繁華街エリアに来たわけだが、今のところはほぼほぼ成果は無い、あるのは壁の目玉くらいかな。
「……この目玉」
チルは壁の目玉に触れる、しばらく凝視した後、仲間からナイフを貰い、それをえぐりだした。
「何かあるのか、それに」
「えぇ、多分ですが……やはりこれは監視カメラの役割、いや、擬態化した監視カメラと言ったほうが良いんでしょうか」
「ほう、そんなことがわかるのか」
「えぇ、生物的ではありますが、機械的な動きも見受け、れ、他にも」
「あ、マチそういうのわからないから」
「そうですか」
難しいことを考える気にはならないんだよね、まぁマチはただの護衛だし、もう辺りのメルヒェンは狩り終えて暇でしょうがない。
「しかし、手がかりは見つかりませんね、このまま帰るのは流石に……いや、監視カメラと断定できたわけだから無いわけではありませんが、いやしかし」
「ふふふ、迷っていらっしゃりますね」
突然背後から声が聞こえた、油断していたわけではない、警戒していたし、チルと仲間どもの動向にも気を配っていた、完全に、唐突に、出現したんだ。
「誰だ」
マチは普通のマッチを振り返りながら投擲した。それはもう一人いたそいつの仲間に片手で掴み、握りつぶされた。
「物騒だね、ヒヤッとしたぜ……ウソなわけだが」
「あらあら、狼少年くん、あれは牽制でしたよ、別に防がなくても顔にかする程度だったかと」
そこにいたのは、大きな胸の黒髪の女性、それと獣の耳を生やした青黒い肌の男、どちらからも異質な気配が感じ取れる。
「――ジャックさん?」
男のほうを見て、そうシンデレラからそんな言葉が出た。
「ジャック?、俺は狼少年だ、ま、半分嘘だな」
「え、はい……あれ、知らないですわよね、そんな名前……だ、誰ですの!」
「シンデレラちゃん、別に取り乱す必要はありませんよ、私はあなたと同じ血式少女ですもの」
「俺は普通の一般人だぜ、ま、これも嘘だ」
礼儀正しいやつと、飄々とした嘘吐き男、どっちも信用ならんな。
「あなた、わたくしを知ってますの?」
「……いえ、ただ、名前だけ、
「記憶だけ?」
「シンデレラ、少し下がれ、とりあえず名を名乗れ不審者」
マチは背中のマッチを握り、戦闘態勢に、無駄だと思うがチルも教団の仲間に持ってきた銃を二人の不審者に向けさせる。
「怖いな、うん、シャーロット、こいつら殺していいか?」
「駄目ですよ狼少年くん、私達は彼らに助言をしに来たんですから」
シャーロットと狼少年か、狼少年は読んだことあるが、シャーロット?……何者なんだ、黎明の知らない血式少女?。
「自己紹介を、はじめましてマチ、いや、
「よっ、マチ、久しぶりだな……嘘、はじめましてだ」
久しぶり?、何なんだ、一度もマチはこんなやつらとは会ったこと無いぞ。
「マチ、この人達のことは」
「残念ながら記憶にない、初めて会ったはずだ」
チルも知らない様子か、教団のやつらでもなし、本当に何者だ?。
「警戒されてますね、では手短に……あの塔を知ってますよね、監獄塔」
「あぁ、あそこか、それがなんだ」
「えぇ……その塔の中にある淡いピンクの花の木の下、調べて見てはいかがでしょう」
「ピンク色の花?」
「聞いたことがある、確か桜という木がそのような花を咲かすと」
「ふふ、それじゃあ私達はこれにて、あぁ、それと、私達のことはご内密に、こんな怪しい者ですが、どうか、それだけは約束してください」
チルは少し思案した後、口を開く
「……対価がその情報か、良いだろう、ただし何も無かったら黎明にも、血式少女達にも伝える」
「えぇ、では、また会いましょう、今度は……
シャーロットは持っている本のような杖をカンッと鳴らすと、狼少年と共に一瞬で姿を消した。
「……シャーロットに狼少年ケンか……」
(´・ω・`)シンデレラがジャックに会った反応については、あまり見てる人のいないリメイクにて。