チルノがチルノじゃなくなった   作:叢雨

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どうも、初めまして。叢雨です。
見切り発車です。描きたかったんだもん!暖かい目で見て!
更新?頑張る!出来るだけ!(フラグ)


私チルノ!……になったらしいです。

 はっと気付けば深い深い森の中、木々の隙間から木漏れ日の射す現代から見れば幻想のように見える場所で、私は無防備に寝ていた。

 

 バッと起き上がって周りを見渡すと、身に覚えのない場所、幼い身体、着た覚えのない青いワンピース、そして背中にふよふよ浮いている三本一対合計六本の氷の結晶。何だこれ。

 ……ちょっとまて、私はさっきまで……あれ? さっきまでの記憶がすっぽり抜けている、でもその代わりに私のものでは無い記憶が入っている。何この幼ボディ、誰この幼女、もう訳が分からないよ……

 

 私はチルノ、という氷精らしい。妖精だから力は弱いが何度死んでも生き返ることが出来る、そしてこの氷や冷気を操る程度の能力を持っているようだ。わぁ、普通の人間だったのにいつの間にかかけ離れてるぅ。……だめだ、茶化しても落ち着かないし受け入れられるわけじゃない。

 

 一応元の人間だった頃の知識で、科学やら何やらも覚えてない訳じゃないが、この子の記憶からみるにこの幻想郷という所は随分文明も遅れているようなので使えるかと言われると微妙なところか。

 というか私の元の性別や名前まで忘れている辺り、これは何だ、俗に言う転生と言うやつなのか。二次創作に書かれてるような感じじゃなくて実際の転生ってこんな雑にやられるのね……

 

 そんな感じでその場でムムム……と唸っていると緑の髪をした妖精がこちらに飛んできた。あの子は……確か、大妖精と言ったっけ。……大ちゃん、この子は彼女を大ちゃんと呼んでいるようだ。記憶を思い出すに良く一緒に居るようで、一番仲のいい子のようだ。あれ、向こうに百合の花が見える……(幻想)

 

 

「あ!見つけた!チルノちゃーん!もう心配した……いきなり大きなカエルに食べられちゃうんだもん、ビックリしたよぅ……」

 

 

 そう言って目をウルウルさせながら上目遣いでこちらを見る様に私の心は撃ち抜かれた。何この可愛い生き物。本当に心配していたようで、ほっと安堵するその姿に申し訳なさと庇護欲を感じる。ほんと何この可愛い生き物。(二度目)

 

 

「ごめんね大ちゃん、心配かけて。私はほら、この通り大丈夫だから安心して。ね?」

 

「良かった……。……ん?チルノ、ちゃん……?」

 

 

 何だか大ちゃんがぽかんとしている、どうしたのだろうか……とりあえずそんな姿も可愛いので頭を撫でておく。わー、髪柔らかーい!ふわふわー!甘いにおーい!(変態)

 

 すると、彼女の顔はみるみるうちにデレデレした顔つきに変わった。……チョロいな。大丈夫かおい。

 あぁ〜癒されるわ〜。このふわふわとした手触りとお花のような甘い匂いに中毒性を感じる。ヤバいなコレ。やっぱり幼女は最高だぜ!!!(変態)

 

 

「えへへ……チルノちゃん……じゃなくて?!」

 

「どうかしたかい?」

 

「どうしたのその口調?!」

 

「口調……?」

 

「いつものチルノちゃんはもっとこうワンパクというか子供っぽいというか猪突猛進というか一人で突き進んででもそんな所も可愛くてそんなチルノちゃんに少し憧れてて庇護欲をかき立てられるというかなのに今のチルノちゃんは何だかこうイケメンというか大人びたというかそれもそれで私的には全然アリなんだけどどうしようチルノちゃんもう一回ナデナデやって欲しいというかいやそうじゃなくて?! あわわわわわわわわわ」

 

 

 ほぼ、というか終始早口で何言ってるか分かんなかったけど、とりあえずナデナデして欲しいって事だけはしっかり聞こえた辺り大丈夫か私やるしかないよねこれやって欲しいって言われたもんね喜んでやりますとも! ええ! ふへへへへ……

 

 と言うことで頭めっさ撫でた。めっさデレッデレな顔してた。これが俗に言うナデポですか……いやー眼福眼福。ずっとこうしてる訳にも行かないのでそっと手を離すと、名残惜しそうな顔をしながらも正気に戻った大ちゃんが急にワナワナと震えこう叫んだ。

 

 

「チ、チ」

 

「チ?」

 

「チ、チルノちゃんがおかしくなったぁぁぁ──!?!?!?」

 

 

 

 ◇

 

 

 

 何故か慌てふためく大ちゃんを何とか宥め、とりあえず今は一人にして欲しいと言って戸惑った声を上げる彼女を置いてその場を逃げ出すように凄い速さで飛んできてしまった。大ちゃんには悪い事をしたな……後で謝っておこう。

 

 さて、森を抜けたらまた森でした。自然多いなここ。記憶から見るにここは魔法の森と言うらしく、瘴気やらなんやらがあるらしくて人間どころか生き物の気配が全然無い。不安にはなるが、これからやろうとしている事を考えると絶好の場所だ。

 

 さっき大ちゃんは私に言った。カエルに食べられたと。

 ……弱すぎん?この子。この幻想郷には強い妖怪やらが沢山いるらしいじゃん。この子の記憶に残っているのは胡散臭そうな金髪の美女と腋見え見えのなんだアレ、コスプレ?な巫女等々。

 

 この子は特に感じてなかったらしいが記憶を共有して分かる、土俵が違いすぎる。いや、それ以前にカエルに負けるって……この子、不憫すぎん??? 

 大ちゃんには随分と心配をかけてしまってるようだし、全ては大ちゃんの笑顔のために。あの子の笑顔を守りたい。よし、強くなろう。うん。まぁ、こんな不思議世界に放り出されて戸惑いもまだある。なのでとりあえず落ち着いて自分に何が出来るのかを把握したいのと、冷気を出して見たかった。魔法みたいなやつが出来ることにテンションアゲアゲである。

 

 という事でまずは早速手のひらから冷気を出してみる。初めてなので緊張したが、体が覚えているようで当たり前のように冷気がでた。周りの空気が凍ってキラキラしていて何だか綺麗だ。

 

 段々強く冷気を出してみると、足元が凍り始めた。あれ、意外とこの能力強い? とりあえず周りを雪景色にするのもあれなので、その手に冷気を留めてみる。イメージは丸い容器に冷気を詰めていく感じ。

 すると、手のひらに灰色と水色の混じったような色の球体が出来始めた。これ、大量に作ってばら蒔いたら強いのでは……? 

 

 アタイったら天才ねっ!!! と脳内で全力ドヤ顔しながら冷気の球を手の周りに動かしてみたりする。よし、機動力も十分、と。

 とりあえずこんな所でこんな物ぶっ放す訳に行かないのでその球体を消そうとした時、突然後ろから足音が聞こえた。

 

 

「妙な妖力を感じると思ったら……チルノ、貴方だったの?」

「えっ? ……あっ?!」

 

 

 話しかけられたことに驚き私は冷気の詰まった球体の制御を誤ってしまった。掌でパンッと勢いよく弾け、私は咄嗟に目を瞑った。恐る恐る目を開けると、周り一面が薄い氷で覆われていた。えぇ……? こんなんなるのあれ……

 

 はっと後ろを振り向くと、金髪を肩口に揃えた美女が魔力の膜で身を守っていたのでホッと安心する。えっ? 私? だって私は氷精だもん大丈夫でしょ。(強引)

 

 困ったような顔でこちらを見るのは金髪の美少女魔法使い、アリス・マーガトロイド。この魔法の森にある自宅に篭もって人形を作っている魔法使い、という所しかこの子の記憶では分からなかった。でも、魔法使いなら色々相談できるかも? そう思った私は彼女に魔法を教えて欲しいと頼み込んだ。

 

 姉御ぉ!魔法教えてくだせぇ!こんな私にも!分かるように! 

 最初は訝しげな目線で見てきたけれど、私から迸る熱意が通じたのか、引き気味になりつつもなんだかんだ了承してくれた。やったぜ流石アリスちゃんもう一生ついて行くわ。

 

 という事でまずはアリスちゃんの家にしゅっぱーつ!! 

 

 

「私より先行してるけど私の家の場所分かるの?」

 

「……あっ」

 

 

 ◇

 

 

 私の名前はアリス・マーガトロイド。この魔法の森で優雅に慎ましく暮らす、エリート都会派魔法使い(ここ大事)。

 そんな私の前で難しい顔をしながら魔導書とにらめっこしてる彼女を眺めながら優雅に紅茶を嗜む。うん、私って何しても様になってしまうのよね……まぁ、冗談はそこそこにして。

 

 私の目の前にいる妖精、チルノとは以前から認識はあったがそこまで仲良くしていた訳では無かった。別に仲が悪いわけでもないけれど。近所の無邪気なちっちゃい子達って感じ。

 だから森で魔力を圧縮していたのが彼女だと知った時は少し驚いた。妖精は直ぐに死んで生き返ってを繰り返すからか知性がそこまで高くない。だからそんな集中力と技術のいることができるとは思わなかったのだ。

 

 

「ねぇアリス、ここはどういう原理でこうなるの?」

 

「あぁ、ここはね……」

 

 

 この子、こんなに落ち着いた子だったかしら……?なんていう疑問は、私にもこんな可愛い弟子のようなものができたことの喜びにあっという間に消えてしまっていたのだった。




アリスちゃんキャラ崩壊()
こういうの初めてだから勝手が分からぬ……
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