前か。光の気配……しかし、その中に闇の気配を……どちらでもあるが、どちらでもない。光と闇を喰いつくそうとする……お前の存在はシャイニールミナスの光を遮り、あのお方の覚醒を阻む……まるで”混沌”だ……がっ!?」

 

駆「なっ!?」

 

フェイク「あんたから来てくれるとは思わなかったぜ……バルデスさんよ~!」

 

バルデス「き……貴様っ!?これがお前たちの力か……私が抗えない……か」

 

 なぎささん達によって判明する男の名前は……”バルデス”。奴はフェイク、僕と目線を移していき……僕に対して言った言葉は……お前は”混沌”だと言う物だった。その瞬間、バルデスの腹部から一本の腕が出てくる……それはフェイクの腕がバルデスの腹部を貫いたものだった。フェイクの言葉……あいつ、あのバルデスと言う人物を探そうとしていたのか?

 

フェイク「いやな~、この時代でやろうとしてた計画の一つによ……あんたをガンサークにするってのがあったんだがな、コントロールが出来ない上に”あいつ”になるから危険だってんで没になったんだ。だが……俺の強化されたAqライトとデリートがあれば……面白い事が起きるんだよ~っ!!!さあ、今までで最高の餌だぜ!デリーーーーートッ!!!!!」

 

デリート『いっただっきま~~~~~すっ!!!!!』

 

バクッ!!!!!

 

ほのか「バルデスが……!?」

 

なぎさ「た、食べられちゃった~!?」

 

ひかり「み、皆さん……何かが来ます!」

 

フェイク『ふたりはプリキュア Max Heartの歴史を……消せ!欺け!ゲンサーク!!!』

 

デリート『ン~~~~~!……ベッ!!!』

 

 バルデスを飲み込んだデリートが……ゲンサークを吐き出す。その姿は……例えるなら”漆黒の巨人”。しかし、大きさは2メートル程で、同じくらいの大きさだった”ノイズG”と比べると、羽もなければ装飾の類はひとつもないが、強靭な肉体が……まるで鎧を何重にも重ねたようだ。そして……このゲンサークから感じる圧倒的なプレッシャーがノイズの比ではない!そのうえフェイクのAqライトの濃度で頭がくらくらするから……正直、立っているのもきつい!

 

なぎさ「あ、あの姿って……!?」

 

ほのか「そんな……嘘でしょ!?」

 

コルーリ「あ……ああ……!?そんな……あ、あれは……!!!」

 

なぎさ・ほのか・コルーリ「「「ジャアクキングッ!!!!!」」」

 

駆「あれが……ジャアクキング!?」

 

 ジャアクキング……この時代でプリキュアさんが戦うというドツクゾーンのボス。こんな気配を放つ奴と……3人は戦ったのか!?そして……倒したって言うのか!?こいつは……カイザーンと同じ位ヤバイって感じる!こんな奴と……どう考えたって戦おうなんて思わないぞ!こいつは……”宇宙の法則”の様な……絶対に触れてはいけないもの!例えるなら……ウルトラマンエックスに出て来た虚空怪獣”グリーザ”みたいな”恐怖”や”絶望”を超越した……”何か”だ!

 

フェイク「はっは~~~!!!こいつはいいぜ!ジャアクキングG……ってところか!あ~……安心しなプリキュア、こいつに意識があっても邪魔だからよ……意識は消してあるから……よっ!!!」

 

バシッ!!!

 

ジャアクキングG『・・・・・・』

 

 フェイクは全力の力でジャアクキングGの顔面を殴る。しかし、ジャアクキングはまるで”人形”のように動こうとしない。それを見たフェイクは笑顔でこちらに振り向き……ジャアクキングGの頬を繰り返しパシパシと叩きながら話し始める。

 

フェイク「なっ?この通り何をしても暴れねえし、怒らねえ!完全な俺の”操り人形”って訳さ!さあ、もういい加減話してるのも飽きただろ?さっさと変身しな……プリキュア!」

 

駆「……やるしかない!皆さん……いきますよ!!!」

 

なぎさ・ほのか・ひかり「「「うん(ええ)(はい)っ!」」」

 

 こうなってしまった以上……戦うしかない!そう思った僕は”Max Heart”の3人に呼びかけてQaフォーンSを、なぎささん達も”ハートフルコミューン”と”タッチコミューン”を取り出して……変身を開始する。

 

駆『プリキュアプリケーション!インストール!!!』〈タップ〉

 

なぎさ・ほのか『『デュアル・オーロラ・ウェイブ!』』

 

ひかり『ルミナス・シャイニング・ストリーム!』

 

空へと伸びる眩い光の柱……その光が晴れて、4人の戦士が姿をあらわす。

 

エクス「重なる思いで、駆けろ未来!キュアエクス!」

 

ブラック「光の使者!キュアブラック!」

 

ホワイト「光の使者!キュアホワイト!」

 

Max Heart「「ふたりはプリキュア!」」

 

ホワイト「闇の力のしもべ達よ!」

 

ブラック「とっととお家に、帰りなさい!」

 

ルミナス「輝く命!シャイニールミナス!」

 

ルミナス「光の心と光の意志、総てをひとつにするために!」

 

 変身を終えた僕らは、フェイクとデリート……そして、ジャアクキングGの方に視線を向ける。左腕が小さく震える……正直に言うのなら”怖い”。だけど……逃げる訳にはいかない!

 

フェイク「ヒヒッ!そんじゃあ……行くぜ~!キュアエクスーーーッ!!!やれ、ジャアクキングGッ!!!!!」

 

ジャアクキングG『ガアアアアアアアアアッ!!!!!』

 

エクス「絶対に……勝ってみせる!!!」

 

 

side:キュアエクス

 

ジャアクキングG『ハアアアアアアアアッ!!!!!』

 

エクス「ローズ!ムーンライト!フォーチュン!お願いします!」

 

ローズ『しょうがないわね!』

 

ムーンライト『相手の力は強大よ。エクス、注意しなさい』

 

フォーチュン『エクス、力の入れ方は打ち込む瞬間に……よ。あなたのカウンターに私の技術を合わせるの。いいわね?』

 

 僕らに突っ込んでくるジャアクキングG。僕は即座にローズとムーンライト、フォーチュンの三人を呼ぶ。アのバケモノには生半可なパワーでは意味がない。だからプリキュアの中でも屈指のパワーを持つローズ、戦闘のバランスが取れてあらゆる状況に対応できる実力を持つムーンライト、格闘技の経験ではサンシャインも長いのだが、今回は防御面をムーンライトに任せているため、攻めていく方向にしようとフォーチュンを選んだ。僕はジャアクキングGの攻撃に集中し一撃の軌道を読む。直線的で読み切りやすいが相手が相手だ……油断はしない!

 

ジャアクキングG『ダアアアアアッ!!!!!』

 

エクス「ふぅ……だりゃっ!!!」

 

バゴンッ!!!!!

 

ジャアクキングG『グッ!?』

 

フォーチュン『今よ!回転を加えながら振りぬいて!!!』

 

エクス「いっけえええええええええっ!!!!!」

 

 目の前まで接近してきたジャアクキングGの拳を体制を低くして回避し、そのまま奴の腹部目掛けて左腕をしたから叩き込む。そこにフォーチュンのアドバイスが聞こえてくる。それを聞いた僕は一撃に拳を捻る事で”回転”を加え、ジャアクキングGに押し込むように拳を振りぬいた……例えるなら”正拳突き”のような感じだ。しかし、この一撃はローズやムーンライト、フォーチュンの力に、僕のカウンターによるパワーアップもかかっているため、これを喰らったジャアクキングGは足で踏ん張りながらも後方へと押されていく。ここで攻めない訳にはいかない!追撃しなければ……一瞬でもこいつが何かするようならこっちが負けるかもしれない!奴が何かする隙を与えるな!

 

エクス「ブラック!ホワイト!追撃を!僕は次の準備をします!」

 

ブラック「了解!いくよ、ホワイト!」

 

ホワイト「ええ、ブラック!」

 

ブラック・ホワイト「「はあああああっ!!!」」

 

ジャアクキングG『グゥゥゥッ!!!』

 

 ブラックとホワイトは同時に突っ込むと身体を回転させて蹴りを放つ。ゲンサークであるジャアクキングGはその攻撃の威力に押されているように見える。ゲンサーク相手に……あそこまで攻撃が通るのか?さすがはプリキュアの原点……二人でのコンビネーションなら”プリキュア5”さんよりもすごいかもしれない!そしてあのパワーも……間違いなく歴代最強……現状の僕でもあのパワーに負けているだろう。

 

・・・・・・ゴォオ

 

コルーリ「ッ!?エクスの左手から……Aqライトが!?」

 

エクス『ッ!?Aqライトが……もう出てくるのか!?仕方ない!プリキュアプリケーション!インストール!!!』〈スイート♪〉

 

 僕は左腕からわずかに漏れ始める”Aqライト”に気付く。まだ戦闘が開始してすぐの時間で漏れ始めるとは……プリキュアのエネルギーが増えている証拠だ。だが、これを抑え込むためにQaウォッチを使うわけにはいかない!こんな時のための戦い方もちゃんと考えたんだ!僕はすぐさま”スイートプリキュア”さんのプリキュアプリを起動する。

 

メロディ『お呼びだね、エクス!』

 

リズム『エクス、私たちの気合のレシピ……見せてあげましょう!』

 

ビート『エクス、Aqライトに負けないで!あなたのビートを響かせて!」

 

ミューズ『私たちのハーモニーを響かせなさい……エクス!』

 

エクス『はい!皆さん……心を一つに!』

 

エクス・メロディ・リズム・ビート・ミューズ「『『『『プリキュア・パッショナートハーモニー!!!』』』』」

 

 僕が考えた戦い方と言うのは……簡単に言えば”プリキュアのエネルギーを大量に消費する合体浄化技を連発し、Aqライトを押し出すエネルギーを減らす”と言う戦法だ。プリキュアのエネルギーは有限ではあるのだが……変身している間はどんどん湧きだしてくる。Aqライトを漏らさないためにはそれだけエネルギーを消費し続けるしかないのだ。僕はフォーチュンを解除してムーンライトとミルキィローズを残し、残りの四枠でスイートプリキュアの力を行使する。

 

ブラック「だだだだだだだっ!!!!!……って、何あれ!?マーブル・スクリュー!?」

 

ホワイト「たあああああっ!!!!!えっ?ぶ、ブラック、まずは避けないと!」

 

ブラック「お、オッケー!」

 

ルミナス「あれは……光の力。私達とは違う……別の世界を守る光の使者……プリキュアの力なの?」

 

 パッショナートハーモニーがジャアクキングGへと向かっていく。ブラックとホワイトはすでに射線からいなくなってくれているため巻き込むことはない。スイートプリキュアの四人に、僕のハーモニーパワーを乗せた五重の一撃がジャアクキングGに直撃する……が。

 

ジャアクキングG『ハアアアアアッ!!!!!』

 

シュ―――――ンッ!!!!!

 

エクス「ッ!?パッショナートハーモニーが……直撃した場所から消えている!?」

 

フェイク「はっはっはっ!!!あ~……おもしれえだろ、キュアエクス!ジャアクキングって言うのはな、”すべてを喰い尽くす力”を持っていてな……その強さは”宇宙そのもの”なんだそうだぜ~!その程度の力じゃ足りないぜ~!!!」

 

エクス「宇宙……そのもの!?」

 

・・・ゴォォオオ!

 

エクス『ぐっ!ぐぅぅぅうううっ!!!で、出てくるなっ!!!プリキュアプリケーション!インストール!!!」〈ハートキャッチ!〉

 

 僕の一撃はジャアクキングGに触れた瞬間、まるでブラックホールに飲み込まれるように消えていってしまう。その事態に驚く僕にフェイクはジャアクキングと言う存在について説明する。その力は”すべてを喰い尽くす力”、その強さは”宇宙そのもの”……やはり僕の感じていたものは間違いではなかった。ジャアクキングは……宇宙の法則や不条理の様なものだったんだ!この状況に恐怖を感じた瞬間、僕の左腕からさらにAqライトが漏れ始める。もうパッショナートハーモニーで使用したプリキュアのエネルギーが回復してしまった!僕はすぐにハートキャッチプリキュアのプリキュアプリを起動し浄化技の体勢に入る。

 

エクス「タクト!タンバリン!皆さん、お力を借ります!」

 

マリン『おっしゃ~!いっけ~、エクス!!!』

 

サンシャイン『ビームの様な攻撃はかき消されてしまうかもしれない!直接攻撃を当てた方が良いかもしれない!』

 

ブロッサム『エクス、私達と一緒にいきましょう!』

 

エクス「はい!サンシャイン、まずは準備を!」

 

エクス・サンシャイン「『プリキュア・ゴールドフォルテバースト!』」

 

 僕はブロッサム、マリン、ムーンライトの”タクト”と”シャイニータンバリン”を出現させる。そして、まずはサンシャインと共にシャイニータンバリンを使用した浄化技”ゴールドフォルテバーストを空中に放つが……これで終わりではない。これはまだ準備だ……僕は空中に浮くブロッサムタクトを握り、空中にあるゴールドフォルテバーストへと駆け……!

 

エクス・ブロッサム・マリン・ムーンライト「『『『プリキュア・フローラルパワー・フォルティシモ!』』』」

 

 フォルティシモを発動してゴールドフォルテバーストに突っ込んでいく。すると、僕の身体は黄金の輝きを纏い、さらに勢いを付けてジャアクキングGへと突撃する。

 

エクス「プリキュア・シャイニング……!」

 

ブロッサム・マリン・サンシャイン・ムーンライト『『『『フォルティシモーーーーーッ!!!!!』』』』

 

ドーーーーーーーーーーンッ!!!!!

 

ブラック「す、スゴイ!もうエクスだけでいいんじゃないの!!」

 

ホワイト「あれが……未来のプリキュアの力なの?それを使いこなしているのね」

 

ルミナス「ッ!?待って下さい!まだ……終わってません!」

 

 そうだ……まだ終わっていない。シャイニング・フォルティシモは確かに直撃した……渾身の力で放った……だけど……!

 

ジャアクキングG『ガアアアアアアアアアアッ!!!!!』

 

シュワァァァァァァ!!!

 

エクス「シャイニング・フォルティシモの輝きが……消える!?」

 

 初撃の攻撃が当たった事で直接攻撃なら効くと思ったのだが……そういう訳にはいかなかった。直撃した衝撃はあったが……シャイニング・フォルティシモの黄金の輝きはジャアクキングGの”闇”に飲み込まれて消えていく。それによく見ると、タクトを握る”僕の右手”も薄くなっていく……こいつは僕と言う存在すら”喰い尽くそうとしている”のだ。このままではいけない!僕は何とかこいつから離れるために……”ある技”を使う。僕はそれを決心すると”プリキュアのエネルギー”を身体中から解き放つ。

 

エクス「プリキュア・大爆発っ!!!」

 

ジャアクキングG『ッ!?』

 

ドッカ―――――ンッ!!!!!

 

エクス「うわあああああっ!!!!!」

 

ドンッ!!!

 

 ハートキャッチプリキュアさんの技の一つ……”プリキュア・大爆発”。身体中からエネルギーを解放して、自分を中心にした周囲を吹き飛ばす技なのだが、僕はこれをジャアクキングGへの奇襲と距離を取るための手段として使用した。しかし、やはりジャアクキングGは”異常”だ。あの大爆発をゼロ距離で喰らって無傷、吹き飛ばされたのはヤツではなく”僕”と言う状態だ。僕は爆発に吹き飛ばされ……Max Heartの三人がいる近くへと背中から落下する。

 

ブラック「エクス!」

 

ホワイト「大丈夫っ!?」

 

ジャアクキングG『ウオアアアアアアアアアアッ!!!!!』

 

ルミナス「ッ!?皆さん、危ない!!」

 

 僕を心配して近づいてくるブラックとホワイト。しかし、そのすぐにジャアクキングGが咆哮を上げ始め、それから守るようにルミナスが僕らの前に”光の壁”を作り出して守りの体勢に入る。光の壁のおかげで僕らに咆哮の衝撃はない……しかし……。

 

ガンッ!!!ドガ―ンッ!!!!ズガガガガ―――――ンッ!!!!!

 

コルーリ「街が……!」

 

エクス「世界が……壊れていく……!」

 

 僕らは守られたが……”世界”は壊れ始めた。周囲の建物が崩れ、地形に亀裂が走る……例えるなら”天変地異”、”世界の終わり”のような光景が目の前に出来上がった。恐らく……これでも奴の力の半分もないのだろう。しかし、この光景は僕が感じている恐怖を増大させるには充分過ぎる。僕はこの光景に恐怖し……同時に”あの力を使わなくてはいけないのではないか?”と言う”迷い”が生まれる……が、そこにブラックとホワイトから信じられない事を言い放つ。

 

ブラック「……ルミナス、エクスとコルーリの事を守ってあげて!」

 

ホワイト「ここからは私たち”ふたり”が行くわ!」

 

 信じられない……この状況を見て何も思っていないのか?あの強大な力を見せられて、崩れていく世界が目の前に広がっているのに……何故、ジャアクキングへと二人で向かって行こうなどと言う無茶な選択を選べる?

 

エクス「や、やめて下さい!奴の……ゲンサークの力は”アカシックのプリキュア”でないと浄化できない!それにみて下さいよ!世界が崩れていってるんですよ!?怖くないんですか!?」

 

ブラック「そんなの……怖いに決まってるじゃない!」

 

エクス「……えっ?」

 

ホワイト「怖いけど……それ以上に守りたいものがあるの。それに……お腹も空いてきちゃった」

 

ブラック「そうだよ!アカネさんのたこ焼き、食べ損なっちゃったしね!」

 

ルミナス「すいません……でしたら、後でご馳走しますね!」

 

 この絶対絶命の状況で彼女たちはお腹が空いた等と……あまりにも日常的な事を話し始める。この状況で笑い、奴を倒した後の事を話し合っているのだ。

 

ブラック「エクスとコルーリもおいでよ!アカネさんのたこ焼き、すっっっごく美味しいから!食べないなんて、ありえな~い!」

 

メップル「全く~!ブラックは相変わらずメポッ!」

 

ホワイト「だから、まずはジャアクキングを倒さないとよ!」

 

ミップル「皆の力を合わせるミポッ!」

 

 ふたりは咆哮によって出来上がったクレーターの中心にいるジャアクキングGへと視線を向けると、ふたりは手を握る。

 

ホワイト『私達の目の前に希望を……!』

 

ブラック『私達の手の中に希望の力を……!』

 

 すると、彼女達を中心に周囲が輝きだて空に光の粒子で出来た光輪が現れる。その瞬間、ブラックは右腕、ホワイトは左腕にブレス型のアイテムが現れる。リボンのあしらわれたアイテムだが……あの小さなアイテムにとてつもない力を感じる。力で言うなら……Splash☆Starのスパイラルブレスと同等かそれ以上だろう。

 

ブラック「だああああああああああっ!!!!!」

 

ドンッ!!!!!

 

ジャアクキングG『グッ!!!ガアアアアッ!!!!!』

 

ホワイト「やああああああああああっ!!!!!」

 

ガンッ!!!!!

 

ジャアクキングG『グハッ!!!!!』

 

 ブラックの強力なパンチが……ジャアクキングGを吹き飛ばし、それに合わせてホワイトが強力な蹴りを叩き込む。一歩も引いていない……やはり今まで出会ってきたプリキュアさんと明らかに一線を引いた強さだ。

 

ジャアクキングG『ッ!!ダアアアアアアッ!!!!!』

 

ルミナス「危ない!はあっ!!!」

 

コルーリ「ジャアクキングのビームを受け止めた!」

 

ルミナス『光の意志よ!私に勇気を!希望と力を!」

 

 ブラックとホワイトの猛攻の隙をつき、僕らに光線を放つジャアクキングG。しかし、その攻撃は衝撃波と同様にルミナスに守られる。そのうえ、今度は反撃をしようとしているのだろう……彼女が叫んだ瞬間、空からハート型のアイテムが落ちてきて、それをバトン型にすると空中に放ちルミナスが低い体勢で構える。

 

ルミナス「ルミナス・ハーティエル・アンクション!」

 

ジャアクキングG『ッ!?!?!?』

 

エクス「動きがスローになった!?」

 

ブラック・ホワイト「「でやあああああ(たあああああ)っ!!!!!」」

 

ジャアクキングG『ガアアアアアアアアアアッ!!!!!』

 

 この絶望的な状況でも……恐れずに立ち向かい、一歩も引かずに進んでいく”光の使者”。あれが……プリキュアの”歴史の原点”であり……”頂点”!だが、このままでも状況は変わらない。最終的には僕が浄化しないと意味がないからだ。なのに……僕は守られて何もしていない!守るって……”全て守る”って決めただろ!

 

ゴォォォオオオ!!!

 

エクス「……Aqライトに怯えてられるか!僕がやらないで……誰がやるんだ!!!」

 

 僕の左腕からさらに溢れるAqライト。この力を恐れて何もしないなんてあっちゃいけない!だから、そのための戦い方も考えたんだ!

 

エクス『プリキュアプリケーション!インストール!!!』〈スマイル〉

 

ハッピー『よ~し!皆、エクスと一緒にいくよ~!!!』

 

サニー『おっしゃ~!いっちょブチかましたれ~~~!!!』

 

ピース『エクス!私と考えた作戦通りに!私たちの考えた戦い方……絶対に大丈夫だよ!』

 

マーチ『二人で考えたんだ……まあいいね!直球勝負でいこう、エクス!』

 

ビューティ『”全てを守る”と言う険しき道……ですが、わたくし達が付いています!エクス、あなたの道を貫いて下さい!』

 

 僕は意を決して”スマイルプリキュア”のプリキュアプリを起動し、ハートキャッチプリキュアさんとローズを解除して、スマイルプリキュアの5人を呼び出す。そもそも、この戦い方を提案してくれたのは”やよいさん”であり、この戦い方は”スマイルプリキュアを基準に考えている戦い方”でもある……何故なら。

 

エクス「すぅ~・・・・・・き・あ・い・だあああああああああっ!!!!!」

 

 気合……と、言うか”プリキュアのエネルギー”を大量に消費するスマイルプリキュアさんの力は、この戦い方に実にマッチしているからだ。Aqライトを押し出すエネルギーを一気に消費でき、そのうえ強力な力として行使できる……今までのデメリットをメリットに出来るのだ。それにプリキュアのエネルギーも増えて回復が早くなっているので、多少無茶してもガス欠はない。

 

ドオオオオオオオオオッ!!!!!

 

ジャアクキングG『ッ!?』

 

エクス「だりゃあああああっ!!!!!」

 

ゴッ!!!!!

 

ジャアクキングG『ガアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!!!!』

 

ド―――――――――ンッ!!!!!

 

 僕は気合を込めるとハッピーシャワーを”ブースター”代わりにしてジャアクキングGに突撃する。その勢いと気合を込めて思いっきり拳を叩き込むと、ジャアクキングGは今までにない勢いで瓦礫のある後方に吹き飛ばされた。この一回でAqライトの漏れも止まっているし……結果は上々だ。

 

ブラック「うっそ~!?」

 

ホワイト「すごい力ね……私達と同じくらいかしら」

 

エクス「ふぅ~……遅くなってすみません、僕も一緒にいきます!申し訳ないですけど……援護を頼みます!だあああああっ!!!!!」

 

ホワイト「また飛んで行っちゃった……どうする、ブラック?」

 

ブラック「そんなの……決まってるでしょ、ホワイト!」

 

ホワイト「そうね!私達も!!」

 

 僕はまたハッピーシャワー後方に放ちながらジャアクキングGの吹き飛ばされた場所へ向かって飛び出す。それについてくるようにブラックとホワイトの二人も付いてきている。すると、ジャアクキングGが瓦礫の中から身体を起こして姿を見せる。

 

エクス「見えた!サニー、熱いヤツを頼みます!!!」

 

サニー『おっしゃ~!行っくで~~~!!!』

 

パチンッ!ボワッ!!!!!

 

エクス・サニー「『だりゃあああああっ!!!!!』」

 

ジャアクキングG『デエエエエエエエエッ!!!!!』

 

 僕はサニーの力で左手に炎を生成しパンチを放つ。しかし、奇襲ではない今回はジャアクキングGも反撃のパンチを放っており、お互いの拳が勢いよく衝突する。ジャアクキングGと接触した炎が消えそうになる……が。

 

エクス・サニー「『気合だ(や)あああああっ!!!!!』」

 

ボオオオオオッ!!!!!

 

 消えそうになる炎が気合を込める事で再び燃え上がる。これは"焚き火"と一緒だ……消えそうでも薪を焚べれば燃え上がる様に、気合を込め続ければ消える事はない。それが"すべてを食い尽くす力"であっても……僕に力が、気合がある限り……食い尽くされる事はない!

 

ジャアクキングG『ッ!?』

 

エクス「だりゃっ!!!ブラック!ホワイト!」

 

ブラック・ホワイト「「てえええええっ!!!」」

 

 ジャアクキングGの拳を気合で押し切ると、僅かな隙が出来る。僕はその隙にブラックとホワイトを呼び、追撃を指示する。ブラック達は見事にその隙を理由してジャアクキングGの懐に入り込み、奴を上空へと蹴り上げる。

 

エクス「マーチ、最速で真っ直ぐに!!!」

 

マーチ『オッケー!』

 

エクス・マーチ「『飛べえええええっ!!!』」

 

ビュウウウウウウウンッ!!!

 

 マーチの風の力を右足に込めると、僕は全力で地面を蹴る。すると、右足から凄まじい風が発生しジャアクキングGに向かって空へ飛びあがる。

 

エクス・マーチ「『だりゃあああああっ!!!!!』」

 

ドンッ!!!

 

ジャアクキングG『ゴッ!?』

 

エクス「落下し始めた……ブラック!ホワイト!”僕に”蹴り”を入れて下さい!

 

ブラック「えっ!?……ッ!!なるほど、分かった!!」

 

ホワイト「いくわよ、エクス!」

 

ブラック・ホワイト「「でえええええっ!!!」」

 

 ジャアクキングGの懐に飛び蹴りの体勢で突っ込み、蹴りは見事に奴の腹部を捉える。しかし、まだ終わりにしない。僕はすぐに地上にいるブラックとホワイトに”僕を蹴る”様に指示を出す。その意図を理解したふたりは……僕の足底に向かって思いっきり蹴りを入れ、その勢いを使って再び上空へと飛び上がる。しかし、勢いはかなり強いため飛んで行った位置はジャアクキングGの”頭上”辺りと言ったところだろう。

 

エクス「ピース、電光石火で駆け抜けます!」

 

ピース『よ~し!”ファイズアクセル”よりも!”クロックアップ”よりも早く行こ~う!!』

 

エクス・ピース「『電光石火!稲妻落としっ!!!!!』」

 

ビリリッ!ドゴゴゴー――――ンッ!!!!!

 

ジャアクキングG『ノワアアアアアアアアアアアッ!!!!!』

 

ド―――――――――ンッ!!!!!

 

 僕は空に向けて”ピース”をすると、そこに雷が落ちてくる。その雷を全身に纏い……僕はジャアクキングGの頭上から稲妻の如く地面に向かい急降下する。稲妻と同じくらいの速さで僕らはジャアクキングGと共に地面に落下する。地面に着いたことを確認した僕はすぐに後方に飛び、ジャアクキングGから距離を取る……すると、ジャアクキングGはよろよろと立ち上がろうとする。どうやら僕の攻撃は喰らい尽くし切れずにダメージが発生しているみたいだ!あと少し……やるぞ!!!

 

エクス「ビューティ、奴を吹雪で凍結します!」

 

ビューティ『分かりました……参りましょう、エクス!』

 

エクス・ビューティ「『はああああああっ!!!!!』」

 

ヒュウウウウウッ!!!!!

 

ジャアクキングG『ガッ・・・・・・グギッ!』

 

 ビューティの氷の力でジャアクキングGを凍結させることに成功する。しかし、奴はこの状態でも力を喰い尽くそうとしているはずだ……これ以上の戦闘と拘束を継続すべきはない。ここで決めるしかない!

 

エクス「ブラック!ホワイト!これ以上、戦闘を長引かせるべきではありません!拘束もあまり長く続きませんし……ここでジャアクキングを浄化しましょう!」

 

ブラック「オッケー、エクス!」

 

ホワイト「私達がエクスに合わせるわ!」

 

エクス「はい!ハッピー……一緒にお願いします!」

 

ハッピー『うん!任せて、エクス!』

 

エクス『お願いします……行くぞ!エクス・スパイラル・リング!!!プリキュアプリ!インストール!!!」

 

 僕は最後の浄化のためにSplash☆Starの時代で手に入れたアイテム”エクス・スパイラル・リング”を装着して浄化技用のプリキュアプリを起動すると、それに合わせてブラックたちも浄化技の準備を開始する。本当はこのアイテムは使いたくない……しかし、このアイテムなしにジャアクキングG程のゲンサークは浄化できないだろう。だから、僕はこのアイテムを装着して中央にリングをセットしゆっくりと回転させる……今回は誰かの”命”を吸い込んだりはしない!僕が集めるのは……周囲に放出して残留している”僕が使用したエネルギー”だ。ただ力任せに気合のエネルギーを放出していた訳ではない……この一撃の為の準備でもあったんだ……集中して、そのエネルギーだけを集めろ!!!

 

エクス「集まれ……周囲に散ったエネルギーだけ……来い!来い!!来いっ!!!」

 

シュウウウウウウウウウウウッ!!!!!

 

ホワイト「ブラック、私達も!」

 

ブラック「うん!」

 

ギュッ!

 

ブラック『ブラックサンダー!』

 

ホワイト『ホワイトサンダー!』

 

ビリッ!ビリリッ!!

 

 僕の構えた手の前に集まる球状のエネルギーが大きくなる。そしてブラックとホワイトの声に反応する様に彼女達の伸ばす手に落ちる”黒”と”白”の雷……それを受けたふたりの身体が七色に輝く。

 

ホワイト『プリキュアの美しき魂が!』

 

ブラック『邪悪な心を打ち砕く!』

 

グッ!!!

 

ブラック・ホワイト「「プリキュア・マーブル・スクリュー!」」

 

ブラック「ぐっ!!!」

 

ホワイト「んんっ!!!」

 

ブラック・ホワイト「「マックス!!!」」

 

 ジャアクキングへと放たれるブラックとホワイトの浄化技。その一撃がジャアクキングGに直撃すると思われた瞬間……。

 

バキンッ!!!!!

 

ジャアクキングG『ダアアアアアアアアッ!!!!!」

 

バンッ!!!!!

 

コルーリ「マーブル・スクリューを受け止めた!」

 

 氷が砕け拘束が溶けたジャアクキングGは、ブラックとホワイトの浄化技を受け止めたのだ。あの一撃を受け止めるとは……やはりジャアクキングは規格外だ。しかし……既に受け止めている状態で僕の浄化技まで……受け止められるかな?

 

エクス「いきますよ、ハッピー!」

 

ハッピー『うん!プリキュア・ハッピーシャワー……!!!』

 

エクス『スパイラル・エクスプロージョンッ!!!!!』

 

ジャアクキングG『ッ!?グッ!!ガアアアアアアアアアッ!!!!!』

 

コルーリ「嘘……二つの浄化技をそれぞれ片手で!?」

 

 信じられない事に、ジャアクキングGは僕たちの浄化技をそれぞれ片手で受け止めた見せた。まだ……あんな力が残ってるのか!?このままじゃ……!

 

ホワイト「諦めちゃダメ!!!」

 

ブラック「私達は……絶対に勝てる!私たちは最後まで諦めない!!!エクスも……絶対に諦めないで!!!!!」

 

 ブラックとホワイトの言葉に反応する様に、彼女たちのブレスからそれぞれの色の”スパーク”が迸る。そうだ……僕だってまだ力が残ってる!気合の全てを……振り絞れ!!!!!

 

エクス「……はい!!!」

 

ブラック「うん!ホワイト!」

 

ホワイト「ええ!ブラック!」

 

ググッ!!!!!

 

ブラック・ホワイト「「スパーーーーーク!!!!!」」

 

エクス「僕たちの気合を……喰い尽くせるかああああああっ!!!!!」

 

ジャアクキングG『ウワアアアアアアアッ!!!サイコウケッサ~~~~~クッ!!!!!』

 

 ブラックとホワイトは繋いでいる手に力を、僕もこの一撃に持てる全ての"気合"を込める。すると、僕らの浄化技は威力を限界まで強化され……ついにジャアクキングGを浄化することに成功し、ジャアクキングGがいた場所には気絶したバルデスがおり、その後バルデスは光に包まれてどこかへと飛んで行った。

 

エクス「や……やった!」

 

ブラック「やったじゃん、エクス!」

 

ホワイト「待って……ジャアクキングが浄化されたのに、何で"世界は元に戻らないの?"」

 

ルミナス「皆さん、気をつけて!まだ闇の気配が……ッ!?エクス、危ないっ!!!」

 

なかなか良い見ものだったぜ〜……キュアエクス!

 

エクス「フェイクッ!?ぐぅ!?」

 

フェイク「こいつは礼だ……受け取れ!!!」

 

ボーーーーーンッ!!!!!

 

エクス「うわああああああっ!!!!!」

 

ジャアクキングの浄化に喜ぶ僕らだったが、ホワイトがジャアクキングGを浄化しても世界の崩壊が修正していない事に気づく。その後すぐにルミナスが僕に叫んだ瞬間、聞き慣れた声と同時に胸倉を掴まれる。その声の主は"フェイク"であり、僕は奴により腹部に火球を撃ち込まれ……崩れた建物の残骸まで飛ばされた。

 

フェイク「キュアエクス、この戦闘により崩壊した世界の修正は……俺の存在がこの時代にある限り発生しない。お前は俺を倒す以外に選択肢はない……訳じゃない。お前なら……分かるよな~?」

 

エクス「ぐっ!でえっ!!はぁ……はぁ……!」

 

フェイク「”偽物の光の使者”なんてガラじゃねえだろ?お前は……俺達と同じ”本物の闇の住人”だ」

 

エクス「僕は……プリキュアだ……!」

 

フェイク「そうか……でもよ~……今のままじゃどうにもできねえぞ?そうなれば、この時代の特異点も消えちまうかもな~!!!」

 

エクス「ッ!!……消させるか!」

 

 瓦礫を押しのけて……僕はフェイクを睨む。フェイクの言った言葉の意味は分かっている……この崩壊した世界をフェイクに関係なく修正する方法も理解している。でも……これだけは違う!僕は……光の使者だ!!!

 

エクス「……コルーリ、ブラックとホワイト……ルミナスの傍から離れないで!僕が……この世界を戻す!!」

 

コルーリ「カケル、ダメです!あの力は……!!」

 

エクス「コルーリ……僕を信じてくれる?」

 

コルーリ「ッ!?……分かりました。でも……絶対に戻ってくださいね」

 

エクス「うん……約束する」

 

 僕は使わないと決めていた力で……世界を戻す覚悟を決める。それに巻き込まないためにコルーリに話すと、コルーリは僕を止めようとする。でも……僕の覚悟を感じたコルーリはそれを止めずに真っ直ぐ僕に答えてくれた。その思いも背負い……僕はQaフォーンSをQaウォッチにスキャンする。

 

Qaフォーン”002”……リンケージ!〈プリキュアップデート!〉

 

エクス『プリキュアプリケーション……アップデート!』

 

スーパーQaライト:アクティベーション……〈Ready?〉

 

エクス『インストール!!!』〈タップ〉

 

 僕の身体から放出されるAqライトを青く染まったリボンが伸び……僕と一緒に包んでいく。そして、リボンがゆっくりと解けていき……僕の記憶の中でぼんやりとしか覚えていなかった……あの姿になっていた。

 

フェイク「それが……”レイジング・エクス”!カイザーン様の祝福で得た力か!!!」

 

R・エクス「……世界よ、元に戻れ!」

 

パチンッ!

 

コルーリ「・・・・・・あれ?世界が……戻らない!?」

 

 僕はぼんやりした記憶にあったように……世界を元の姿に戻そうと力を使う。しかし……世界は崩壊したままの姿で広がっていた。僕が力を使っても……世界が戻る事はなかった。

 

R・エクス「そんな!?何で……!?」

 

フェイク「くっふっふっふ……あーーーーーっはっはっは!!!お前……まだその力を制御できてねえのか?まだ心の中で力を拒絶してるんだな~!」

 

R・エクス「だったら……お前を倒せばっ!!!だりゃあああああっ!!!!!」

 

フェイク「それが甘いってんだよ~!デリ―――――トッ!!!」

 

デリート『お呼びだぜ~~~!!!バクッ!!!!!』

 

バシッ!!!

 

R・エクス「なっ!?」

 

キュアエクス、キュアシードの時はお前ら二人だったんだろ?

 

???『『今回は……”俺達”がそうだぜ~!』』

 

 僕は世界を修正できないと分かり、すぐに原因であるフェイクへと飛び掛かる。僕の拳が奴に触れる瞬間……フェイクはデリートを呼びだし、デリートはフェイクを飲み込む。そして、僕の拳は……それによって生まれた二人の声をした存在によって受け止められる。

 

フェイクD『『”フェイクデリーター”……マーネルとインペイルはデリートに支配されたが俺は違う。俺達は理解し合っている……キュアシードの時のお前と一緒さ!』』

 

R・エクス「か、身体に……力が……!」

 

フェイクD『『カイザーン様の祝福が勿体ないぜ……今のお前じゃその力を”一割”も引き出せねえか。そんじゃあ……俺達も一割で相手してやる……よっ!!!!!』』

 

R・エクス「・・・・・・えっ?」

 

ド―――――――――ンッ!!!!!

 

 僕の身体に生じる……信じられない衝撃。R・エクスの時間圧縮を用いても……奴の動きが見えなかった。目で追う事すらできなかった。それにより……僕に奴の拳が直撃し、僕は地面に激突する。その衝撃によって……僕は……意識を手放してしまった。

 

 

side:コルーリ

 

ド―――――――――ンッ!!!!!

 

駆「・・・・・・」

 

コルーリ「カケルッ!しっかりして下さい!!!……ッ!?」

 

フェイクD『『さあ、そろそろ終わりにしようぜ~』』

 

ブラック「駆君にこれ以上……何かさせな……!?か、身体が!?」

 

ホワイト「ブラックッ!!きゃあっ!?」

 

ルミナス「ブラック!ホワイト!やあっ!?」

 

 フェイクの攻撃によって意識を失ったカケル。そんなカケルに最後のとどめを刺そうと接近するフェイクにMax Heartの三人が抵抗しようとしたが、三人はフェイクのAqライトによってその動きを止められてしまう。

 

フェイクD『『じゃあな……”トキオ カケル”!!!』』

 

コルーリ「やめてっ!!!!!」

 

シュンッ!

 

フェイクD『『ッ!?な、なんだこれは……”糸”?いや……待て……こいつは!?』』

 

コルーリ「あの糸は……まさかっ!?」

 

 フェイクの拳が振り上げられた瞬間、その拳が何かによって止められる。その腕を止めているのは……一本の細い”糸”だった。私は……その糸に覚えがあった。その”糸”を使っている人物は……私達の目の前、フェイクの後方に突如として現れた。

 

ストリング「・・・・・・」

 

コルーリ「キュア……ストリング!?どうして、ここに!?」

 

ストリング「”コネクト”……異次元接続、フェイクを時空航行回廊へ……目的地はオート」

 

フェイクD『『キュアストリング!?俺達を……次元の彼方へ落として強制的にこの時代から消す気か!?クソ!!!なんで切れねえ!?なんで燃えねえ!?』』

 

ストリング「……落ちなさい、フェイク」

 

フェイク『『このクソガアアアアアアアアアッ!!!!!』』

 

・・・・・・シュン!

 

 ストリングの糸が輪になると……それが”異次元へ続くゲート”となり、フェイクの腕を縛り上げる糸が……フェイク自身をゲートへと引き込むよう引っ張っていく。フェイクは様々な抵抗を尽くしたが……最後には抵抗空しく……ゲートの中へと引き込まれ、その姿を消した。

 

なぎさ「あの子も……プリキュアなの?」

 

ほのか「コルーリ達の知り合いみたいだけど……」

 

コルーリ「ストリング……環さん!ありがとうございます!でも……どうやってこの時代に?」

 

ストリング「えへへ……お久しぶり。でも、もう行かないと……私には私の役目があるけん。それから……」

 

ナデ……ナデ……

 

ストリング「駆によろしくね……これからも仲良くするとよ。二人は夫婦みたいなものやけん……しっかりね。バイバイ!」

 

 私はストリングに話しかける……元の時代に帰った彼女がどうやってこの時代に来たのかを。しかし、ストリングはそれを話そうとはせず、小さく微笑むと挨拶とカケルの頭を撫で……最後に別れの挨拶だけを済ませると……彼女はどこかへと消えていった。彼女が言っていた役目とは何か?その疑問が頭の中に残り……私は考えるが答えは出ない。

 

ひかり「あっ!?コルーリ、駆さんを運ばないと!」

 

コルーリ「はっ!?そ、そうでしたね!すぐに運びましょう!」

 

 キュアストリングの登場により、世界は元の姿に戻った。しかし、何故……キュアストリングがこの時代にいたのか?彼女の言っていた”役目”とは何か?まだ分からない疑問と……倒す事の出来なかったフェイクの所在……まだ……全ては終わっていない。だけど、私達に少しの休息を与える様に……漸くこの戦いは幕を下ろしました。

 

 

2005年12月25日 小泉学園 移動たこ焼き屋台〈TAKO CAFE〉

 

side:駆

 

駆「ストリングが……僕たちを助けた!?」

 

コルーリ「はい……すぐに何処かへ行ってしまいましたが、何か役目があると言っていました」

 

 ひかりさんがお世話になっていると言う”アカネさん”が経営している〈TAKO CAFE〉に運ばれて意識を取り戻した僕は、コルーリから自分が気絶している間の出来事を聞いて驚く。フェイク達によって僕が気絶させられている間に、キュアストリング……環さんが来てフェイクを退けてくれたと言うのだ。コルーリによれば、環さんは元の時代に戻っているため、この時代にいる筈がないと言うのだが……彼女には役目があるらしく、そのためにこの時代に来ているのだろう。しかし……”役目”って何だろう?

 

駆「環さんの役目については……聞けなかったんだよね?」

 

コルーリ「はい……話した言葉も少しだけでしたから。それに……フェイクに使っていた”能力”ですけど、もしかしたらストリングは独自に”次元を超える力”を手に入れたんじゃないでしょうか。フェイクを自身の作ったゲート……”次元の穴”に引きずり込んだようでしたし、アカシック王国の協力もなしに行動しているのではないでしょうか。それに……自分で次元を超えることが出来るなら、この時代にいる可能性も少ないと思います」

 

駆「アカシック王国に関係なく動いている……そして、”次元を超える力”か。コルーリ、アカシックのプリキュアが単体で次元を超えるって……Aqライト抜きで出来ると思う?」

 

コルーリ「……無理だと思います。アカーシャがアカシックレコードを航行するのだって大量のQaライトを使用します。アカシックのプリキュアが単独で次元移動をするなんて……Qaライトだけでは考えにくいです。Aqライトを使っているようには見えませんでしたし……もしかしたら”スーパーQaライト”を利用しているのではないでしょうか。それも女性Qaライトでも、男性Qaライトでもない……”未知の特性”を持つスーパーQaライトなら……可能性はあると思います」

 

 ”未知の特性を持つスーパーQaライト”……それを使って時間を越えてきたのか?証拠が何もない以上、所詮は仮説の域をでない……分からない。僕はそう思いながら悩んでいると、美味しそうな匂いがしてくる。匂いのする方向に目を向けると、なぎささんとほのかさん、ひかりさんが大量のたこ焼きの乗ったお盆を持って、僕らの座るテーブルの方へとやって来る。

 

なぎさ「おっまたせ~!さあ、駆君とコルーリも遠慮しないで食べて~!ここは私のおごりだから!」

 

ほのか「もう~、なぎさったら♪おごりって言っても”アカネさんの”でしょ」

 

なぎさ「あっ!ほのか、せっかくプリキュアの後輩が来てくれたんだから、ちょっとくらいカッコつけたって良いじゃない!」

 

ひかり「あはは……そ、そう言う事なので、アカネさんからたこ焼きです!とっても美味しいですから、冷めないうちにどうぞ!」

 

 ひかりさんが僕の前に運んできてくれた美味しそうなたこ焼きを置く。食欲をそそる匂いをたてながら輝くソースと、たこ焼きの熱でゆらゆら踊っている鰹節……二度の気絶に、ゲンサークとの戦闘、そして朝以降に何も食べていない僕の肉体が……このたこ焼きを食べたいと求めているのが分かった。僕はつまようじを取り、たこ焼きをを一つ取ろうとした瞬間……。

 

ビリリリリリッ!!!!!

 

駆「ッ!?!?!?」

 

 身体中に電撃が走る様な痛みと衝撃が襲ってくる。その痛みを我慢するため、これ以上動かないにつまようじを置き……たこ焼きに手を付けることを一度中止する。すると、屋台の方からバンダナを巻いた女性”アカネさん”がジュースを持ってやってくる。

 

アカネ「はい、お待たせ~!へえ~……君、ひかりの先輩の男の子なんだってね。結構な美男子じゃない!ひかりもよくこんな先輩くん見つけたね~!この子に会うんじゃウチの手伝いをほっぽっても仕方ないね」

 

ひかり「アカネさん、違いますよ///駆さんはそんなんじゃないですから」

 

アカネ「はいはい!あれ?まだ食べてないじゃない……もしかしてたこ焼き苦手だった?」

 

駆「い、いえ!大好きです!いっ!?……ただき……ますっ!?」

 

コルーリ「カケル?指が震えて……っ!!カケル、ちょっと失礼しますね」

 

駆「こ、コルーリ?一体、何を・・…?」

 

コルーリ「ふぅー!ふぅー!……は、はい……あ、あーん///」

 

 アカネさんが食べてない事を気にするため、無理して身体を動かそうとするが……痛みで身体が上手く動かせない。それを見て気付いてくれたのか……コルーリが僕のたこ焼きの容器を持ち、たこ焼きをつまようじで一つ持ち上げて僕の口の前に差し出す。”はい、あーん”……と言う、いわゆるカップルや親子でやるあれである。

 

駆「こ、コルーリ……そ、それは……ちょっと……」

 

コルーリ「あ、あーーーん!///」

 

駆「あ……あーん……///」

 

アカネ「おお……たこ焼きよりもお熱いね~……ひかり、あれは諦めた方が良いね」

 

ひかり「アカネさん!だから違いますってば!!」

 

 

2005年12月25日 小泉学園 住宅街

 

 結局、最後の一個までコルーリに食べさせてもらった。たこ焼きを食べ終えた後、アカネさんのお手伝いがあると残ったひかりさん以外のなぎささんとほのかさんと二人の帰路までご一緒し、道が分かれる所で別れの挨拶をする。

 

なぎさ「それじゃあ、また明日ね!駆君、明日はアカネさんの所で待ち合わせね!」

 

ほのか「また明日、今後の事を話し合いましょう」

 

駆「はい!ありがとうございました!」

 

コルーリ「お二人もお気をつけて!」

 

 二人と別れ、二人の背中が見えなくなるまで見送ると……コルーリが僕を心配そうに見つめる。

 

コルーリ「カケル……身体が痛むんですか?」

 

駆「……まだ痛みはあるけど、だいぶ楽になったよ。アカーシャまで戻るくらいは何とかなるかも……でも、無理そうなら、肩貸して欲しいな」

 

コルーリ「それくらい良いですよ……カケル、あなたが無事なだけで私は嬉しいですから」

 

 コルーリは優しい言葉をかけてくれているが、心配そうな表情を変えずに僕に話している。また……彼女に心配をかけてしまった……反省しないといけない……よね。

 

駆「今日はもう戻って休もう……明日も頑張らない……」

 

ビリリリリリリリリリッ!!!!!

 

駆「ッ!?!?!?!?」

 

コルーリ「カケルッ!?」

 

 早く休もうとアカーシャへの帰路に向けて足を踏み出した瞬間……腕を動かした時以上の衝撃が全身の駆け巡る。フェイクの一撃を受けた腹部を中心に走る痛みに襲われる僕は……一歩を踏み外してしまい、地面に倒れそうになる……その時。

 

バサッ!

 

駆「・・・・・・えっ?」

 

あなた、大丈夫!?こんなに汗かいて……よく見たら少し怪我もしているじゃない!?

 

 地面に倒れると思った瞬間、誰かが僕の身体を支えてた。聞こえるのは女性の声……そして、僕を抱きとめてくれた彼女から伝わる温もりは……まるで”お母さんの温もり”の様だ。僕はその温もりで少し楽になったので……ゆっくりと頭を上げて僕を抱きとめてくれた人を確認する……すると、そこには……。

 

廻「大丈夫?痛い所はない?」

 

 今日、漸く会うことが出来た……時生のおばあちゃん”時生 廻”……その人であった。

 

 

To Be Continued……




いかがだったでしょうか?久しぶりにストリングを登場させましたけど……博多弁は分からないからうまく使えてるか分からない!一応、博多弁の使い方を調べてるんですけどね……うまくいかないな~。それはそれとして、今週のトロプリで遂にキュアラメールが登場ですよ!髪型を見て思ったんですけど……くるるんに似てません?まとめた髪がハート型してるし、ピンク色だし。それに変身アイテムのやつ見たら”くるくるアクション”をするって書いてあるじゃないですか~!これはくるるんが変身に関係あるに違いないですよ!(希望的観測)
おっと、話が逸れました!次回は、廻によって案内されたのは時生の祖父母が住む家。その家に泊まるとなった駆は……この時代での”戦い”と”別れ”の前の最後の時を過ごす事となる。乞うご期待ください!
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