リヴェリアが7年ぶりに身に纏った衣類について、ものの見事に趣味嗜好が一致したのか。100の数値など軽く超える年齢差、更には種族や立場という様々な垣根を越えて意気投合した、タカヒロとリヴェリアの父ラーファル。
当の本人である二名は非常に真面目ながらも状況は一転し、互いに拳を構える一触即発の状況下。どうやら、各々が好きな“リヴェリアの可愛さ”については全くの別物だったらしい。
そりゃ勿論、互いに認識しているリヴェリアの魅力は全くの別物だ。片や物理的に小さな頃の愛娘としての可愛さ、片や恋人としての可愛さである。
どう頑張ったところで、分かり合えるワケがない。むしろ分かり合えたならば、様々な方面にて色々と問題だ。会話の内容の全容が聞こえたならば、リヴェリアはここで茹で上がっていた事だろう。
「ふふ、すっかり仲良しね」
「詳細な会話までは聞こえなかったが、何をやっているんだ、あの二人は……」
「良いじゃないリヴェリア。あの二人、なんだか似た者同士なのではなくて?」
「つまるところ近親憎悪と呼ばれる類でしょう、母上」
威厳や風貌を投げ捨てコメディ要素が全開となっている男二人はさておき、こちらは全く別の様相だ。反発するような素振りはなく、バカ騒ぎをしている男二人を、一歩引いた位置から見守っている格好と言えるだろう。
とはいえ互いに手を出す気配は皆無であり、そうなれば勝負など一瞬で片が付く。タカヒロが手を出すならば一撃で、ラーファルが手を出したならば報復ダメージで一撃だ。
ともあれリヴェリアとしては、己の父母がヒューマンであるタカヒロそのものについて苦言を口にしない点については驚いているのが実情だ。先の反応は、男二人に対する呆れの感情が上回ったために出たモノである。
てっきり嫌味の一つ二つどころか、タカヒロそのものについて否定される覚悟を抱いていた。そうなったならば、例え親だろうとも、最悪は剣を向ける覚悟で居た程だったのだが、杞憂の結果に落ち着いている。
もちろん、ラーファルがこのような態度を見せたのには理由がある。しかしながらリヴェリアがそれを知るより前に、周囲に大きな動きがあった。
「陛下、どうかされ何をしている貴様ァ!!」
此処は玉座であり、王と王妃が居る現状。そんなところで騒いでいるならば、周りが「何事」と反応を示すのも無理はない。
更には、騒いでいる片方は国王だ。そしてもう片方が謎のヒューマンで互いに向き合って拳を作っていれば、生まれる焦りも猶更の事である。
「語らいの
「は?」
王から放たれた、まさかの返事。もしも今の状況となった
顎が外れる代わりに衛兵達から盛大な疑問符が飛び出し、場がシンと静まり返る。しかし、そのような状況も長くは続かなかった。
「王、なりませぬぞ。そのような有象無象との語らいなど、品が下がります」
場に響く声と共に現れたのは、やや目つきが鋭い一人のエルフ。周囲と比べて少し年配さが伺える人物は、リヴェリアも知っていた。
手っ取り早くまとめるならば、私利私欲を何よりも優先する者。エルフと言えどこの手の輩は居るものであり、オラリオにおいて私欲を優先するギルドのトップもまたエルフだ。
「リヴェリア様も、お戯れに過ぎるものがあるでしょう。あのようなみすぼらしい装備の者を、何故、従者に選びなさったのか」
自分自身はともかく自分の装備を非難することに対し、タカヒロは、ここにきて初めて明らかな不快の表情を浮かべている。そんな気配を察したのか、リヴェリアもまた怒りの様相を隠しきれていなかった。
此度のリヴェリアの激怒具合は収まりが付かないようで、「なにっ?」との言葉と共に、やや目を見開いて該当貴族へと顔を向けている。
「リヴェリア様、お分かりですか?此処はアルヴの森の中枢、大聖樹の御前であり玉座の間。どのような意図で連れてこられたかは察しますが、ヒューマンが居て良い場所ではないのです」
「何が言いたい」
傍から見ても、喧嘩が始まる数秒前。リヴェリアも貴族も矛を収めるつもりも隠すつもりもないようで、一触即発の空気は収まる気配を見せていない。
とはいえ、事が起こってからでは状況を収める事も難しい。いつかロキ・ファミリアで発生したアールヴ事件ではないが、非がリヴェリアへと向かぬよう、バカ騒ぎの様子から戻ったタカヒロは落ち着いた口調で言葉を発する。
「落ち着け」
「しかしタカヒロ!」
「忘れるな。お前がアールヴの名を持つならば、玉座において激情に身を委ねることは禁物だ」
その男は、特定の場面を除き、この場における誰よりも冷静だった。彼を止めることが出来るのがリヴェリアだけのように、彼女を止めることが出来る数少ない人物である。
意図は受け取ったリヴェリアだが、先の反応を見せたのは怒りは勿論、誰よりもタカヒロの心配を抱いている為。確かにヒューマンが玉座に居る事自体、今のエルフ達ならば極刑と騒ぎ立てても不思議ではないのだ。
相手の貴族が抱く本音としても、同様だ。その類の言葉を口にしたいものの王の前と言う事もあり、今のところは腹の内に留めている。
彼にとってタカヒロとは、最も邪魔な者だった。理由としては酷く単純であり、王族に取り入る機会を潰されそうになっているため焦っている。
結果として仲間と共に王を説得してリヴェリアを呼び寄せたものの、まさか共に来るとは思いもよらず。故に生まれ出ている焦りは隠せてこそいるものの、対象を排除しようと一直線。
故に非礼の理由を相手に生まれさせたならば話が早かったのだが、こうして見事に失敗している。だからこそ、別の方面から相手に脅しをかけるようだ。
「ヒューマンは知らぬだろうから、教えてやろう」
具体的には、此処アルヴの森に適応される法令の類。リヴェリアの従者だからこそ許されてはいるものの、本来ならばどれ程の大罪に値するかについて、決まり事や罰則内容が、やや早口で告げられている。
勿論そのような罰則が明確に記されているワケではない。あくまで“重罪”程度の言い回しながらも、場の雰囲気や相手がヒューマンなどということもあり、随分と痛々しい罰則となっている。
「……貴様、聞いているのか?」
しかし、そんな処罰の対象になってしまうタカヒロはスルー安定。そもそも途中から興味を向けなくなっており、ラーファル王の背後にそびえる大樹を見上げ観察している程だ。
その為に苛立ちを隠せない貴族は、先の一文を口に出す。ようやく返答する気が起こったのか、タカヒロは貴族に対して身体を向けると、先と変わらず落ち着いた口調で口を開いた。
「ラーファル王の意図までは承知していないが、好みの処罰を下せば良い。自分という一人のヒューマンが、エルフという種族に呆れ果てるだけの話だ」
「笑止。貴様一人からの失望で、大局に影響することなどあろう筈もない」
人物が人物ならば、「計画通り」とでも口にして口元を釣り上げていた事だろう。もしもこの場にロキが居たならば、貴族に対して最大限の憐みの視線を向けていた筈だ。
なお、明かされていない事実を知っているリヴェリアは、憐みを向ける余裕もない。タカヒロの口から出てきた言葉は、さすがの彼女とて想定の外だったらしい。
彼女個人としてではなく、アルヴの森に縁のある王族のエルフとして。下手をすれば世界が滅びるまで失態の記録として残りそうな事態について、どう後始末を付けたものかと悩んでいると、貴族が再び口を開くこととなった。
「リヴェリア様、さぁこちらへ。穢れがうつってしまいます」
瞬間、カッと目を見開く男二名。もう数段高いフロアにて一変した雰囲気を感じ取ったリヴェリアに、別の意味での悩みと呆れの感情が沸き起こる。
「天に仰ぎ見るべきリヴェリアを!」
「同じ
「頼むから暫く口を閉じてくれ」
先の事態についてエルフ達の未来を案じ悩む彼女など、他愛もないかの如く。リヴェリア関連という事で相変わらず暴走しかける――――いや、暴走してしまっている男二人は、息だけは恐ろしい程までにピッタリである為にリヴェリアからすれば
一応ながら、ジト目付きな彼女の言葉でピッタリと止まる点だけは救いだろう。王族故に、玉座のある一段と高いエリアから下に行く必要のないリヴェリアは、下に立つ貴族を見据えて口を開く。
「対談ならば、ここで拝聴することが出来る。意図を聞こう」
「此度の“お相手”が、お待ちです」
そう言われて、リヴェリアは此度の意図を思い出した。と言うよりは勝手に盛り上がって本来の目的を忘れさせてしまった男二名が原因なのだが、今そこにツッコミを入れている余裕はない。
相手が“誰”とは聞いていないが、微かに記憶に残っている候補を察する事はできた。その中の一人が、目の前にいる貴族の子供である事も。
「此度の召喚は、リヴェリア様の未来を案じたが故にございます」
「フッ」
アールヴの名に相応しくない行いと知りつつ、思わず鼻で笑ってしまう。距離があったために相手には聞こえていないだろうが、母のフォターナには届いていた事だろう。
しかしながらも、叱りの言葉は見られない。暴走していた男二名と共に口を閉ざしたままで、場の移ろいを見守っている。
仮にリヴェリアが、この縁談を呑んだとしよう。果たしてアルヴの森に関して、何かが変わることはあるだろうか?
答えは既に見えており、否。アルヴの森は間違いなく、今までと何一つ変わらない。
――――エルフとは頑固であり気質が高く、それでいて他種族を見下し、排他的に接する種族である。
これは、世間一般の評価を少し強めた言い方だ。されど声を大きくして否定できない現実もあり、リヴェリアが同胞たちに対して最も好ましく思っていない点の一つである。
現に彼女はハイエルフとして扱われることを嫌っており、そうは言うもののエルフの者達が彼女に接する態度については頭ごなしに否定するわけでもない。はるか昔からの風習が、そう簡単に変わるとは思っていないからだ。
それは、リヴェリアが持ち得る“王”への欲求。そして考えも同じである。
話は変わって、神の眷属となった際に発現する“スキル”についてだが、ベル・クラネルに発現した“
これらが全て“レアスキル”と呼ばれる類であるように、そう易々と発現するものではない。レアスキルならば輪をかけて、当事者の心象や過去などに依存する傾向があるものだ。
リヴェリアに発現しているレアスキル、“妖精王印《アールヴ・レギナ》”。王としての扱いを嫌う一方、どこか王であることを捨てきれなかった、彼女の心象。
このスキルが持ち得る効果を最大限に活用するためにエルフのみで組まれたロキ・ファミリアのパーティーが存在しているのだが、彼女にとっては皮肉にしか映らない事だろう。生きるか死ぬかの瀬戸際で活動するならば背に腹は代えられないが、いずれにせよ、彼女の中にもエルフの根底が残っていたことは事実だろう。
かつてロキ・ファミリアへと加入した時、そしてフィンやガレス達と共にダンジョンへ潜っていた時にも、その傾向は強く表れている。三者三様で綺麗に種族が異なっていた事もあり、該当者に尋ねれば、何度喧嘩になったか分からないと苦笑いする事だろう。
しかし、ここ最近の半年程度は。相手が彼ならば、その残り香すらも、ほぼ完全に捨て去ることが出来ている。
そもそもとして彼女を王族扱いする気が欠片もなかった、一人のヒューマン。これは数ある理由の一つなれど、彼との出会いが、リヴェリア・リヨス・アールヴを大きく変えた。
リヴェリアが最も大きく感じ取った事の一つとして、エルフ達と決定的に違う、彼独特とも言える言い回しがあるだろう。「これが正しい」と決めつけるような末尾が特徴のエルフとは、明らかに違う項目だ。
決して、「知らない」などと突き放すわけではない。アイズの時のように否定する部分はシッカリと否定するものの、あくまでもそれは彼自身の考えである事を強くした言い回しであり、それが正しいかどうかや最終的な決断については、選択を相手に残している。
ベルやリュー、フィルヴィスの時のように、内容によっては、彼自身の抱いている考えが正解だと伝えるような場面もあるだろう。だとしても、相手に「そのような考えもある」と気づかせる事が、ほとんどの場合において共通している。
短絡的に述べるならば、リヴェリアも、そんな彼の言い回しを真似し始めたのだ。すると不思議なことに、団員たちとの距離も近くなり、話しかけられる事も増えている。
リヴェリアが森を出たことについて、一般世間のエルフ達は歓迎した。そのように言われているが、無論、そのような事実ばかりではない。
具体的に述べるならば、「王としての責務を放棄した」という罵倒の内容。覚悟はしていた彼女だが、実際に噂話を耳にすると心にくるものがある。
しかし、その言葉から逃げることはしておらず、王として生まれた彼女は一つの事実として真摯に受け止めている。口に出すことは無いものの、胸の内には、常にその言葉が存在した。
彼女が抱える、不安の一つ。アイズの未来については大きく和らいでいる事もあって、最近は、こちらの大きさが顕著になってきていた。
共に同じ枕に頭を預けた際、彼女が最も信頼できる者に想いを打ち明けてみれば、答えの始めは予想通り。王と呼ばれる存在を数秒たりとも務めたことが無いために尺度を持ち合わせておらず、その責務については答えることが出来ないという内容だ。
そもそもにおいて責務云々の前に、王とは何か。絶対的な権力者と答える者も言えば、国の象徴などと柔らかな回答を見せる者もいるだろう。それこそ、絶対的な答えなどありはしない。
このような前提の下、男が口にしたのは、次の回答である。
――――先の罵倒を評価するのは簡単だ。王が背負う責務の重さと大きさ。その欠片も知らず背負わぬ者から生じた、なんの根拠や責任のない、雑音にも満たない類であることは確かだろう。
流石にリヴェリア贔屓が入っている為に全否定のレベルとなっているが、それが彼の考えだ。使用してもいない装備を頭ごなしに否定する輩に対して、時折思っていた事でもある。
ともあれ、彼女にとっては予想もしていなかった言葉だったらしい。そして続けざまに口に出された言葉によって、今宵、リヴェリアは極度の興奮によって盛大な睡眠不足に陥る事となる。
――――例え周りが何と言おうが、そしてどのような結末となろうとも、目指す道を進めばいい。自分は最後まで、お前の味方だ。
絶対的な信頼を置ける者が口にした内容は、恋愛クソ雑魚ハイエルフの心を鷲掴み。リミッターが外れてしまった結果として肉食エルフが生まれる事になったのだが、それはまた別のお話である。
ともあれその日を境に、リヴェリアの心はまた一つ大きく変わった。心境の変化は態度や表情にも表れており、周囲もその変化に気づいている。
黄昏の館などにおいても、彼と居る時は表情の棘が全くないとロキに何度か揶揄われた事もある。言い方を変えれば王としての殻が取れている事の証明であり、それはつまり、無駄な気を背負っていない。
だからこそ。彼と居る時間の全てが、心地よい。
酔いが回った時など時たまアールヴの名を示すのは、長年に渡って染み付いた癖のようなものだろう。例のアールヴ事件の時もそうだが、基本として権利を振り回すような使い方はしていない。はずだ。
タカヒロとて偶に耳にする事はあるものの、基本として、平時において生じることは本当に稀となる。では平時ではない状況とは何事かとなれば、基本として酒が入った次のようなシチュエーションだ。
――――わー↑がー→なー↓はー→、ア~↑ル→ヴ↓だぞぉ~?
――――はいはいアールヴアールヴ。
――――むーっ。ばーかに、しているだろうー?
――――
時たま隠れ家で勢い余って酔いが回った時も、こんな程度の様相だ。強引に同じ椅子に飛び込んできたかと思えばベッタリとくっついている彼女は、色々なモノを投げ出しているとはいえ、その中にはエルフの根底も含まれる。
これ程まで穏やかに過ごしたのは、いつ以来の事だろう。束縛され続けた過去も、戦いに明け暮れたオラリオでも、そのようなことは一度もなかった。
これ程までに日常の景色が鮮やかとなったのは、いつ以来の事だろう。初めてアルヴの森を飛び出した時よりも、彼女の目に映る情景は輝きを放っている。
己が迎える未来は、どうだろうか。少し前までは世界を旅して回りたいとも思っていたが、そんな事よりも大切な存在を見つけた今は、オラリオで過ごす日々の明日に思いを馳せる。
異性、それも異種族と共に過ごす日々を楽しく思うなど、ハイエルフにとって最もあるまじき行いの一つだろう。しかし行いを強制されているならまだしも、彼女自身が強く望んでいるのだから仕方がない。
かつて、自分自身を一人の女性として見た者が居ただろうか。これ程のものを与えてくれる存在が、このアルヴの森に居ただろうか。
答えは、否。かつての従者ならばまだしも、誰もかれもが、彼女自身をハイエルフという枠でしか見ていない。
かの者と共に過ごしたならば、エルフから向けられる反発は必須と言える。覚悟はしているリヴェリアだが、こうして現実が目の前に迫ると、数多の不安が見え隠れする。
名実ともに、これより幾千の夜を共に迎える事となるだろう。時には楽しい事もあるかもしれないが、辛く苦しい事の方が増えるかもしれない。
しかし。そんな夜空だろうとも、数多の星座は二人と道を照らしてくれる。
止まない雨が無いように、開けぬ夜空などありはしない。そして何より、彼女にとって掛け替えのない存在と共に在るならば、数多の不安など、顔をのぞかせた傍から消し飛ぶだろう。
「先に受けた、見合いの提案に答えよう。向かう先に居る者は、私には必要のない相手だ」
「な、なんですとっ!?」
故に、リヴェリア・リヨス・アールヴが今ここで出す答えは只一つ。父ラーファルから手紙を貰った際に既に決めていた事項であり、今更、撤回するつもりなど更々ない。
とはいえまさかの返答に、貴族は大きく声を荒げた。周囲も否定の声は出せないものの大きく動揺しており、ざわめきが謁見の間に広がっている。
周囲とて詳細な事情は知らないが、貴族が発していた言葉の意図ぐらいは理解できる。そしてリヴェリアに関する簡易的な事情もオラリオより届いており、こうして一人の異性のヒューマンを引きつれてきた。
トドメとして、貴族の見合い話を突っぱねた。故にリヴェリアが迎える未来についても察しており、どよめきは収まりそうにない。
「ご乱心であらせられるか!?あのような者と共に在って、アールヴの名をお捨てになるおつもりで!?」
「分からぬか、下郎。王族という立場などより、私はタカヒロが欲しいと言ったのだ」
凛とした表情から出された玲瓏な言葉で、音が消える。彼女が抱く本音、相手を貶された怒りを含む気持ちの入れようは伝わっており、衛兵はゴクリと唾をのんだ。
リヴェリアとて今回は、決して怒りの感情に流されたわけではない。先の問答における対応とは異なる事が分かっているからこそ、タカヒロもラーファルも口を開くことは無かった。
玉座における問答は、此処に一時休止となる。誰かが口を開いたならば再開する事となるだろうが、それを行う勇気を持っている者は、数名しかいないのが現状だ。
どこかで使いたかった中の人ネタ