戦姫絶唱シンフォギア -月華の旅人-   作:乾燥海藻類

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第13話 潜入

ノイズの殲滅を確認すると、すぐさま未来ちゃんの飛び去った方へと向かう。その先から戦闘の音が聞こえた。未来ちゃんと戦っているのは、響ちゃんだった。

「それが君の選択か。なら俺が割って入るのは無粋だな」

二人が激しくぶつかりあう。戦況は互角のようだが、響ちゃんには時間制限がある。このままだと押し切られるな。

一進一退が続く中、突如現れたヘリから何かが射出される。打ち出されたそれは円盤になり、未来ちゃんの放つエネルギー波を反射している。響ちゃんは器用にかわしているが、ついにその時がやってきた。

ガングニールの欠片が響ちゃんの皮膚を突き破る。それに限界を感じたのか、響ちゃんは未来ちゃんに向かって特攻をかけた。二人に向けてエネルギー波が向かっていく。

ここらで介入するか、と思ったが響ちゃんの動きがおかしい。攻撃に当りにいっているような挙動だ。

そういえば、未来ちゃんの攻撃を受けた時、妙な感覚があったな。鏡が溶かされていくような……分解? それがあのギアの特性? なら響ちゃんの狙いは、そういうことか。

両者の身体を閃光が貫く。それでも閃光の勢いは衰えず、最後の反射盤で方向を変え、海中へと突き刺さった。

光の渦の中から姿を現したのは、巨大な遺跡だった。

 

 

 

戦闘は一旦幕を引き、両者ともに引き上げとなった。俺は姿を隠し、尾行を続けているわけだが、彼女たちの会話から察するに、この遺跡はフロンティアという星間航行船らしい。しかし何だってクリスちゃんが一緒にいるんだ? 捕らわれたって感じでもないし。

「着きました。ここがジェネレータールームです」

動力部か。その割には、いや古代遺跡だからな。ドクター・ウェルが進み出て、遺跡に何かを貼りつける。すると室内が光に包まれ、遺跡が活動を始めた。

そこで一行は別れるようだった。ドクター・ウェルはブリッヂへ、ナスターシャ教授は制御室へ行くらしい。しばし迷った後、俺はナスターシャ教授の後を追うことにした。

そこからは怒涛の展開だった。フロンティアから飛び出した光の手は月を掴み。フロンティアを更に浮上させる。そして、米軍艦隊の蹂躙。随分と好き勝手やっているようだ。

ナスターシャ教授は真剣な表情で制御盤を操作している。どうもこの二人の関係も良好とは言い難いようだ。むしろ敵対していると言えるかもしれない。

もう少し様子を見るか。

 

 

 

ようやく二課が動き出した。先陣の奏と翼さんがノイズを蹴散らしていく。その後に調と響ちゃんが姿を現す。案の定、響ちゃんはギアを纏っていない。何やってんだか、あの娘は。調の立ち位置がよく分からんが、弦十郎さんが許可したのなら問題ないだろう。

問題はこっちなんだよな。モニターにはクリスちゃんと翼さんが戦っている姿が映っている。奏は内部に進み入ったようだ。そして、別のモニターには調と切歌が戦っている姿が映っている。一度に色々起こりすぎだろ。一体どういう状況だ?

俺が頭を抱えていると、ナスターシャ教授がブリッヂのマリアへと通信を始めた。どうやら今ブリッヂにいるのはマリアひとりらしい。

そして言った。月の落下を止められるかもしれないと。

「最後に残された希望……それにはあなたの歌が必要です」

 

 

 

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