神獄塔メアリスケルター 獄中童話炎日譚   作:謎のコーラX

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(´・ω・`)うん、なんか一番のったんだ、済まない、後続くと思うよ


番外3 かぐや姫①

わらわは昔モテていた。

同じ年頃の男子からよく遊ぼうと言われたり物を貰ったり、別に悪い気はしなかった、わらわもその生活が楽しかった、そう、楽しかった。

ある日、メルヒェンがわらわの暮らす村に現れた、わらわも戦い……そこでメルヒェンの血液を浴びた時、わらわの生活は変わった、メルヒェンを大人より簡単に殺して見せた、あの瞬間、大人達のわらわを見る目は変わってしまった。

大人達の視線はしばらくして嫌悪に変わった、わらわはそれが嫌で、嫌でしょうがなかった、何故?、わらわは皆を助けるために動いたはずなのに、何故そんな目を向けられなければならないの?、そうして、わらわは家の中に籠もる日々が続いた、あの視線がとても嫌だった、男子はよくきたけど、わらわはそれを突っぱねた、外に出てもあの視線がわらわにくるから……もうわらわはこんな生活しかできないのだろうか。

 

ある日、久しぶりに人の気配を感じた、もうわらわには関わないと思っていたのに、何者なのだろう。

 

「うーむ、ここにいるのかな、おーい!、そこにいるんだろ!、かぐや姫さん!」

 

知らない声だった、それは女子の声音で、しかし勇ましさを感じるものだった。

 

「ふーむ、ま、いっか」

 

帰るのだろうか、そう思った次に目にしたのは、部屋の戸が破壊され、その先には赤い髪に紅い瞳の少女がそこに立っていた。

 

「な!?、なんなのですか!、非常識な!」

 

「お、黒髪ロングの美人、マチから見ても良い美貌」

 

何者なんですかこの少女は、人の家の戸を破壊するなんて。

 

「帰って」

 

「ん?」

 

「帰りなさいって言ってるのです!、わらわは部屋から出ません!」

 

「ふーむ……良いぞ、じゃあ()()()()

 

そう言って赤い髪の少女は出ていった、また明日と言って。

大人達の話に耳を傾けたら、少女の名前はマチ、最近黎明なるところから放浪してきたらしい、数日したら帰るらしく、今はこの村の空き家に住んでいる。

 

「……また来ましたね」

 

今度は戸を破壊されないよう、少し戸を開けて出迎えた。

 

「ようかぐや姫、何かしてほしくないか?」

 

「わらわは一人でいたいのです、わらわに関わるのはやめなさい!」

 

「……髪ボサボサだな、といてやるよ」

 

「はい?」

 

……わらわはマチとやらを招きいれてしまった、何故なのだろう、わらわ自身よくわからない、けど、悪い気はしなかった。

 

「こんな感じかな、シンデレラの見様見真似だが」

 

わらわの髪をといていく、持っていたというブラシで優しく、丁寧に。

 

「聞いてもいいか」

 

「なにか」

 

「そんなに一人になりたいと言ってるのに、何故そんな悲しそうな声音だったんだ?」

 

驚いた、声音で人の感情が読めるのだろう。

 

「幻聴でしょう」

 

「そうかもね、ただ涙のあととか、こうやってマチを招いたのは、やっぱり寂しいんじゃないか?」

 

「……貴方に何がわかるというんです、あの視線の辛さが貴方にはわかるとでも言うんですか!」

 

何を言ってるのだろう、視線のことなど一言も他の人には話したことなどないのに。

 

「視線、ね、なかなか非現実感あって良いぞ」

 

「非現実感?、いや、貴方、もしかして同じような視線を?」

 

あの視線に耐えられるなんて、もしや。

 

「マゾというものではないと言っておく、まぁメルヒェン倒した時にね、退治が家賃って感じ」

 

「……貴方はわらわをどうしたいんですか」

 

「そうだな、友達ってやつになりたい、かな」

 

「……なら、燃えない布とかを」

 

「お前はモノを対価に人と仲良くなりたいのか?、マチならそんな関係嫌だね」

 

「……もう良いです、十分です」

 

「そうか?、まぁこのくらいでいいか」

 

マチは、ブラシを懐にしまうと、部屋から出ていく。

 

「そうだ、今度会うときは友達連れてくるから」

 

そう言い残してマチは帰って……え?、いまなんて。

 

また一日経ち、今度は話し声が聴こえたので、戸を開けた、そこには父と、その反対にはマチがいた。

父のまくし立てるような声が、わらわにも届く。

 

「……だからあの子は、かぐや姫は化物なんだよ! あの子は今、部屋に引きこもって何をしているのか分かったもんじゃない。みんな私たちを化物の親のように言うし……ああ、こんなことになるんなら、あんな子、拾ってくるんじゃなかった……」

 

……わらわの心が凍りついていく感覚がする、あぁ、唯一信じられた親が……これか。

 

「……クソだな」

 

あぁマチも、こんなことなら。

 

「お前だよクソ親父」

 

え?。

 

「あんな子拾ってくるんじゃなかった?、それはお前が勝手にやったことだろ!、何勝手に被害者みたいなこと言ってるんだ!、かぐや姫だって辛いんだ!、ならお前だって耐えてやるのが親ってものだろ!」

 

「うちのおとうさんと違って、いやこんなやつ父親と呼びたくないわね」

 

「本当ですわ、なんでかぐやさんって言う人と会いに来たのにこんなクズの話を聞かなくてはいけないんです」

 

マチの他にも、二人の少女が聴こえる、昨日言っていた友達だろうか、あの子達も父を責めている。

 

「とりあえず、マチからは何も言わんぞ、かぐや姫が決めることだからな」

 

そう言って、わらわの部屋に近づいてくる。

 

「あ、マチ、これ聞かれてたわよ」

 

「マジか、はず……くそハズ」

 

マチは顔を赤らめて顔を覆う、あぁ、こんな反応するんですね。

 

「ふ……ふふは、あはは!、マチさん自分で言っておいて今更ですか」

 

「な!、なにおー!」

 

……この人は、いい人なのだろう、マチさん、貴方は本当に、良い視線を向けてくれる。

 

 

 

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