わたくしには、2つの親に関する記憶がありますの。
一つは綺麗綺麗と称賛してくださる記憶。
もう一つは掃除や雑用など言い渡されてこき使われる記憶。
もちろん前者の記憶が本当の記憶だと思ってますの、でも、性というものなのでしょうか、時々不安になるときがありますの、そのせいで少し精神が不安定な気がします。
「・・・はぁ」
自室のベッドの上、4歳ながら自らの記憶のことで悩みまくって、ため息が漏れる、だめですわね、いくら考えてもわかりませんの、そもそも雑用なんてできないはずですのに、部屋を綺麗にすることが好きだったりとよくわかりません。
そんなことを考えてると、部屋のドアにノックがかかった、誰でしょうか?
「フユだよ、博士がお前をお呼びだよ」
「博士が?」
わたくしはフユに案内されながら、博士の研究室に入りました、そこには二人のわたくしより年上そうな少女が。
一人は栗色の髪のフードをつけ、もう一人は綺麗な赤い髪ですが、くせっ毛がところどころ目立つ大きなマッチを背負った少女でした。
「さぁ、自己紹介しようか、シンデレラ」
博士にすすめられ、わたくしはスカートを裾を掴んだ、お姫様のような仕草をして、自分の名前を言った。
「し……シンデレラともうしますわ」
「お父さん!、この子も……!」
「そうだよ赤ずきん。お前と同じ、二人目の血式少女だ」
それを聞いた赤ずきんさんは満面の笑顔になる、わたくしは、続けてよろしくお願いしますわ、お姉さまがたと言おうとした瞬間、
「やっぱり! 初めましてシンデレラ、あたしは赤ずきんだよ!」
赤ずきんさんはシンデレラに飛びついて、おもいっきり抱きついた、更にはほっぺたを擦り合わせて、かなり熱い、というか痛いレベル!。
「な、なんなんですのもう!、ほっぺ!ほっぺた熱いですわよ!」
わたくしは振りほどこうとしますが同じくらいの年なのにまるでできません、なんなんですのこのかた!?
「はぁ……赤ずきん」
もう一人の赤髪のかたが赤ずきんさんを難なく引き離して見せました。
「あー!」
赤ずきんはおもちゃをとられた時のような声をあげますの、やっぱりわたくしより子供らしいと言いましょうか、とてもお姉様とは呼べません。
「あーではない。マチから見てもスキンシップが過ぎるぞ?」
「あ、ありがとうございますわ、えっと」
言葉が出てきません、初めてと言っていいほど同い年くらいのかたと話すのもありまして、そんな様子を赤髪のかたは、わたくしの様子に気がついたような声を出しますと
屈んでわたくしに目線を合わせてくれます、それほど離れておりませんが、目線が合います、よく見ると眼も赤い、いや紅いとも言うべき綺麗な瞳をしてました。
「マチだよ、黎明に初めてきたという点で言えば後輩なのかな、シンデレラ、よろしく」
マチと名乗ったおかたは優しい笑顔で右手を伸ばし、わたくしの左手をとりました、あぁ、まるでそれは……王子様のような。けど、マチさんは女性だから。
「よ、よろしくお願いいたしますわ……マチお姉様」
わたくしは顔を赤らめて照れながらそう言いました。
「ははは、年上だからってそれはむず痒いぞ、普通にマチさんでいい」
「じゃあ……マチ姉ではダメですか?」
親しみやすい、その言い方がわたくしには合ってました、けど断られたらどうしましょう。
「うーん、まぁ良いだろう」
けど、マチ姉は了承してくれました。わたくしは笑顔で再び、マチ姉から少し下がって、スカートの裾を掴んだ仕草をした。
「はい、それではよろしくですわ、マチ姉、赤ずきんさん」
「えー!、あたしも赤姉って呼ばないの?」
「当たり前ですわ、あなたなんか赤ずきんさんで十分ですわ!」
マチ姉は爆笑して、赤ずきんさんとの追いかけっ子を始めました、これから楽しくなりそう、そう思える出会いでしたわ。
しかし5年後、あのようなことが起きるとは思いませんでした。
「……ここは」
目が覚めるとそこは病室の天井、隣には博士や視子さんがおりました。
「わたくしは……」
「起きたみたいね、赤ずきんからだいたいのことは聞いたわ」
そうですわ、マチ姉が、赤ずきんさんからナイトメアと戦ったって、わたくしはしばらく頭を悩ませました、ネガティブ思考と言うのでしょう、悪いことばかり考える、そんな嫌で受け入れがたいことがイメージされますの、けど、それは杞憂に終わりました。マチ姉はボロボロながら帰ってきてくれました……けど、またこんなことが起きないとは限らない。
「……シンデレラか」
「マチ姉、具合はどうですの」
数日経ち、わたくしは寝静まった夜、一人マチ姉のベッドにきました、わかっていたようで目を開けて、待っていてくれました。
「そうだな、右腕がようやく動くようになってきたってあたりだ、シンデレラ、今日はどうした」
「……」
わたくしは無言でマチ姉のベッドに、潜り込みました。
「シンデレラ?」
「わたくし、怖いんですの、何時マチ姉を失うのか、離れて言ってしまうのか、そんなことを考えたり、夢に見てしまうんですの、だから」
「わかってる」
マチ姉は動く右腕でわたくしを抱き寄せ、頭をさすった、優しく、笑顔で。
「もうあんな無茶はしない、もうお前を悲しませることはしないと約束するよ、だから、今日はここで眠っていけ、安心して、そんなネガティブなことを考えないくらい、楽しいことを頭いっぱいに考えられるまで、マチが側にいてあげる」
「マチ姉……」
わたくしは大粒の涙を流しながら、静かに、マチ姉の側で眠りました。
だけど、博士は危険なことをさせるだろう、監獄エリアの開放、核の破壊、絶対に安全とは限らない、ナイトメアと戦うことだってある、だから、わたくしは。
強くなってみせますわ、マチ姉、赤ずきんさん、これから来る妹達を護れるほどに。
見て下さりありがとうございました(´・ω・`)、たぶんシンデレラの続きはある可能性はある、構想まだだが