エリス・アイスナーのフォドラ奮闘記   作:ゴアゴマ

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どうも、ゴアゴマです。
前回の展開は少しネタバレし過ぎかと思いましたが、
今まで匂わせな言動しか言ってこなかったので、
少しくらい大まかなネタバレがあってもいいかな、ということでやったりました。

では、どうぞ。


盗賊討伐と力

「クソっ…!何が貴族のガキを数人殺すだけ、だ!

セイロス騎士団が追ってくるなんて話が違ぇじゃねぇか!」

 

「貴様らが仕損じたからであろう。…にしても元騎士団長の子、か。しかも片方は魔術特化…。なかなかやるものだ」

 

「てめぇ、聞いてんのかよ…。」

 

「だが、そんな二人を教師にするなど…益々あの女の考えが読めぬな…」

 

「聞いてんのか!? 俺達は…どうすりゃいいんだよ!?」

 

「死ね」

 

「何!?」

 

「もはや教団は容赦せぬだろう。せいぜいお仲間を増やしておくのだな」

 

「!? 待て! クソ! クソォォォォォォォォォォォォ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「結局、黒鷲の学級で賊討伐になったんだな」

 

「うん、でも嬉しい。今回は私が兄さんを守れるから」

 

「…せめて一緒に戦えるにしてくれ。物凄く恥ずかしいんだそれ」

 

「ククク、講義上の独裁者も妹の前ではタジタジの様で…」

 

「ちょっと待て!なんだそのダッセェ2つ名!」

 

「だってー、貴方講義になると時々暴走するじゃないですか。この前だって実際に魔法発動して禁止令出されてたし」

 

「待って!? それお前が寝てたのが悪いよね!? 確かに発動させた俺も悪いけどさ!」

 

「いやあれ、痛いなんて物じゃなかったですよ? 意識戻ってまた強制的に意識飛ばされましたからね。弱めてるとはいえやり過ぎのような…」

 

「それ程までの経験をしたのだから、もう居眠りはしないのよね?」

 

「頑張りますよー。3割くらいは」

 

「軟弱者か君は!!」

 

なんだ…。目の前でコントが行われている…。何故直ぐにコントに切り替えられる…。

 

「てかそもそも、なんで賊なんて奴らが蔓延るんだろう。満足の行かない事があったのかね」

 

「…師。やはり、先生は政治や治安について詳しくないのね」

 

「あぁ。兄さんは異常と言える程に知らなすぎるんだ。私もある程度しか知らないが」

 

だってなぁ。政治とかいっちばん興味無いしなぁ。俺もよく分からないけどあまりそーゆーのは知ろうと思わないんだよな。これから関わって行くから仕方なく知るしか無いけどさ。

 

「…悪事に手を染めてしまうのには3つ程理由があるわ。1つ目は、己自ら悪事に手を出す、より危険な害悪。2つ目は、生きる為に仕方なく手を染めるしか無かった哀れな人達。3つ目は、恨みに心を囚われ、迷いを捨てて修羅となる道を選んだ人達。

 

まぁ、少なくとも今回の賊達は、前者でしょうけどね」

 

「…そうなのか…。でもよ、それが起きるってことは、フォドラって、少し、いや、かなり治安が悪いのか?」

 

「…悔しいけれど、その通りね。今のフォドラは身分格差が激しいが為に、上手く社会に馴染めずに、盗賊になる者もいるとされるし…。傭兵が当たる仕事で族の討伐が多いのも、それが原因でしょうね」

 

「…そうか。」

 

詳しくは書庫で調べるとするにしても…、

身分格差?何が原因でそんな事が?

 

「先生、討伐する前にその様な暗い話をしては、士気に関わる。続きは終わってからにしないかね?」

 

「そうだな。赤き谷、ザクザクだっけ?そこに追い詰めてあるんだろ?」

 

「ザナドだ!なんだその谷は!?ザしか合っていないだろう!?」

 

シリアスムードから一変、俺の言い間違いによって、

急な展開を予想していなかった皆はガタタッと音を立ててコケだした。

 

「流石兄さん。切り替え方が一味違う」

 

「それ煽ってんだろ」

 

「おーい、さっさと行こうぜ!悪い奴らを早くとっちめねぇと不味いだろ!?」

 

「それもそうね。お喋りもそこまでにして、そろそろ行きましょう」

 

級長の合図とともに、俺達は賊が絶体絶命として待っている場所へ向かうのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「居たわ。早速始めましょう」

 

「おっしゃぁぁぁぁぁ!かかってこい賊共!まとめて成敗してやるぜぇぇぇ!」

 

「や、やっぱり怖いですぅぅぅぅぅ! 帰らせてくださいぃぃぃぃ!」

 

「大丈夫よ、ベルちゃん。落ち着いてやれば怖くないわ」

 

「よし、貴族としての誇りを今こそ見せる時だ! 悪事を働く者達を懲らしめてやろうではないか!」

 

「どうでもいいけどさ〜。とりあえず僕は後ろにいていいですかね。血とかダメなんですよ僕」

 

「それ、はやく、言う、しないと、だめ、です」

 

「ククク…我が主の為の犠牲となっていただきましょう」

 

気合いの入れ方が人それぞれ違う…。と言うか、混沌としてると言うか…。こんな状態で本当に討伐出来んのか?

 

『今こそ力を使う時だね。上手く扱えば負傷者を減らす事も出来るはずだよ。流石に使い過ぎは出来ないけどね』

 

模擬戦では使うのは違う感じがしたが、今回は討伐だとんな。遠慮なく使わして貰うわ。

 

「兄さん。行こう」

 

「分かった」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お、お頭ぁ!やっぱ逃げましょうよ!」

 

「馬鹿野郎! 今更逃げ場なんてどこにあるってんだ!?」

 

奴らはとてつもなく焦っているようで、少し怯ませればあっという間に片付くのではないかと思わせるほどに弱々しい様に見えた。

 

「仕方ねぇ! やっちまえ!」

 

「くたばれガキぃぃぃぃぃぃぃ!」

 

早速下っ端の賊が、俺達目掛けて襲いかかってきた。どんどんと奴が振った剣が俺達に近づいていくが、それが届くことは無かった。

 

「遅いわね。ファイアー!」

 

「ぐぉぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

一切の加減がない、相手を殺す事為に放たれたドロテアの魔法が、焼き尽くす。模擬戦の時とは違い、確実に相手を仕留める様に威力を調整したファイアーは、賊を殺すには充分な威力を備えていた。

 

「…これが、実戦…。こうして命を奪っていくのね…」

 

「手応えに嫌悪感を持つのは分かるが、終わってからにしろ。相手は待ってくれないからな」

 

「兄さんの言う通りだ。ドロテアに続け! 皆!」

 

「よっしゃ! 行ってやるぜ!」

 

「あぁぁぁもう! なる様になりやがれですぅぅぅぅぅぅ!」

 

俺達の鼓舞を切り目に、やる気を再注入された生徒達は

賊達に向かって行った。と言っても、無闇矢鱈に突っ込むのではなく、油断せずに何時でも対応できるように行っている。

 

「おい! このガキが1番弱そうじゃねぇのか!?」

 

「そうだな! やっちまえ!」

 

「びぇぇぇぇぇぇぇぇ!! やっぱり来ないでぇぇぇぇぇぇぇぇ!」

 

「ぐぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

ベルナデッタを狙った二人の賊だが、錯乱しながらも正確な矢を放った彼女に片方が殺られてしまった。完璧なヘッドショットである。

 

「こ、このガキ!! 死にやがれぇぇぇ!!」

 

「いやぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

が、初めて人を殺した感覚に怯んでしまった彼女に、憤慨したもう1人が殺しにかかる。そして、そのままベルナデッタに剣が吸い込まれていく。

 

 

 

しかし、何故か剣は彼女の横を通り過ぎて、血が噴射する事は無かった。

 

「はァ!? 嘘だろ!? 確実に狙ったはずなのに…」

 

「ただ単にお前の技術と油断の問題だろう、が!」

 

「あがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

突如としてベルナデッタの後ろから現れたエリスのアローによって、もう片方の賊も討伐された。

 

「ベルナデッタ。無理に慣れろとは言わねぇ。だが、隙は見せるな。自分がやられては意味がねぇ」

 

「ふぇぇぇぇぇぇぇ!! ごめんなさいぃぃぃぃぃぃ! 助かりましたぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

とりあえず彼女をなだめ、ある程度落ち着いた所で活動を再開する。後ろに戻るかと聞いたが、後ろまで来られて奇襲されたら怖いから着いていく、と言われたので、はぐれないように彼女を連れて行きながら賊を討伐して行った。

 

『…どう?力の加減は?』

 

(悪くない。けど、何処か怠さが残る)

 

俺は先程力を使ったが、どの様に使ったかはお分かりだろう。ベルナデッタを切り裂こうとした剣に向かい、振るわれる力の向きに干渉して、少しだけ掛かる力の向きを変えたのだ。それにより、賊の攻撃が通ることは無く、そのまま焦って防御が厳かになり、俺に倒されたと言うわけだ。

 

『初めて自分から使ったにしては上出来だね。教えた通りに出来ている』

 

(ただ本当に連発は出来なそうだな。今の状態じゃあと1回使ったら倒れそうだ。)

 

『流石に最初はね。でも慣れていけば回数も増えていくはずだ。』

 

「そりゃあ助言どう、も!」

 

「アババババババババババババババババ!」

 

イージスの励ましを聞きながら、俺は魔法の詠唱を止めることなく賊に繰り出していく。そして、少し回復したベルナデッタが、俺が仕留めなかった賊の頭蓋骨目掛けて矢を放つ。

 

「兄さん。調子はどうだ?」

 

いつの間にか、ベレス達と合流しており、俺たちの周りにはそのまま真っ直ぐに賊へと続いている橋と、遠回りになるけれども繋がっている橋があった。

 

「師、提案なんだけど、挟み撃ちにしないかしら?彼等が逃げるであろう道を少しでも潰しておけば、確実に壊滅出来ると思うの」

 

「そうだな。じゃあ、私、兄さん、ヒューベルト、ベルナデッタ、エーデルガルトが直進、

ペトラ、リンハルト、フェルディナント、ドロテア、カスパルが左の橋を通ってくれ。」

 

《了解!》

 

指示が掛かり、俺達はそそくさと自分が通る道へと歩み始めた。ただ俺は早めに歩く事が出来ないため、ベレスがおぶって行った。恥ずかしくて生徒達と目が合わせられなかった。

 

「兄さんをおぶって戦えるなんて凄く新鮮だな。今度からの戦術はこれにしないか?」

 

「俺のメンタルがズタボロになるから絶対止めて!!」

 

「何イチャつきやがってんだガキャァ!」

 

「誰がガキじゃゴルァァァ!!」

 

「ァァァァァァァァ焼けるぅァァァァァァァァァ!!」

 

「ぎぃぇぇぇぇぇぇ!やっぱり先生おっかないですぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!」

 

「おやおや…普通に対応しているだけなのにこの仕打ち…随分と苦労しますな、先生」

 

「何でしょう…。すごくシリアスな展開なのにこんなにも馬鹿らしく感じてきてしまうのは…」

 

「それは言ってはいけないエーデルガルト」

 

いや言っていいよ。カオスだよこれ。

何で言われて嫌な事に対応しただけでビビられるんだよ。俺が引きこもりたいわ。

 

「兄さんが引きこもりになったら私が1日面倒を見よう。」

 

あら嬉しい。嬉しいけどなんだろう。すっごくいい事のはずなのに物凄く危険な香りがするんだけど。

 

「そろそろしゃんとしましょう。ほら、親玉が見えたわ!」

 

「チッ…!ガキの癖に賢く動き回りやがって…! 向こう側の奴らは何をしてやがんだ!?」

 

アイツ、この前の村を襲った賊の頭じゃねぇか。なんだ、前よりも随分と怯えた表情になってんな。

 

「あぁ、それなら多分別れた生徒達が片付けたはずだが?」

 

「待たせたな先生!逃げ道を無くすのと、あっちに群がってた賊残らずぶっ飛ばしてやったぜ!」

 

タイミング良く、あちら側の橋を通って来た皆も合流し、これでコスタスの逃げ場は完全に失われた。

 

「っこの、ガキの分際でぇ…!! おい! 何人残ってるか知らねぇが、こうなりゃ悪足掻きでも何でもしてやらぁ! 道連れを1人でも増やしてやれぇ!!」

 

《うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!》

 

「先ずは周りの奴らを先に片付けよう。早く手の空いた者はコスタスを狙うんだ!」

 

《了解!》

 

追い詰められた賊と、追い詰めた生徒達の最後の決戦が始まった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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No side

 

 

賊達は何とか生徒達に攻撃を当てて、苦痛を与える事には成功しているが、ベレスが伝授した体術や身体強化を受けた彼等には、賊の荒削りな攻撃では致命的にはならず、逆に洗練された攻撃が賊を薙ぎ払う。

 

「く、このっ! 何でこれでくたばらねぇんだ…!?」

 

「悪ぃな、こちとら鍛えてるんで、なぁ!!」

 

「ぐぼぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

次々と地に伏せていく仲間を見て、コスタスはどんどん顔が青ざめていく。やがて、エーデルガルトが早く切り抜け、コスタスへと斧を向ける。

 

「てめぇ…あの時俺が仕留め損ねたガキか!!」

 

「仕留め損ねた? 返り討ちにされた間抜けの発言にしては上出来ね」

 

「てめぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」

 

逆上した彼は今度こそは、とエーデルガルトへ凶器を振りかざすが、

 

「…遅いわね。師のあの猛攻に比べれば何倍も!」

 

踊りを披露するように華麗な足使いで、荒い攻撃をスラスラと避けていく。それに更に腹を立てたコスタスは、必死の抵抗で彼女の手を掴み、そして切り落とそうとした。

 

「手の1本だけでも貰ってやるァ!!」

 

「いちいち怒鳴って…。正直言って耳障りだわ。ハァ!!」

 

だがエーデルガルトは涼し気な表情を崩すこと無く、掴まれた手とは反対方向に持った斧で彼の武器を止め、腹を目掛けて蹴りを繰り出した。これもまたベレスによって伝授されているため、コスタスを無力化させるには充分な威力だった。

 

「ガフッァ!!」

 

為す術なく崩れ落ちるのを、エーデルガルトは冷酷な目で見下ろす。

 

「この、苦労も知らねぇ温室育ちの貴族のガキが…! 邪魔ばかりしやがって…!!」

 

「…!」

 

その言葉が耳に届くとエーデルガルトは、初めてそこで涼し気な表情を一変させた。

 

 

 

 

 

 

Noside終了

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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エリスside

 

「おぉ、エーデルガルトの奴、アイツの事ここまで追い詰めたのか!」

 

少し遠くに居た下っ端を片付けていたベレスと俺は、到着が遅れてしまい、コスタスの所へと向かった際には、エーデルガルトにボコボコに既にされている彼の姿があった。

 

だが、少しエーデルガルトの様子がおかしい。いつもの様な淑女らしさみたいな物が一切感じられず、何か重厚な圧がかかっているような気がした。

 

「…苦労を知らない?では貴方達はしたとでも言うの? …馬鹿馬鹿しい。貴方達は苦労したのではない。かけさせたの間違いではないの?」

 

「っなんだとテメェ…! ヒィ!?」

 

「っ、アイツ…?」

 

普段の修道院では見せない様な姿を、彼女は今これでもかと見せていた。あの険しく相手を睨む表情で、俺は何故か出会った時に感じた謎の感覚を、この時鮮明に思い出していた。

 

「私は、貴方の様な愚かな人が本当に嫌いなの。だから、もう黙りなさい」

 

「ひ、ぐぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

一切の躊躇もなく、彼女はコスタスを切り飛ばした。断末魔を上げながら、彼は跳ねて地に倒れる。

 

「あ、あの、仮面野郎の言いなりになんざ…なるべきじゃ、無かった…クソ…」

 

コスタスは絶命した。苦痛を浮かべた表情からは、最後まで俺達を殺そうとしていた事を明白に語っている。

 

「…終わったようだな。エーデルガルト」

 

「っ!?あ、あら、2人共来てたのね。てっきり私しかいないと思ってたから」

 

俺達に気付かないくらいに我を忘れてたのか? そんなキャラではない気がするんだが…。

 

「そ、それにしても、この谷、少し奇妙だと思わない?」

 

誤魔化したな…。まぁ確かに奇妙だとは思うが…。

…ん?

 

待て…俺は、この景色を、知っているような…?

 

『あれ? 勝手に力が発動してるね。もしかして少し思い出すのかな?』

 

自分の意思とは関係なく、勝手に何か情報が頭に入ってくる。

 

流れてくるのは、かつての夢で二人の男女が見下ろしていた風景…。その光景が、このザナドと一致している気がした。

 

「っ! ハァ…ハァ…」

 

「? 先生? どうかしたの?」

 

情報の入手が終わると、エーデルガルトの心配する声が聞こえてくる。どうやら、急に息切れし出した事を不審に思ったようだ。

 

にしても、あの景色…。もしや、このザナドが夢で見下ろしていた場所…なのか?

 

「いや、なんでもない…。ちょっと疲れただけだ…」

 

心配ない、と返答しようとすると、また力が抜ける感覚がして、その場に倒れこんでしまう。

 

「先生!? 本当に大丈夫!?」

 

どうやら、勝手にとは言え力を今日だけで2回使ったので、体が限界を迎えたようだ。

 

「どうしましょう…。そうだ、師、師?」

 

「っん? どうしたエーデルガルト。って兄さん? もしかしてまた疲れたのか?」

 

気付いてなかったんかい…。

 

「あぁ、ちょっとな」

 

「そうか。ならほら、背中に乗ってくれ」

 

「え、いや、何回も乗るのは流石にお前も疲れるだろう。だから今回は違う人に…」

 

「いいや、皆も疲れている。ならばここは妹である私がおぶっていくべきだと思う」

 

皆の疲労を理由にして欲望を優先させたな…!?

 

「さぁ、修道院に戻ろう。兄さんは帰って寝た方がいい。なんなら、寝やすい様に私が添い寝をしようか?」

 

「おぶるなら早くしてくれ!! 無駄に恥ずかしい事をサラッと抜かすんじゃねぇって何回言えばわかるんだお前は!!」

 

この後、本当に添い寝をせがんで来たので、流石に追い返そうとしたが俺の力ではベレスを帰させる事が出來ず、そのまま同じベッドで寝た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

眠りに入る前、何故かレアらしき視線が俺達を熱い眼差しで見ていた様な気がしたのは気の所為だろうか。




うーん、今回は特に上手く書けなかったような…。

中々シリアスから抜け出す描写を書くのが難しいなこれ。




では、また次回。

今の所、主人公視点で書いていますが、最終的には普通の小説形式になり、たまに○○sideでキャラの心情を書くようになります。今から変えた方が良いでしょうか。

  • 今は現状維持
  • 変えてくれ
  • そんなのどうでもいい
  • それよりもベレス視点を増やせ
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