チルノがチルノじゃなくなった   作:叢雨

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すっごい久しぶりですね…すみませんすみません…
みんな家にちゃんと籠ってます?コロナ怖いからね。

みんなfgoとかやろうぜ(ステマ)


挨拶は慎ましくやろうね

「本日はお集まり頂きありがとうございます」

 

 

 そう言って胡散臭い幻想郷の管理者は恭しく礼をする。そんな彼女の前には、この幻想郷で屈指の猛者達が集められていた。

 

 

 

 森の外れの向日葵畑で普段は優雅に過ごしているが、その中身はただのバトルジャンキーな脳筋スプラッター、風見幽香。

 

 春は春眠、夏は惰眠、秋は微睡み。冬の間のみにしか活動をしないことで知られる寒気を操る妖怪、レティホワイトロック。

 

 今は妖怪の山でひっそりと暮らしているが、密と疎を操り、昔には鬼の四天王と呼ばれた鬼、伊吹萃香。

 ……と、それに引き摺られて巻き込まれることになった天狗、射命丸文。

 

 全員とまではいかなかったが、紫の手紙に応じた(暇を持て余していただけだが)者達がこの場に集まっていた。

 理由は勿論、最近幻想郷の妖怪達を襲って軍門に下らせ、幻想郷を我が物にしようとしている吸血鬼に幻想郷の妖怪の力を知らしめるためである。

 

 この四人に加え、八雲紫とその式である八雲藍の六人で向かうのだが、それでも吸血鬼共を相手にする戦力としては十分すぎると紫は予想していた。

 

 

「とりあえず、他所から来た奴らに礼儀ってものを教えてやればいいんだよな?」

 

「えぇ、そうよ。手段は貴方達に任せるわ」

 

 

 そう言うと、幽香は頬に手を当ててため息を着いた。

 

 

「私が出向く必要も無かったかもしれないわね」

 

「あまり油断のし過ぎぬようにね」

 

「そういう意味じゃないわ。まぁ、直に分かると思うけど」

 

「ふわぁ〜……まだ眠いわぁ〜。早く終わらせましょ〜」

 

 

 その向こうで文は別の意味でため息を着いていた。

 

 

「何で私までこんな事に……」

 

「おい天狗ー、なにか文句あるのか?」

 

「いえ!精一杯頑張らせて頂きます!!!」

 

 

 萃香の声にだらしなくしていた姿勢を直ぐに直して敬礼する文は、普段はプライドと縄張り意識の高い天狗なのだが、実力としても生きてきた長さとしても格上の萃香には逆らえないようだった。

 

「ところで、さっきのどっかんどっかん言っていたのは何だったのかしら」

 

「あなた知らなかったの?あれは──」

 

 

 幽香が説明しようとした時、丁度間の悪いタイミングで藍が戻ってきたのだが、その様子は少し慌てていた。

 

 

「紫様、予想外の事態です」

 

「どうしたの?」

 

「氷精を筆頭にした妖怪数名と西洋妖怪が只今交戦中。そして紅い館にたった今突入致しました……」

 

「……は?」

 

「あと、紅い館が氷漬けとなりました」

 

「……はぁ?!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 ◇

 

 

 

 

 

 

 

 

 最近、幻想郷が騒がしくなった気がする。

 なので、先程とても慌てた様子で飛んでいた普段見かけない妖精を幻想郷の今の状況を聞くために捕まえておきました。それがこちらになります!(3分クッキング風)

 

 

「はーなーせーよー!氷はやめろー!寒いの弱いんだよー!」

 

「チルノちゃん、私はチルノちゃんをそんな子に育てた覚えはないよ……」

 

「いつから大妖精はチルノのママポジになったのだ……?」

 

 

 私だって好きでこんなことしてる訳じゃないけれど、これにはふかーいふかーい訳があるのですよ。

 

 

 まだ太陽が出たばかりで霧も濃かった朝、私が優雅に華麗にエレガントに空を飛んでいると、こいつが急スピードで飛んできて顔面に頭突きを喰らったのだ。それはまぁまだいい、避けられなかったこちらの力不足とも言えるしさ。

 

 だけれどその後だ。そいつの後ろから後を追うように飛んできた背に蝙蝠の羽を生やした男の妖怪に襲われたのだ。あろう事かこいつは私を盾にして「こいつを代わりに!!」と身代わりにしやがったのだ。

 その男は私を品定めするように見た後、舌なめずりをしてこちらに襲いかかってきたので、私は鋭く凍った氷を大量にぶつけて何とか逃げ切った。まだ姿の隠せる霧の濃い朝で助かったよ……

 

 

 

 とりあえずトレインしてきたこの妖精の手足を氷で封じたまま、あの時はどうしてあんな事になったのか話を聞くと、突然現れた初めて見る姿の妖怪に襲われて住処を追い出され、それでも追ってくるので必死に逃げていた所だったとか。何それ物騒。いつからここはそんな世紀末的な事になってんの……?

 

 だからって人にトレインして擦り付けるこたぁ無いだろぉ。何で朝から命懸けで戦わなきゃいかんのだ馬鹿野郎。

 

 

 紹介し忘れていたが、こいつの名前はエタニティラルバ。背にアゲハ蝶のような羽を持つ妖精で、普段はひまわり畑のある場所周辺で生活しているのだとか。鱗粉を操る程度の能力を持っていて、普段は慎ましーく暮らしている温厚な妖精らしい。(本人談)

 

 

 ラルバの話を聞いてにとり達が心配になったので、河童たちの様子を見に川に行こうとしたら、丁度のタイミングで図書室と化している部屋からにとりからの着信を伝える音がピロリンと鳴った。

 この機械は『遠くの人とも顔みて話せるくん三号機・改』といって、まぁ機能としては名前のまんまである。相変わらず河童の技術力どうなってるんだよ。進みすぎだろ。

 

 着信を寄越したにとりの話も同じようなもので、どうやら河童たちの元にも同じように見慣れない妖怪が襲いかかってきたらしい。河童たちはあの地下避難ハッチがあるから何とか事なきを得たのだとか。まじで使わないだろこんなのと思っていたが、アレを使う時が来るとは思わなかったよ……

 

 

 とりあえずにとりは隙を見てこちらに合流するらしいので、私達はにとりを待つ間にこれからの事を相談することにした。

 

 

「チルノちゃん、これからどうするの?ここはまだ森に隠れてるから来ないのかもしれないけれど、その妖怪達がこっちに来るのも時間の問題だよ」

 

「私達で迎え撃つかー?」

 

「喧嘩売られたしね。嫌がらせする程度でもやり返したいし」

 

「私もやるよ!チルノちゃん!」

 

 

 私達が好戦的な意見を出すと、意外にも大ちゃんまで乗ってきた。普段は慎重派でこういう事は止めるのに。幻想郷を荒らされて大ちゃんにも何か思う所があるのだろうか。

 

(チルノちゃんを襲ったチルノちゃんを汚い目で見たチルノちゃんに穢らわしい声で話しかけた許さない許さない許さない許さない……)

 

「ね、ねぇ、大ちゃんどうしちゃったんだろ……」

 

「私には大ちゃんの周りにドス黒いオーラなんて見えないのだー……」

 

 

 小声で私が話しかけると、震えた小声でそう言ったルーミアは、そっと目を逸らした。えぇ……ルーミアが丸投げするとか相当じゃん……

 私が何か話題を逸らそうと咄嗟にラルバの方を向くと、ラルバは意見を求められたと勘違いして首を横に振った。

 

「私は巻き込まれるのやだよ?!」

 

「元はと言えば貴方がまいた種だよね……?」

 

「ひっ……?!あれは……ごめんなさい……」

 

「分かればよろしい」

 

 

 大ちゃんがそう言ってラルバにすごーくすごーく優しい笑顔を向けると、彼女は怯えて暗かった顔をパァっと明るくさせて言った。

 

 

「じゃあ朝の件はなしってことね!」

 

「それとこれは別だよ」

 

「よーし、じゃあ皆で乗り込むぞー!」

 

「「おー!」」

 

「いぃぃぃやぁぁぁぁだぁぁああああああああ!!!!!」

 

 

 チルノ は あらたなせんりょく を てにいれた!

 

 

 

 

 

 

 ◇

 

 

 

 

 妖精三匹と妖怪二匹は真っ直ぐに紅い館へと向かっていた。

 途中に西洋の方に見られる妖怪と何回か戦ったが、どれも一人で居たのと、合流したにとりが持っていた光線銃によってサクッと倒すことが出来た。

 

 

「その銃、強くない?」

 

「それは私の自信作だからね!こいつは対妖怪光線銃。それも肉体じゃなく精神的な方に作用する光線を出すのさ。精神サイドを鍛えている妖怪なんてそれこそ大妖怪と呼ばれる奴らしかいないしね」

 

「……それ妖精にめっちゃ刺さるやつじゃん」

 

「あっはは!そうだよ。だから射線には気をつけてね」

 

「撃つ前に言え!!」

 

 

 なんつー物をサラッと使ってくれてるのにとりは?妖精なんてまんま自然そのものみたいな存在だから、もし当たりでもしたらその部分消し飛ぶんですけど。笑えないんですけど!!!フレンドリーファイア反対!!!

 

 

 

 館に近づく程にその的の数は増えていく。私達はなるべく固まって行動し、一匹ずつ確実に光線銃や各々の魔力や妖力の攻撃で倒して蹴散らしていく。数は多いがチームワークはバラバラなので、私達でも対処することが出来たのは幸いだった。

 

 それでも敵の数は多い。なので私達は敵と交戦せずに極力逃げることを優先しながら先に進んだが、三人で纏まって動いていた奴らに見つかってしまい、さっきも交戦する羽目になっていた。もっと遠くまで届いて広範囲に攻撃できるものがあればなぁ。楽なんだけど。

 

 

「結構倒したつもりだけど、まだまだ数は多そうだね……」

 

「にとり、なんかこう遠くまで一気にドカーンってできるもの無いの?」

 

 

 私がそう聞くと、にとりは器用に背中のアームで背負ったリュックサックの中をガサゴソ探った。てか手探りで探してるけどどれが何なのか分かってるのそれ。

 

 

「あった!」

 

「マジで?!本当にあるの?!」

 

 

 冗談半分で言ったので、まさかあると思わず驚く私に、ドヤ顔をしながらにとりはリュックサックからそれを引っ張り出した。

 

 

「じゃっじゃーん!」

 

 

 それは全長は二メートルぐらいで、トリガーと二本の足が着いた黒い筒だった。てかそんな長いものどうやって入ってたんだよおい物理法則は何処やったんですか?

 

 

「にとり印のロマン砲一号!!!」

 

「何それ……てかどうやってそのリュックに入ってたのさ」

 

「チルノ、世の中には理解しちゃいけないものもあるのさ」

 

「チルノちゃん、気にするだけ無駄だよ?」

 

 

 大ちゃんがそれ言っちゃうの?ねぇ?みんなボケに回るの?捌ききれないよ私?

 私の困惑をスルーして、にとりはそのロマン砲の説明を始めた。

 

 

「こいつは念の為持ってきたやつなんだけどさ、一回ぽっきりで壊れちゃうのと、込めるエネルギーが半端なくって私だけじゃ運用できない欠陥品なんだよね。あ、それでも威力は保証するよ!」

 

 

 何故あんなものが作れるのにそんな欠陥の筒作ったんだよ……とも思ったけど、これだけメンツが揃っていればエネルギーの問題は無いし、一発相当できればいいので結局すごい使える道具じゃん!すげーじゃんにとりさっすがー!(手のひら高速回転)

 

 とりあえず見晴らしのいい湖と森の間の所まで近づき、ルーミアの闇で私達の姿を隠し、ラルバには周囲の警戒をしてもらう。大ちゃんと私がエネルギーを送り込み、にとりもエネルギーを送りながら照準を合わせて撃つ事になった。

 

「姿を隠したのだー」

 

「周りに敵はいないよ!今のうちに!」

 

「よーし、充填開始!」

 

「「やぁぁあああああ」」

 

 

 何これめっちゃ吸われるんですけど!チルノちゃん干からびちゃーう!もし大ちゃんのアシストがなければと思うとゾッとする。大ちゃんとにとりも結構きつそうで、額に汗を浮かべながらエネルギーを充填していた。

 

 

「七十……八十……九十九……百!!よし、充填完了!」

 

「はぁ、や、やっと貯まった……」

 

「すごい量だったね……」

 

 

 最近訓練して、私達の妖力の総量は結構増えた。それでも二人がかりでやってやっと貯まったところを見ると、威力はすごく期待ができそうだ。

 

 にとりがサイドのレバーを引くと、筒の先が青白く光り、周りの空気が急に冷えて……ってあれ、私の能力……?

 

 

「あ、これ結構ヤバいかも」

 

「「えっ」」

 

 

 にとりのそんなその声と共に、次第に筒が凍り出した。

 えっこれ完全に私のせいじゃん?!えっちょ、爆発しないよねこれちょっとにとりさーん?!

 

 

「大丈夫、なんとかなーる!」

 

「ヤバいよ!こっちに気づき出した!」

 

「今更気づいても遅いよーだ!にとり砲、発射ぁ!!!」

 

 

 にとりの声と共に、その砲身からけたたましい音と私達の込めたエネルギーの塊が勢いよく吐き出された。

 その瞬間筒はバラバラになり、吹き飛んだにとりをルーミアがキャッチする。にとりは満足そうな笑みと共に撃ち出した方を指さした。

 

 そちらに目を向けると、その方向に真っ直ぐに氷漬けの道が出来ており、凍った敵がバラバラと砕けていく、そしてその先に目を向けると、なんとあの紅い建物がなんか水色に……ってあれ完全に凍ってね?

 

 

「ふっ……挨拶は派手にやらなきゃね……」

 

「いやいやいや」

 

「「「「チルノ(ちゃん)グッジョブ!!!」」」」

 

「どこがだ!!!!!」




投稿ペースなんとか上げたいんだけどなぁ…ガンプラ作るの忙しっいや、なんでもありませんともえぇ()

あと誤字報告して下さった方ありがとうございます!!

感想評価待ってマース。
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