「ジョーカー!ジョーカー!」
ピエロマスクの暴徒が歓声を上げる中、“約束の時”が近づく…SWAT隊や警官たちが入る隙など無いくらい、ジョーカーの手下で埋め尽くされていたのだ。
「ジョーカー、君はいるの?もう一枚の、ジョーカー…」
アーカムから出てきたジョーカーが、そうつぶやき、暗くなったあたりに銃の音や罵声が響きわたっている光景を見て、歩いた。
暴徒たちが道を作り、“彼ら”を誘導している。
「ハッピーちゃん…お迎えだ。」
ナイフを持ったジョーカーは、暴徒たちによって作られた道を頼りにもう一枚のジョーカーを探し、歩く。彼の背後には、人々が混乱し殺しあっている光景が映し出される…
「2枚のジョーカー…」
お互いがそう言うと、彼らは磁石のように引かれあいただ互いを見つめる。2枚のジョーカーが出会ったとき暴徒たちの歓声が一斉に高まり、殺し合いはさらにヒートアップした。
「俺は、お前さんを探していた…お前が俺という存在を作り上げたあの日から。」
ナイフを持ったジョーカーは、そう言った。
赤の衣装を身にまとったジョーカーは、マレーを殺し自分がジョーカーとしてパトカーに乗り上げ暴徒たちが歓声を上げる中に“彼”がいたことを知ったのだった。
「お前は美しかった。醜いものしか見てこなかった俺が、初めて美しいと思ったのさ…ゴッサムが燃えている、その混乱の渦にお前は居たんだ。そして俺は…半分の“顔の傷”の話を作った。」
ジョーカーはナイフを見せ、
「親父が俺に“傷の話”作り、俺が親父を刺し殺したナイフで…」
ジョーカーがそういうと、赤の衣装をまとったジョーカーは、口角を上げ、笑い、手を広げた。
「…この世界はまるで悲劇さ。」
「ならば喜劇とは、」
もう一枚の紫のジョーカーも手を広げた。
その時、鐘が、0時であることを告げた。
「ジョーカー!!!」
暴徒たちの中をかき分け、ソフィを抱きかかえたマークが居た。彼は、右手を掲げ、
「ソフィの仇だ!」と叫んだ。
ソフィをその場に横たわらせ、彼は2枚のジョーカーの元へと走っていったのだった。
「ならば喜劇とは、“笑い”から生まれるのさ。」
「とんだジョークさ…笑い飛ばしてしまえばいいものを。」
「うあああああああっ!」…マークが叫びながら向かってくる。
そして、紫のジョーカーは、0時の鐘が鳴り終わる前に彼の右手の起爆スイッチを押したのだった。
とてつもない爆風が、混乱する人々を吹き飛ばしシセロストリートは壊滅状態となったのだった。